82 / 93
82 魔法にはない魔術の特性!
しおりを挟む
「ねえ、どうしよっ、どうしようアレっ!?」
泣き叫ぶミミアちゃんを筆頭に、わたしたちは巨大ミミズから必死に走って逃げている真っ最中です。
「困りましたね……。ミミズって何か苦手なものはないのでしょうか?」
「博学なセシルちゃん、何かアイディアは!?」
ミミアちゃんの問いかけにセシルさんは、うーんと唸ります。
「あると言えばあるけど、そんな致命的なものはない」
「そうなの!?」
「基本的にミミズは食物連鎖の最底辺、この世で最も弱い者の一つ」
「なにそれ、そんな弱いのにミミアたち大ピンチなの!?」
ミミアちゃんのヒステリックが止まりません。
「落ち着きなさいよ!それは普通のミミズの話でしょ、これはどう考えても異常でしょ!」
シャルが焦るミミアちゃんを見かねたのか、冷静にツッコみます。
「そ、そうだよねっ……でも、考えてみたらミミズを倒す必要はないわけだよね?逃げられるのなら、それでも十分だよね?」
その発言にはリアさんがぴくりと眉をひそめます。
「それはかなりの走力を私達が持ち合わせていることが条件になりますわよ。先程からミミズの速度は落ちていませんが、私達は魔法も使えず慣れない草木の上を走らされ体力は有限。どちらに分があるか、お分かりになりまして?」
「うう……逃げ切るのも難しいのかぁ……」
「それに、この状況を続けるのも正直厳しいですわよ」
リアさんはちらり、と視線を移します。
そこにはハァハァと息をかなり切らしている人が……。
「……キツイ」
セシルさんが、もうダメそうでした。
ちなみに走り出して1分程度しか経っていません。
「セシルちゃん、どうしたの顔真っ青だよ!?頑張らないとミミズに食べられちゃうよ!?」
「……ミミアに食べられる?絶対やだ」
「ああーーっ!!なんか凄いイヤな聞き間違いしてるんだけど!!ていうか、ミミアのことそんなに嫌い!?」
「ミミアなんかに食べられるくらいなら、ミミズに食べられる方がマシ……」
「ねえ逆じゃないの!?逆だよねっ!!逆だって言ってよセシルちゃん!!」
それを聞いていたリアさんが首を傾げ
「さっきからミミアミミアと連呼して何をお伝えになりたいの!?」
「ミミズの話もしてるから!ミミアとミミズでゲシュタルト崩壊しないでよ!!こんな不愉快なゲシュタルト崩壊生まれて初めてなんだけど!!」
息も絶え絶えで真っ青なセシルさんに、涙を浮かべながら真っ赤になっているミミズ……アちゃん。
結構ピンチになっているようです。
「そういうエメちゃんはどうなの!?このまま走れるの!?」
「あ、わたしは正直逃げようと思えば逃げられるんですけど……」
「ええ!?そうなのっ!?」
「はい……」
「どうやって!?」
じゃあ……と、わたしは魔術で脚力を強化し、そのまま屈み込んで大地を蹴り飛ばします。
体はそのまま急浮上し、森を突き抜けるとフェルスの景色が眼下に広がります。
「こんな感じですかねーーーーっ!?」
だいぶ遠くなってしまったので大声を張り上げると、
“それは反則ーーーー!!”とミミアちゃんの声が返ってきました。
ですが、この方法は頑張っても二人を抱えての脱出が精一杯。誰かを見殺しにしてしまうのでダメなのです。
わたしはそのまま重力に従って下降します。
そうしてフェルスを眺めていると……。
「あれ……?」
なにか、森の中に違和感が……。
しかし、そんな疑問は一瞬。
そんなことを気にしていられる余裕はありません。
地面に降り立つと、思考を切り替えます。
打つ手が見つからない、わたし達。
そうなれば、結局……。
「分かりました、やります。わたしがパンチします」
覚悟を決めたのです。
「ありがとう!ありがとう、エメちゃん!」
ぱあ、とミミアちゃんの表情が明るくなります。
他の皆さんもわたしに期待を込めてくれているのが分かります。
「はい、それじゃあ……行きます!」
魔眼で改めて見ても、ミミズに魔力の経路は走っていません。
弱点らしい部位は見当たらないので、ひとまず口先を避けて拳を叩き込むことにします。
アクセラレーションでミミズの横合いに回ってしまえば、無防備なもの。
どこでも殴ってくださいのサンドバック状態です。
わたしは腕に魔力を集中させ……。
「ストレングスアグメント!!」
――ドンッ!
