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俺は『ザ・冒険者』だぞ?←威張る立場ではない。
そう心の中で否定しつつも「まあ」と答えておいた。
だが女騎士は予想外のことを言う。
「今まであたしのジョブを知りたがった冒険者もだいたいその返事だったのに嘘が下手だな、あんた勇者かなにかだろ?」
まさにその通りだ!
そんな目をキラキラさせながら言うな……。
無理しているんだからやめてほしいな。
俺が素直にうなずくべきか迷っていると更にこの女騎士は言う。
「別にいいさどうせ王都の戦士ギルドで知り合いを作って一緒に魔王を倒したいんだろ? その点うちは大歓迎さ! なんであんたはそんなにも弱そうに見えるのについ一言言いたくなるのか不思議でな!」
ああ……どうでもいいから早く王都までたどり着いてくれないかなあ。
先ほどの街から離れてから一時間。
モンスターのうめき声も先ほどよりも弱くなってきていて森を抜ける未来がチラチラ見えているので我慢するのはなおさらきつくなってきたよ! そんな時だった女騎士が言う。
すっと俺と向かい合ったかと思えばしゃがみ込んで俺の目の一点を見つめてこういったのだ。
「ただ問題があるんだ」
一言目にその問題言われると嫌な気分になるなあ。
何のトラブルもなく王都に着けばよかったのに! そんな俺の顔色を気にすることもなく女騎士はさらっと言ってのけた。
「この剣であたしにかなうものなんていないと思う」
「そうなの?」
「うん」
そう言って聖剣ルリファを握る。
それにしてもあんたよくそれ持てるな。重たくないの?
『うん』ていう返事が女子力低いですぞ!
そんな女騎士は話を続けるようにゆっくりと話したがその言葉を聞いて俺は驚いた。
いやこの世界の誰よりも今の俺が一番驚愕したと思う。
なぜなら彼女はこんなことを言い出したからだ――――――。
「実はあたしがこの国で最も強いと言われていてね、魔王を倒しに行かされたんだが」
いやまってくれいきなりそんな重たいこと言われても困るよ。
「どうした?」
「どうしたって女の子なんだからさ」
「すこしはおしとやかにってこと?」
「まあ、そう」
「ウィズだって女の子なのに俺なんて使うでしょ?」
まあ、そうだけど。
俺も女の子だけど
女の子扱い受けたこと1度もないな。
なんでだろ?
「色気が足りないとか?」
「余計なお世話ですわよ!!」
「ここのみ女の子言葉なの草」
「うるさいですわよ!リーナちゃん」
「いきなりちゃん付け!? なんでよ!しかもこの会話はあたしが上の立場なんだけど!」
と言いつつリーナも笑ってくれたので結果オーライである。
1番の理由は俺が男口調を使うのを嫌がっているし、何度か女性扱いされたこともあったがそのたびに物凄く怒っていたため自然と女性の対応をしていたのだろう。
そんな話をしばらくしているといつの間にか森から抜けていて目の前には広大な荒野地帯とその先に王都が広がっているのが見えたのだが――俺は思わず目を擦ったね……だって信じられないものが見えるからね?
大きな湖だねあれ。うん。
そう心の中で否定しつつも「まあ」と答えておいた。
だが女騎士は予想外のことを言う。
「今まであたしのジョブを知りたがった冒険者もだいたいその返事だったのに嘘が下手だな、あんた勇者かなにかだろ?」
まさにその通りだ!
そんな目をキラキラさせながら言うな……。
無理しているんだからやめてほしいな。
俺が素直にうなずくべきか迷っていると更にこの女騎士は言う。
「別にいいさどうせ王都の戦士ギルドで知り合いを作って一緒に魔王を倒したいんだろ? その点うちは大歓迎さ! なんであんたはそんなにも弱そうに見えるのについ一言言いたくなるのか不思議でな!」
ああ……どうでもいいから早く王都までたどり着いてくれないかなあ。
先ほどの街から離れてから一時間。
モンスターのうめき声も先ほどよりも弱くなってきていて森を抜ける未来がチラチラ見えているので我慢するのはなおさらきつくなってきたよ! そんな時だった女騎士が言う。
すっと俺と向かい合ったかと思えばしゃがみ込んで俺の目の一点を見つめてこういったのだ。
「ただ問題があるんだ」
一言目にその問題言われると嫌な気分になるなあ。
何のトラブルもなく王都に着けばよかったのに! そんな俺の顔色を気にすることもなく女騎士はさらっと言ってのけた。
「この剣であたしにかなうものなんていないと思う」
「そうなの?」
「うん」
そう言って聖剣ルリファを握る。
それにしてもあんたよくそれ持てるな。重たくないの?
『うん』ていう返事が女子力低いですぞ!
そんな女騎士は話を続けるようにゆっくりと話したがその言葉を聞いて俺は驚いた。
いやこの世界の誰よりも今の俺が一番驚愕したと思う。
なぜなら彼女はこんなことを言い出したからだ――――――。
「実はあたしがこの国で最も強いと言われていてね、魔王を倒しに行かされたんだが」
いやまってくれいきなりそんな重たいこと言われても困るよ。
「どうした?」
「どうしたって女の子なんだからさ」
「すこしはおしとやかにってこと?」
「まあ、そう」
「ウィズだって女の子なのに俺なんて使うでしょ?」
まあ、そうだけど。
俺も女の子だけど
女の子扱い受けたこと1度もないな。
なんでだろ?
「色気が足りないとか?」
「余計なお世話ですわよ!!」
「ここのみ女の子言葉なの草」
「うるさいですわよ!リーナちゃん」
「いきなりちゃん付け!? なんでよ!しかもこの会話はあたしが上の立場なんだけど!」
と言いつつリーナも笑ってくれたので結果オーライである。
1番の理由は俺が男口調を使うのを嫌がっているし、何度か女性扱いされたこともあったがそのたびに物凄く怒っていたため自然と女性の対応をしていたのだろう。
そんな話をしばらくしているといつの間にか森から抜けていて目の前には広大な荒野地帯とその先に王都が広がっているのが見えたのだが――俺は思わず目を擦ったね……だって信じられないものが見えるからね?
大きな湖だねあれ。うん。
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