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新しい品々と今後の方針について
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2人の女性と楽しい時間を楽しい時間?を過ごした僕は外に建てているコテージに戻ってきた。
『おかえりなさーい』
仲間全員が一回のテーブルと椅子で談笑していた。どうやら体の中に溜まった泥は綺麗に洗い流せたようだ。各自スッキリした顔を浮かべている。各自私物をいったん外に出してもらいコテージを《収納》し新しいコテージに変更する。
まず各自冒険者プレートを認識させておく。無断で他者が出入りできないための処置だ。さっそく中を確認する。
「すごい広さです」「以前でも結構広めでしたけど」「いやはやこのような品物を売ってくれるとは」「本当、リーダーはすごいです」「これなら余裕が大きいですね」「ほんとほんと」
1階はテーブルと椅子と調理台など、でも調理台は二つに増えていて食材棚は目に見えて多く積めるようになっていた。テーブルと椅子も広く多く会議場のようだ。
2階はリフレッシュルーム。風呂場は広く大きくなり余裕があるし3部屋に増加し浴槽は体格の大きい竜人でも余裕で入れる広さに。
3階は洗濯を自動で行ってくれる魔法具が数台置かれていてさらに新鮮な熱風を自動で循環させる部屋が追加されて迅速な洗濯物の乾燥が出来る。これで洗濯の手間暇から解放されるだろう
4階は娯楽室で立派な盤や駒で遊ぶゲーム盤や、複数で遊べる娯楽品を置く予定だ。
5階はパーティが負傷して緊急治療が必要な場合に備えてベッドや治療道具機材を数多く置いてある。
6階は個室になっている。今までのコテージで満杯だったため広さを確保し私物などを置けるように配慮。16部屋もあるから問題ないだろう。自分の部屋が分かるようにプレートが掛けられている。
7階は味方の装備のテストや訓練を積むための演習場になっている。あとは倉庫代わりとして。
各場所を一通り案内し終わり各自自分の部屋を決めておく。
『これ、いくらしましたか?』
闇商人は基本的に物々交換なためユクール通貨での取引は受け付けてない。仲間全員は皆大雑把でもいいから金額が聞きたいようだ。僕のおおよその計算を言うと『下手な大領地より予算が上じゃない。馬鹿じゃないの』呆れ顔になった。僕はあのコテージではもう余裕がないと判断したから購入したんだけど。
当然僕のポケットから出したものだ。パーティ共同で使う資金源や物資については何一つ消費してない。
「それだけのお金があればどれだけのことができるんだろう」「上手く立ち回り根回しすれば独立領主すらなれますわね」
ミーアとエメリアはもし自分ならどのように使えばよいのだろうかと真剣に考えていた。
「いやはや。これほどの資金をこんな短時間で調達してくるとは頭が上がりませんな」「本当ですよね。やっぱり優秀で出来るリーダーは明確に違う証拠ですね」
バーゼルとシェリルはあまりの器の大きさに頭が上がらないようだ。
「これだけのお金を使えるなら必要があれば領地どころか国さえ救える」「いやまったく、君は想像を遥かに超えてるよー」
ラグリンネとエトナは神官だから寄進お布施次第が教会の運営でいかに大変かを痛感していた。
各々表現の仕方は違うが恵まれていると実感したのだろう。
さて、今後のことを真剣に話をするべきだと、一旦区切ってから。今後について話し合う。
「当面パーティの増員は無し。理由はもう分かるよね」
僕らのパーティ経済事情は明らかに異常だからだ。下手にパーティを増員すると迂闊に内情を暴露されると大変なことになる。付き合う人間は選別する必要性がある。「金持ちは金持ちと付き合う。貧乏人は貧乏人と付き合う」その言葉どおりだ。全員が首を縦に振る。
「あとは今後に備えて装備や補給物資の充実と冒険者プレートのランク上げを並行しよう」
「そうですなぁ。蒼光玉級、出来れば紅光玉級にまでは進みたいですな」
