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☆濡れた身体を寄せ合って~夕立に妄想を添えて5☆

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このまま続行を決め、もう一度キスしようとすると、万結が腕を持ち上げた。
「眼鏡、大丈夫……?」
指先が眼鏡のつるの上部をそっと撫でる。ああ、気づかれてしまった。外さない理由を話せるはずもなく、渋々サイドテーブルに置いた。
それから万結に向き直る。少し輪郭がぼやけて見えるが、この距離ならばさほど問題はない。
頬から口元、耳下と順番に唇を下げていって、バスローブに守られた胸元に鼻先をうずめる。
石鹸の香りが体温でふわりと立ちのぼり、守りたいようなめちゃくちゃにしたいような複雑な衝動に襲われる。
熱い吐息を吐き出すと、万結が身体を震わせた。
手探りでバスローブの腰紐を解き、手のひらを滑り込ませる。膨らみはひんやりとしていて吸いつくような手触りだ。重力で左右に逃げる柔肉を包み込むように覆うと指が沈み込む。ふにふにと優しく揉みながら様子を窺がうと、もみじのような手が口を覆うように添えられた。すぐに声を出さないようにしているのだと悟る。
ありていに言えばそそられる。恥じらいに潤む瞳も身体をよじった時にできる腰肉の重なりの線もたまらない。
興奮を増しながら芯を持ち始めた胸の尖りに指を当てる。
「ん……っ」
喉の奥に押し込めるような嬌声に下腹部が熱くなった。もっと聞かせてほしいという欲望のまま、指の腹ですりすりと刺激する。
「ぁ、あ……!」
さっきよりもトーンの高い声は明らかに甘さがにじんでいる。もっと気持ちよくしてあげたい。
片側の手をずらし、唇を胸の起伏の下側に着地させる。頼りないほど柔らかくて、汗のせいかかすかな塩気が舌先に触れる。
我ながらどうかと思うが、口内に唾液があふれた。
唇を触れさせながらゆっくりと起伏を上がり、硬くなった突起を舌先で突く。
「やぁっ」
途端、万結のがのけ反った。その拍子に顔が押され舌を噛みそうになったが、そんなことは別に構わない。自分の振舞いで反応してもらえることの喜びに比べれば些細なことだ。
万結の背中が完全にシーツに着地したのを見計らい、再び攻勢に出る。
舌を脱力させたまま胸の先にあてがい、根元から頂点までを一気に舐め上げた。
シーツを握りしめた万結の手にぎゅっと力が入る。また腰が反り返り、自然目の前に胸が突き出された。
今度は色づいた先端をじゅる、と音を立てて啜る。
「っ、……!」
すると万結は声もなく足先をシーツの上で藻掻かせた。
舐めて、吸って、時々ごく弱い力で噛みつく。声で仕草で得られる反応に夢中になって愛撫を続けるうちに、頭の上に弱く力がかかった。
「も、いいから」
切れ切れの懇願に視線を上げると、肩を大きく喘がせる万結と目が合った。濡れた瞳、上気した頬。短く吐き出す息も湿り気を帯びている。
「やだ?」
「ぅ……」
尋ねると困ったように眉尻を下げ、口を開閉させる。
急かさず答えを待っていると、一つずつの単語を舌先で押し出すように言葉が紡がれる。
「や……じゃないけど、私ばっかりだから」
「俺がしたいだけなのに?」
「うん」
本当はまだまだ自分の手で彼女が愛らしく乱れる姿を見ていたいが、意思に反してまで望んだりはしない。「わかった」という他はなく実際にそう答えたが、内心気にかかることがあった。その件をどうしようかと考えている間に万結が少し身体を起こす。
「私、触ろうか……?」
「さ……!?」
想像だけで今しがたの懸念が現実味を増した。
自分が主導権を握っている間は心配ない。もし万結から何らかのアクションを起こされたりしたら、男として大変不名誉なことが起こってしまう可能性がある。つまり、暴発だ。それだけは何としてでも避けたいところだ。とはいえ彼女がいったい何をしてくれるつもりなのか、非常に興味がある。
「嫌かな?」
決めかねて返事ができないうちに、万結が発言を後悔しているといった風に視線をさ迷わせた。
「違っ……嬉しい!」
光栄だしそのシーンを何度も妄想した。
「けど汚れるし……」
今日は避妊具の持ち合わせがない。突然の雨に端を発し、ホテルに入ったことも告白さえも想定外なのだ。両思いになったその日のうちにベッドを共にするなんて一日の幸福許容量を超えている。
「後で洗えば大丈夫だよ?」
もっともである。恐れ多いとか申し訳ないと思っていたが、考え過ぎだったかもしれない。
「じゃあ、お願いします……」
覆いかぶさっていた体勢を後ろ重心に変えると、すぐに万結が投げ出した足の間に膝立ちでにじり寄ってきた。
立場が逆になると心構えがまったく変わるものだ。下着一枚の彼女に迫られているという状況は心臓に悪い。
Lサイズのバスローブも宗吾の体格では丈が短く、裾から脛が丸見えだ。その奥で、しばらく放っておかれていたというのに愚息は痛いくらいに反り返ってその存在を主張している。
けれど万結は怯む様子もなく、ワッフル素材の生地の重なりを突き上げる股間に指先を触れさせた。
「っ」
何とか声を出すことは免れた。布を押し上げる先端部分がぴくりと跳ねる。それを捕まえるように小さな手のひらが宛がわれた。喉の奥がひゅ、と鳴る。
力はほとんどかかっていない。まるで小動物を撫でるような手つきのまま、先端から付け根の方へ手が動かされる。
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