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ルジェク ルート(王子ルート)

Ⅷ 愛に溺れてます~~~!!

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「ストップ!! そこまで~~~!! 何やってるんですか!! 散々人を心配させておいて、人騒がせな……」

 ダイアンが深いため息を付きながら言った。

「ホントにな……っちょと!! ルジェク王子殿下。ここ、一応学びの場所ですから、それ以上は家で二人だけでして下さい!!」

 カイルが慌ててルジェク王子に声を上げた。

「全くです。学園の風紀が乱れます!! あ~嘆かわしい!! 殿下、以前とは、別人じゃないですか!! 恥を知って下さい」

 ここは、学園の奥まった場所にあるベンチ。
 私はルジェク王子に抱き寄せられて、髪をかきあげられて、顔を近付けられていたところだった。

 ところが、それから先は、二人に止められてしまった。
 カイルと、ダイアンにキスを止められて、少しだけ不機嫌なルジェク王子が口を開いた。

「学園ではキスまでしかしないと言っているだろう? 誰もいないし、風紀が乱れるというほどのことではないだろう?」

 ルジェク王子の言葉に、ダイアンが眉を寄せながら言った。

「ダメですって!! ルジェク王子のキスは……その、ふしだらです!!」

 するとカイルが頷きながら言った。

「そうだ~! そうだ~! あんなエロいキス風紀が乱れるにも程があるだろう? あ、それに、キスした後の、フォルトナ嬢のこれまたエッロい顔を他のヤツに見せてもいいんですか?」

 エロい顔?!
 私は一体どんな顔をしているのだろうか?

 思わず顔を隠すと、ルジェク王子が圧を含んだ低い声で言った。

「ほうぅ? 私のフォルトナのそんな顔をいつ見たのだ? カイル」

 カイルが慌てて言った。

「言わせてもらいますけど、二人ともキスの後は大抵、人に見せられないような卑猥な顔になってますよ!! 大体、見られたくなければ、人前で、あんなエロいキスするなって言ってんですよ!!」

 カイルの言葉にダイアンも声を上げた。

「そうですよ。音だって結構響くし、キスの合間に聞こえてくる声だって……その大変風紀を乱す声で……聞いている方だって……大変なんですからね!!」

 真っ赤になってしまったダイアンに申し訳なくて、私たちは深く頭を下げた。

「それは……すまなかった。フォルトナを見ていると我慢出来なくて……」
「ごめんなさい、二人とも……深く反省してます」

 二人にあやまった後、私とルジェク王子は顔を見合わせたのだった。

 あれから婚約の白紙を撤回して、私は再びルジェク王子の婚約者に戻った。
 学園を結婚したらすぐに結婚することも決まっている。
 
 ルジェク王子も私も、帝王学の勉強や、王妃教育を少しだけ余裕を持たせて行うようにして、これまででは想像できないほど、二人で過ごす時間が取れるようになった。
 未来のことはまだわからないけど、とりあえず、今を大切に出来ていると思う。

「フォルトナ、続きは帰ったらな」

 ルジェク王子はそう言って、私のおでこにキスをした。

「はい」

 私はそう言って微笑んだのだった。






ルジェク ルート(END)











――――――――――

最後までお読み頂きまして、本当にありがとうございました!!

ルジェク ルート いかがでしたでしょうか?
少しでも楽しんで頂けたのなら、これほど嬉しいことはありません。

また、どこかで皆様にお会いできることを楽しみにしております!!

たぬきち25番



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感想 27

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