バーゼルの言葉を全員が頷く。この場所で昇級できるのはそこが上限だからだ。それ以上だともっと難易度の高い依頼を受けられる場所まで移動しなくてはならないし貢献度もかなり必要だ。移動自体は容易いがまだここでやれる仕事は数多いからそこまでは行けるだろう。
「あと、冒険者ギルドにも注意を払っておいて。優秀で真面目な冒険者が人材不足のようだしまだコネや縁故採用を使う馬鹿が現れないとも限らないから」
「そうね。あの偽エリートどもの最後を見れば躊躇うと思うけど」「世界全体からすればこれは些細な不幸の出来事なのでしょう」
ミーアとエメリアが賛同する。そう、まだ変化は些細なものでありこれはその一例でしかない。これは見えない氷山のほんの一部なのだから、下にはとんでもなく大きなものがあるかもしれない。
「すみませんが大至急金を貸してはいただけませんか。ちと物入りになりましてな」
「ここまでお世話になりっぱなしで申し訳ないです。すみませんが、纏まったお金を出してくれませんか」
バーゼルとシェリルが弱弱しく言った。どうしてお金が必要なのだろう。ちょっと前に渡した分だけで必要なものは大体買えるはずだ。必要物資も僕が全部管理している。不足してる物はないはずだ。他の仲間達も彼女らに賛同しているようだ。詳しく話を聞くと「援助した分の返済」だ。
仲間全員が孤児院出身だったり高名な部族氏族の出であるため仕送りの分だけ後で回収する必要がある。各自報酬の中から金を送っているがミーアら4人はかなりの金額を手紙などで要求された。
各自その金額を紙に書く。
「ええっ!赤彩石級スタートとはいえこんなに必要なの?これ、ちょっとおかしくない。部族氏族の経済観念はよく分からないけどこれが普通なの」
仲間4人はコネで赤彩石級からスタートしているがこんなに金を貰ってたのか。その等級の依頼を何十件もこなさなければならないほどに桁が違っていたからだ。詳しく事情を聞く。
「現実を知らない連中が強欲で」「こんなには貰ってはいなかったはずですが」
ミーアとエメリアが反論する。彼女らは定期的に手紙などで現状どのようになっているのかなど故郷と情報を交換し合っていたことを明かす。僕はそれに付いてはプライバシーの侵害だとして何も言わなかったし彼女らも自分が活躍していることに浮かれ小さめに誇張表現をして伝えた。
で、ここからが問題だった。
赤彩石級から緑光玉級まで失敗無く短期間で昇級したことを家族らがバラしたのだ。圧力に屈したかもしれないがそこまで行けば投資した分の回収は見込める、いやコネを使い氏族部族で後押ししたのだからこれぐらいは当然だろう。さらに言えばまだまだこれからも稼いでくれる余地があるから多めに要求しよう。欲深な連中が明確な横やりを入れてきた。
現在世界中でコネや縁故採用による弊害が出ており部族氏族などのごり押しが不可能な状況に世界は進みつつある。将来有望なのだからそこから取れるものは取ろうという考えだ。
「これが氏族部族の強権発動なのね。これが常識だったら優秀な次世代の目が刈り取られるよ」
「まったくもってその通りで。どうやら自分らと同じことをした連中が軒並み失敗したらしくて。その分だけ自分達への要求が厳しくなりました」
「私達の事情も考えずに出せるものはあるだけ出せですよ。返済は徐々に行ってましたけど急に金額が跳ね上がったんです。どう考えてもそれ以外理由が見当たりません」
バーゼルとシェリルはいきなりの要求の引き上げに困っていた。これまでの分は徐々に返済してたが急激に条件が引き上げられたことにやるせない顔をする。リーダーである僕が面倒を見ていたことへの恩義と同族への不満で板挟み状態なのだろう。
ラグリンネとエトナは貧乏な孤児院出身なので返すべきことはしっかりとしていた。貧困には慣れているからこちらのついては何の問題もない。だけども教会兼孤児院のことを考えれば多いに越したことはないのだろう。
出そうと思えばそのぐらいは容易い、でも、このままではひたすら搾取だけが行われるだろう。事前にそれを排除しておく必要がある。
