3 / 36
第1章:ミッドナイト・ライダー
(2)
しおりを挟む
鏡なんか見なくても、自分がゲンナリした表情になってるのが判るような状態で、トイレから2階のベランダ席に戻ると、ローアとシュネが変な表情で僕を出迎えた。
シュタールは……黙々と酒を飲んでる。
「あ……あのさ……それ……」
「どうしたの?」
シュネの顔色は……北方系白肌人種が「魔法の美容整形」で改造された偽エルフだって事を考慮しても……白過ぎる。
ローアは……やれやれと言いたそうな感じの表情。
「おい、お前に取り憑いてる奴ら……食ってもいいか?」
口調からして、僕がトイレに行ってる間に「本物かつ魔物」の人格に切り替わったらしい。
「へっ?」
次の瞬間……。
轟ォッ‼ 業ォッ‼
僕の体から……黒い煙のようなモノが出て……それがローアの口に吸い込まれる。
「うがあああ……」
「げええええ……」
「うきゃきゃきゃきゃあ~ッ‼」
そして、ローアの口元で、その黒い煙みたいなモノは、次々と……人の顔の形になり……悲鳴をあげ……そしてローアの口の中に消えていった。
ちょっと待て……。
……あれ、幻じゃなかったのッ?
「お前さ……悪党に向いてねえよ」
「え……?」
「お前が、人殺しても何とも思わねえような極悪人や、人を殺す事の何が悪いのか判んねえような、この2人みたいな阿呆なら……」
「シュネ、阿呆じゃないもん」
「うるせえ」
「○×△◇⁉」
いつものように「猿ぐつわ」の魔法が発動。
「あの手のモノは、逆に、極悪人や阿呆には取り憑かねえ。けど、お前は中途半端だ。バレずに悪事をやるのが現実的だとイキがってる癖に、心のどこかでは、今までやってきた事を気に病んでやがる。だから、あの手のを引き付けちまう。こんな調子じゃ……いつか、あたしらのパーティーが殺した奴らの怨霊を1人で引き受けて、憑り殺される羽目になるぞ」
「は……はぁ……」
「ひょっとしたら、私らが冒険者ランキング1位になれる日が来るかも知れねえけど……その頃にはお前の脳味噌はブッ壊れてるぞ、死んでなきゃな」
「あ……あの……この馬鹿小説、ジャンルが追放モノに変るの?」
「悪い事は言わねえ。田舎帰ってマトモな仕事やれ」
シュタールは……黙々と酒を飲んでる。
「あ……あのさ……それ……」
「どうしたの?」
シュネの顔色は……北方系白肌人種が「魔法の美容整形」で改造された偽エルフだって事を考慮しても……白過ぎる。
ローアは……やれやれと言いたそうな感じの表情。
「おい、お前に取り憑いてる奴ら……食ってもいいか?」
口調からして、僕がトイレに行ってる間に「本物かつ魔物」の人格に切り替わったらしい。
「へっ?」
次の瞬間……。
轟ォッ‼ 業ォッ‼
僕の体から……黒い煙のようなモノが出て……それがローアの口に吸い込まれる。
「うがあああ……」
「げええええ……」
「うきゃきゃきゃきゃあ~ッ‼」
そして、ローアの口元で、その黒い煙みたいなモノは、次々と……人の顔の形になり……悲鳴をあげ……そしてローアの口の中に消えていった。
ちょっと待て……。
……あれ、幻じゃなかったのッ?
「お前さ……悪党に向いてねえよ」
「え……?」
「お前が、人殺しても何とも思わねえような極悪人や、人を殺す事の何が悪いのか判んねえような、この2人みたいな阿呆なら……」
「シュネ、阿呆じゃないもん」
「うるせえ」
「○×△◇⁉」
いつものように「猿ぐつわ」の魔法が発動。
「あの手のモノは、逆に、極悪人や阿呆には取り憑かねえ。けど、お前は中途半端だ。バレずに悪事をやるのが現実的だとイキがってる癖に、心のどこかでは、今までやってきた事を気に病んでやがる。だから、あの手のを引き付けちまう。こんな調子じゃ……いつか、あたしらのパーティーが殺した奴らの怨霊を1人で引き受けて、憑り殺される羽目になるぞ」
「は……はぁ……」
「ひょっとしたら、私らが冒険者ランキング1位になれる日が来るかも知れねえけど……その頃にはお前の脳味噌はブッ壊れてるぞ、死んでなきゃな」
「あ……あの……この馬鹿小説、ジャンルが追放モノに変るの?」
「悪い事は言わねえ。田舎帰ってマトモな仕事やれ」
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

よく有る悪の組織の幹部怪人ですが、チート兵器「完全論破装置」を使ったせいで……うぎゃああああッ!!!!
蓮實長治
SF
科学技術担当の幹部「貧乏神博士」の珍発明のせいで次々と怪人を失ない続けた、ある悪の組織。
「今度こそ大丈夫だ」と言われたモノの……?
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「Novel Days」「ノベリズム」「GALLERIA」「ノベルアップ+」に同じモノを投稿しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!


日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
マスゴミは、何で、このニュースを報道し……えっ??
蓮實長治
ライト文芸
TVの昼のワイドショーで、あまりに変な事を言い出した司会者。
果たして、その真意は?
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「Novel Days」「ノベリズム」「GALLERIA」「ノベルアップ+」に同じモノを投稿しています。

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

異世界から帰ってきた勇者は既に擦り切れている。
暁月ライト
ファンタジー
魔王を倒し、邪神を滅ぼし、五年の冒険の果てに役割を終えた勇者は地球へと帰還する。 しかし、遂に帰還した地球では何故か三十年が過ぎており……しかも、何故か普通に魔術が使われており……とはいえ最強な勇者がちょっとおかしな現代日本で無双するお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる