8 / 22
第8話 プライオリティ
しおりを挟む
一子は動画用のノートバソコンを文芸部へ持ち込んでいた。
「早速、ウチの美術部に立ち絵を描いてもらったの。麗をモチーフにしてるから、髪はちょっと青みがかってて、目はクリッとした感じ。どう、どう?」
「どうって言われても……。いい絵だね。麗ちゃん、可愛いから」
「でしょう。下村ならそう言ってくれると思った。開発環境の作業行程をバックに、この絵と字幕を付けて、麗の声を入れれば動画が出来るわ」
ミイナは、キーボードを打つ手を止めた。
「声当てはイッチーで良くない? 麗ちゃんにはランダムイベントを考えてもらいたいし、仕様書も作ってほしいんだよね」
パイプ椅子をギシッと鳴らして、一子は顎を指で摩り考える。
「この絵に私の太い声は合わないと思うけど、そういうことなら仕方ないわね。私が声を当てましょう」
遅れて史緒里と麗が部室に入ってきた。
「お姉ちゃん、ついにノートパソコンまで持ち込んだのね。今度は何するつもり?」
「この前言った通り、動画を作るのよ。もうアカウントは作ったから、出来上がり次第アップするの」
一子はホワイトボードをチラリと見て、ミイナに訊ねる。
「北川さんはしばらく来ないの?」
「うん。輝羅は普段、図書館で勉強してるよ。受験生だからね」
「またお話ししたいなー。とっても楽しかったんだ」
頬に両手を当て、一子はにんまりと微笑んだ。どうやら輝羅のことをいたく気に入ったらしい。
ミイナはふたりがホワイトボードに向かって楽しそうにしていた姿を思い出して、含み笑いをする。
「そうだねぇ。でも確かに、楽しむっていうのも必要なことかも。最近、ゲーム作りがなんだか仕事みたいになってたからさ」
去年はなんだかんだあったけど、花火を観に行ったり、海へ行ったり、遊園地へ遊びに行ったりした。ケンカもした。今は部活に来ない3年生3人のプライベートな部分に踏み込んだりもした。
今年はまったりしてて、一子が時々揉め事を起こすくらいだ。それで本当に良いのかどうか。麗のことも史緒里のことも、表面的にしか理解していない気がする。ミイナは机に片肘をつき、頬に拳を当ててぼんやりと考える。
「ボクは別に仕事みたいな感じでもいいよ。結果として人に見せられるようなものが出来れば、さ」
「お姉ちゃん、動画よりもまず仕様書のことを教えてよ。どうせ家に帰ったら自分の部屋に篭っちゃうんだから」
一子はホワイトボードに「優先順位」と書いた。
「それでは、今からタスクの優先順位を決めたいと思います。まず、一番は……」
「仕様書」
「仕様書」
「仕様書」
「……ハァ。あなたたち、この流れなら親交を深めるために、遊びに行くってなるはずでしょ」
「お姉ちゃん、わたし来週からテスト期間に入るの。遊んでる暇なんて、無いよ」
その言葉に溜息を吐いた一子は、ホワイトボードに「1. 仕様書」と書いた。
「じゃあさ、2番目は動画でしょ? 鬱屈とした現場にひとときの安らぎをもたらす。そんな効果があるかも!」
「ゲーム制作」
「ゲーム制作」
「ゲーム制作」
「ええぇ? それじゃ、ただの部活よ。そんなに生き急いでどうするの」
史緒里が軽く手を挙げると、一子は無言で手を差し出して発言を許可する。
「去年は最初ダラダラやってたせいで、最終的にデスマーチみたいになったんだ。輝羅が仕様書を作ったのもギリギリのタイミングだったし。今回はまず、ある程度ゲームとして成立させた上で、足りない部分を埋めていくようにした方が良いんじゃないかな」
「それはあたしも同感だな。もし9月に入って進捗が遅れてたとして、イッチーのせいにはしたくない。動画は今すぐじゃなくても……」
「やだ!! 動画、やりたい!」
ミイナは頭を振った一子に驚いた。こいつは輝羅2世だ。やはり引き合わせたのはまずかったか。
