27 / 78
第二章:Fair Game
シルバー・ローニン(6)
しおりを挟む
私はしゃがみながら鎌型短刀を抜き、周囲に居る連中の足に切り付ける。
周囲に居る連中は飛び退き……私に銃口を向ける。
だが、いいモノが、たまたま、すぐ近くに有った。
先程、串刺しにした連中の3人の死体の内の1つ。
それを刺さっている即席の槍を柄にして持ち上げ……。
「うおおおおッ‼」
死体を盾兼鈍器にして、振り回す。
だが、何人かが私に構わず、背を向けて……。
旭が放つ「魔法」が敵兵士に次々と命中し、敵兵士の装甲に防御魔法らしき光輝く紋様が浮かび上がる。
どうやら……旭の「魔法」では、何発か当てないと防御魔法を撃ち破れないらしく、敵兵士達は気にも止めていない。
「うわああああッ‼」
主に脚部を中心に痛み。
過剰反応……いわゆる「火事場の馬鹿力」のせいで、自分の力で自分の筋肉組織が破壊されている。
だが、高速治癒能力によって、破壊されるそばから筋肉組織は再生される。
古代の超人種族「古代天孫族」に限りなく近い「第一世代強化兵士」……私の「故郷」の呼び名では「人造純血種」……として作られた者だからこそ可能な真似だ。
それによって、瞬時に時速数十㎞まで加速。もちろん、人間の目で追える速度だが……予備動作なしに一瞬で加速したせいで、私を銃で狙っていた兵士達は対応出来ない。
旭達を狙っているのは、残り9体の内4体。
内2体の延髄に背後から鎌型短刀を突き刺し……更に1体の頭部に「細波」を撃ち込む。
装甲の防御力を無視し、直接相手の内臓を「揺す」打撃技だ。そして……本来は、胴体に撃ち込み、相手を気絶させるか戦闘能力を奪う為のモノだ。
しかし、元から常人以上の身体能力を持つ者が、「火事場の馬鹿力」を発揮した状態で、相手の「脳」を「揺せ」ば何が起きるか?
「細波」を撃ち込んだ相手は糸の切れた操り人形のように崩れ堕ちる。
ようやく私に気付いた残り1体の背後に回り込み……首に腕を回して、そいつの体を残り5体に向け、銃弾を避ける盾代りに……。
いや……馬鹿な……残り……6体だ。
足から血を流している者。
片腕がおかしな方向に曲っている者。
そして……私が勝手に死んだか、少なくとも戦闘能力は奪ったと勘違いしていた……腹に開いた穴から大量の血を流している者。
奴らは、仲間が蜂の巣になるのにも構わず……私に向けて銃弾を放ち始めた……。
が……ほぼ同時に、3つの「風」が私の横を通り過ぎた。
黒と銀と青の「風」が。
周囲に居る連中は飛び退き……私に銃口を向ける。
だが、いいモノが、たまたま、すぐ近くに有った。
先程、串刺しにした連中の3人の死体の内の1つ。
それを刺さっている即席の槍を柄にして持ち上げ……。
「うおおおおッ‼」
死体を盾兼鈍器にして、振り回す。
だが、何人かが私に構わず、背を向けて……。
旭が放つ「魔法」が敵兵士に次々と命中し、敵兵士の装甲に防御魔法らしき光輝く紋様が浮かび上がる。
どうやら……旭の「魔法」では、何発か当てないと防御魔法を撃ち破れないらしく、敵兵士達は気にも止めていない。
「うわああああッ‼」
主に脚部を中心に痛み。
過剰反応……いわゆる「火事場の馬鹿力」のせいで、自分の力で自分の筋肉組織が破壊されている。
だが、高速治癒能力によって、破壊されるそばから筋肉組織は再生される。
古代の超人種族「古代天孫族」に限りなく近い「第一世代強化兵士」……私の「故郷」の呼び名では「人造純血種」……として作られた者だからこそ可能な真似だ。
それによって、瞬時に時速数十㎞まで加速。もちろん、人間の目で追える速度だが……予備動作なしに一瞬で加速したせいで、私を銃で狙っていた兵士達は対応出来ない。
旭達を狙っているのは、残り9体の内4体。
内2体の延髄に背後から鎌型短刀を突き刺し……更に1体の頭部に「細波」を撃ち込む。
装甲の防御力を無視し、直接相手の内臓を「揺す」打撃技だ。そして……本来は、胴体に撃ち込み、相手を気絶させるか戦闘能力を奪う為のモノだ。
しかし、元から常人以上の身体能力を持つ者が、「火事場の馬鹿力」を発揮した状態で、相手の「脳」を「揺せ」ば何が起きるか?
「細波」を撃ち込んだ相手は糸の切れた操り人形のように崩れ堕ちる。
ようやく私に気付いた残り1体の背後に回り込み……首に腕を回して、そいつの体を残り5体に向け、銃弾を避ける盾代りに……。
いや……馬鹿な……残り……6体だ。
足から血を流している者。
片腕がおかしな方向に曲っている者。
そして……私が勝手に死んだか、少なくとも戦闘能力は奪ったと勘違いしていた……腹に開いた穴から大量の血を流している者。
奴らは、仲間が蜂の巣になるのにも構わず……私に向けて銃弾を放ち始めた……。
が……ほぼ同時に、3つの「風」が私の横を通り過ぎた。
黒と銀と青の「風」が。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!
世界を護る者達:毒戰寒流
蓮實長治
ファンタジー
そこは、「この現実世界」に似ているが様々な「異能力者」が存在し、科学技術と超常の力が併存する平行世界の近未来の地球。
数年前から熊本県内で出回っていた「服用した者の周囲で心霊現象が起きる」という謎の麻薬が近隣の県にも出回り始め、その麻薬ならぬ「魔薬」は様々な騒動を引き起し、やがて「異能力者」系の暴力団同士に抗争にまで発展していた。
そして、ついに「魔薬」を売り捌いている組織に雇われた正体不明の「鬼」と、福岡県久留米市の地元ヤクザの幹部である「最強の獣化能力者」と呼ばれる白銀の狼男との激突により、一般市民を巻き込んだ大規模被害が起きてしまい……。
果たして、「超有能な超問題児」と「パワードスーツ系魔法使い」からなる結成ホヤホヤの「正義の味方」コンビは、この戦いを終らせる事が出来るのか?
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「Novel Days」「GALLERIA」「ノベルアップ+」「note」に同じモノを投稿しています。(「GALLERIA」「note」は掲載が後になります)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる