12 / 36
第2章:ポゼッション
(2)
しおりを挟む
「退魔師ギルドや人命救助ギルドやスーパーヒーローギルドなどの競合組織が、我々、冒険者ギルドを活動停止に追い込もうと愚民どもを扇動しておる」
え……えっと、いつもの事だから言っても仕方ないけど……何で、冒険者ギルドの幹部会は、昼間だろうと真っ暗な部屋で、しかも、わざと幹部の顔が不気味に見える場所に光源を置いた状態でやるんだろうか?
いや、マジで、メモとか取るのが困難なんですけど……。
待てよ、迂闊にメモとか取って、それが外部に漏れたらマズい事になるような話だから、わざと、いつも、こんな薄暗い部屋で幹部達は裏の仕事の命令を下してるんだろうか?
「だが、解散させられようとも……資金力は、我々、冒険者ギルドの方が上だ。その資金を使って競合組織を乗っ取ってやる」
「ぐふふふ……奴らが我々を倒したと思った時……逆に奴らの組織は、我々の亡霊に取り憑かれる事になると言う訳だ」
また、これだ。
メモとか残されるとマズ話なのに、やたらと説明台詞が多い。
まるで、三文芝居だ。
まぁ、退魔師ギルドや人命救助ギルドやスーパーヒーローギルドなんかのガチンコが売りの団体と違って……冒険者ギルドは真剣勝負が3割で芸能興業が7割ぐらいなんで……結果的にメンバーは普段でも判り易い三文芝居みたいな口調や振る舞いをしてしまうようになるのかも知れない。
自分の普段の行動を思い出してみても……冒険者ギルドに入って数年で、言ってる事ややってる事が、すっかり芝居臭くなってきた。
ひょっとしたら、幹部会は何か重大な勘違いをしてるんじゃないだろうか?
僕達の競合組織は……退魔師ギルドや人命救助ギルドやスーパーヒーローギルドなんかの真剣勝負が5割以上の団体じゃなくて、アイドルギルドとか曲芸ギルドとか演劇ギルドとかホストクラブギルドとかキャバクラギルドとかじゃないのか?
まぁ、いいや……。
どうせ、今回もロクな裏仕事じゃないんだろう。
「そこでだ。我々が競合組織を乗っ取る為に……競合組織の支援者どもを暗殺するのだ」
え……えっと、いつもの事だから言っても仕方ないけど……何で、冒険者ギルドの幹部会は、昼間だろうと真っ暗な部屋で、しかも、わざと幹部の顔が不気味に見える場所に光源を置いた状態でやるんだろうか?
いや、マジで、メモとか取るのが困難なんですけど……。
待てよ、迂闊にメモとか取って、それが外部に漏れたらマズい事になるような話だから、わざと、いつも、こんな薄暗い部屋で幹部達は裏の仕事の命令を下してるんだろうか?
「だが、解散させられようとも……資金力は、我々、冒険者ギルドの方が上だ。その資金を使って競合組織を乗っ取ってやる」
「ぐふふふ……奴らが我々を倒したと思った時……逆に奴らの組織は、我々の亡霊に取り憑かれる事になると言う訳だ」
また、これだ。
メモとか残されるとマズ話なのに、やたらと説明台詞が多い。
まるで、三文芝居だ。
まぁ、退魔師ギルドや人命救助ギルドやスーパーヒーローギルドなんかのガチンコが売りの団体と違って……冒険者ギルドは真剣勝負が3割で芸能興業が7割ぐらいなんで……結果的にメンバーは普段でも判り易い三文芝居みたいな口調や振る舞いをしてしまうようになるのかも知れない。
自分の普段の行動を思い出してみても……冒険者ギルドに入って数年で、言ってる事ややってる事が、すっかり芝居臭くなってきた。
ひょっとしたら、幹部会は何か重大な勘違いをしてるんじゃないだろうか?
僕達の競合組織は……退魔師ギルドや人命救助ギルドやスーパーヒーローギルドなんかの真剣勝負が5割以上の団体じゃなくて、アイドルギルドとか曲芸ギルドとか演劇ギルドとかホストクラブギルドとかキャバクラギルドとかじゃないのか?
まぁ、いいや……。
どうせ、今回もロクな裏仕事じゃないんだろう。
「そこでだ。我々が競合組織を乗っ取る為に……競合組織の支援者どもを暗殺するのだ」
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
極めて古典的な国防省のデータセンターへの侵入方法
蓮實長治
大衆娯楽
ある国の国防省のデータセンターから大量の機密データが盗まれたらしい、との指摘が同盟国から有ったのだが……果たして、その方法とは?
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「Novel Days」「ノベリズム」「GALLERIA」「ノベルアップ+」に同じモノを投稿しています。
4層世界の最下層、魔物の森で生き残る~生存率0.1%未満の試練~
TOYA
ファンタジー
~完結済み~
「この世界のルールはとても残酷だ。10歳の洗礼の試練は避ける事が出来ないんだ」
この世界で大人になるには、10歳で必ず発生する洗礼の試練で生き残らなければならない。
その試練はこの世界の最下層、魔物の巣窟にたった一人で放り出される残酷な内容だった。
生存率は1%未満。大勢の子供たちは成す術も無く魔物に食い殺されて行く中、
生き延び、帰還する為の魔法を覚えなければならない。
だが……魔法には帰還する為の魔法の更に先が存在した。
それに気がついた主人公、ロフルはその先の魔法を習得すべく
帰還せず魔物の巣窟に残り、奮闘する。
いずれ同じこの地獄へと落ちてくる、妹弟を救うために。
※あらすじは第一章の内容です。
―――
本作品は小説家になろう様 カクヨム様でも連載しております。
蟲籠の島 夢幻の海 〜これは、白銀の血族が滅ぶまでの物語〜
二階堂まりい
ファンタジー
メソポタミア辺りのオリエント神話がモチーフの、ダークな異能バトルものローファンタジーです。以下あらすじ
超能力を持つ男子高校生、鎮神は独自の信仰を持つ二ツ河島へ連れて来られて自身のの父方が二ツ河島の信仰を統べる一族であったことを知らされる。そして鎮神は、異母姉(兄?)にあたる両性具有の美形、宇津僚真祈に結婚を迫られて島に拘束される。
同時期に、島と関わりがある赤い瞳の青年、赤松深夜美は、二ツ河島の信仰に興味を持ったと言って宇津僚家のハウスキーパーとして住み込みで働き始める。しかし彼も能力を秘めており、暗躍を始める。
【完結】異世界転移した私がドラゴンの魔女と呼ばれるまでの話
yuzuku
ファンタジー
ベランダから落ちて死んだ私は知らない森にいた。
知らない生物、知らない植物、知らない言語。
何もかもを失った私が唯一見つけた希望の光、それはドラゴンだった。
臆病で自信もないどこにでもいるような平凡な私は、そのドラゴンとの出会いで次第に変わっていく。
いや、変わらなければならない。
ほんの少しの勇気を持った女性と青いドラゴンが冒険する異世界ファンタジー。
彼女は後にこう呼ばれることになる。
「ドラゴンの魔女」と。
※この物語はフィクションです。
実在の人物・団体とは一切関係ありません。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる