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27.噂話(※sideエルド)
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「……。……はぁ…」
アリア様がおられる離宮の外、中庭の咲き乱れる花々を目の前に、俺はもう何度目かのため息をついていた。
何日も経つというのに、いまだにあの日のことを思い出しては悶々としている。
めまいを起こし真っ青な顔になったアリア妃陛下を、思わずこの腕に抱き上げてしまった。
許可もなく勝手にその体に触れ、あろうことか抱き上げて部屋まで運ぶなど…、きっと無礼な男だと思われたことだろう。
しかも……、
(……美しかったな、アリア様の瞳…)
激しい独占欲と庇護欲に急かされるようにしっかりと抱え、あのか細い体をベッドまで運び、衝撃を与えないようにと気遣いながらそのままアリア様をゆっくりと寝かせた。
決してわざとではない。だけど抱きかかえていたお体をベッドに優しく寝かせるためには、どうしても一瞬ああいう体勢になるしかなかった。
顔を背けておけばよかったものを……あんな至近距離からあの方の紫色の瞳を見つめてしまい、そしてしっかり目が合ってしまった。
心臓が口から飛び出すかと思った。
透き通るほど白い肌はとても滑らかで、驚いたように俺を見つめながら薄く開いたピンク色の唇は愛らしく、その吐息さえ感じられそうだった。
瞬時に我に返り慌てて自分の体を起こしたけれど、動揺を気取られはしなかっただろうか。
俺の中に芽生えはじめているこの身の程知らずの恋心を、もしもアリア様に知られてしまったら…、俺はきっと専属護衛の任を解かれるだろう。下手すれば解雇だ。
「……はぁ……クソ……」
「どうしたんですエルドさん。そんなどんよりした顔して」
「…ダグラスか」
ふいに声をかけられ顔を上げると、同じくアリア様の専属護衛を務めているダグラスが詰め所の方から歩いてくるところだった。
「代わりますよ。休憩なさってください。エルドさんただでさえ全然休みを取られないんですから…。大丈夫なんすか?」
「ああ、いや、全く問題ない」
「ここは俺が見張ってますから、一旦食事休憩取ってくださいよ。ついでに仮眠も。…目の下、クマできてますよ」
「…ん、ああ、そうだな。…じゃあ、ここは頼む」
「了解です!」
ダグラスが張り切ってそう返事をしたので、俺は一旦離宮を離れて騎士団詰め所に向かった。確かに休憩は大事だ。いくら俺でも、毎日四六時中ずっとアリア様のそばについていられるわけじゃない。飯も食わなきゃならないし、睡眠も必要だ。
(…だが本音は、もう片時もおそばを離れたくない…)
丸一日の休日なんかいらなかった。
必要最低限の栄養と睡眠だけ取って体を休める時間があればそれで充分だった。
あの健気な美しい人を、他の誰よりも一番近くで見守っていたい。俺は強くそう思うようになっていた。
詰め所に戻ると、一眠りする前に食堂へ向かった。
だが入り口付近まで来たところで中にいた他の騎士たちの会話が聞こえてきて、俺の足はピタリと止まる。
「もうどうしようもないなあれは…」
「陛下はすっかりあの豊満な体の側妃様に骨抜きらしいからな。何でも言いなりだとよ、あの陛下がだぜ?」
「正妃様はこれからどうなるんだ…?あんな小さな離宮に追いやられて、公務の時だけ王宮に駆り出されてんだろ?わざわざデイヴィス侯爵令嬢との婚約を解消してまで迎えた人だったのになぁ…」
「しょうがないんじゃないか。だってもうあの方が嫁いでこられてから一年経つんだ。御子を授からなかったんじゃあ切り捨てられるのも無理はないさ」
