移転した俺は欲しい物が思えば手に入る能力でスローライフするという計画を立てる

258 ドーナツを皆と一緒に食べる

チャリオットが皿にドーナツを盛り付けてれている。
俺は昨日作っておいた
生クリームをホイップして作っていたアイスクリームを冷凍庫から取り出して
チャリオットの用意してくれているドーナツのそばに置く。
ユウキさんはテーブルに置かれるスイーツに目を輝かせる。
「おいおいおいおい！なんだよこのスイーツは…なんて楽園だここは」
といってる。
アキトさんも
「こんなに美味しそうなスイーツ…これってみんな手作り！？」
「そうですよ、俺も作りますけどチャリオットも作れます」
リッカも
「実は麗人さんから教わってわたしも少しづつではありますけど作れるようになってきました」

まさにスイーツパラダイスに来たようだとユウキさんはいっている。
そんな風にユウキさんには見えるんだな。
アキトさんの方をみやると
すこし下向きに俯いているがどうやら顔を赤らめている様子
なんでだろう？
と思っていると
チャリオットが小声で
「曾祖母様あなたさまの優しさに顔を赤くしているのですよ。」
と教えてくれる。
なので
アキトさんの側へいって
俺は
「アキトさんどうぞ沢山食べてくださいね」
精一杯の笑顔で答えると
ぼんって音がでるくらいに真っ赤なアキトさんを見て
(この人かわいい…撫でたい)
と思ったよ。
そう思ったら

「す、」
「す？」
「す、好きなだけ撫でるといいよ」
と言われた
俺ってわかりやすいのかなって思っていたら
ユウキさんが
「あ、いうのを忘れていたわ。こいつ心の声を聞けるスキル持ってるからあんま変な発言とか心の中でするなよ」
「えええ！？(それってすごい能力)」

下向きになって
「すごくないよ…要らない能力だよ」
と言っていたので
俺はアキトさんを抱き寄せて
頭を撫でる。
そして、安心させるために額にちゅっとキスを落とす。
俺とアキトさんはそれほど身長に差がないので
俺がすこし背伸びしないと彼の額にはちゅって出来ないけど
なんかそうしたかった。

アキトさんは俺のこの行為が終わる頃には
すごく真っ赤な顔をで
うっすら涙を浮かべる。
俺はどうしたのかわからなかった。
ユウキさんは
「あーあ…、おまえはアキト以上のタラシなのか特くんは」

「こんの…」
「？」
「こんの…『無自覚タラシの信天翁(あほうどり)』が！？」
アキトさんは顔を真っ赤にしながら俺をぽかぽかと軽くぽんぽんする。
そしてアキトさんからは
『天下くん』
とよくわからん名前で呼ばれるようになった。