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第四章 幸せな日々
初めての勉強会と……
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「たっだいまー」
玄関を開けて、元気よく帰宅を告げる明希。
それから、後方に立つ僕の方を振り返る。
「ささ、お兄ちゃん入って」
「お、お邪魔しまーす」
何度か来たことのある明希の家。
けれど、明希と特別な関係になったことで、今までには感じなかった緊張感が沸きあがってくる。
そんな緊張感の中で……。
「お帰り、明希――」
玄関先に姿を現した明希の母親と視線が交わる。
「――あら、渡くんも。いらっしゃい」
「あ、はい、こんにちは……お邪魔しますっ!」
妙に大きい声で挨拶をしてしまった僕。
何度か顔を合わせたことがあるのに。
そんな僕に、明希の母親は穏やかな大人の笑みを浮かべる。
「はい、どうぞー」
ゆったりとした口調で招き入れられ、僕は落ち着きを取り戻す。
僕が靴を脱いでいる間に、明希が母親に一緒に勉強すると伝えていた。
「私、お茶入れてくるわね」
「あ、ありがとうございます」
僕の言葉に、明希の母親はにこりと微笑んで、引っ込んでいく。
その姿を見送ってから、明希が口を開いた。
「お兄ちゃん、緊張してる?」
口元には悪戯っぽい笑み。
「……仕方ないだろ、彼女の家なんだから」
「彼女っ……!」
そのワードに口元が緩む明希。
「そっかー……なら、仕方ないねっ。彼女の家だもんねっ」
弾む足取りで歩き出した明希に続いて僕も歩き出す。階段を上がって二階へ。角の部屋が明希の部屋だ。
明希に続いて中に入る。
足を踏み入れた瞬間、ほんのり甘い香り。
明希の香りに少しくらっときてしまう。それもやはり特別な関係になったからだろう。
正面の大きな窓から外の明かりが差し込む明希の部屋。
部屋の両角に机とベッド。中央には背の低いテーブル。壁際に箪笥と本棚が一つずつ。
以前来たときと変わらず、キチンと整頓されていた。
教科書や参考書は机の棚部分にきちんと並べられ、その他の物も箪笥やクローゼットに収納されているようだ。床に散らばっているということは無い。
部屋の角に置かれたベッドに目を向けると、棚になったヘッドボードで犬やウサギの人形たちがまったりとくつろいでいる。
僕が部屋を見回している間に、明希が座布団を出してくれた。
「お兄ちゃん、座って」
「サンキュ」
言って、僕は座布団に腰を下ろす。
明希は鞄を机に置いて、その中から勉強用具を持ってきた。
そのまま僕の向かい側にちょこんと正座して、問題集とノートを広げる。
「早速で悪いんだけど、勉強始めるねっ」
「ああ。僕もやるか」
こうして、勉強会が開始。僕はとりあえず今日学校で出た課題に取り掛かる。
五分が経過したころ。
ドアがノックされ、僕は背筋を伸ばす。
次いでドアが開く音。明希の母親が姿を現した。
お茶とお茶請けが乗ったお盆を手にしている。
「あら、もう勉強始めてるのね」
穏やかに言いながら、明希の母親はお茶を並べてくれる。
「熱いから気をつけてねー」
「あ、ありがとうございますっ」
「はい、明希も」
「ありがと、ママ」
明希にもお茶を渡して、それからお茶請けを空いているスペースに置く。
明希は湯気が立つお茶に数回息を吹きかけてから、お茶に口をつけずに置いて、勉強を再開した。どうやらまだ熱くて飲めないと判断したようだ。
そんな明希をよそに、明希の母親はなにか期待に満ちた表情で、僕に視線を送ってくる。
……なんか話した方がいいよね?
