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(ふむふむ)
ナハトとカイトはこの話を聞きながら相槌を打っていく。それを見越した上でなのか、ナハトたちの表情をチラっと見ると更に続ける。
この職業に就くためには条件があり、主に2つあるとされているのだがそのうちの1つに特殊なアイテムが必要となるのだ。その名も"神装武具"と呼ばれていてそれぞれ固有の能力を持っているとされる。
その武器を手に入れる方法としてはまず、この世界でのジョブを獲得する必要があるのだがこの話はここでは割愛しよう。
なぜならこの話だけで話が脱線しそうだからだ。
そして最後にその特殊能力について説明すると、どうもその武器には意思というものがあって自ら主を選び認めた者がその者に相応しい装備に変化するらしい。
リヴァイアサン曰く、どんな能力を持つかはその人物の性格にもよるとのことで、同じものでも全く違った結果となることもある。つまりこの世には同じ武器は存在しないと言っていいだろうということだった。
「だからお前らは早く自分に合う装備を手に入れろ。あとなによりも優先して手に入れないといけないものが1つある」
そこで言葉を切るとニヤッとした表情を見せる。そしてこう言った。
「"固有術技"」と それを聞いたナハト達は唖然としてしまう。それを見て何かを察したのかまた笑い出し、
「そんなに驚くような事じゃないさ。なんたって俺はもう使えるしな。」
と自慢気に言うとナハトたちに向けて手のひらを向けた。
するとそこに光が灯り始める。
その光景を見ていることしか出来ないナハト達に、リヴァイアサンは少し微笑みかけると次の瞬間には消えて居なくなっていた。
その後しばらくして二人は家へと戻るとその足取りはいつもよりも軽かったように感じるものだったとか。
あれから数ヶ月後の朝。彼らは今日もギルドへと向かうと依頼の確認をしていた。ナハトはカイトの姿を見つけると駆け寄り嬉々として話しかける。
そしてそのまま今日の予定を決めると二人はギルドから出ていった。
それからさらにまた数年後の話になる。
そこにはあの時の少年達が今はそれぞれ別々の場所に立っていた。ナハトは、王都の中心にて、
「僕の名はナハティガル・ウィンディア!」
と言い、続けて「風の英雄!!」と名乗った。それに対して
「炎を司る英雄の名は……」と誰かが答えようとしたがそれは声の主の彼によって止められてしまう。
ナハトが指を鳴らすと、魔法陣が出現し、そこから大鎌を持った死神のような生物が現れる。その怪物に対してカイトはすかさず銃を構えるが、ナハトはそれを止めさせた。
そうするとナハトの後ろから巨大なドラゴンが現れ、それに怯んだのか怪物はそのまま逃走していく。
その様子を見て安心したのかナハトが膝をつくとそれを見たカイトがすぐさま支えに入る。
すると、ドラゴンの足元から一人の青年が現れたかと思うとナハト達をまじまじと見つめている。そして突然拍手をし始め、それに気づいたナハトが振り返ると笑ったような顔を浮かべていた。
「おめでとう!君の力はこの俺がしっかりと認めよう!!」
と そう言って彼はナハトに手を差し出すと、それに応じて彼の方へ近づくと握手をした。
それを見るとカイトともう一人の男はすぐにその場を離れていき、二人っきりの状況になった途端男は急に真剣な雰囲気を放ち出したかと思うと口を開いた。
ーー
君はこの世界のことをどこまで知ってる? そう聞かれるなり、先ほどとは比べ物にならないくらいの雰囲気を出す。
「ここは宇宙の最果ての辺境惑星と聞いているが」
とナハトは言う。
僕もイーストヴェルからこの惑星に来る時にそう言われていた。
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