「お姉ちゃん! 我儘言わないの!」
妹の麗に強い口調で怒られて、一子はしゅんとして萎んでしまった。その唇がワナワナと震えている。
ミイナがパンパンと手を叩き、ふたりを止める。
「はーい。ちょっと休憩しようか。イッチー、ちょっと頭冷やしに行こ」
「……外は暑いけど」
「いいから、はい。行くよー」
ミイナは一子の腕を取り、部室の窮屈な出入り口を抜け、生徒指導室を出た。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
吹き抜けの渡り廊下まで連れ出して、ミイナは一子の顔を覗く。今にも泣きそうで、彼女が部室に入り浸るようになってから初めて見せる顔だ。
「麗ちゃんも史緒里ちゃんも結構、本気でゲームを作ろうとしてるんだよ。もちろんあたしもなんだけどね。それは分かるでしょ?」
「……そんなの、分かってるわよ。でも今作ってるゲームじゃ、コンテストで入賞なんて無理。私は去年、散々研究したんだから。時流ってものがあるの。単に自分たちが面白いと思ったものを作るだけでいいのは一部の天才で、私も麗もそんな天才じゃない」
そう言って一子はポロポロと涙を溢した。ミイナがハンカチを差し出すと、彼女はスカートのポケットから自分のハンカチを取り出して両目に当てた。
「そっか……。イッチーは優しいね。ダメだって分かってても、付き合ってくれてるんだから」
太陽が雲に隠れているおかげで陽は当たらないものの、6月後半の風は生暖かい。そよ風で、一子の長い黒髪が揺れる。
「イッチーさ、あたしは動画に協力するよ。その代わり、麗ちゃんに仕様書の作り方を教えてあげて。どう?」
ハンカチで顔を覆ったまま一子は2度、頷いた。
「夏休みになったら、気晴らしに皆で遊びに行こう。輝羅も誘って。1日くらいなら大丈夫だと思うから」
「……うん。私、皆と遊びたい。別にバカにしてるわけじゃないの。あなたたちのことが好きなだけ」
ミイナは一子の肩をそっと抱いた。
「ありがとう、イッチー。自分の部活があるし学校の勉強だってあるのに、毎日のように文芸部に来てくれて嬉しいよ」
一子は謎の衝動がこみ上げてきたのか、泣きじゃくった。
そんな彼女の背中を摩り続けながら、ミイナは激しいデジャヴに襲われる。やっぱり、輝羅の何かがが取り憑いたのかも知れない。
外は寒くもないのに、ミイナはなぜか身震いしてしまうのだった。
「早速、ウチの美術部に立ち絵を描いてもらったの。麗をモチーフにしてるから、髪はちょっと青みがかってて、目はクリッとした感じ。どう、どう?」
「どうって言われても……。いい絵だね。麗ちゃん、可愛いから」
「でしょう。下村ならそう言ってくれると思った。開発環境の作業行程をバックに、この絵と字幕を付けて、麗の声を入れれば動画が出来るわ」
ミイナは、キーボードを打つ手を止めた。
「声当てはイッチーで良くない? 麗ちゃんにはランダムイベントを考えてもらいたいし、仕様書も作ってほしいんだよね」
パイプ椅子をギシッと鳴らして、一子は顎を指で摩り考える。
「この絵に私の太い声は合わないと思うけど、そういうことなら仕方ないわね。私が声を当てましょう」
遅れて史緒里と麗が部室に入ってきた。
「お姉ちゃん、ついにノートパソコンまで持ち込んだのね。今度は何するつもり?」
「この前言った通り、動画を作るのよ。もうアカウントは作ったから、出来上がり次第アップするの」
一子はホワイトボードをチラリと見て、ミイナに訊ねる。
「北川さんはしばらく来ないの?」
「うん。輝羅は普段、図書館で勉強してるよ。受験生だからね」
「またお話ししたいなー。とっても楽しかったんだ」
頬に両手を当て、一子はにんまりと微笑んだ。どうやら輝羅のことをいたく気に入ったらしい。