と、ミミズの胴体部に右ストレートを叩き込みます。
じーん、とわたしの腕に反動が伝わってきました。
「エメちゃんやった、倒した!?」
――ぐにゅぐにゅ!
それに応えるように蠢くミミズ。
「ひいっ!?」
悲痛な叫びを上げるミミアちゃん。
「ダメです!このミミズさん、恐ろしいくらいに硬いです!!」
ミミズは更に不規則な動きを速めます。わたしはその体節に巻き込まれそうになるのを跳躍で間一髪逃れます。
あんな巨大で硬い体躯に巻き込まれれば、人間の体なんてひとたまりもありません。
皆の元に戻って、再びランニングが再開されます。
「ど、どうしましょう……。フルパワーを叩き込んだのに弾かれました!!」
「そうなの!?エメちゃんの全力を何発打ち込んでも絶対ダメ!?」
「あ、いえ……そうしたいのは山々だったのですが……」
わたしはミミアちゃんに右腕をかざして手の状態を見せます。
硬さの反動に押し負け、拳は傷だらけでダラダラと血が流れてしまっていました。
「ごめんなさい……そんなになってるのに、何発もやれなんて……」
「あっ、違うんです、そうじゃなくて。これくらいの傷なら痛みを我慢していくらでも打ち込めるんですけど……問題は別でして」
ミミアちゃんは話しつつ、ヒーリングでわたしの手の傷を治してくれます。
傷口は塞がり血はすぐに止まりました。
「傷が出来た瞬間、魔力を木に吸われてしまって……魔術を維持できなくなってしまったんです」
「そんな、どうしてっ!?」
「それは――」
魔術は魔力による身体機能の向上を図るもの。
魔術は魔力を全身に張り巡らし身体組織のあらゆる構造を組み替えます。
特に筋活動を促すためには酸素の循環、つまり血液の循環が必要不可欠です。
異常な筋出力を発揮するためには通常の酸素だけではその力をまかないきれず、血液に混ざった魔力がそれを補填しているのです。
ですが、その血が流れてしまうと魔力も一緒に漏れだしてしまい、フェルスの木が吸い上げてしまうのです……。
「――というわけでして」
「ミミズの硬さを突破しようにも、その前に魔術が解除されちゃうんだ……」
「はい……」
これは本当に打つ手がないのでは?と、脳裏をかすめます。
「お待ちになって、やはりおかしいですわ」
それでも思考を止めないリアさんが口を開きます。
「おかしい、ですか?」
「ええ、エメさんの魔術で破壊できない硬度なんてあまりに不自然。普通の生命体ではありえないと思いますの」
「でも、現状それは起きているですが……」
「ですから、やはりアレは魔獣なのですわ」
確信めいた表情を浮かべているリアさんですが、それはないとわたしは先ほどから言っています。
「ですが、魔力は視えな」
「相手も魔術を使っていたと仮定したら、どうでしょう?」
あ……。
「なるほど、確かにそれなら視えないかもしれません」
「そうでしょう、フェルスの環境に適応するために魔術を習得した魔獣。それならあの異常な硬度も説明がつきますわ」
ですが、それが分かっても状況は好転しません。
「ですがリアさん。わたしの魔術では、あの魔獣の壁を突破できないことには変わりませんよ?」
「あのミミズが本当に突然変異の生命体なら確かに打つ手はなかったでしょう。ですが相手が魔獣で、魔力による身体構造変化による守りなら方法はありますわ」
「え、それは……?」
リアさんは突然、木を指差しました。
「あの木に苦しめられたのですから、同じように仕返せばいいのです」
木で、ですか……?
