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第一章

この作品を読んでくださっている皆様へ

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 この作品を読んで頂き、ありがとうございます。コメントをくださる方もいて、大変嬉しいです。
 どのコメントも、大変励みになっております。
 今回、作者が本編に書ききれなかった設定をご質問頂きましたので、この場を借りて説明させていただきます。
 尚、読み飛ばして頂いても本編には差し支えありませんのでご安心ください。
 
 Q&A
Q 本編の中で、宰相が複数人居る、と言うのは、日本で言う内閣総理大臣が何人も居る、ということですか?
  
A いいえ。日本で例えると、内閣総理大臣と国王が同じ様な立場のイメージとして書いております。
 そして宰相は、日本で言う行政機関のトップの様なイメージで書いております。
 ラインハルトの兄、クリストファーは、災害への対策や、災害時の対処を主な仕事としております。他の宰相は、国のお金の管理や、他の国との外交など、様々な仕事を専門として働いてる設定にしています。
 最終的な決定は国王が行いますが、定期的に会議が行われ、その場で異議が無ければ、という感じです。


Q 何故公爵令嬢のリュリーティスが子爵家の息子のリアンレーヴに嫁ぐの?王家に嫁ぐことはできないの?
 
A 正確には、公爵家にリアンレーヴが婿入りする事になっています。また、リュリーティスは公爵家の長子のため、公爵家を継がなければならず、王家に嫁ぐのは無理です。
 公爵家は代々【呪い】を行使しているため、年々魔力の保有量が減ってしまっています。ですので、何代かに一度、もしくはもっと頻繁に、魔力量の多い伴侶を得て、子供の魔力量を上げる必要があるのです。リアンレーヴは魔力量が多いので、同じ長子という立場ながら選ばれました。
 そして、子爵家のリアンレーヴが選ばれたのは、魔力量が多いから、というのがありますが、素行もよく、更には容姿も良かったので、リュリーティスの親も、好きな相手を選ばせてあげられない娘にせめてもの気持ちで選んだのがリアンレーヴです。
 この世界では、男も女も当主になれます。なので、リュリーティスが当主となり、婿としてリアンレーヴをもらう事になります。
 
 
 追加で、裏話的なものになりますが、リュリーティスの浮気は黒よりのグレーです。
 というのも、リュリーティスは婚約者ではない男性と二人で薔薇園にいましたが、本当に話していただけです。キスはおろか抱きしめる、手に触れる、などもしておりません。
 そして、リュリーティスは妾として浮気相手をもらうこともできるのですが、相手も爵位が高く、長子だったため不可能でした。
 また、妾としてならノーネをリアンレーヴがもらっても良いと言っていましたが、この世界、夫婦(夫夫)の両人が妾をとることができます。何人も妾をとるのは外聞は勿論、人としてよくありませんけどね。

 
Q 子供だったとはいえ、ポロッと【呪い】の事を言っちゃうのはどうなの?

A 勿論ダメです。リュリーティスも、言ってしまった後にやってしまった、と思い、リアンレーヴの記憶を消そうと【呪い】を使いました。
 しかし、別の人の髪の毛を誤って使い、リアンレーヴの記憶を消去できなかったのです。その後、リュリーティスはリアンレーヴに遠回しに【呪い】の事を覚えているか、と聞くのですが、リアンレーヴは「なんのこと?」と返したので安心して両親に言わずにいたんです。それまで厳しく教育されてきたのもあり、失敗して怒られるのが怖かったのだと思われます。
 対してリアンレーヴは、リュリーティスの遠回しな質問に、【呪い】の事は秘密にしておいてほしいんだな、と思い、しらばっくれました。
 もし二人がそのまま結婚すれば、リアンレーヴにも【呪い】の事が知らされ、さして問題は無かったのですが、リアンレーヴが今回の件を起こしてしまったため、問題になりました。ただ、このことは秘密裏に処理され、リアンレーヴが【呪い】では無く、禁忌の魔法を使って起こした事件として公表されます。

 ここまで書くと、リアンレーヴはどうやってノーネ(ルイス)を夫にするつもりだったの?となるのですが、ここでもう一つ、リュリーティスには婚約者候補が実は居ます。
 リュリーティスの公爵家は本当に特殊で、途絶えさせる訳にはいかないのです。なので、リアンレーヴにもしもの事があったときのため、公表はしていませんが婚約者候補が居ます。
 なので、リアンレーヴはその婚約者候補とリュリーティスが結婚して、子爵家を自分が継ごうと思っていました。ですがそれは大分無理があるのをリアンレーヴもわかっていて、8割ほど駆け落ちするつもりでした。
 リアンレーヴは、言ってしまうとある意味リュリーティスより箱入りです。両親は勿論妾なんて両方居ませんし、リアンレーヴの髪色に思う所はあっても、確かに、不器用ながら愛していました。話はできずとも、毎日顔を見に来ていましたし、おめでとうの言葉はありませんでしたがちゃんと誕生日プレゼントも自分達で選んであげていました。
 そんな分かりにくくても、愛のある家庭で育ったリアンレーヴは、無意識に家庭に、周りの人間に、夢を見ていました。
 そして、ある時、自分のコンプレックス(髪色)しか自分に価値は無いと思ってしまうんです。コンプレックスが無くなれば、自分に価値はない。周りの人間に見ていた夢が崩れ去り、婚約者が浮気していた事から、家庭への夢も崩れ去りました。そんな時に思い出したのがノーネ(ルイス)です。崩れ去った筈の夢が、ノーネ(ルイス)となら、と思ってしまったリアンレーヴは、また夢見てしまったんです。
 もし、本当に愛の無い家庭で育っていれば、リアンレーヴは公爵家の婿としてノーネとは別の人を妾にとっていたかもしれません。………それがリアンレーヴの幸せかはわかりませんが。


 少し暗い話題になってしまったので、ギャグを投下しておきます。
 一番初めのラインハルト視点で、『ハッ、これが俗に言うラッキースケベと言うやつでは?(違う)』と言うところがあったのですが、1章の最後に『ハッ、これが俗に言うラッキースケベか……!!(大正解)』になるのが、図らずとも対の様な感じで伏線になってます。


 以上、ここまで呼んで頂き、ありがとうございます。この質問が来たとき、自身の作品をとても読み込んでくださっていると思い、本当に嬉しく感じました。
 楽しみにしていてくださる方々が、コメントでそれを教えてくれて、いつもいつも励みになっています。
 これから、第二章としてですが、ラインハルトとルイスの物語はまだまだ続きますのでよろしくお願いします。
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