ミイナはふたりがホワイトボードに向かって楽しそうにしていた姿を思い出して、含み笑いをする。
「そうだねぇ。でも確かに、楽しむっていうのも必要なことかも。最近、ゲーム作りがなんだか仕事みたいになってたからさ」
去年はなんだかんだあったけど、花火を観に行ったり、海へ行ったり、遊園地へ遊びに行ったりした。ケンカもした。今は部活に来ない3年生3人のプライベートな部分に踏み込んだりもした。
今年はまったりしてて、一子が時々揉め事を起こすくらいだ。それで本当に良いのかどうか。麗のことも史緒里のことも、表面的にしか理解していない気がする。ミイナは机に片肘をつき、頬に拳を当ててぼんやりと考える。
「ボクは別に仕事みたいな感じでもいいよ。結果として人に見せられるようなものが出来れば、さ」
「お姉ちゃん、動画よりもまず仕様書のことを教えてよ。どうせ家に帰ったら自分の部屋に篭っちゃうんだから」
一子はホワイトボードに「優先順位」と書いた。
「それでは、今からタスクの優先順位を決めたいと思います。まず、一番は……」
「仕様書」
「仕様書」
「仕様書」
「……ハァ。あなたたち、この流れなら親交を深めるために、遊びに行くってなるはずでしょ」
「お姉ちゃん、わたし来週からテスト期間に入るの。遊んでる暇なんて、無いよ」
その言葉に溜息を吐いた一子は、ホワイトボードに「1. 仕様書」と書いた。
「じゃあさ、2番目は動画でしょ? 鬱屈とした現場にひとときの安らぎをもたらす。そんな効果があるかも!」
「ゲーム制作」
「ゲーム制作」
「ゲーム制作」
「ええぇ? それじゃ、ただの部活よ。そんなに生き急いでどうするの」
史緒里が軽く手を挙げると、一子は無言で手を差し出して発言を許可する。
「去年は最初ダラダラやってたせいで、最終的にデスマーチみたいになったんだ。輝羅が仕様書を作ったのもギリギリのタイミングだったし。今回はまず、ある程度ゲームとして成立させた上で、足りない部分を埋めていくようにした方が良いんじゃないかな」
「それはあたしも同感だな。もし9月に入って進捗が遅れてたとして、イッチーのせいにはしたくない。動画は今すぐじゃなくても……」
「やだ!! 動画、やりたい!」
ミイナは頭を振った一子に驚いた。こいつは輝羅2世だ。やはり引き合わせたのはまずかったか。
「お姉ちゃん! 我儘言わないの!」
妹の麗に強い口調で怒られて、一子はしゅんとして萎んでしまった。その唇がワナワナと震えている。
ミイナがパンパンと手を叩き、ふたりを止める。
「はーい。ちょっと休憩しようか。イッチー、ちょっと頭冷やしに行こ」
「……外は暑いけど」
「いいから、はい。行くよー」
ミイナは一子の腕を取り、部室の窮屈な出入り口を抜け、生徒指導室を出た。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
吹き抜けの渡り廊下まで連れ出して、ミイナは一子の顔を覗く。今にも泣きそうで、彼女が部室に入り浸るようになってから初めて見せる顔だ。
「麗ちゃんも史緒里ちゃんも結構、本気でゲームを作ろうとしてるんだよ。もちろんあたしもなんだけどね。それは分かるでしょ?」
「……そんなの、分かってるわよ。でも今作ってるゲームじゃ、コンテストで入賞なんて無理。私は去年、散々研究したんだから。時流ってものがあるの。単に自分たちが面白いと思ったものを作るだけでいいのは一部の天才で、私も麗もそんな天才じゃない」
そう言って一子はポロポロと涙を溢した。ミイナがハンカチを差し出すと、彼女はスカートのポケットから自分のハンカチを取り出して両目に当てた。
「そっか……。イッチーは優しいね。ダメだって分かってても、付き合ってくれてるんだから」
