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第六章 お飾りの王太子妃、未知の地へ

259.5 ラウル戦闘シーン

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戦闘シーン追加

※▶

の箇所に挿入してお楽しみ下さい!!


それではスタートです!!


――――――――――――――――





 作戦が始まるとラウルは船と陸を結んでいる橋に向かった。
 そして、船の近くの見張りの場所までやってきた。

(見張りは二人だけか……警鐘もないな……私は囮だから目立った方が都合がいい。正面から突破するか……)

 ラウルは正面から堂々と中に入った。

「お前、誰だ!!」

 見張りの言葉はわからなかったが、二人の水賊の男に槍を向けられラウルは剣を抜いた。

 ラウルは一人の男の槍を剣で叩きつけて武器を破壊した後に、脇腹に剣の柄で一撃を入れて男を地面に沈めた。
 さらにもう一人の男の手に持っていた槍は剣で払い落として、間合いを一気に詰めて、男のみぞおちに蹴りを入れた。
 そして二人とも地面にあっさりと倒れた。
 まだ川上に火の手は上がっていないので、見張りもどこか気を抜いていたのだろう。

 ラウルは、見張りを難なく突破すると船と陸を結んでいる連絡通路まで来た。

 そしてしばらくすると川上から熱風を感じて炎が上がった。そして辺りに警鐘が鳴り響く。

「来たか……」

 ラウルは船と陸の上に立ち、船を背にすると船から出て来る賊を捕らえるために立ち塞がった。

「侵入者だ!! 川上に向かえ!!」

 男たちが川上に向かうその前にラウルが立ち塞がる。
 見渡すと、賊は十名ほど。

「こいつが侵入者か?」
「スカーピリナ国の兵ではないのか?」

 水賊たちはラウルを見て次々に剣を抜いた。
 彼らの言葉はやはりわからないが友好的な様子ではない。

(おそらく、誰かと問われているか、用件を問われているのだろうが……剣を抜いたら動くことにするか……)

 彼らが剣を抜くのを確認してラウルは剣を抜いた。

 ここは戦場ではない。
 誇り高きハイマ騎士団副団長のラウルは剣を持たぬ者に剣は向けないと誓いを立てていた。
 そして、剣と槍と斧を持った三人が同時にラウルに斬りかかって来た。

 ラウルは、まず槍を剣で思いっきり斧の持つ男に向かって払い落とした。
 すると槍はまるで弓矢のように斧を持っていた男の斧に命中する。

「ぐわっ!!」

 二つの武器がぶつかった反動で、槍は破壊され斧を持っていた男も斧を地面に落とした。
 その隙に剣の男の剣をかわし、剣の男を肘で攻撃して地面に倒した。

 そして武器を失った二人に剣を振り下ろし二人を一人ずつ気絶させた。

 ラウルが最強だと言われるのは身体能力の高さ。

 己の身体を自在に操り、怪力と速さを両立させる。
 そんな戦闘力のバランスが優れている彼の特技は、武器破壊。
 
 戦場において武器を失うことは、敗北を意味する。
 彼が副団長として率先して前線に出る一つの理由はこの武器破壊が可能だからというのもある。

「うらぁああ!!」

 ラウルに向かって二人の賊が剣で斬りかかって来た。
 そんな二人の剣を同時に受け止めたラウルは、二人の剣を自らの剣で支えながらも足で蹴り上げて、片方の賊の体勢を崩す、その隙に反対の男の剣を薙ぎ払い、剣で男の腹に一撃を入れる。

「う……」

 そして次に、最初に蹴りを入れた方の男の首に剣の柄で一撃を食らわせた。
 その間、数秒。一気に五人がラウルの前に倒れ込む。

「あいつが……」
「一瞬で……」

 どうやら向かって来た男たちは腕の立つ者だったようで、ラウルに向かってくる賊が一瞬怯んだ。
 ラウルは剣を下に向けて、男たちをじっと見ていた。
 決してラウルから攻撃を仕掛けるという様子はない。
 
 ラウルの視線に恐れを抱いて一歩下がった者たちの後ろから「何やってんだ!! 侵入者を追い出せ!!」と血気盛んな者たちが槍や刀を振り上げながらラウルに向かって来た。
 ラウルは向かってきた男の槍を弾き飛ばし、その槍が動かずにいた者たちの前にザクッと音を立てて刺さった。

 剣を振り上げた男の剣をいなし、肩に叩きつけた。
 そして槍で襲って来た男を同じく剣で叩き上げる。

 男は宙を舞い、地面に落ちた。
 
 ラウルは圧倒的な剣技を見せつけ敵を確実に地面に倒して行ったのだった。

 



――――――――――――――――


 お読み頂きましてありがとうございます。
 戦闘シーンをどうするかのは、現在本当に頭を悩ませている最中です。
 
 まだしばらく悩むことになるかと思います。
 皆様が楽しんで頂けるようにしたいと思いますので、御理解頂けますと助かります。

 それではよい一日を……

 たぬきち25番

 
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