47 / 101
全面開戦 ― Parabellum ―
関口 陽(ひなた) (2)
しおりを挟む
銃弾と魔法が飛び交う混乱状態。
それが、今の「秋葉原」だ。
早速、自動小銃を乱射している河童と、それに何かの魔法をかけようとしていた「神保町」の「魔法使い」の戦いの場に遭遇した。
「ちょっと行って来る」
「羅刹女」は乗っていた青い三輪バイクから降りると……。
轟音。
「羅刹女」の「鎧」の背中と脹脛から……何か……炎のようなモノが吹き出る……。
いや……炎じゃない……。何だ、アレは……?
霊的なモノらしいので、他の人間も同じに見えるとは限らないが、私には、それが炎に焼かれる無数の死霊に見えた。
もの凄いスピードで、自分達に接近している「羅刹女」に気付いた河童は……唖然とした……いや、河童の表情が人間と同じかは判らないが、少なくとも唖然としているように見える表情になり、どこかに無線で連絡。
しかし、それが終らない内に、「羅刹女」の手が河童の頭を掴み……微かな光……そして、河童の体から力が抜け、自動小銃は地面に落ちる。
「わ……我が……前方にラファエル……。我が後方にガブリエル」
それを見た「神保町」の「魔法使い」は呪文を唱える。動き易くラフな格好の三十前後の男だが、ダークグレイのフード付のブルゾンには防御魔法が、手に持ってる実用性皆無のデザインのナイフは明らかに「魔法武器」「焦点具」、そして、そいつの「気」も、そこそこの「量」で、しかも「気」を武器として操れる者に特有の「型」が有った。
「羅刹女」は「魔法使い」に威嚇射撃。
「まさか『呪文を唱えてる最中に卑怯だぞ』なんて言わないよな?」
おい、何、呑気な事を言ってる?
ヤツの「使い魔」……オレンジ色の巨大なコブラに見えるモノは既に召喚が終って……。
「うわあああっ‼」
とは言え「魔法使い」も、どこの誰か判んないヤツが、いきなり現われた挙句に銃撃してきて、流石に慌てているようだった。
オレンジ色のコブラは口を開け、かなり強力な「気」を「羅刹女」に吹き掛け……。
何も起きなかった。
そして、一瞬の後、「神保町」の「魔法使い」の方も、何も起きなかった事が何を意味するかを理解したようだった。
「うわあああっ⁉ 何でだっ⁉ ぎゃぁっ‼」
「羅刹女」は悠々と「魔法使い」の元まで歩いて行って、軽く掌底突き。河童の時と同じく、わずかな発光……おそらくは電撃だ。
「おい、どうなってる?」
顔は見えないが、一瞬、キョトンとした事だけは推測出来た。
「えっ?……ああ、こいつが何かやったのか?」
「み……見えなかったのか?」
おかしい……。あの使い魔は、そこそこ程度のヤツで、しかも、気配を隠すような真似はやっていなかった。霊感0のヤツでも気配ぐらいは感じる筈だ。
「この『鎧』は……大概の霊的攻撃を防げる……代りに、着装してる間は、大概の霊的存在を認識出来なくなる……らしい」
「どう云う『鎧』だ?」
妙な「鎧」だ……。まるで、チート能力を与える代りに、「何か」を奪ってしまうような……。
「科学」の産物では無いのは確かだ。同時に「魔法」の産物でも無い。こんな「鎧」を作る「魔法」など聞いた事は無い……。
まさか……与太話だと思っていた、あれは、本当だったのか?
「魔法」に似て非なる……そして「科学」とも異なる「何か」……「魔法使い」にとっての「魔法使い」……「超能力者」にとっての「超能力者」……そうとしか呼べない「何か」が存在している、と云う……。
「説明は後だ。この手のモノを使った事は?」
「羅刹女」は、河童から奪った自動小銃を私に渡そうとする。
「ごめん……無い……えっ?」
「また……てめえか……」
「羅刹女」の背後に、そいつが居た。
「元気そうで何よりだ」
「こ……こいつ……まさか……」
「そうだ。味方じゃない方だ」
呼吸を整え、平常心に戻るまで、何秒かかっただろう。
心の中で、私の守護尊・金剛蔵王権現の「種子」を描く。
「オン・バキリュウ・ソワカっ‼」
下腹部に「気」を溜める。
「吽っ‼」
気弾は、その「狼男」に命中した。
続いて、「羅刹女」が、狼男を攻撃。
私に見えたのは3つ。
まず、銃撃。続いて蹴り。更にフックのように狼男の首を殴り付け……いや違う……「羅刹女」の手首に刃が出現していた。殴ると見せ掛けて、その刃による斬撃。
轟ッ‼
もの凄い風切り音と共に狼男の蹴り。
「羅刹女」は吹き飛ばされ……。
それが、今の「秋葉原」だ。
早速、自動小銃を乱射している河童と、それに何かの魔法をかけようとしていた「神保町」の「魔法使い」の戦いの場に遭遇した。
「ちょっと行って来る」
「羅刹女」は乗っていた青い三輪バイクから降りると……。
轟音。
「羅刹女」の「鎧」の背中と脹脛から……何か……炎のようなモノが吹き出る……。
いや……炎じゃない……。何だ、アレは……?
