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第二十四話:まさかのレジ争奪戦!

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いつものようにコンビニを開店して間もない朝。店内は賑やかで、常連の騎士リオネルやゴブリンのグレンが談笑している。今日は特に賑やかだな、と店内を見渡していたそのとき、扉のベルがチリンと鳴った。

「いらっしゃいませ!」
俺が呼びかけると、そこに現れたのは全身をフルプレートで武装した騎士団の一団だった。まさか全員でコンビニに来るとは思わず、俺もリオネルも驚きの声を上げた。

「店主! レジがたった一台しかないと聞いたんだが、それは本当か?」
隊長らしき騎士が眉間に皺を寄せて尋ねてきた。その真剣な顔に、俺は思わず固まってしまった。

「え、ええ、そうですが…?」
「では、我々のレジ係を送り込む! 効率が悪いのは許せん!」
そう言うや否や、騎士たちはレジを囲んで何やら作戦会議を始めてしまった。

騎士vs.魔物、レジ係の決戦

その騒ぎを聞きつけた魔物たちも負けじと押し寄せてきた。サイクロプスが腕を組んで威圧的に睨みつけ、スライムはぷるぷると揺れながら「俺たちもレジ打ちを試してみたい!」と主張してきた。

「ちょ、ちょっと待ってくれ! レジ係はそんなに気軽にやるもんじゃ…」
俺の言葉は完全に無視され、店内はいつしか『誰が一番早くレジを打てるか』のコンテストに変わってしまった。

騎士団の隊長が豪快に笑いながらカードをスキャンし、サイクロプスはその巨体にもかかわらず、意外に器用にバーコードを読み取る。そしてスライムは、自らバーコードリーダーに変身してスキャンをするという謎の技術を披露した。

結末:レジ打ちはやはり俺が一番

「店主、これでどうだ!」
騎士団の隊長がドヤ顔で結果を見せてくるが、彼のレジ打ちは妙に丁寧すぎて遅い。サイクロプスは早いが商品の取り扱いが荒すぎる。スライムに至っては、商品が吸収されるハプニングが発生し、店内は爆笑に包まれた。

「やっぱり、レジ打ちは俺がやるのが一番早いな。」
そう言って俺が元の位置に戻ると、騎士も魔物も納得した様子で「さすが店主だ!」と拍手を送ってくれた。

店内に再び平和が戻り、みんなは思い思いの買い物を続けた。その日はいつも以上に売り上げが良かったが、まさかレジ係争奪戦が繰り広げられるとは誰が予想しただろうか。やっぱりこの世界では何が起きてもおかしくないらしい。

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