上 下
29 / 363

29 テレビでミステリーサスペンスドラマをメセタと一緒に観る。

しおりを挟む
これからは夜の時間。
楽しい団欒の時間。
本日の夜の時間はテレビでミステリーサスペンスドラマ
『湯けむり温泉郷殺人事件』をメセタと一緒に観ることにある。

冒頭で、主人公が商店街のくじ引きで特賞『湯けむり温泉郷3泊4日宿泊券』。引き当てるところから始まる。
その後
場面は打って代わり電車で主人公はパートナーとなる人と旅行に行く。
メセタが
「最初の商店街という物も初めてみましたがこの乗り物はなんなのです?」
「これは電車と言って電気の力を有効活用した乗り物なんだ。これに乗るとこの人達は座った状態で目的地まで運んでくれるという訳なんだ」
「それはすごいであるな」
「この世界の乗り物ってどんなの主流?」
メセタは少し思い出して。

「この世界の乗り物は基本は馬車ですね。それとは別に魔導式の蒸気機関でしたかねそういうのがあります」
(なにそれ!?カッコイイ響き!?てか、蒸気機関あるんかい!?)
「蒸気機関あるんだ」
「蒸気機関をご存知で?」
「俺たちの世界では150年前にこの蒸気機関という物が開発、発展したのが蒸気機関車、電車なんだよ」
「ほ、ほへえ!?そんな昔にもはや作られていたとは!!」

そんな会話をして
またドラマに集中する。

(やはりこの主人公の女優の演技はいいね。)
そう思っていると横からメセタが
「ほほう……我が君はこの女子(おなご)が好みのようですね」
「な、ななな!何を言ってるのかね!?メセタくんや!俺はこの女優の演技がいいと思っているのであったね!
べ、べべ、別に好みとかそういうのでは無いからね!?」
(ほう……この焦りよう……図星であるな)
「そういうことにしておきましよう」
とおすまし顔の高速狼。

あわあわしてるとドラマは進み
温泉郷に着いて荷物を下ろし
パートナーの男性と一緒に部屋に移動する場面になる。
「宿泊する温泉宿に着いたようですね」
「みたいだね」
温泉宿で宿巻きに着替え移動する描写にメセタが目をキラキラする。
「この羽衣なかなかに良いですね!」
「あー、宿巻きという名の浴衣ね」
「ほほう……浴衣……いい響きですね」
メセタの身体を少し寄せてすんすんと匂いを嗅ぐ。

「我が君!すんすんはわたしの特権だといったでしょ!」
「いいじゃない……あのリンスインシャンプー木々の香りは良い香りだな」
といいまたすんすんする。
「こらあ!我が君……やめるのです……テレビに集中ですよ」
(まあいっか)
「それに放送が上手く観れないので」
「大丈夫!」
くるくるとリモコンを持ち
メセタに
「ちゃんと録画もしているぜ!」
(ドヤァ)
メセタは目をキラキラさせて
「まさかと思うけど……それってこれを保存出来てるってこと?」
「はい出来てマース!」
ぱあっと明るくなり

「我が君!好き」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

キャンピングカーで異世界の旅

モルモット
ファンタジー
主人公と天女の二人がキャンピングカーで異世界を旅する物語。 紹介文 夢のキャンピングカーを手に入れた主人公でしたが 目が覚めると異世界に飛ばされていました。戻れるのでしょうか?そんなとき主人公の前に自分を天女だと名乗る使者が現れるのです。 彼女は内気な性格ですが実は神様から命を受けた刺客だったのです。

魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜

西園寺若葉
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。 4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。 そんな彼はある日、追放される。 「よっし。やっと追放だ。」 自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。 - この話はフィクションです。 - カクヨム様でも連載しています。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ

雑木林
ファンタジー
 現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。  第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。  この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。  そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。  畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。  斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

全能で楽しく公爵家!!

山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。 未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう! 転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。 スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。 ※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。 ※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。

【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断

Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。 23歳の公爵家当主ジークヴァルト。 年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。 ただの女友達だと彼は言う。 だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。 彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。 また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。 エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。 覆す事は出来ない。 溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。 そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。 二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。 これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。 エルネスティーネは限界だった。 一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。 初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。 だから愛する男の前で死を選ぶ。 永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。 矛盾した想いを抱え彼女は今――――。 長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。 センシティブな所へ触れるかもしれません。 これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました

紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。 国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です 更新は1週間に1度くらいのペースになります。 何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。 自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

処理中です...