フリークス・ブルース

はいか

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ヴァンプール - Vampool

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※ 13話 時点の情報に基づいた内容になります。


ヴァンプール - Vampool


File 01 

 現在から見て七十年前(正確な年月日は不明)に突如地球海洋上、大西洋に出現した孤島であるプラグ・S内で確認された新種の生命体。
 調査初頭の頃に如何様にそれらを観測・識別したかは不明とされ、現在では蓄積されたデータはプラグ・S内に存在する人間たちが保有しており、盛んな研究が行われている。それらの情報がプラグ・Sより外の世界に出ることは少なく、正体不明の原住民という形で確認されている場合を除いては基本的に外の世界ではヴァンプールという名前は浸透していない。対照的にプラグ・Sの惑星群集体系において、ヴァンプールという通称は浸透しており、全ての圏域でこの名称は彼らを指し示す。


File 02
 
 その容姿は人間に近く、一見したのみでは人間と区別がつかない個体も存在する。それが意図的な擬態であるのか本来の成長過程の結果であるのかは不明。彼らは人間に等しい言語操作能力を有して意思疎通を図ることが可能であり、意図的に友好関係や敵対姿勢をとる個体などかなり性質・性格ともに豊富な個性が存在する。
 中には異形染みた体躯を持ち、獣に類似する肉体を以て人間を食らう個体も確認されている。これらはヴァンプールが個別に有する変身能力に付随した効果だと考えられており、彼らは動物や物質に化ける場合があるとされている。
 ヴァンプール同士には同種を遠隔地からでも識別する能力があり、五感以外のなんらかの機能を恒常的に発動させていると考えられる。さらに、人間の物差しでは測れない異能を扱う個体も確認され、個体に応じてだがその脅威度はカテゴリー化されてその強さの指標とされている。
 
File 03

 ヴァンプールの名の由来は外界の怪物ヴァンパイアに起因しているとされている。これが彼らの生態と直接紐づいている呼称であるかは実証されていないが、伝説に似通った性質を複数有することからその名称が浸透されたとされている。
 弱点として強力な太陽光と激流が挙げられる。これは人間でも対処不能なレベルでの利用に限るが、その他複数の耐衝撃性・回復持続力・強靭な精神力・特殊な生体機能の影響を受けずに力を失う結果が得られることから、ヴァンプールの数少ない弱点として認識されている。第一圏に存在するヴァンプール収容施設では、この太陽光を増幅した装置により彼らの拘束を成し遂げているが、超大な電力消費を必要とすることから複数の施設建設による実用は困難とされている。

 
File 04

 ヴァンプールには《群集体系》と呼ばれる特殊な性質が確認されている。大まかには生殖を必要としない個体増殖という認識がされているが、この能力については研究が追いついておらず、概念的な体系の構成と共通項の認識による特殊能力と結論つけられている。多くのヴァンプールの持つ群集体系とは自己の複製であり、意図体に同個体を増やすことが繁殖能力の代替となっている。この機能がそもそも繁殖の役割を持つのか、縄張り争い等に用いる青邨前略なのかは判明していない。
 そして、この自己複製の能力がヴァンプール討伐の最大の障害となり、対ヴァンプールにおける最大の難関とされている。

File 05
 ヴァンプールの中には上位個体と呼ばれる圧倒的な能力や性能を有する個体が確認されており、それはカテゴリー5~6の極めて脅威度が高い区分と見なされている。特にカテゴリー6に分類されている特殊なヴァンプールたちには自己以外にも概念や物質そのものを形成・複製・増殖する能力があるとされ、戦艦や道を司るヴァンプールなどは人間からかなりの知名度と畏敬を集めている。
 また、カテゴリー6や稀にカテゴリー5のヴァンプールが持つ強力な特殊能力は他の生命体と紐づいてその力の一端が宿ることがある。これを恵能と呼び、人間にしてヴァンプールの特殊性質を扱える稀有な存在と見なされている。一部ではこれが眷属の生成と見なす声も上がっている。

File 06

 ヴァンプールもしくは人間側の預言として彼らを率いる【大王】の出現に関する伝説が存在する。大王とはプラグ・S、外界共に支配しうる格別の存在とされ、上位存在のヴァンプールたちもこれを多く信仰して一丸となって大王出現を望む個体が多く見受けられた。また、大王の出現を阻止するという目的でヴァンプール討伐を盛んに行う組織も存在する。

File 06  

 いずれ出現するとされる大王は人間とヴァンプールのハーフだとされている。中にはこれを王種と呼ぶ声もある。
 しかし、人間とヴァンプールの子供が生まれる例は極端に低く、その手段も通常の繁殖の概念とはかなり異なって手法により成立するとされている。そして、生まれた王種はその生命維持に難があるとされ、生まれてまもなく死亡するか、生まれる前に死亡するケースが大半を占めるという。いずれの場合も懐妊するのは人間の女性であり、その母体の検査や研究なども重大なテーマとして取り上げられている。




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