まずは明確な返済金額の提示とその後の期間と部族氏族の情報のやり取りについてだ。上限無し無制限ではではパーティがいくら稼いでも追いつかなくなる。明確に金額の確認と同時に送る金の期間を明確にしておくこと。
氏族部族の連絡については情報の内容を制限させてもらう。下手に順調に進んでいってバカ騒ぎする連中を増やさないためだ。
仲間らが手紙で要求されている分だけユクール金貨銀貨を渡す。今後のことを考えると頭の痛い問題だ。ミーアらが僕に頭を下げる。ま、パーティ共同の財布には手を付けてないからね。
「手紙のやり取りについてはプライバシーの侵害になるから何も言わないけど自分に寄生してくる連中が出てこないようにしっかり内容を制限して。今後馬鹿な要求が来たら無視することも考えておいて」
「もうすでに出て来てるんですけど」「あの無能ども、同族出身というだけで」
「我が同族も先立つものがないとどうしようもありません」「冒険者とはそういう仕事なのに理解が足りてません」
《バーミット》内にいる同族達が「金がない。装備がない。物資がない」パーティ仲間に縋り付いているのだそうだ。冒険者は自己責任自己負担なはずなのにそれすら自前で用意できず困窮しているそうだ。主にコネや縁故採用組である。
等級の強制的な引き下げと再審査で真面目になるかと思えば他力本願は相変わらずのようだ。自分らで何もしようとしなかった無駄な努力がここで足を引っ張る。
灰色級から始めた冒険者は大半は困窮からスタートしてるので自力で装備を調達したり必要であれば敵の装備も利用する経験があるが実家部族氏族の送る金に胡坐をかいてる連中にその考えはどこにもない。僕だって時間があれば再利用するため敵の装備や戦利品をセコセコ回収し溶かして延べ棒にしたりなどを行っていた。
特にリーダーは明確に狙いを定められている、それもあらゆる方向から。仲間らは忠告してくる。
「なんで?」
「気前が良すぎるからだよ」
「ぶっちゃけ底が見えないですから」
「外から見ても異常ですからな」
「もうすでに周知の事実ですよ」
「自覚無いんですね」
「始末におえないよー」
仲間全員から自覚がないことは罪だ、そう明言される。はて、僕は普通のはずなんだけどね。
『おかえりなさーい』
仲間全員が一回のテーブルと椅子で談笑していた。どうやら体の中に溜まった泥は綺麗に洗い流せたようだ。各自スッキリした顔を浮かべている。各自私物をいったん外に出してもらいコテージを《収納》し新しいコテージに変更する。
まず各自冒険者プレートを認識させておく。無断で他者が出入りできないための処置だ。さっそく中を確認する。
「すごい広さです」「以前でも結構広めでしたけど」「いやはやこのような品物を売ってくれるとは」「本当、リーダーはすごいです」「これなら余裕が大きいですね」「ほんとほんと」
1階はテーブルと椅子と調理台など、でも調理台は二つに増えていて食材棚は目に見えて多く積めるようになっていた。テーブルと椅子も広く多く会議場のようだ。
2階はリフレッシュルーム。風呂場は広く大きくなり余裕があるし3部屋に増加し浴槽は体格の大きい竜人でも余裕で入れる広さに。
3階は洗濯を自動で行ってくれる魔法具が数台置かれていてさらに新鮮な熱風を自動で循環させる部屋が追加されて迅速な洗濯物の乾燥が出来る。これで洗濯の手間暇から解放されるだろう
4階は娯楽室で立派な盤や駒で遊ぶゲーム盤や、複数で遊べる娯楽品を置く予定だ。
5階はパーティが負傷して緊急治療が必要な場合に備えてベッドや治療道具機材を数多く置いてある。
6階は個室になっている。今までのコテージで満杯だったため広さを確保し私物などを置けるように配慮。16部屋もあるから問題ないだろう。自分の部屋が分かるようにプレートが掛けられている。
7階は味方の装備のテストや訓練を積むための演習場になっている。あとは倉庫代わりとして。
各場所を一通り案内し終わり各自自分の部屋を決めておく。
『これ、いくらしましたか?』
闇商人は基本的に物々交換なためユクール通貨での取引は受け付けてない。仲間全員は皆大雑把でもいいから金額が聞きたいようだ。僕のおおよその計算を言うと『下手な大領地より予算が上じゃない。馬鹿じゃないの』呆れ顔になった。僕はあのコテージではもう余裕がないと判断したから購入したんだけど。
当然僕のポケットから出したものだ。パーティ共同で使う資金源や物資については何一つ消費してない。
「それだけのお金があればどれだけのことができるんだろう」「上手く立ち回り根回しすれば独立領主すらなれますわね」
ミーアとエメリアはもし自分ならどのように使えばよいのだろうかと真剣に考えていた。
「いやはや。これほどの資金をこんな短時間で調達してくるとは頭が上がりませんな」「本当ですよね。やっぱり優秀で出来るリーダーは明確に違う証拠ですね」
バーゼルとシェリルはあまりの器の大きさに頭が上がらないようだ。
「これだけのお金を使えるなら必要があれば領地どころか国さえ救える」「いやまったく、君は想像を遥かに超えてるよー」
ラグリンネとエトナは神官だから寄進お布施次第が教会の運営でいかに大変かを痛感していた。
各々表現の仕方は違うが恵まれていると実感したのだろう。
さて、今後のことを真剣に話をするべきだと、一旦区切ってから。今後について話し合う。
「当面パーティの増員は無し。理由はもう分かるよね」
僕らのパーティ経済事情は明らかに異常だからだ。下手にパーティを増員すると迂闊に内情を暴露されると大変なことになる。付き合う人間は選別する必要性がある。「金持ちは金持ちと付き合う。貧乏人は貧乏人と付き合う」その言葉どおりだ。全員が首を縦に振る。
「あとは今後に備えて装備や補給物資の充実と冒険者プレートのランク上げを並行しよう」
「そうですなぁ。蒼光玉級、出来れば紅光玉級にまでは進みたいですな」
バーゼルの言葉を全員が頷く。この場所で昇級できるのはそこが上限だからだ。それ以上だともっと難易度の高い依頼を受けられる場所まで移動しなくてはならないし貢献度もかなり必要だ。移動自体は容易いがまだここでやれる仕事は数多いからそこまでは行けるだろう。
「あと、冒険者ギルドにも注意を払っておいて。優秀で真面目な冒険者が人材不足のようだしまだコネや縁故採用を使う馬鹿が現れないとも限らないから」
「そうね。あの偽エリートどもの最後を見れば躊躇うと思うけど」「世界全体からすればこれは些細な不幸の出来事なのでしょう」
ミーアとエメリアが賛同する。そう、まだ変化は些細なものでありこれはその一例でしかない。これは見えない氷山のほんの一部なのだから、下にはとんでもなく大きなものがあるかもしれない。
「すみませんが大至急金を貸してはいただけませんか。ちと物入りになりましてな」
「ここまでお世話になりっぱなしで申し訳ないです。すみませんが、纏まったお金を出してくれませんか」
バーゼルとシェリルが弱弱しく言った。どうしてお金が必要なのだろう。ちょっと前に渡した分だけで必要なものは大体買えるはずだ。必要物資も僕が全部管理している。不足してる物はないはずだ。他の仲間達も彼女らに賛同しているようだ。詳しく話を聞くと「援助した分の返済」だ。
仲間全員が孤児院出身だったり高名な部族氏族の出であるため仕送りの分だけ後で回収する必要がある。各自報酬の中から金を送っているがミーアら4人はかなりの金額を手紙などで要求された。
各自その金額を紙に書く。
「ええっ!赤彩石級スタートとはいえこんなに必要なの?これ、ちょっとおかしくない。部族氏族の経済観念はよく分からないけどこれが普通なの」
仲間4人はコネで赤彩石級からスタートしているがこんなに金を貰ってたのか。その等級の依頼を何十件もこなさなければならないほどに桁が違っていたからだ。詳しく事情を聞く。
「現実を知らない連中が強欲で」「こんなには貰ってはいなかったはずですが」
ミーアとエメリアが反論する。彼女らは定期的に手紙などで現状どのようになっているのかなど故郷と情報を交換し合っていたことを明かす。僕はそれに付いてはプライバシーの侵害だとして何も言わなかったし彼女らも自分が活躍していることに浮かれ小さめに誇張表現をして伝えた。