「いや、だがたったの一年だろ?まだ。そのくらいの期間子どもができない夫婦なんて世の中ザラにいるじゃないか。何年もできないならまだしもさぁ…」
「高位貴族の婦人方の間でも、陛下の側妃様への執着ぶりが話題になっているらしいぞ。この分だと世継ぎを産むのは側妃の方になりそうだと踏んで、すでに側妃との付き合いを密にしている者たちもいるようだ」
「だが、カナルヴァーラとの今後の付き合いもあるだろう。こんな露骨に冷遇してても大丈夫なものか」
「ここであの方がどんな生活をしてるかなんて向こうのお国の人には分からないだろ。もし向こうの王家の方が訪ねてこられる機会があれば、その時は王宮内に急拵えの正妃様用の部屋でも作るんじゃないか?もしくはその時だけ側妃様をあの部屋から追い出しとくとか…」
「お可哀相になぁ正妃様。あんなに若くて美人なのに…。陛下のあの溺愛っぷりがこうもあっさり終わってしまうとは」
「なぁ。俺が代わりに可愛がってやりたいよ」
ギャハハハ…と下卑た笑い声が聞こえてきた瞬間激しい怒りが湧き上がり、俺は食堂に踏み込んだ。
「黙れ!!不敬が過ぎるぞ貴様ら!!」
「っ!!…エ、エルドさん…」
「あ…、い、いや、俺たちはただ…っ、」
「正妃様に対して敬愛の気持ちがない者はこの王国騎士団に務める資格はない!二度と今のような下劣な会話はするな。次はないと思え。今度今のようなくだらぬ会話を耳にすれば、即刻王家に報告し処罰を与えてもらう」
「……っ、」
「も…っ、申し訳ありませんでした…っ」
くだらぬ噂話をしていた団員たちは顔を強張らせて食堂を出て行った。怒りが収まらず、握りしめた拳が小刻みに震えた。
きっと王宮中で今のような陰口が囁かれているのだろう。アリア様は何も悪くない。こんな状況におかれても、あの方はただご自分のなすべきことを日々精一杯やっておられるだけだ…。
一体どんな気持ちで…。
あの美しい人の胸の内を思い、どうしようもない悔しさが込み上げた。
アリア様がおられる離宮の外、中庭の咲き乱れる花々を目の前に、俺はもう何度目かのため息をついていた。
何日も経つというのに、いまだにあの日のことを思い出しては悶々としている。
めまいを起こし真っ青な顔になったアリア妃陛下を、思わずこの腕に抱き上げてしまった。
許可もなく勝手にその体に触れ、あろうことか抱き上げて部屋まで運ぶなど…、きっと無礼な男だと思われたことだろう。
しかも……、
(……美しかったな、アリア様の瞳…)
激しい独占欲と庇護欲に急かされるようにしっかりと抱え、あのか細い体をベッドまで運び、衝撃を与えないようにと気遣いながらそのままアリア様をゆっくりと寝かせた。
決してわざとではない。だけど抱きかかえていたお体をベッドに優しく寝かせるためには、どうしても一瞬ああいう体勢になるしかなかった。
顔を背けておけばよかったものを……あんな至近距離からあの方の紫色の瞳を見つめてしまい、そしてしっかり目が合ってしまった。
心臓が口から飛び出すかと思った。
透き通るほど白い肌はとても滑らかで、驚いたように俺を見つめながら薄く開いたピンク色の唇は愛らしく、その吐息さえ感じられそうだった。
瞬時に我に返り慌てて自分の体を起こしたけれど、動揺を気取られはしなかっただろうか。
俺の中に芽生えはじめているこの身の程知らずの恋心を、もしもアリア様に知られてしまったら…、俺はきっと専属護衛の任を解かれるだろう。下手すれば解雇だ。
「……はぁ……クソ……」
「どうしたんですエルドさん。そんなどんよりした顔して」
「…ダグラスか」
ふいに声をかけられ顔を上げると、同じくアリア様の専属護衛を務めているダグラスが詰め所の方から歩いてくるところだった。
