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第六章 お飾りの王太子妃、未知の地へ

247 パンドラの箱

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 アドラーだけは私たちに付いて来てくれた。
 フィルガルド殿下もアドラーが付いて来ていることは何も言わなかった。
 そして私たちはお互いの部屋ではなく、一等客室専用のプライベートな甲板に向かった。

「クローディア様、こちらを」

 アドラーが私に上着を差し出してくれた。

「これ、どうしたの?」

「ヒルマ殿を待っている間に、リリアが用意いたしました」

 私はフィルガルド殿下と手を離して用意されていた上着を羽織った。

「ありがとう、アドラー。リリアにもお礼をしなきゃ」

 フィルガルド殿下は、「今度は私が貸したかったのですが」と言いながら甲板に出た。
 先程は風が出ていたが、今は風はなかった。
 フィルガルド殿下は、再び私の手をぎゅっと握りながら言った。

「なんだか、クローディアと二人でこうして話をするのは久しぶりな気がします」

「そう……ですね」

 私としてはずっとフィルガルド殿下を避けていたので、初めてかもしれない。
 今日は雲が出ていたので星は見えなかったが、雲間から月は見えた。
 フィルガルド殿下は私を見ながら切なそうに言った。

「クローディア、あなたはなぜ変わったのですか?」

 ……――転生して入れ替わったからです。

 そう言った方がいいのだろうか?
 真剣な顔で問われて、私は言葉を探す。
 そうしている間にフィルガルド殿下がつらそうに言った。

「最初にあなたが変わったと思ったのは、婚約した後です」

 え?

 私は思わずフィルガルド殿下を見つめた。
 最初に変わったって……そんなに何度も変わったと思ったの?
 たぶん、それは私のせいじゃない……

 私は顔を上げてフィルガルド殿下の話に耳を傾けていた。

「まだ婚約する前、パーティーで会った時のあなたは、今のようにとても冷静で、話も聞いてくれました」

 クローディアが冷静……?
 なぜだろう?
 フィルガルド殿下の言葉が嘘だとは言わないが、違和感しかない。
 それに、その頃のクローディアの記憶はほとんどない。

「そして婚約した途端、全く私の言うことに耳を傾けてくれなくなり、我儘で他者を排除するような態度を取るようになった」

 それは私も知っているクローディアの姿だ。
 私の記憶にも、クローディアが傍若無人に振舞う姿の記憶がある。 
 過去のクローディアの言動を思い出していると、フィルガルド殿下が苦しそうに顔を歪めながら私の両手を握りながら言った。

「私は……あなたには王妃は務まらないと思いました。他者を排除し、私に近づく者に暴言を吐く、そんなあなたに王妃をなどつらいだけだと思ったのです」

 それは私も理解できる。
 ――殿下の選択は決して間違っていない、と思う。

 フィルガルド殿下はさらに苦しそうに言い放った。

「だから、私は……――エリスを選んだ……」

 胸が痛かった。
 でもわかっていた。
 フィルガルド殿下に初めて会った時、エリスを側妃に迎えたいと言われた時から知っていた。
 とっくに受け入れたと思っていたのにやはりその言葉を聞くと痛みを感じる。

 私はフィルガルド殿下を見ながら言った。

「フィルガルド殿下の判断は正しいと……思います」

 これでいい。そう、これで……――え?

 真っすぐにフィルガルド殿下を見ながら言った言葉。
 私は責めていない。
 もう終わったことだ、と理解して安心してもらうために言ったのだ。
 それなのに……

 フィルガルド殿下は怒りの篭った瞳で私を見ながら……――涙を流していた。

 泣いてる……?