で、ここからが問題だった。
赤彩石級から緑光玉級まで失敗無く短期間で昇級したことを家族らがバラしたのだ。圧力に屈したかもしれないがそこまで行けば投資した分の回収は見込める、いやコネを使い氏族部族で後押ししたのだからこれぐらいは当然だろう。さらに言えばまだまだこれからも稼いでくれる余地があるから多めに要求しよう。欲深な連中が明確な横やりを入れてきた。
現在世界中でコネや縁故採用による弊害が出ており部族氏族などのごり押しが不可能な状況に世界は進みつつある。将来有望なのだからそこから取れるものは取ろうという考えだ。
「これが氏族部族の強権発動なのね。これが常識だったら優秀な次世代の目が刈り取られるよ」
「まったくもってその通りで。どうやら自分らと同じことをした連中が軒並み失敗したらしくて。その分だけ自分達への要求が厳しくなりました」
「私達の事情も考えずに出せるものはあるだけ出せですよ。返済は徐々に行ってましたけど急に金額が跳ね上がったんです。どう考えてもそれ以外理由が見当たりません」
バーゼルとシェリルはいきなりの要求の引き上げに困っていた。これまでの分は徐々に返済してたが急激に条件が引き上げられたことにやるせない顔をする。リーダーである僕が面倒を見ていたことへの恩義と同族への不満で板挟み状態なのだろう。
ラグリンネとエトナは貧乏な孤児院出身なので返すべきことはしっかりとしていた。貧困には慣れているからこちらのついては何の問題もない。だけども教会兼孤児院のことを考えれば多いに越したことはないのだろう。
出そうと思えばそのぐらいは容易い、でも、このままではひたすら搾取だけが行われるだろう。事前にそれを排除しておく必要がある。
まずは明確な返済金額の提示とその後の期間と部族氏族の情報のやり取りについてだ。上限無し無制限ではではパーティがいくら稼いでも追いつかなくなる。明確に金額の確認と同時に送る金の期間を明確にしておくこと。
氏族部族の連絡については情報の内容を制限させてもらう。下手に順調に進んでいってバカ騒ぎする連中を増やさないためだ。
仲間らが手紙で要求されている分だけユクール金貨銀貨を渡す。今後のことを考えると頭の痛い問題だ。ミーアらが僕に頭を下げる。ま、パーティ共同の財布には手を付けてないからね。
「手紙のやり取りについてはプライバシーの侵害になるから何も言わないけど自分に寄生してくる連中が出てこないようにしっかり内容を制限して。今後馬鹿な要求が来たら無視することも考えておいて」
「もうすでに出て来てるんですけど」「あの無能ども、同族出身というだけで」
「我が同族も先立つものがないとどうしようもありません」「冒険者とはそういう仕事なのに理解が足りてません」
《バーミット》内にいる同族達が「金がない。装備がない。物資がない」パーティ仲間に縋り付いているのだそうだ。冒険者は自己責任自己負担なはずなのにそれすら自前で用意できず困窮しているそうだ。主にコネや縁故採用組である。
等級の強制的な引き下げと再審査で真面目になるかと思えば他力本願は相変わらずのようだ。自分らで何もしようとしなかった無駄な努力がここで足を引っ張る。
灰色級から始めた冒険者は大半は困窮からスタートしてるので自力で装備を調達したり必要であれば敵の装備も利用する経験があるが実家部族氏族の送る金に胡坐をかいてる連中にその考えはどこにもない。僕だって時間があれば再利用するため敵の装備や戦利品をセコセコ回収し溶かして延べ棒にしたりなどを行っていた。
特にリーダーは明確に狙いを定められている、それもあらゆる方向から。仲間らは忠告してくる。
「なんで?」
「気前が良すぎるからだよ」
「ぶっちゃけ底が見えないですから」
「外から見ても異常ですからな」
「もうすでに周知の事実ですよ」
「自覚無いんですね」
「始末におえないよー」
仲間全員から自覚がないことは罪だ、そう明言される。はて、僕は普通のはずなんだけどね。
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