「代わりますよ。休憩なさってください。エルドさんただでさえ全然休みを取られないんですから…。大丈夫なんすか?」
「ああ、いや、全く問題ない」
「ここは俺が見張ってますから、一旦食事休憩取ってくださいよ。ついでに仮眠も。…目の下、クマできてますよ」
「…ん、ああ、そうだな。…じゃあ、ここは頼む」
「了解です!」
ダグラスが張り切ってそう返事をしたので、俺は一旦離宮を離れて騎士団詰め所に向かった。確かに休憩は大事だ。いくら俺でも、毎日四六時中ずっとアリア様のそばについていられるわけじゃない。飯も食わなきゃならないし、睡眠も必要だ。
(…だが本音は、もう片時もおそばを離れたくない…)
丸一日の休日なんかいらなかった。
必要最低限の栄養と睡眠だけ取って体を休める時間があればそれで充分だった。
あの健気な美しい人を、他の誰よりも一番近くで見守っていたい。俺は強くそう思うようになっていた。
詰め所に戻ると、一眠りする前に食堂へ向かった。
だが入り口付近まで来たところで中にいた他の騎士たちの会話が聞こえてきて、俺の足はピタリと止まる。
「もうどうしようもないなあれは…」
「陛下はすっかりあの豊満な体の側妃様に骨抜きらしいからな。何でも言いなりだとよ、あの陛下がだぜ?」
「正妃様はこれからどうなるんだ…?あんな小さな離宮に追いやられて、公務の時だけ王宮に駆り出されてんだろ?わざわざデイヴィス侯爵令嬢との婚約を解消してまで迎えた人だったのになぁ…」
「しょうがないんじゃないか。だってもうあの方が嫁いでこられてから一年経つんだ。御子を授からなかったんじゃあ切り捨てられるのも無理はないさ」
「いや、だがたったの一年だろ?まだ。そのくらいの期間子どもができない夫婦なんて世の中ザラにいるじゃないか。何年もできないならまだしもさぁ…」
「高位貴族の婦人方の間でも、陛下の側妃様への執着ぶりが話題になっているらしいぞ。この分だと世継ぎを産むのは側妃の方になりそうだと踏んで、すでに側妃との付き合いを密にしている者たちもいるようだ」
「だが、カナルヴァーラとの今後の付き合いもあるだろう。こんな露骨に冷遇してても大丈夫なものか」
「ここであの方がどんな生活をしてるかなんて向こうのお国の人には分からないだろ。もし向こうの王家の方が訪ねてこられる機会があれば、その時は王宮内に急拵えの正妃様用の部屋でも作るんじゃないか?もしくはその時だけ側妃様をあの部屋から追い出しとくとか…」
「お可哀相になぁ正妃様。あんなに若くて美人なのに…。陛下のあの溺愛っぷりがこうもあっさり終わってしまうとは」
「なぁ。俺が代わりに可愛がってやりたいよ」
ギャハハハ…と下卑た笑い声が聞こえてきた瞬間激しい怒りが湧き上がり、俺は食堂に踏み込んだ。
「黙れ!!不敬が過ぎるぞ貴様ら!!」
「っ!!…エ、エルドさん…」
「あ…、い、いや、俺たちはただ…っ、」
「正妃様に対して敬愛の気持ちがない者はこの王国騎士団に務める資格はない!二度と今のような下劣な会話はするな。次はないと思え。今度今のようなくだらぬ会話を耳にすれば、即刻王家に報告し処罰を与えてもらう」
「……っ、」
「も…っ、申し訳ありませんでした…っ」
くだらぬ噂話をしていた団員たちは顔を強張らせて食堂を出て行った。怒りが収まらず、握りしめた拳が小刻みに震えた。
きっと王宮中で今のような陰口が囁かれているのだろう。アリア様は何も悪くない。こんな状況におかれても、あの方はただご自分のなすべきことを日々精一杯やっておられるだけだ…。
一体どんな気持ちで…。
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