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平日の夜だというのに、桐生さんは本当に手加減無しで俺を抱いた。
もしかしたら桐生さん的には充分手加減した結果なのかもしれないが、俺にとってこれは正しく色んな意味でハードな経験になったことは否めない。
背後から挿入された後、最奥まで穿たれ、桐生さんのモノで絶妙に俺の良いところを何度も擦り上げられ啼かされた。
それだけでもかなりの刺激だというのに、同時に背後にピタリと覆い被さってきた桐生さんが俺の首筋に唇を這わせながら胸の尖りや性器を弄ってくるのだから堪らない。
何となく桐生さんのやり方に既視感があったものの、俺はそれを気のせいだと結論づけ、ただ与えられる凄まじいほどの快感に溺れていった。
「いやぁ…ッ、それ…ッ!同時はダメだって…ッ…、んん…ッ…、すぐイク…からッ…」
「同時だからいいんだろ?イキたきゃイケよ。若いんだから一回イッて終わりってことはないだろ? ほら」
「あぁぁ…ッ!んーーッ!」
ダメだって言ってるのに尚更早いスピードで抽挿を繰り返され、屹立を扱かれる。
パンッパンッとお互いの身体を打ち付け合う音と俺の矯声が響き渡り、自分なりに相当我慢したつもりが随分呆気なく絶頂を迎え、桐生さんの手の中に白濁を吐き出していた。
しかしそれで解放される筈もなく、まるでここからが本番ばかりに揺すぶられ続けた。
身体の力が抜け、腕の力で自分を支えられずシーツに頭を付くと、今度は片足だけを持ち上げ大きく開かされ、それを肩に担がれるような体勢を取らされた。
俺の全てが桐生さんに丸見えとなり、同時に桐生さんの表情もよく見える。
桐生さんはこんな時でさえもどこか余裕の表情をしており、一回達したのに余裕なんてものを微塵も与えてもらえない俺は、桐生さんが精を放つまでの間、何度も絶頂の波を迎え、やっと解放された時にはヘロヘロの状態になっていた。
イカされすぎた身体は酷くダルく、グズグズに蕩かされた脳ミソは既に難しい事を考えるのを拒否している状態だった。
だから。
「決まった相手がいないなら、時々こうして会わないか?」
行為が終わってそう言われた時。
「……それってセフレってことですか?」
深く考えずに聞き返していた。
桐生さんは俺の問い掛けに一瞬眉根を寄せると、それ以上何も答えてはくれなかった。
これはたぶんいくらでも好きなように解釈しろということなのか、言わなくてもわかるだろってことなのか。
何れにせよ、確実に終わるとわかっている関係に名前を欲しがるような野暮な真似をした自分をすぐに反省した俺は、そのまま口を噤むことにした。
それからというもの。
予定が合う週末には必ずその部屋で二人きりの時間を過ごしており、大学時代の失恋で誰かを好きになるということに懲りた筈の俺は──。
二年が経った今。
また性懲りもなく同じような痛みを味わう羽目になっている。
もしかしたら桐生さん的には充分手加減した結果なのかもしれないが、俺にとってこれは正しく色んな意味でハードな経験になったことは否めない。
背後から挿入された後、最奥まで穿たれ、桐生さんのモノで絶妙に俺の良いところを何度も擦り上げられ啼かされた。
それだけでもかなりの刺激だというのに、同時に背後にピタリと覆い被さってきた桐生さんが俺の首筋に唇を這わせながら胸の尖りや性器を弄ってくるのだから堪らない。
何となく桐生さんのやり方に既視感があったものの、俺はそれを気のせいだと結論づけ、ただ与えられる凄まじいほどの快感に溺れていった。
「いやぁ…ッ、それ…ッ!同時はダメだって…ッ…、んん…ッ…、すぐイク…からッ…」
「同時だからいいんだろ?イキたきゃイケよ。若いんだから一回イッて終わりってことはないだろ? ほら」
「あぁぁ…ッ!んーーッ!」
ダメだって言ってるのに尚更早いスピードで抽挿を繰り返され、屹立を扱かれる。
パンッパンッとお互いの身体を打ち付け合う音と俺の矯声が響き渡り、自分なりに相当我慢したつもりが随分呆気なく絶頂を迎え、桐生さんの手の中に白濁を吐き出していた。
しかしそれで解放される筈もなく、まるでここからが本番ばかりに揺すぶられ続けた。
身体の力が抜け、腕の力で自分を支えられずシーツに頭を付くと、今度は片足だけを持ち上げ大きく開かされ、それを肩に担がれるような体勢を取らされた。
俺の全てが桐生さんに丸見えとなり、同時に桐生さんの表情もよく見える。
桐生さんはこんな時でさえもどこか余裕の表情をしており、一回達したのに余裕なんてものを微塵も与えてもらえない俺は、桐生さんが精を放つまでの間、何度も絶頂の波を迎え、やっと解放された時にはヘロヘロの状態になっていた。
イカされすぎた身体は酷くダルく、グズグズに蕩かされた脳ミソは既に難しい事を考えるのを拒否している状態だった。
だから。
「決まった相手がいないなら、時々こうして会わないか?」
行為が終わってそう言われた時。
「……それってセフレってことですか?」
深く考えずに聞き返していた。
桐生さんは俺の問い掛けに一瞬眉根を寄せると、それ以上何も答えてはくれなかった。
これはたぶんいくらでも好きなように解釈しろということなのか、言わなくてもわかるだろってことなのか。
何れにせよ、確実に終わるとわかっている関係に名前を欲しがるような野暮な真似をした自分をすぐに反省した俺は、そのまま口を噤むことにした。
それからというもの。
予定が合う週末には必ずその部屋で二人きりの時間を過ごしており、大学時代の失恋で誰かを好きになるということに懲りた筈の俺は──。
二年が経った今。
また性懲りもなく同じような痛みを味わう羽目になっている。
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