太陽が雲に隠れているおかげで陽は当たらないものの、6月後半の風は生暖かい。そよ風で、一子の長い黒髪が揺れる。
「イッチーさ、あたしは動画に協力するよ。その代わり、麗ちゃんに仕様書の作り方を教えてあげて。どう?」
ハンカチで顔を覆ったまま一子は2度、頷いた。
「夏休みになったら、気晴らしに皆で遊びに行こう。輝羅も誘って。1日くらいなら大丈夫だと思うから」
「……うん。私、皆と遊びたい。別にバカにしてるわけじゃないの。あなたたちのことが好きなだけ」
ミイナは一子の肩をそっと抱いた。
「ありがとう、イッチー。自分の部活があるし学校の勉強だってあるのに、毎日のように文芸部に来てくれて嬉しいよ」
一子は謎の衝動がこみ上げてきたのか、泣きじゃくった。
そんな彼女の背中を摩り続けながら、ミイナは激しいデジャヴに襲われる。やっぱり、輝羅の何かがが取り憑いたのかも知れない。
外は寒くもないのに、ミイナはなぜか身震いしてしまうのだった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
冷徹女王の中身はモノグサ少女でした ~魔女に呪われ国を奪われた私ですが、復讐とか面倒なのでのんびりセカンドライフを目指します~
日之影ソラ
ファンタジー
タイトル統一しました!
小説家になろうにて先行公開中
https://ncode.syosetu.com/n5925iz/
残虐非道の鬼女王。若くして女王になったアリエルは、自国を導き反映させるため、あらゆる手段を尽くした。時に非道とも言える手段を使ったことから、一部の人間からは情の通じない王として恐れられている。しかし彼女のおかげで王国は繁栄し、王国の人々に支持されていた。
だが、そんな彼女の内心は、女王になんてなりたくなかったと嘆いている。前世では一般人だった彼女は、ぐーたらと自由に生きることが夢だった。そんな夢は叶わず、人々に求められるまま女王として振る舞う。
そんなある日、目が覚めると彼女は少女になっていた。
実の姉が魔女と結託し、アリエルを陥れようとしたのだ。女王の地位を奪われたアリエルは復讐を決意……なーんてするわけもなく!
ちょうどいい機会だし、このままセカンドライフを送ろう!
彼女はむしろ喜んだ。
生まれてすぐ異世界最強……なんてことあるわけねーだろ!!!
嬉野 巧
ファンタジー
ぽっくりいって異世界に農民として生まれた主人公。
転生したならチート的な優遇が!?と思いきや、いたって平均な農民であった。
そんな主人公の周りには飛び抜けすぎた才能の持ち主たち。
力の差を痛感し実家の農家へ就職することを決めるが、出戻りにはまだ早い。
就職までの学園生活をエンジョイするために選んだのは、剣でも魔法でもなく『運』での最強。
主人公は果たして農家になるのか、それとも。
婚約者が隣国の王子殿下に夢中なので潔く身を引いたら病弱王女の婚約者に選ばれました。
ユウ
ファンタジー
辺境伯爵家の次男シオンは八歳の頃から伯爵令嬢のサンドラと婚約していた。
我儘で少し夢見がちのサンドラは隣国の皇太子殿下に憧れていた。
その為事あるごとに…
「ライルハルト様だったらもっと美しいのに」
「どうして貴方はライルハルト様じゃないの」
隣国の皇太子殿下と比べて罵倒した。
そんな中隣国からライルハルトが留学に来たことで関係は悪化した。
そして社交界では二人が恋仲で悲恋だと噂をされ爪はじきに合うシオンは二人を思って身を引き、騎士団を辞めて国を出ようとするが王命により病弱な第二王女殿下の婚約を望まれる。
生まれつき体が弱く他国に嫁ぐこともできないハズレ姫と呼ばれるリディア王女を献身的に支え続ける中王はシオンを婿養子に望む。
一方サンドラは皇太子殿下に近づくも既に婚約者がいる事に気づき、シオンと復縁を望むのだが…
HOT一位となりました!