「なぜ、そんなことを言うのです!! 私はずっと君が一番大切だったんだ!! 幼いあなたが『いつか誰かから特別なバラを贈られるような人になりたい』と言うから特別なバラを作ったんだ!! ピアノが好きだと言ったからヴァイオリンを習った。あなたが……誘拐されそうになったから強くなりたくてガルドを何日も説得して剣の教えを受けたんだ!!」

 激情をぶつけられることはこれほどの痛みを伴うのだと初めて知った。
 フィルガルド殿下の言葉はまるでこれまで必死に守ってきつくフタをしていた箱を切り裂くように私の心の中を荒らす。

「大切って……」

 思わず呟くと、フィルガルド殿下は必死な顔で言った。

「両親よりも、ブラッドよりも、ガルドよりも、クリスフォードよりも……ずっとずっと君が一番大切で一番大事で守って来た!! それなのに……君は私の言葉を拒絶して……私の側にいることさえも捨て去るように振舞い、私を拒んだ……今さら……私が君をあきらめた途端、昔のように戻るのは……酷く残酷だ……」

 私は心の中でクローディアに問いかけた。

 ねぇ、どうしてあなたはフィルガルド殿下を拒んだの?
 あなたが変わらなければ、ずっと大切にしてもらえたかもしれないのに……

 問いかけてみたが、答えはない。
 それならば、今は私が自分で考えて答えを出す必要がある。

 私はフィルガルド殿下の翡翠のような瞳を見つめながら言った。

「フィルガルド殿下が私のことを一番大切に想ってくれていたのは……――もう終わったことですよね? 今は……エリスさんでしょう……?」

 そうだ、フィルガルド殿下にすでにエリスがいる。
 いくら過去のことがあったとしても、私ではなくエリスをすでに選んだのだ。
 殿下自身もそう言った。
 ……守って来た。
 ……あきらめた。
 全て……――過去形だ……。
 フィルガルド殿下は切なそうに言った。

「確かに私はエリスを選んだ。……クリスフォードから『クローディアは王妃に相応しくない』と害する者たちがいると聞いていたし、当のクローディアは大切な外交の席で、令嬢に暴言を吐きハイマ国内からもクローディアを王妃にすることへの反発が大きくなっていた」

 フィルガルド殿下の悲痛な叫びが胸に響く。
 そしてフィルガルド殿下が私から目を逸らして下を向きながら話を続けた。

「このままではあなたを守れないと……迷っていた私の前に現れたのがエリスだった。彼女は十分な教養や作法を身に着けていたし、何より興味深い研究をしていた。お見合いをしたら、研究が続けられないというので、そのことを惜しく思った私は、彼女に結婚を申し込んだ。エリスも始めは断っていたが、研究が続けられるというので合意してくれた」

 私は思わず眉を寄せた。

 フィルガルド殿下とエリスって愛し合って結婚することになったのではないの?
 確かラノベでは……――
 そう言えば、ラノベでも二人の仲が急接近したのはクローディアがエリスをいじめたのがきっかけだ。

 今の話を聞く限り、フィルガルド殿下がエリスを選んだ理由は『王妃に相応しい』という理由と『研究を辞めて欲しくない』という理由しか見当たらない。

 フィルガルド殿下は再び私を見ながら苦しそうに顔を歪めながら言った。

「エリスは王妃の適正もあり、クローディアのことや、私の作ったバラのことで相談に乗ってもらった恩もある、さらに研究もぜひ続けてほしかったので結婚する理由は十分だった。だから君とは別れようと思ってた。王宮から解放したいと、ですが……側妃を迎えると言った後、王妃教育を真面目に受けるあなたを見て希望を持った。そして……――結婚式で君を見た時、心が震えた。これからもずっと大切にしたいと思った。初めてのキスも二度目のキスも三度目のキスも君には拒まれたが、私はとても嬉しかった!!」

 私は、フィルガルド殿下の言葉に声を上げていた。

「え? 初めて? 殿下の初めてのキスは、エリスさんとでは? それに殿下とは二度しかその……していないと思うのですが……」

 ラノベでは結婚式の前日に、フィルガルド殿下はエリスとキスを済ませたと書いてあった。
 そのシーンはよく覚えている。

 それに私とは二回しかしていない。
 エリスとのキスを勘違いしているのだろうか?