霊的なモノらしいので、他の人間も同じに見えるとは限らないが、私には、それが炎に焼かれる無数の死霊に見えた。
もの凄いスピードで、自分達に接近している「羅刹女」に気付いた河童は……唖然とした……いや、河童の表情が人間と同じかは判らないが、少なくとも唖然としているように見える表情になり、どこかに無線で連絡。
しかし、それが終らない内に、「羅刹女」の手が河童の頭を掴み……微かな光……そして、河童の体から力が抜け、自動小銃は地面に落ちる。
「わ……我が……前方にラファエル……。我が後方にガブリエル」
それを見た「神保町」の「魔法使い」は呪文を唱える。動き易くラフな格好の三十前後の男だが、ダークグレイのフード付のブルゾンには防御魔法が、手に持ってる実用性皆無のデザインのナイフは明らかに「魔法武器」「焦点具」、そして、そいつの「気」も、そこそこの「量」で、しかも「気」を武器として操れる者に特有の「型」が有った。
「羅刹女」は「魔法使い」に威嚇射撃。
「まさか『呪文を唱えてる最中に卑怯だぞ』なんて言わないよな?」
おい、何、呑気な事を言ってる?
ヤツの「使い魔」……オレンジ色の巨大なコブラに見えるモノは既に召喚が終って……。
「うわあああっ‼」
とは言え「魔法使い」も、どこの誰か判んないヤツが、いきなり現われた挙句に銃撃してきて、流石に慌てているようだった。
オレンジ色のコブラは口を開け、かなり強力な「気」を「羅刹女」に吹き掛け……。
何も起きなかった。
そして、一瞬の後、「神保町」の「魔法使い」の方も、何も起きなかった事が何を意味するかを理解したようだった。
「うわあああっ⁉ 何でだっ⁉ ぎゃぁっ‼」
「羅刹女」は悠々と「魔法使い」の元まで歩いて行って、軽く掌底突き。河童の時と同じく、わずかな発光……おそらくは電撃だ。
「おい、どうなってる?」
顔は見えないが、一瞬、キョトンとした事だけは推測出来た。
「えっ?……ああ、こいつが何かやったのか?」
「み……見えなかったのか?」
おかしい……。あの使い魔は、そこそこ程度のヤツで、しかも、気配を隠すような真似はやっていなかった。霊感0のヤツでも気配ぐらいは感じる筈だ。
「この『鎧』は……大概の霊的攻撃を防げる……代りに、着装してる間は、大概の霊的存在を認識出来なくなる……らしい」
「どう云う『鎧』だ?」
妙な「鎧」だ……。まるで、チート能力を与える代りに、「何か」を奪ってしまうような……。
「科学」の産物では無いのは確かだ。同時に「魔法」の産物でも無い。こんな「鎧」を作る「魔法」など聞いた事は無い……。
まさか……与太話だと思っていた、あれは、本当だったのか?
「魔法」に似て非なる……そして「科学」とも異なる「何か」……「魔法使い」にとっての「魔法使い」……「超能力者」にとっての「超能力者」……そうとしか呼べない「何か」が存在している、と云う……。
「説明は後だ。この手のモノを使った事は?」
「羅刹女」は、河童から奪った自動小銃を私に渡そうとする。
「ごめん……無い……えっ?」
「また……てめえか……」
「羅刹女」の背後に、そいつが居た。
「元気そうで何よりだ」
「こ……こいつ……まさか……」
「そうだ。味方じゃない方だ」
呼吸を整え、平常心に戻るまで、何秒かかっただろう。
心の中で、私の守護尊・金剛蔵王権現の「種子」を描く。
「オン・バキリュウ・ソワカっ‼」
下腹部に「気」を溜める。
「吽っ‼」
気弾は、その「狼男」に命中した。
続いて、「羅刹女」が、狼男を攻撃。
私に見えたのは3つ。
まず、銃撃。続いて蹴り。更にフックのように狼男の首を殴り付け……いや違う……「羅刹女」の手首に刃が出現していた。殴ると見せ掛けて、その刃による斬撃。
轟ッ‼
もの凄い風切り音と共に狼男の蹴り。
「羅刹女」は吹き飛ばされ……。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
Neo Tokyo Site 01:第一部「Road to Perdition/非法正義」
蓮實長治
SF
平行世界の「東京」ではない「東京」の千代田区・秋葉原。
父親の形見である強化服「水城(みずき)」を自分の手で再生させる事を夢見る少年・石川勇気と、ある恐るべき「力」を受け継いでしまった少女・玉置レナは、人身売買組織に誘拐された勇気の弟と妹と取り戻そうとするが……。
失なわれた「正義」と「仁愛」を求める「勇気」が歩む冥府魔道の正体は……苦難の果てにささやかな誇りを得る「英雄への旅路」か、それとも栄光と破滅が表裏一体の「堕落への旅路」か?
同じ作者の「世界を護る者達/御当地ヒーロー始めました」「青き戦士と赤き稲妻」と同じ世界観の話です。
「なろう」「カクヨム」「pixiv」にも同じものを投稿しています。
こちらに本作を漫画台本に書き直したものを応募しています。
https://note.com/info/n/n2e4aab325cb5
https://note.com/gazi_kun/n/n17ae6dbd5568
万が一、受賞した挙句にマルチメディア展開になんて事になったら、主題歌は浜田省吾の「MONEY」で……。
Storm Breakers:第一部「Better Days」
蓮實長治
SF
「いつか、私が『ヒーロー』として1人前になった時、私は滅びに向かう故郷を救い愛する女性を護る為、『ここ』から居なくなるだろう。だが……その日まで、お前の背中は、私が護る」
二〇〇一年に「特異能力者」の存在が明らかになってから、約四十年が過ぎた平行世界。
世界の治安と平和は「正義の味方」達により護られるようになり、そして、その「正義の味方」達も第二世代が主力になり、更に第三世代も生まれつつ有った。
そして、福岡県を中心に活動する「正義の味方」チーム「Storm Breakers」のメンバーに育てられた2人の少女はコンビを組む事になるが……その1人「シルバー・ローニン」には、ある秘密が有った。
その新米ヒーロー達の前に……彼女の「師匠」達の更に親世代が倒した筈の古き時代の亡霊が立ちはだかる。
同じ作者の別の作品と世界設定を共有しています。
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「pixiv」「Novel Days」「GALLERIA」「ノベルアップ+」に同じモノを投稿しています。(pixivとGALLERIAは掲載が後になります)
青き戦士と赤き稲妻
蓮實長治
SF
現実と似た歴史を辿りながら、片方は国家と云うシステムが崩れつつ有る世界、もう一方は全体主義的な「世界政府」が地球の約半分を支配する世界。
その2つの平行世界の片方の反体制側が、もう片方から1人の「戦士」を呼び出したのだが……しかし、呼び出された戦士は呼び出した者達の予想と微妙に違っており……。
「なろう」「カクヨム」「pixiv」にも同じものを投稿しています。
同じ作者の「世界を護る者達/第一部:御当地ヒーローはじめました」と同じ世界観の約10年後の話になります。
注:
作中で「検察が警察を監視し、警察に行き過ぎが有れば、これを抑制する。裁判所が検察や警察を監視し、警察・検察にに行き過ぎが有れば、これを抑制する」と云う現実の刑事司法の有り方を否定的に描いていると解釈可能な場面が有りますが、あくまで、「現在の社会で『正しい』とされている仕組み・制度が、その『正しさ』を保証する前提が失なわれ形骸化した状態で存続したなら」と云う描写だと御理解下さい。
NPCが俺の嫁~リアルに連れ帰る為に攻略す~
ゆる弥
SF
親友に誘われたVRMMOゲーム現天獄《げんてんごく》というゲームの中で俺は運命の人を見つける。
それは現地人(NPC)だった。
その子にいい所を見せるべく活躍し、そして最終目標はゲームクリアの報酬による願い事をなんでも一つ叶えてくれるというもの。
「人が作ったVR空間のNPCと結婚なんて出来るわけねーだろ!?」
「誰が不可能だと決めたんだ!? 俺はネムさんと結婚すると決めた!」
こんなヤバいやつの話。
深淵の星々
Semper Supra
SF
物語「深淵の星々」は、ケイロン-7という惑星を舞台にしたSFホラーの大作です。物語は2998年、銀河系全体に広がる人類文明が、ケイロン-7で謎の異常現象に遭遇するところから始まります。科学者リサ・グレイソンと異星生物学者ジョナサン・クインが、この異常現象の謎を解明しようとする中で、影のような未知の脅威に直面します。
物語は、リサとジョナサンが影の源を探し出し、それを消し去るために命を懸けた戦いを描きます。彼らの犠牲によって影の脅威は消滅しますが、物語はそれで終わりません。ケイロン-7に潜む真の謎が明らかになり、この惑星自体が知的存在であることが示唆されます。
ケイロン-7の守護者たちが姿を現し、彼らが人類との共存を求めて接触を試みる中で、エミリー・カーペンター博士がその対話に挑みます。エミリーは、守護者たちが脅威ではなく、共に生きるための調和を求めていることを知り、人類がこの惑星で新たな未来を築くための道を模索することを決意します。
物語は、恐怖と希望、未知の存在との共存というテーマを描きながら、登場人物たちが絶望を乗り越え、未知の未来に向かって歩む姿を追います。エミリーたちは、ケイロン-7の守護者たちとの共存のために調和を探り、新たな挑戦と希望に満ちた未来を築こうとするところで物語は展開していきます。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
宇宙戦艦三笠
武者走走九郎or大橋むつお
SF
ブンケン(横須賀文化研究部)は廃部と決定され、部室を軽音に明け渡すことになった。
黎明の横須賀港には静かに記念艦三笠が鎮座している。
奇跡の三毛猫が現れ、ブンケンと三笠の物語が始まろうとしている。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる