211 / 298
第五章 チームお飾りの王太子妃集結、因縁の地にて
223 お披露目式(3)
しおりを挟む
裏の山の不審な広場という言葉の意味がわからずに混乱していると、ノアールが説明してくれた。
「庭師の話では、『城のエントランス前の花壇ほどの土地をまっさらに整備し、周りの木々の枝を切り落とすように』と指示を受けたとのこと」
私は、この城に入った時に目にした花壇を思い出した。
大体店舗型のコンビニエンスストアほどの広さの花壇だったように記憶している。
そして、周りの木の枝を切り落とす?
あれ?
そういば、私、最近それに近いことしたよね?
ある程度広い何もない土地を探して……周りの枝を剪定して……。
「……もしかして、気球のため?」
小さな声で呟くとブラッドが私の耳に口を寄せながら言った。
「恐らくな。裏の山というと……どうやらレオン救出の際に、レイヴィンたちが見つけたようだな」
ブラッドの言葉に私は頷いた。
成り行きを見守っていると、レオンが声を上げた。
「陛下、それに伴い我々は執事や侍女に話を聞き、非常に恐ろしい証言を入手いたしました」
そしてレオンがジーニアスとリリアを見ながら言った。
「証人団、前へ」
「はっ」
ジーニアス、リリア、アリス、ディノの誘導で多くの侍女や執事、そして貴族が前に出て来た。
うわ~~アリス……こんな短期間に証人団を作れるくらい人を集めたんだ……
私がアリスの凄さを実感していると、アリスと目が合った。
アリスは私に小さく頭を下げた。
やはりアリスも優秀だった。
証人団が陛下の前に並ぶと、レオンが声を上げた。
「順番に発言を」
レオンの号令で侍女数人、執事数名が震えながら声を上げた。
「何度か、不審な女性をゼノビア様の待つお部屋にご案内したことがございます」
「空飛ぶ大きな球体が裏の山に下りるのを見ましたが、誰にも言わないようにと厳命されておりました」
「球体から現れた者たちをゼノビア様の命で迎えに行き、案内したことがあります」
「私は、不審な男性2組をゼノビア様の元へ案内いたしました」
次々に証言が溢れて、ゼノビアと公卿第一位ゼノビアの父はすでに顔色をなくていた。
そして、最後の侍女がとんでもないことを言い放った。
「ゼノビア様からの命で、ルーカス殿下に栄養剤だという甘い香りの液体を就寝前に飲ませるようにと命を受けました」
あれ? ちょっと待って?
甘い香りの液体を王族に飲ませるって……聞いたことあるよね?
ベルンのアンドリュー殿下は元婚約者に。
そして、今回、スカーピリナ国ではルーカス陛下にゼノビアが。
私が眉を寄せていると、ガタンとイスの倒れる音がしてアンドリュー殿下が声を上げた。
「甘い香りの液体だって!? いつからだ?」
アンドリュー殿下のあまりの剣幕に侍女は恐る恐る答えた。
「レオン閣下が、スカーピリナ国を発たれてしばらくすぐです」
アンドリュー殿下がそれを聞いて大声を上げた。
「ルーカス陛下、体調はいかがですか? 大体服用して半月で身体が重く疲れやすく感じた」
ルーカス陛下が怒りと混乱が混じった顔でゼノビアを見た。
「どういうことだ? ゼノビア……私に毒を盛ったのか?」
ゼノビアは髪を振り乱しながら否定した。
「毒だなんて、あれは媚薬だと聞きました。私はルーカス陛下との間に御子を授かる必要がありますので」
「……媚薬だと?」
ルーカス陛下の言葉に重なるように、アンドリュー殿下が立ったまま眉を寄せて「媚薬……?」と呟いた。
私も唖然としながらゼノビアの言葉を聞いていた。
媚薬は、ラノベでクローディアがフィルガルド殿下に使った。
どうやって入手したかのかなど、ラノベには詳しい経緯は書かれていなかったが……。
もしかして……ラノベのクローディアはイドレ国の人間と通じていた?
私は隣に座るブラッドを見た。
もしも、クローディアがイドレ国と通じていて媚薬を手に入れたとして、ハイマの番人と呼ばれるブラッドにバレずに済むなどということが有り得るだろうか?
そう考えて私は、新たな可能性を感じた。
――ブラッドはもしかして、イドレ国の人間と私を接触させないように指導係になったの?
ラノベのクローディアは、ブラッドと共にいることを拒否した?
よく考えてみれば、私は王妃になる前から常に護衛騎士が付いていた。
しかも結婚してからは、部屋とブラッドの執務室の往復以外は、常にガルドが、そしてアドラーが側近になってからはアドラーが付いてくれている。
この二人を目を盗んでイドレ国の人間が私に接触するタイミングなどはない。
一度だけ、ガルドもアドラーも側に居ない時……ブラッドと共にロウエル公爵の汚職の証拠をつかむために潜入した夜会で一人になって襲われた。あの時はリリアが鉄扇で撃退してくれた。
リリアが相手をした彼女はイドレ国の者だった。
そうだとしたら、彼女の目的は私との接触……。
そんなことを考えているとゼノビアが大きな声を上げた。
「お世継ぎを確実に授かるために、媚薬を使う必要があると思いました。数ヶ月服用することでゆっくりと効果が表れるというので……」
は?
私は再び首を傾けた。
媚薬って即刻性があるのではないのだろうか?
ゆっくりと効果の現れる媚薬?
――それって、本当に媚薬なの?
ゼノビアの話では媚薬の効果などないように思えた。
「あれは媚薬ではありませんよ……」
アンドリュー殿下も苦しそうに言った。
うん、そうだよね。アンドリュー殿下はゆっくりと元婚約者に甘い香りのする液体を毎晩飲まされ、身体をむしばまれていった。
媚薬なんかじゃなかった。
あれ?
待って?
でもラノベのクローディアは、フィルガルド殿下に対して媚薬を使って……上手くいってたよね?
どういこと?
ラノベの媚薬はルーカス陛下とアンドリュー殿下の服用した媚薬とは違うもの??
それとも……。
媚薬とは関係なく、フィルガルド殿下はクローディアを受け入れた?
いや、そんなはずはない。
媚薬のせいで、フィルガルド殿下はクローディアと関係を持ったはずだ。
そう考えて私は、結婚式の後に部屋に来たフィルガルド殿下や、イドレ国行きが決まった時のフィルガルド殿下を思い出した。
ラノベは全てエリス視点で書かれていた。
エリスが彼女の視点で、フィルガルド殿下がつらそうだと思い、クローディアと関係を持ったのは媚薬で仕方がなかったのだと納得したのだとしたら?
もしも、ラノベの中でクローディアを受け入れたのがフィルガルド殿下の意思だったとしたら?
ラノベでもフィルガルド殿下はクローディアにスカーピリナ国に行かせたくないと思い私にしたことと同じようなことをしたのだとしたら?
私はずっとラノベが正しいと思っていた。
ラノベにそう書いてあるのだからそうだ、と単純に思い込んでいた。
でも、あのラノベはフィルガルド殿下視点の話ではなく、あくまでエリス視点の話だ。
じゃあ、本当のフィルガルド殿下はどう思っていたのだろうか?
そういえば、私はフィルガルド殿下と正面から話をしたことなど……ない――
――私……これまでラノベを通してしか彼のことを見ていなかった?
そんな疑問を持った時だった。
レオンが大きな声を上げた。
「陛下。ゼノビア殿、また公卿第一位であるゼノビア殿の生家、並びにその関係者に軍部による審議を要求いたします」
ルーカスはレオンや、証人団を見ながら言った。
「皆の要求を受け入れる」
「軍による審議ではなく、議会での審議を!!」
ゼノビアの父が声高らかに叫んでいた。
ルーカス陛下は、眉を寄せゼノビアの父を見ながら言った。
「議会も一度軍に調べさせる。発言は審議の場で存分にされよ」
その瞬間、広間の前の方にいた貴族の一部がざわついた。
もしかしたら、これはとんでもない事態なのではないだろうか?
着飾った人々の中には青い顔をしたり、震えている者もいる。
ルーカス陛下はノアールを見た。
「ノアール。この者たちの拘束を。近衛兵は一度、私の預かりとし全ての幹部を解任する」
近衛兵の幹部まで解任するというかなり大掛かりな処断だ。
私の背中に冷や汗が流れた。
「あなたはこの国でも……貴族の腐敗を是正するのだな……」
ブラッドがゼノビアたちを見ながら呟いた。
すぐにブラッドを見たかったが、広間から大きな声がして私はそちらに意識を向けた。
「私は陛下を愛しております!! 全ては、陛下のために!! 陛下のことだけを考えて動いていたのです!!」
ゼノビアは兵に捕えながらも大きな声で叫んでいた。
スカーピリナ国の『愛する』とは唯一のという意味がある。
愛するとは何だろうか?
もし本当にルーカス陛下だけを愛していたのなら、彼の決定した人事を自分本位に荒らし、弟を殺そうとするものなのだろうか?
まるで、『愛する』という言葉が自分の我儘を正当化する盾のように使われている気がする。
ああ、そうか――彼女が唯一愛していたのは、自分なのかもしれない。
ルーカス陛下は無表情のまま何も言わなかった。
「陛下、誤解です!! 陛下~~ルーカス様ぁ~~!!」
ルーカスは低い声で言った。
「連れて行け」
「ルーカス様、話を聞いて!! ルーカス様~~~~!!」
広間にはゼノビアの悲痛な叫び声だけが響いていたのだった。
――――――――――――――――
次回更新は8月6日(火)です♪
今月の
☆キャラクタープロフィール☆
名前:リリア・ルラック
爵位:子爵
年齢:19歳
所属:宮廷上級侍女
家族:父・母・兄・兄(アドラー)
趣味:武器鑑賞
イメージ植物:グラジオラス
花言葉:勝利(剣)
誕生日:8月17日
9月はアドラーの予定です♪
「庭師の話では、『城のエントランス前の花壇ほどの土地をまっさらに整備し、周りの木々の枝を切り落とすように』と指示を受けたとのこと」
私は、この城に入った時に目にした花壇を思い出した。
大体店舗型のコンビニエンスストアほどの広さの花壇だったように記憶している。
そして、周りの木の枝を切り落とす?
あれ?
そういば、私、最近それに近いことしたよね?
ある程度広い何もない土地を探して……周りの枝を剪定して……。
「……もしかして、気球のため?」
小さな声で呟くとブラッドが私の耳に口を寄せながら言った。
「恐らくな。裏の山というと……どうやらレオン救出の際に、レイヴィンたちが見つけたようだな」
ブラッドの言葉に私は頷いた。
成り行きを見守っていると、レオンが声を上げた。
「陛下、それに伴い我々は執事や侍女に話を聞き、非常に恐ろしい証言を入手いたしました」
そしてレオンがジーニアスとリリアを見ながら言った。
「証人団、前へ」
「はっ」
ジーニアス、リリア、アリス、ディノの誘導で多くの侍女や執事、そして貴族が前に出て来た。
うわ~~アリス……こんな短期間に証人団を作れるくらい人を集めたんだ……
私がアリスの凄さを実感していると、アリスと目が合った。
アリスは私に小さく頭を下げた。
やはりアリスも優秀だった。
証人団が陛下の前に並ぶと、レオンが声を上げた。
「順番に発言を」
レオンの号令で侍女数人、執事数名が震えながら声を上げた。
「何度か、不審な女性をゼノビア様の待つお部屋にご案内したことがございます」
「空飛ぶ大きな球体が裏の山に下りるのを見ましたが、誰にも言わないようにと厳命されておりました」
「球体から現れた者たちをゼノビア様の命で迎えに行き、案内したことがあります」
「私は、不審な男性2組をゼノビア様の元へ案内いたしました」
次々に証言が溢れて、ゼノビアと公卿第一位ゼノビアの父はすでに顔色をなくていた。
そして、最後の侍女がとんでもないことを言い放った。
「ゼノビア様からの命で、ルーカス殿下に栄養剤だという甘い香りの液体を就寝前に飲ませるようにと命を受けました」
あれ? ちょっと待って?
甘い香りの液体を王族に飲ませるって……聞いたことあるよね?
ベルンのアンドリュー殿下は元婚約者に。
そして、今回、スカーピリナ国ではルーカス陛下にゼノビアが。
私が眉を寄せていると、ガタンとイスの倒れる音がしてアンドリュー殿下が声を上げた。
「甘い香りの液体だって!? いつからだ?」
アンドリュー殿下のあまりの剣幕に侍女は恐る恐る答えた。
「レオン閣下が、スカーピリナ国を発たれてしばらくすぐです」
アンドリュー殿下がそれを聞いて大声を上げた。
「ルーカス陛下、体調はいかがですか? 大体服用して半月で身体が重く疲れやすく感じた」
ルーカス陛下が怒りと混乱が混じった顔でゼノビアを見た。
「どういうことだ? ゼノビア……私に毒を盛ったのか?」
ゼノビアは髪を振り乱しながら否定した。
「毒だなんて、あれは媚薬だと聞きました。私はルーカス陛下との間に御子を授かる必要がありますので」
「……媚薬だと?」
ルーカス陛下の言葉に重なるように、アンドリュー殿下が立ったまま眉を寄せて「媚薬……?」と呟いた。
私も唖然としながらゼノビアの言葉を聞いていた。
媚薬は、ラノベでクローディアがフィルガルド殿下に使った。
どうやって入手したかのかなど、ラノベには詳しい経緯は書かれていなかったが……。
もしかして……ラノベのクローディアはイドレ国の人間と通じていた?
私は隣に座るブラッドを見た。
もしも、クローディアがイドレ国と通じていて媚薬を手に入れたとして、ハイマの番人と呼ばれるブラッドにバレずに済むなどということが有り得るだろうか?
そう考えて私は、新たな可能性を感じた。
――ブラッドはもしかして、イドレ国の人間と私を接触させないように指導係になったの?
ラノベのクローディアは、ブラッドと共にいることを拒否した?
よく考えてみれば、私は王妃になる前から常に護衛騎士が付いていた。
しかも結婚してからは、部屋とブラッドの執務室の往復以外は、常にガルドが、そしてアドラーが側近になってからはアドラーが付いてくれている。
この二人を目を盗んでイドレ国の人間が私に接触するタイミングなどはない。
一度だけ、ガルドもアドラーも側に居ない時……ブラッドと共にロウエル公爵の汚職の証拠をつかむために潜入した夜会で一人になって襲われた。あの時はリリアが鉄扇で撃退してくれた。
リリアが相手をした彼女はイドレ国の者だった。
そうだとしたら、彼女の目的は私との接触……。
そんなことを考えているとゼノビアが大きな声を上げた。
「お世継ぎを確実に授かるために、媚薬を使う必要があると思いました。数ヶ月服用することでゆっくりと効果が表れるというので……」
は?
私は再び首を傾けた。
媚薬って即刻性があるのではないのだろうか?
ゆっくりと効果の現れる媚薬?
――それって、本当に媚薬なの?
ゼノビアの話では媚薬の効果などないように思えた。
「あれは媚薬ではありませんよ……」
アンドリュー殿下も苦しそうに言った。
うん、そうだよね。アンドリュー殿下はゆっくりと元婚約者に甘い香りのする液体を毎晩飲まされ、身体をむしばまれていった。
媚薬なんかじゃなかった。
あれ?
待って?
でもラノベのクローディアは、フィルガルド殿下に対して媚薬を使って……上手くいってたよね?
どういこと?
ラノベの媚薬はルーカス陛下とアンドリュー殿下の服用した媚薬とは違うもの??
それとも……。
媚薬とは関係なく、フィルガルド殿下はクローディアを受け入れた?
いや、そんなはずはない。
媚薬のせいで、フィルガルド殿下はクローディアと関係を持ったはずだ。
そう考えて私は、結婚式の後に部屋に来たフィルガルド殿下や、イドレ国行きが決まった時のフィルガルド殿下を思い出した。
ラノベは全てエリス視点で書かれていた。
エリスが彼女の視点で、フィルガルド殿下がつらそうだと思い、クローディアと関係を持ったのは媚薬で仕方がなかったのだと納得したのだとしたら?
もしも、ラノベの中でクローディアを受け入れたのがフィルガルド殿下の意思だったとしたら?
ラノベでもフィルガルド殿下はクローディアにスカーピリナ国に行かせたくないと思い私にしたことと同じようなことをしたのだとしたら?
私はずっとラノベが正しいと思っていた。
ラノベにそう書いてあるのだからそうだ、と単純に思い込んでいた。
でも、あのラノベはフィルガルド殿下視点の話ではなく、あくまでエリス視点の話だ。
じゃあ、本当のフィルガルド殿下はどう思っていたのだろうか?
そういえば、私はフィルガルド殿下と正面から話をしたことなど……ない――
――私……これまでラノベを通してしか彼のことを見ていなかった?