「エリスとはキスなどしていません。クローディアだけです。それに……二度目のキスは結婚式の夜に寝ている君に口付けたので、君は知らないかもしれません」

 衝撃の事実に私は身体から空気が抜けていくような脱力感を覚えた。
 フィルガルド殿下は私を真っすぐに見ながら言った。

「クローディア。あなたは私と別れたいと言っていると聞きました。……――本当ですか?」

 私はゆっくりと頷いた。

「はい。別れたいと思っています」

 フィルガルド殿下は、真剣な顔で言った。

「私は別れたくはありません。どうかこれからも私の側にいてくれませんか?」

 私はフィルガルド殿下から決して目を逸らさずに答えた。

「フィルガルド殿下は私に……――結納の品を返したではないですか!? 旅立ちの日、殿下に金のネックレスを貰った時、とても嬉しかった……泣きたくなるほど……嬉しかったのに!! ……結納の品を返すと言うことは別れの合図なのでしょう? ――知らない、なんて言わせない!!!! 正直に言って私はもうあのネックレスを見たくもない!! あなたは私のことを残酷だと言うけれど……これから何かあるのか、わからない。もう会えないかもしれない私に何も言わずに結納品を返す……あなたの方がずっと残酷ではないですか!!」

 気が付けば私は涙を流していた。
 もう泣かないって決めたのに、止まらなかった。
 フィルガルド殿下は震えながら言った。

「ネックレスが……結納の品? あれは父からもらったもので……『大切にしろ』と……」

 フィルガルド殿下は必死な顔で叫んでいた。

「知らなかった。あのネックレスが結納の品だなんて知らなかった!! ただ私は危険から君を守りたかったんだ!! ああ、私はなんてことを……信じてくれ、クローディア……知らなかったんだ……」

 二人で顔をぐちゃぐちゃして泣いて……
 私はすでにフィルガルド殿下との別れは受け入れていた。
 でも、涙が止まらなかった。

 私は泣きながら、フィルガルド殿下を見ながら言った。

「信じます……」

「クローディア!!」

 フィルガルド殿下が泣きながら目を大きく開けて私を見た。
 私はそんな殿下を見つめて泣きながら言った。

「でも……そんなこと言われても……遅いですよ……殿下……私には……他に想う人がいます」

 フィルガルド殿下から想いを告げられるまで、ずっと感情にフタをして気づかないフリをしていた。
 だが……気づいてしまった。
 私はフィルガルド殿下よりも……手を取りたい相手がいる……

 フィルガルド殿下は、ぐちゃぐちゃの顔泣きながらでも瞳は真っすぐに私を見ながら言った。

「そうですか……ですが、簡単にはあきらめません。私は一度、側妃を迎えると言ってあなたを傷つけた。しかも結納品も……でも……今さらだと言われても……あなたの側にいたい。この想いは――簡単には消せない!! クローディア、どうか私にも機会を下さい。あなたを振り向かせる機会を」

「……え? 何を言っているの!?」

 私はフィルガルド殿下の言葉に驚いてしまった。
 そして私は再び声を大きくし……――叫んでいた。

「フィルガルド殿下にはエリスさんがいるじゃないですか!!」

 気になっていることを尋ねると、フィルガルド殿下は真剣な顔で言った。

「エリスには話をします。研究が続けられる環境は用意すると誠心誠意伝えます」

 フィルガルド殿下は私を見ながらどこかすっきりとした顔で言った。

「私があなたを振り向かせるために、足掻いて、足掻いて、足掻いて……――それでもあなたの心が動かせなかったら……――その時は、離婚届けにサインをします」

「!!」

 私は目を大きく開けてフィルガルド殿下を見た。殿下は少し困った顔をしながら「サインをしなくていいように足掻きますけど……」と言った。
 そして私のおでこにキスをした。

「今後、口以外へのキスは許してください。あなたとも積極的に話をしたい。私はあなたを……――本気で落とします」

 そう言って微笑むと、私から視線を逸らして声を上げた。

「ブラッド!! 聞いているんだろ!?」

 ブラッドが……聞いてた?

 思わず後ろを見ると、無表情のブラッドが柱の影から出て来た。

 本当に聞いてた……
 驚いていると、フィルガルド殿下はブラッドを見ながら言った。

「ブラッド、例えお前でも……――彼女は渡さない。だが……至らない私の代わりに……彼女を支えてくれたことには感謝する」

 





――――――――――――――――





次回更新は10月15日(火)です☆



※本日の更新分はかなり長くて申し訳ございません。
途中で切ったら気持ち悪いかな~と、思って長くしました。
連休もありますので、ゆっくりのんびり読んでいただけると幸いです。
247話はかなり緊張して公開しました。
心臓が早いです。
皆様が楽しんで下さる内容になっていますように!!



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