皆様ありがとうございます!
お助けキャラの俺は、今日も元気に私欲に走ります。
ゼロ
BL
7歳の頃、前世の記憶を思い出した。
そして今いるこの世界は、前世でプレイしていた「愛しの貴方と甘い口付けを」というBLゲームの世界らしい。
なんでわかるかって?
そんなの俺もゲームの登場人物だからに決まってんじゃん!!
でも、攻略対象とか悪役とか、ましてや主人公でも無いけどね〜。
俺はね、主人公くんが困った時に助言する
お助けキャラに転生しました!!!
でもね、ごめんね、主人公くん。
俺、君のことお助け出来ないわ。
嫌いとかじゃないんだよ?
でもここには前世憧れたあの子がいるから!
ということで、お助けキャラ放棄して
私欲に走ります。ゲーム?知りませんよ。そんなもの、勝手に進めておいてください。
これは俺が大好きなあの子をストーkじゃなくて、見守りながら腐の巣窟であるこの学園で、
何故か攻略対象者達からお尻を狙われ逃げ回るお話です!
どうか俺に安寧の日々を。
昔助けた弱々スライムが最強スライムになって僕に懐く件
なるとし
ファンタジー
最強スライムぷるんくんとお金を稼ぎ、美味しいものを食べ、王国を取り巻く問題を解決してスローライフを目指せ!
最強種が集うSSランクのダンジョンで、レオという平民の男の子は最弱と言われるスライム(ぷるんくん)を救った。
レオはぷるんくんを飼いたいと思ったが、テイムが使えないため、それは叶わなかった。
レオはぷるんくんと約束を交わし、別れる。
数年が過ぎた。
レオは両親を失い、魔法の才能もない最弱平民としてクラスの生徒たちにいじめられるハメになる。
身も心もボロボロになった彼はクラスのいじめっ子に煽られ再びSSランクのダンジョンへ向かう。
ぷるんくんに会えるという色褪せた夢を抱いて。
だが、レオを迎えたのは自分を倒そうとするSSランクの強力なモンスターだった。
もう死を受け入れようとしたが、
レオの前にちっこい何かが現れた。
それは自分が幼い頃救ったぷるんくんだった。
婚約破棄された公爵令嬢は、真実の愛を証明したい
香月文香
恋愛
「リリィ、僕は真実の愛を見つけたんだ!」
王太子エリックの婚約者であるリリアーナ・ミュラーは、舞踏会で婚約破棄される。エリックは男爵令嬢を愛してしまい、彼女以外考えられないというのだ。
リリアーナの脳裏をよぎったのは、十年前、借金のかたに商人に嫁いだ姉の言葉。
『リリィ、私は真実の愛を見つけたわ。どんなことがあったって大丈夫よ』
そう笑って消えた姉は、五年前、首なし死体となって娼館で見つかった。
真実の愛に浮かれる王太子と男爵令嬢を前に、リリアーナは決意する。
——私はこの二人を利用する。
ありとあらゆる苦難を与え、そして、二人が愛によって結ばれるハッピーエンドを見届けてやる。
——それこそが真実の愛の証明になるから。
これは、婚約破棄された公爵令嬢が真実の愛を見つけるお話。
※6/15 20:37に一部改稿しました。
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる