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10.負け続ける日々(※sideアレイナ)
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「じゃあまた明日ね、ダリウス様」
「ああ。気を付けて。愛しているよ、アレイナ」
私たちは学園の門のところで別れの口づけを交わす。新年度が始まって約1ヶ月。これは私たちの日課になっていた。通っていく数人の学生にチラチラ見られているけれど、全く気にならない。むしろ見せつけてやりたい気分だ。
迎えの馬車に乗り込み、座って一息つく。よし、今日も順調な一日だったわ。私は自然と笑みを漏らした。
(上手くいってる。何もかもが……。このままディンズモア公爵夫人の座を手にしてみせるわ。もう誰にも馬鹿になんかさせないんだから)
そして私が為し得なかった数々のことは、私とダリウス様の間に産まれてくるであろう子どもたちにでも遂げさせればいい。たとえば、王家に嫁いだり、貴族学園で首席になったり……。そういった、すごい功績よ。
元々私は、王家に嫁ぐはずだったのだ。
あの素敵なエリオット王太子殿下の妻になるはずだった。
エリオット殿下は、幼い頃から私の憧れの人だった。金髪碧眼の絵に描いたような美貌、優しい眼差し、聡明で気品とオーラが溢れていた。
(ああ、私、フィールズ公爵家に生まれてきて本当によかった…。私はきっと、この人のお嫁さんになれるんだわ。この優しい眼差しは、大人になればきっと、私だけのものになるのね…)
殿下と茶会の席などで顔を合わせるたびに、私はそう夢に見てはうっとりとしていた。
やがて私は本気でエリオット殿下に恋い焦がれるようになっていった。身を焦がすほどの、熱い想いで。
だけど、殿下はなかなか私の方を見てはくれない。いつも違う子のことをじっと見ている……気がする。それが気にくわなかった。
(……あの子、クラリッサ・ジェニング侯爵令嬢、だっけ。…気のせい?エリオット殿下、いつもあの子のことばかり見てる…)
子どもとはいえ、恋する女の勘は鋭い。私は他の誰も気付いていない殿下の秘めた恋心を敏感に察知してしまっていたのだ。
肝心のそのクラリッサ・ジェニングは、いつもディンズモア公爵家の息子と一緒にいる。ディンズモア公爵家の息子を追いかけ回している。
そんな様子を、王妃様の横で大人しく座ったままのエリオット殿下が時折ジッと目で追っている。
とても優しく、切なげな瞳で。
12歳の子どもが、8歳の女の子を。
(……私、あの子大っ嫌い)
ピンクブロンドの類い稀な美しい髪を風に靡かせ、紫色のキラキラと輝く瞳で一途にディンズモア公爵家の息子を見つめて追いかけている、あの子。真っ白な肌はまるで天使のようで、頬は愛らしく桃色に色づいていた。
(……全っ然可愛くない。あざとーい。あんなの、わざと可愛い子ぶってるだけだわ。大っ嫌い!)
本当は可愛かった。だから余計に腹が立った。茶会のたびに大人たちが、私ではなくあのピンクブロンドの侯爵家の娘を褒めそやしている。私は大人たちの会話にも敏感だった。
「ねぇ、ますます美しくなっているじゃありませんの、クラリッサ嬢。もう末恐ろしいほどだわ」
「本当ですわね。あの子には輝くような魅力があるわ…。あんな鮮やかなピンクブロンドの髪、滅多にお目にかかれるものではありませんわよ。それに、あの整ったお人形のようなお顔立ち…」
「ご心配でしょう、ジェニング侯爵夫人も。目を離せませんわね」
「まぁ、ふふ、そんなことは…」
「ディンズモア公爵夫人も、楽しみですわね。きっとご子息とあのクラリッサ嬢との間に産まれる子どもはそりゃ可愛いお顔をしてますわよ。どちらもとても美形ですもの。ほほほほ…」
謙遜しながらもまんざらでもなさそうなジェニング侯爵夫人や、周囲の大人たちのあの子を褒めまくる声が耳障りで苛ついた。何よ、あんな子。うちよりだいぶ格下なのよ?!私の金髪を、この魅力的な赤い瞳を褒めなさいよ!失礼よ!!
その時、
「フィールズ公爵夫人のところも、とても聡明なお嬢様が…」
(っ!!)
やっとうちの話題だわ。私は全然聞いていない素振りで花々など見ながら、婦人たちの会話に耳をそばだてていた。胸が高鳴る。私のことは何と言って褒め称えるのだろう。
「エリオット王太子殿下の妃になるに、これ以上ないほど相応しいお嬢様ですものね、ミリー嬢は。本来に聡明でいらっしゃること。もうラィーア語も堪能なのでしょう?信じられませんわ」
「ええ。まだ7歳でしょう?本当に尊敬いたしますわ。さすがはフィールズ公爵家のお嬢様…」
(…………。……は?)
また。またミリーの話か。ふつふつと腹の奥底が煮え滾ってくる。
母はそれらの賛辞を当たり前のことのように悠然と受け止めている。
「ほほ。主人が語学が堪能ですから。ミリーも好きみたいなのよ。外国語を学ぶことが。本当に、母親の私が驚くほどにスルスルと覚えていってしまうんですのよ。こちらが恐ろしくなってしまうわ」
まぁ、ほほほほ…、と、母の機嫌をとるかのように周囲のご婦人たちが一緒になって楽しそうに笑っている。
楽しくないのは、私だけだった。
「ああ。気を付けて。愛しているよ、アレイナ」
私たちは学園の門のところで別れの口づけを交わす。新年度が始まって約1ヶ月。これは私たちの日課になっていた。通っていく数人の学生にチラチラ見られているけれど、全く気にならない。むしろ見せつけてやりたい気分だ。
迎えの馬車に乗り込み、座って一息つく。よし、今日も順調な一日だったわ。私は自然と笑みを漏らした。
(上手くいってる。何もかもが……。このままディンズモア公爵夫人の座を手にしてみせるわ。もう誰にも馬鹿になんかさせないんだから)
そして私が為し得なかった数々のことは、私とダリウス様の間に産まれてくるであろう子どもたちにでも遂げさせればいい。たとえば、王家に嫁いだり、貴族学園で首席になったり……。そういった、すごい功績よ。
元々私は、王家に嫁ぐはずだったのだ。
あの素敵なエリオット王太子殿下の妻になるはずだった。
エリオット殿下は、幼い頃から私の憧れの人だった。金髪碧眼の絵に描いたような美貌、優しい眼差し、聡明で気品とオーラが溢れていた。
(ああ、私、フィールズ公爵家に生まれてきて本当によかった…。私はきっと、この人のお嫁さんになれるんだわ。この優しい眼差しは、大人になればきっと、私だけのものになるのね…)
殿下と茶会の席などで顔を合わせるたびに、私はそう夢に見てはうっとりとしていた。
やがて私は本気でエリオット殿下に恋い焦がれるようになっていった。身を焦がすほどの、熱い想いで。
だけど、殿下はなかなか私の方を見てはくれない。いつも違う子のことをじっと見ている……気がする。それが気にくわなかった。
(……あの子、クラリッサ・ジェニング侯爵令嬢、だっけ。…気のせい?エリオット殿下、いつもあの子のことばかり見てる…)
子どもとはいえ、恋する女の勘は鋭い。私は他の誰も気付いていない殿下の秘めた恋心を敏感に察知してしまっていたのだ。
肝心のそのクラリッサ・ジェニングは、いつもディンズモア公爵家の息子と一緒にいる。ディンズモア公爵家の息子を追いかけ回している。
そんな様子を、王妃様の横で大人しく座ったままのエリオット殿下が時折ジッと目で追っている。
とても優しく、切なげな瞳で。
12歳の子どもが、8歳の女の子を。
(……私、あの子大っ嫌い)
ピンクブロンドの類い稀な美しい髪を風に靡かせ、紫色のキラキラと輝く瞳で一途にディンズモア公爵家の息子を見つめて追いかけている、あの子。真っ白な肌はまるで天使のようで、頬は愛らしく桃色に色づいていた。
(……全っ然可愛くない。あざとーい。あんなの、わざと可愛い子ぶってるだけだわ。大っ嫌い!)
本当は可愛かった。だから余計に腹が立った。茶会のたびに大人たちが、私ではなくあのピンクブロンドの侯爵家の娘を褒めそやしている。私は大人たちの会話にも敏感だった。
「ねぇ、ますます美しくなっているじゃありませんの、クラリッサ嬢。もう末恐ろしいほどだわ」
「本当ですわね。あの子には輝くような魅力があるわ…。あんな鮮やかなピンクブロンドの髪、滅多にお目にかかれるものではありませんわよ。それに、あの整ったお人形のようなお顔立ち…」
「ご心配でしょう、ジェニング侯爵夫人も。目を離せませんわね」
「まぁ、ふふ、そんなことは…」
「ディンズモア公爵夫人も、楽しみですわね。きっとご子息とあのクラリッサ嬢との間に産まれる子どもはそりゃ可愛いお顔をしてますわよ。どちらもとても美形ですもの。ほほほほ…」
謙遜しながらもまんざらでもなさそうなジェニング侯爵夫人や、周囲の大人たちのあの子を褒めまくる声が耳障りで苛ついた。何よ、あんな子。うちよりだいぶ格下なのよ?!私の金髪を、この魅力的な赤い瞳を褒めなさいよ!失礼よ!!
その時、
「フィールズ公爵夫人のところも、とても聡明なお嬢様が…」
(っ!!)
やっとうちの話題だわ。私は全然聞いていない素振りで花々など見ながら、婦人たちの会話に耳をそばだてていた。胸が高鳴る。私のことは何と言って褒め称えるのだろう。
「エリオット王太子殿下の妃になるに、これ以上ないほど相応しいお嬢様ですものね、ミリー嬢は。本来に聡明でいらっしゃること。もうラィーア語も堪能なのでしょう?信じられませんわ」
「ええ。まだ7歳でしょう?本当に尊敬いたしますわ。さすがはフィールズ公爵家のお嬢様…」
(…………。……は?)
また。またミリーの話か。ふつふつと腹の奥底が煮え滾ってくる。
母はそれらの賛辞を当たり前のことのように悠然と受け止めている。
「ほほ。主人が語学が堪能ですから。ミリーも好きみたいなのよ。外国語を学ぶことが。本当に、母親の私が驚くほどにスルスルと覚えていってしまうんですのよ。こちらが恐ろしくなってしまうわ」
まぁ、ほほほほ…、と、母の機嫌をとるかのように周囲のご婦人たちが一緒になって楽しそうに笑っている。
楽しくないのは、私だけだった。
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