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7 あの時冷蔵庫にプリンはあったのか?
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「……というわけで、うっかり『パパ』って呼んじゃった」
食事が終わった後。
部屋に戻って、静流と電話で状況報告をしていた。
携帯から自分の声が聞こえてくるのは不思議な感覚なんだ。
「……まあ、今回はいいけど、次からは気をつけなさいよ?」
「はーい」
「で、他には何もしでかしてないでしょうね」
「大丈夫なんだ。唐揚げ美味しかったんだ!」
「揚げ物……腹筋三十回ね」
「え、ナナがやるのか?」
「当然。今やりなさい」
「ふぇぇ、鬼ぃ」
「私が数えてあげる。はい準備して、いーち、にーい……」
なぜか通話しながら腹筋させられてるんだ……。
「それで、どう? 困ったことはない?」
「ぜえ……静流の暴挙に……はぁっ……困ってるんだ……」
「腹筋はこれからもちゃんとやりなさい。それ以外は?」
「夜食にアイス食べたいんだ」
「明日グラウンド十周」
「……やっぱりいいんだ」
早く元に戻りたいんだ……。
「特に困ってることはなさそうね」
「うん」
「まあ、何かあったらその都度訊いて」
「わかったんだ。それで、そっちはどなんだ?」
「ああ、こっちは……」
なんだか言葉尻が弱い。
「どしたんだ?」
「実は……ナナのお父さんを『お父さん』って呼んじゃったの。そしたら、なんか……ものすごくショック受けてて……」
「な、なんてことするんだっ!」
「仕方ないでしょ! 呼ぶのが気恥ずかしかったんだもん!」
「まあ、ナナも同じことやってるからな……。おあいこなんだ。次からは気をつけるんだぞ」
「それと、ナナのお母さんにも『お母さん』って……そしたら、『反抗期だ』って泣かれちゃって……」
「全然おあいこじゃないんだ!」
その状況でナナには腹筋させてたのか!
「ねえ奈々、どうしよう……」
「知らないんだ。自分で考えるんだ」
「わかった。とりあえず、一晩寝かせてみる」
「一晩寝かせると、余計、悲しみが心に染みるんだ。今のうちに謝ってくるんだ。冷蔵庫にプリンがあったら、持って行って一緒に食べるんだ」
「うん、わかった……」
返事の少し後、通話は終了した。
食事が終わった後。
部屋に戻って、静流と電話で状況報告をしていた。
携帯から自分の声が聞こえてくるのは不思議な感覚なんだ。
「……まあ、今回はいいけど、次からは気をつけなさいよ?」
「はーい」
「で、他には何もしでかしてないでしょうね」
「大丈夫なんだ。唐揚げ美味しかったんだ!」
「揚げ物……腹筋三十回ね」
「え、ナナがやるのか?」
「当然。今やりなさい」
「ふぇぇ、鬼ぃ」
「私が数えてあげる。はい準備して、いーち、にーい……」
なぜか通話しながら腹筋させられてるんだ……。
「それで、どう? 困ったことはない?」
「ぜえ……静流の暴挙に……はぁっ……困ってるんだ……」
「腹筋はこれからもちゃんとやりなさい。それ以外は?」
「夜食にアイス食べたいんだ」
「明日グラウンド十周」
「……やっぱりいいんだ」
早く元に戻りたいんだ……。
「特に困ってることはなさそうね」
「うん」
「まあ、何かあったらその都度訊いて」
「わかったんだ。それで、そっちはどなんだ?」
「ああ、こっちは……」
なんだか言葉尻が弱い。
「どしたんだ?」
「実は……ナナのお父さんを『お父さん』って呼んじゃったの。そしたら、なんか……ものすごくショック受けてて……」
「な、なんてことするんだっ!」
「仕方ないでしょ! 呼ぶのが気恥ずかしかったんだもん!」
「まあ、ナナも同じことやってるからな……。おあいこなんだ。次からは気をつけるんだぞ」
「それと、ナナのお母さんにも『お母さん』って……そしたら、『反抗期だ』って泣かれちゃって……」
「全然おあいこじゃないんだ!」
その状況でナナには腹筋させてたのか!
「ねえ奈々、どうしよう……」
「知らないんだ。自分で考えるんだ」
「わかった。とりあえず、一晩寝かせてみる」
「一晩寝かせると、余計、悲しみが心に染みるんだ。今のうちに謝ってくるんだ。冷蔵庫にプリンがあったら、持って行って一緒に食べるんだ」
「うん、わかった……」
返事の少し後、通話は終了した。
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