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一年なんてあっという間に過ぎてしまう。
ダラダラライフを過ごしているうちに
へレーネのお見合いが決まり、バートイシュルに
みんなで行くことになった。
「シシィ、そんな顔しないでちょうだい、かわいいお顔が台無しよ」
私は風邪で下痢をしているので行けない~っていう作戦を実行したところ、さすが肝っ玉母さんのルドヴィカは
「はい、ダウト行きますよー」と無理矢理馬車に連行されたので具合悪い顔を絶賛演技中です。
アカデミー主演女優賞取れるんじゃないかしら。
「具合悪いんだから仕方ないでしょ」
「バートイシュルはスパリゾートだから具合良くなるわよ!シシィは部屋で休んでていいから、それか温泉に入ってたら?」
えっ!温泉にまさか入れるなんて思わなかったわ!
バートがお風呂って意味だから確かに温泉地らしい名前ね。
「喜んでそうさせていただくわ」
私はそう答えるとガタガタする馬車で瞳を閉じた。
途中で運悪く車軸が折れて修復に時間がかかってしまったものだからルドヴィカはカンカンになってたけど、私は新鮮な空気や夏の太陽を楽しんでいた。
また馬車に乗り込むと私は眠り込んでしまい、目を覚ますとホテルに着いたものの荷物が全部届いてないとかでみんな大パニックみたい。
私はまだしっかりと目が覚めないので、そのまま部屋の長椅子で横になることにして再び眠りについていた。
バタバタとルドヴィカお母さんがやってきて私を文字通り叩き起こすと無理矢理引っ張られている。
「もう最悪だわ、服も召使もまだこないし、でもゾフィーが召使をよこしてくれてよかったわ、喪服だけどへレーネは綺麗にみえるようになんとかなったもの」
「なんの騒ぎお母さま」
私は引っ張られながらも落ちついて聞き返した。
ドレスの裾踏んだりしないように走らないといけないわね、絶対転ぶわ。
「皇帝陛下がお見えだから挨拶をしに行くのよ」
「私、こんな格好で具合悪いのに無理よ」
「挨拶しなかったら、ゾフィーになんて言われるかわからないわ、挨拶したら後は自由にしていいから行くわよ」
私は廊下の鏡にうつる自分を眺めた。
実史ではエリザベートもへレーネと共に身支度を整えていたはす、こんな酷いボサボサなスタイルではなかった。
だからこんな姿なら流石に皇帝も見染めないだろ。
念の為、顔を絶対に上げないようにして控えめに過ごそたい。
仕方ない、なるようになれ!
「あなたを無理矢理にでも連れてきたのは皇帝陛下とへレーネの婚約もあるけど、カール・ルートヴィヒ殿下と婚約させたいからなのよ」
「は?」
「ゾフィーもかなり乗り気だから、お願いだから大人しくしてお行儀よくね」
「ちょっとママ、そんな話し初耳よ」
「初めて話すもの」
「私がハプスブルク家に嫁ぐなんて無理だわ」
「シシィ、あなたは立派なバイエルンのプリンセスよ、大丈夫なんとかなるしカール・ルートヴィヒ殿下の方が自由だからネネーより幸せになれるわ、多分!」
「ママったら、そんな無責任な……」
「だめよ静かに淑女らしく、ゆっくり歩いて」
急にルドヴィカお母さんは止まって品良く歩き出した。
今さら無駄よ、と思いながらも私もそれなりに上品に歩いて、美しく身支度が整ったネネーと合流してホテルの大サロンへと向かった。
ダラダラライフを過ごしているうちに
へレーネのお見合いが決まり、バートイシュルに
みんなで行くことになった。
「シシィ、そんな顔しないでちょうだい、かわいいお顔が台無しよ」
私は風邪で下痢をしているので行けない~っていう作戦を実行したところ、さすが肝っ玉母さんのルドヴィカは
「はい、ダウト行きますよー」と無理矢理馬車に連行されたので具合悪い顔を絶賛演技中です。
アカデミー主演女優賞取れるんじゃないかしら。
「具合悪いんだから仕方ないでしょ」
「バートイシュルはスパリゾートだから具合良くなるわよ!シシィは部屋で休んでていいから、それか温泉に入ってたら?」
えっ!温泉にまさか入れるなんて思わなかったわ!
バートがお風呂って意味だから確かに温泉地らしい名前ね。
「喜んでそうさせていただくわ」
私はそう答えるとガタガタする馬車で瞳を閉じた。
途中で運悪く車軸が折れて修復に時間がかかってしまったものだからルドヴィカはカンカンになってたけど、私は新鮮な空気や夏の太陽を楽しんでいた。
また馬車に乗り込むと私は眠り込んでしまい、目を覚ますとホテルに着いたものの荷物が全部届いてないとかでみんな大パニックみたい。
私はまだしっかりと目が覚めないので、そのまま部屋の長椅子で横になることにして再び眠りについていた。
バタバタとルドヴィカお母さんがやってきて私を文字通り叩き起こすと無理矢理引っ張られている。
「もう最悪だわ、服も召使もまだこないし、でもゾフィーが召使をよこしてくれてよかったわ、喪服だけどへレーネは綺麗にみえるようになんとかなったもの」
「なんの騒ぎお母さま」
私は引っ張られながらも落ちついて聞き返した。
ドレスの裾踏んだりしないように走らないといけないわね、絶対転ぶわ。
「皇帝陛下がお見えだから挨拶をしに行くのよ」
「私、こんな格好で具合悪いのに無理よ」
「挨拶しなかったら、ゾフィーになんて言われるかわからないわ、挨拶したら後は自由にしていいから行くわよ」
私は廊下の鏡にうつる自分を眺めた。
実史ではエリザベートもへレーネと共に身支度を整えていたはす、こんな酷いボサボサなスタイルではなかった。
だからこんな姿なら流石に皇帝も見染めないだろ。
念の為、顔を絶対に上げないようにして控えめに過ごそたい。
仕方ない、なるようになれ!
「あなたを無理矢理にでも連れてきたのは皇帝陛下とへレーネの婚約もあるけど、カール・ルートヴィヒ殿下と婚約させたいからなのよ」
「は?」
「ゾフィーもかなり乗り気だから、お願いだから大人しくしてお行儀よくね」
「ちょっとママ、そんな話し初耳よ」
「初めて話すもの」
「私がハプスブルク家に嫁ぐなんて無理だわ」
「シシィ、あなたは立派なバイエルンのプリンセスよ、大丈夫なんとかなるしカール・ルートヴィヒ殿下の方が自由だからネネーより幸せになれるわ、多分!」
「ママったら、そんな無責任な……」
「だめよ静かに淑女らしく、ゆっくり歩いて」
急にルドヴィカお母さんは止まって品良く歩き出した。
今さら無駄よ、と思いながらも私もそれなりに上品に歩いて、美しく身支度が整ったネネーと合流してホテルの大サロンへと向かった。
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