オネエが悲劇の皇后エリザベートに転生したけどなんとかなる件について

・シシィのプチコラム・エリザベートって誰？

物語の途中ですが作品中に出てくる
エリザベートって誰？ってなってる方が
いるかもしれないと思い立ちプロローグ、1などで
軽く触れてますがこちらで簡単に解説していけたらと思います。

エリザベートとは
エリーザベト・アマーリエ・オイゲーニエ・フォン・ヴィッテルスバッハ、ヘルツォーギン・イン・バイエルンって言う長い名前ですがバイエルン王国のヴィテルスバッハ家のエリザベートという感じです。
エリザベートは英語のエリザベスと同じです。
ドイツ語に合わせるならエリーザベト、エリーザベートが近いのですが日本ではエリザベートで浸透してるので
この作品でもエリザベートにしています。
神に誓うと言う意味合いがあるそうですね。

エリザベスは略称でリジーと呼ばれます。
オースティン作「高慢と偏見」のヒロインもリジーと呼ばれてますよね。
このリジーが綴り違いかあるいは発音し間違えでシシィになった説が有力と呼ばれています。
ドイツ語の発音ではSは濁るのでソフィーではなくゾフィーというようになるのですが、シシィはジシィではなくシシィと発音されていたようです。
ニックネームですね。

で、姉のヘレーネはネネーと呼ばれており、アニメや映像作品の一部では仲が悪くなる描写がありますが、実際には仲が良く姉妹の中では自分の意を通した結婚をし、エリザベートが後押ししたりしました。

名前の話が長くなりましたが、エリザベートは
オーストリア、ハプスブルク帝国に嫁いだバイエルン王家であるヴィッテルスバッハ家傍系の公爵令嬢です。

バイエルン公マクシミリアンと
バイエルン王女ルドヴィカの次女として生まれ、父のマクシミリアンは自由な人だったのでバイエルンの自然の中、のびのびとエリザベートは育ちます。
とは言え、貴族の娘なのでそれなりにきちんと教育やマナーは学んでいます。
私達が思う野生児や朝ドラヒロインみたいな感じとも違い、自然が好きで、でも内向的な女の子でした。

父であるマクシミリアン、めんどいのでマックスは
旅行好きで、民衆に溶け込むタイプの人だったのでエリザベートもその影響を受けています。

そして姉と皇帝のお見合いの場に
皇帝の弟で文通をしていたカール・ルートヴィヒに
エリザベートを当てがおうと母ルドヴィカは考え、連れていきます。
結構必死なのはルドヴィカの姉妹は王族と結婚したのに自分だけ公爵なのにちょっとムカツいてたかららしく、
自分の娘はいい縁組みを！ってなってたらしい。
しかし、皇帝が選んだのは綾鷹……ではなくエリザベートでした。
そこからウィーン宮廷で必要なマナーを学ばされたりして嫌な予感しかしないエリザベートでしたが結婚し、皇后になります。

マリーアントワネットがお好きな方なら想像がつくように、中傷や噂、嫌味、陰謀が渦巻くのが宮廷。
義母のゾフィーはほとんどの作品において嫌な義母、権威的な悪役のように描かれていますが、実像とは異なります。
あれこれ指示するのが好きだったり、力でなんとかしようという欠点はありますが、エリザベートだけにそうしてた訳ではなく子供や夫、家臣にもそうしていました。
そして、それを行っていた理由としては政情が混乱していた中、なんとか切り抜いて生きて、息子を皇帝にして、一旦は平和っぽい状態にしてきた経験からです。
夫がダメだとわかると自分が皇后になるのは諦めて息子を皇帝にして、平和を守るため奔走していました。
結婚に関しても、ヘレーネからエリザベートに代わった時、まだ子供だし、皇后としての素質に疑問があったものの、私が守って二人を幸せにしてあげなきゃって思い、簡単に賛成しました。
お節介なんですね。
なので宮廷で貴婦人達に意地悪されたりするのがわかっていたゾフィーはあらかじめ言われないように自分がエリザベートに先に言って言われないようにしてあげよう！みたいなことから色々なアドバイスを出したのですが、エリザベートからしたら

「いやいや、あんたが言ってるから意味ないやん」

ってなる訳ですし、ゾフィーが意地悪を言う！！
夫は庇ってくれないし、女官のエステルハージはババアで密告するし、色々説教するし、敬ってくれないし、集団イジメだわ！！

ってなり家庭内は散々なことになります。

意見対立というか意思疎通や価値観が違いすぎて悪意はないのにお互い険悪になるパターンです。
子供が産まれますが、子育てはゾフィーが行い、エリザベートは蚊帳の外に置かれ、夫は不倫し、体調を崩して転地療養から旅から旅への生活になっていきます。
妹が大変な目にあったり、義弟が殺されたり、娘や息子が死んだり散々な目に遭いながらも旅に行きて、最後にはスイスの湖のほとりで暗殺されます。

ロミーシュナイダーの主演三部作や「ルートヴィヒ」
ミュージカル「エリザベート」
ハリウッド映画「King step out」
そのほかコクトーの「双頭の鷲」
最近だとネットフリックスでも映像化されましたね。
様々な映像作品もあるので是非チェックしてみてください。