そんな疑問を持った時だった。
レオンが大きな声を上げた。
「陛下。ゼノビア殿、また公卿第一位であるゼノビア殿の生家、並びにその関係者に軍部による審議を要求いたします」
ルーカスはレオンや、証人団を見ながら言った。
「皆の要求を受け入れる」
「軍による審議ではなく、議会での審議を!!」
ゼノビアの父が声高らかに叫んでいた。
ルーカス陛下は、眉を寄せゼノビアの父を見ながら言った。
「議会も一度軍に調べさせる。発言は審議の場で存分にされよ」
その瞬間、広間の前の方にいた貴族の一部がざわついた。
もしかしたら、これはとんでもない事態なのではないだろうか?
着飾った人々の中には青い顔をしたり、震えている者もいる。
ルーカス陛下はノアールを見た。
「ノアール。この者たちの拘束を。近衛兵は一度、私の預かりとし全ての幹部を解任する」
近衛兵の幹部まで解任するというかなり大掛かりな処断だ。
私の背中に冷や汗が流れた。
「あなたはこの国でも……貴族の腐敗を是正するのだな……」
ブラッドがゼノビアたちを見ながら呟いた。
すぐにブラッドを見たかったが、広間から大きな声がして私はそちらに意識を向けた。
「私は陛下を愛しております!! 全ては、陛下のために!! 陛下のことだけを考えて動いていたのです!!」
ゼノビアは兵に捕えながらも大きな声で叫んでいた。
スカーピリナ国の『愛する』とは唯一のという意味がある。
愛するとは何だろうか?
もし本当にルーカス陛下だけを愛していたのなら、彼の決定した人事を自分本位に荒らし、弟を殺そうとするものなのだろうか?
まるで、『愛する』という言葉が自分の我儘を正当化する盾のように使われている気がする。
ああ、そうか――彼女が唯一愛していたのは、自分なのかもしれない。
ルーカス陛下は無表情のまま何も言わなかった。
「陛下、誤解です!! 陛下~~ルーカス様ぁ~~!!」
ルーカスは低い声で言った。
「連れて行け」
「ルーカス様、話を聞いて!! ルーカス様~~~~!!」
広間にはゼノビアの悲痛な叫び声だけが響いていたのだった。
――――――――――――――――
次回更新は8月6日(火)です♪
今月の
☆キャラクタープロフィール☆
名前:リリア・ルラック
爵位:子爵
年齢:19歳
所属:宮廷上級侍女
家族:父・母・兄・兄(アドラー)
趣味:武器鑑賞
イメージ植物:グラジオラス
花言葉:勝利(剣)
誕生日:8月17日
9月はアドラーの予定です♪
1,874
お気に入りに追加
9,086
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
私達、政略結婚ですから。
黎
恋愛
オルヒデーエは、来月ザイデルバスト王子との結婚を控えていた。しかし2年前に王宮に来て以来、王子とはろくに会わず話もしない。一方で1年前現れたレディ・トゥルペは、王子に指輪を贈られ、二人きりで会ってもいる。王子に自分達の関係性を問いただすも「政略結婚だが」と知らん顔、レディ・トゥルペも、オルヒデーエに向かって「政略結婚ですから」としたり顔。半年前からは、レディ・トゥルペに数々の嫌がらせをしたという噂まで流れていた。
それが罪状として読み上げられる中、オルヒデーエは王子との数少ない思い出を振り返り、その処断を待つ。
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
【短編】復讐すればいいのに〜婚約破棄のその後のお話〜
真辺わ人
恋愛
平民の女性との間に真実の愛を見つけた王太子は、公爵令嬢に婚約破棄を告げる。
しかし、公爵家と国王の不興を買い、彼は廃太子とされてしまった。
これはその後の彼(元王太子)と彼女(平民少女)のお話です。
数年後に彼女が語る真実とは……?
前中後編の三部構成です。
❇︎ざまぁはありません。
❇︎設定は緩いですので、頭のネジを緩めながらお読みください。
悪役令嬢に転生したら手遅れだったけど悪くない
おこめ
恋愛
アイリーン・バルケスは断罪の場で記憶を取り戻した。
どうせならもっと早く思い出せたら良かったのに!
あれ、でも意外と悪くないかも!
断罪され婚約破棄された令嬢のその後の日常。
※うりぼう名義の「悪役令嬢婚約破棄諸々」に掲載していたものと同じものです。
愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた
迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」
待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。
「え……あの、どうし……て?」
あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。
彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。
ーーーーーーーーーーーーー
侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。
吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。
自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。
だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。
婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。
※基本的にゆるふわ設定です。
※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます
※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。
※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。