「さ、最近寒くなってきましたね」
「そうね……もう十月だもの」
「……」
会話終了。
けれどなおも期待の視線を向けてきている。
「あー、えっと……今日もお綺麗ですね」
「うふふ、ありがとー」
穏やかな笑みのまま、自分の頬に手を当てる明希の母親。
僕は一体、何を求められているんだ。
困惑しながら明希に助けを縋る視線を送ると、明希は頬を膨らませていた。
社交辞令とはいえ明希の母親の容姿を褒めたことが不満らしい。
視線で謝ると、明希はため息一つつき、母親に向き直る。
「ママ、なにか言いたいことでもあるの?」
「言いたいことというより、聞きたいことかな。……私、あのセリフが聞きたいなあって」
「あのセリフ?」
明希と僕が同時に同じ質問を口にする。
明希の母親は人差し指をピンと立て、それはそれは楽しそうな様子で回答を口にする。
「娘さんを僕にくださいってやつ」
「ぶっ!!!」
予想外のとんでも発言に、僕は思わず吹き出してしまう。
なんてことを言うんだ……。
「ママ、気付いてたの⁉」
僕たちが交際していることは伝えていなかったのだろう、明希は目を丸くしている。
「なんとなく、ね」
そう答える明希の母親は余裕の表情だ。なにか確信めいたものを抱いていたに違いない。
どうして世の中の母親はこうも強いのか。
そんな彼女は自分の娘にこそっと耳打ちした。
「明希も聞いてみたくない? 渡くんの『娘さんを僕にください』」
「あ、確かに聞いてみたいかも……」
一瞬で懐柔される明希。
僕の彼女がチョロすぎる件。心配です。
こうして母娘二人、期待に満ちた視線を向けてくる。
「あ、あの……こういうのは、もっと先のイベントじゃないっすかね」
「そんなことないわよ。それとも、そんな覚悟も無しにうちの娘と付き合ってるのかしら?」
「いえ、決して」
いずれは、ご家族にきちんと挨拶をして結婚する。僕は明希と付き合い始めた時点でそんな未来を夢見ていた。
「きゅーんっ」
「へ?」
明希の母親の口から洩れた変な擬音に僕も素っとん狂な声を出してしまう。
明希の母親はこほん、と咳ばらいを一つ。
「あまりの頼もしさに、つい」
「はあ」
「でもまあ、そういう覚悟があるのなら今言ってくれてもいいんじゃないかしら」
そうだそうだー、と明希が拳を掲げつつも小声で囃し立てる。
「……わかりました」
僕は覚悟を決めて、背筋を伸ばす。
向かい合った明希の母親が真剣な眼差しで僕を見据えてくる。
緊張感が高まっていくそんな中、僕は一つ息を吸い込むと。
「あ、明希さんを、僕にくださいっっっ!!!!!」
精一杯にそう言い放ち、勢いよく頭を下げた。
一瞬の静寂。
明希の母親の返答が、それを打ち破る。
「はい――ふつつかな娘ですが、どうか幸せにしてやってください」
その言葉に顔を上げる。
明希の母親は嬉しそうに微笑んでいた。
「これで家族公認だね」
満足げにそう口にする明希の頬はほんのり赤く染まっていた。
玄関を開けて、元気よく帰宅を告げる明希。
それから、後方に立つ僕の方を振り返る。
「ささ、お兄ちゃん入って」
「お、お邪魔しまーす」
何度か来たことのある明希の家。
けれど、明希と特別な関係になったことで、今までには感じなかった緊張感が沸きあがってくる。
そんな緊張感の中で……。
「お帰り、明希――」
玄関先に姿を現した明希の母親と視線が交わる。
「――あら、渡くんも。いらっしゃい」
「あ、はい、こんにちは……お邪魔しますっ!」
妙に大きい声で挨拶をしてしまった僕。
何度か顔を合わせたことがあるのに。
そんな僕に、明希の母親は穏やかな大人の笑みを浮かべる。
「はい、どうぞー」
ゆったりとした口調で招き入れられ、僕は落ち着きを取り戻す。
僕が靴を脱いでいる間に、明希が母親に一緒に勉強すると伝えていた。
「私、お茶入れてくるわね」
「あ、ありがとうございます」
僕の言葉に、明希の母親はにこりと微笑んで、引っ込んでいく。
その姿を見送ってから、明希が口を開いた。
「お兄ちゃん、緊張してる?」
口元には悪戯っぽい笑み。
「……仕方ないだろ、彼女の家なんだから」
「彼女っ……!」
そのワードに口元が緩む明希。
「そっかー……なら、仕方ないねっ。彼女の家だもんねっ」
弾む足取りで歩き出した明希に続いて僕も歩き出す。階段を上がって二階へ。角の部屋が明希の部屋だ。
明希に続いて中に入る。
足を踏み入れた瞬間、ほんのり甘い香り。
明希の香りに少しくらっときてしまう。それもやはり特別な関係になったからだろう。
正面の大きな窓から外の明かりが差し込む明希の部屋。
部屋の両角に机とベッド。中央には背の低いテーブル。壁際に箪笥と本棚が一つずつ。
以前来たときと変わらず、キチンと整頓されていた。
教科書や参考書は机の棚部分にきちんと並べられ、その他の物も箪笥やクローゼットに収納されているようだ。床に散らばっているということは無い。
部屋の角に置かれたベッドに目を向けると、棚になったヘッドボードで犬やウサギの人形たちがまったりとくつろいでいる。
僕が部屋を見回している間に、明希が座布団を出してくれた。
「お兄ちゃん、座って」
「サンキュ」
言って、僕は座布団に腰を下ろす。
明希は鞄を机に置いて、その中から勉強用具を持ってきた。
そのまま僕の向かい側にちょこんと正座して、問題集とノートを広げる。
「早速で悪いんだけど、勉強始めるねっ」
「ああ。僕もやるか」
こうして、勉強会が開始。僕はとりあえず今日学校で出た課題に取り掛かる。
五分が経過したころ。
ドアがノックされ、僕は背筋を伸ばす。
次いでドアが開く音。明希の母親が姿を現した。
お茶とお茶請けが乗ったお盆を手にしている。
「あら、もう勉強始めてるのね」
穏やかに言いながら、明希の母親はお茶を並べてくれる。
「熱いから気をつけてねー」
「あ、ありがとうございますっ」
「はい、明希も」
「ありがと、ママ」
明希にもお茶を渡して、それからお茶請けを空いているスペースに置く。
明希は湯気が立つお茶に数回息を吹きかけてから、お茶に口をつけずに置いて、勉強を再開した。どうやらまだ熱くて飲めないと判断したようだ。
そんな明希をよそに、明希の母親はなにか期待に満ちた表情で、僕に視線を送ってくる。
……なんか話した方がいいよね?
「さ、最近寒くなってきましたね」
「そうね……もう十月だもの」
「……」
会話終了。
けれどなおも期待の視線を向けてきている。
「あー、えっと……今日もお綺麗ですね」
「うふふ、ありがとー」
穏やかな笑みのまま、自分の頬に手を当てる明希の母親。
僕は一体、何を求められているんだ。
困惑しながら明希に助けを縋る視線を送ると、明希は頬を膨らませていた。
社交辞令とはいえ明希の母親の容姿を褒めたことが不満らしい。
視線で謝ると、明希はため息一つつき、母親に向き直る。
「ママ、なにか言いたいことでもあるの?」
「言いたいことというより、聞きたいことかな。……私、あのセリフが聞きたいなあって」
「あのセリフ?」
明希と僕が同時に同じ質問を口にする。
明希の母親は人差し指をピンと立て、それはそれは楽しそうな様子で回答を口にする。
「娘さんを僕にくださいってやつ」
「ぶっ!!!」
予想外のとんでも発言に、僕は思わず吹き出してしまう。
なんてことを言うんだ……。
「ママ、気付いてたの⁉」
僕たちが交際していることは伝えていなかったのだろう、明希は目を丸くしている。
「なんとなく、ね」
そう答える明希の母親は余裕の表情だ。なにか確信めいたものを抱いていたに違いない。
どうして世の中の母親はこうも強いのか。
そんな彼女は自分の娘にこそっと耳打ちした。
「明希も聞いてみたくない? 渡くんの『娘さんを僕にください』」
「あ、確かに聞いてみたいかも……」
一瞬で懐柔される明希。
僕の彼女がチョロすぎる件。心配です。
こうして母娘二人、期待に満ちた視線を向けてくる。
「あ、あの……こういうのは、もっと先のイベントじゃないっすかね」
「そんなことないわよ。それとも、そんな覚悟も無しにうちの娘と付き合ってるのかしら?」
「いえ、決して」
いずれは、ご家族にきちんと挨拶をして結婚する。僕は明希と付き合い始めた時点でそんな未来を夢見ていた。
「きゅーんっ」
「へ?」
明希の母親の口から洩れた変な擬音に僕も素っとん狂な声を出してしまう。
明希の母親はこほん、と咳ばらいを一つ。
「あまりの頼もしさに、つい」
「はあ」
「でもまあ、そういう覚悟があるのなら今言ってくれてもいいんじゃないかしら」
そうだそうだー、と明希が拳を掲げつつも小声で囃し立てる。
「……わかりました」
僕は覚悟を決めて、背筋を伸ばす。
向かい合った明希の母親が真剣な眼差しで僕を見据えてくる。
緊張感が高まっていくそんな中、僕は一つ息を吸い込むと。
「あ、明希さんを、僕にくださいっっっ!!!!!」
精一杯にそう言い放ち、勢いよく頭を下げた。
一瞬の静寂。
明希の母親の返答が、それを打ち破る。
「はい――ふつつかな娘ですが、どうか幸せにしてやってください」
その言葉に顔を上げる。
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「これで家族公認だね」
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