泣き叫ぶミミアちゃんを筆頭に、わたしたちは巨大ミミズから必死に走って逃げている真っ最中です。
「困りましたね……。ミミズって何か苦手なものはないのでしょうか?」
「博学なセシルちゃん、何かアイディアは!?」
ミミアちゃんの問いかけにセシルさんは、うーんと唸ります。
「あると言えばあるけど、そんな致命的なものはない」
「そうなの!?」
「基本的にミミズは食物連鎖の最底辺、この世で最も弱い者の一つ」
「なにそれ、そんな弱いのにミミアたち大ピンチなの!?」
ミミアちゃんのヒステリックが止まりません。
「落ち着きなさいよ!それは普通のミミズの話でしょ、これはどう考えても異常でしょ!」
シャルが焦るミミアちゃんを見かねたのか、冷静にツッコみます。
「そ、そうだよねっ……でも、考えてみたらミミズを倒す必要はないわけだよね?逃げられるのなら、それでも十分だよね?」
その発言にはリアさんがぴくりと眉をひそめます。
「それはかなりの走力を私達が持ち合わせていることが条件になりますわよ。先程からミミズの速度は落ちていませんが、私達は魔法も使えず慣れない草木の上を走らされ体力は有限。どちらに分があるか、お分かりになりまして?」
「うう……逃げ切るのも難しいのかぁ……」
「それに、この状況を続けるのも正直厳しいですわよ」
リアさんはちらり、と視線を移します。
そこにはハァハァと息をかなり切らしている人が……。
「……キツイ」
セシルさんが、もうダメそうでした。
ちなみに走り出して1分程度しか経っていません。
「セシルちゃん、どうしたの顔真っ青だよ!?頑張らないとミミズに食べられちゃうよ!?」
「……ミミアに食べられる?絶対やだ」
「ああーーっ!!なんか凄いイヤな聞き間違いしてるんだけど!!ていうか、ミミアのことそんなに嫌い!?」
「ミミアなんかに食べられるくらいなら、ミミズに食べられる方がマシ……」
「ねえ逆じゃないの!?逆だよねっ!!逆だって言ってよセシルちゃん!!」
それを聞いていたリアさんが首を傾げ
「さっきからミミアミミアと連呼して何をお伝えになりたいの!?」
「ミミズの話もしてるから!ミミアとミミズでゲシュタルト崩壊しないでよ!!こんな不愉快なゲシュタルト崩壊生まれて初めてなんだけど!!」
息も絶え絶えで真っ青なセシルさんに、涙を浮かべながら真っ赤になっているミミズ……アちゃん。
結構ピンチになっているようです。
「そういうエメちゃんはどうなの!?このまま走れるの!?」
「あ、わたしは正直逃げようと思えば逃げられるんですけど……」
「ええ!?そうなのっ!?」
「はい……」
「どうやって!?」
じゃあ……と、わたしは魔術で脚力を強化し、そのまま屈み込んで大地を蹴り飛ばします。
体はそのまま急浮上し、森を突き抜けるとフェルスの景色が眼下に広がります。
「こんな感じですかねーーーーっ!?」
だいぶ遠くなってしまったので大声を張り上げると、
“それは反則ーーーー!!”とミミアちゃんの声が返ってきました。
ですが、この方法は頑張っても二人を抱えての脱出が精一杯。誰かを見殺しにしてしまうのでダメなのです。
わたしはそのまま重力に従って下降します。
そうしてフェルスを眺めていると……。
「あれ……?」
なにか、森の中に違和感が……。
しかし、そんな疑問は一瞬。
そんなことを気にしていられる余裕はありません。
地面に降り立つと、思考を切り替えます。
打つ手が見つからない、わたし達。
そうなれば、結局……。
「分かりました、やります。わたしがパンチします」
覚悟を決めたのです。
「ありがとう!ありがとう、エメちゃん!」
ぱあ、とミミアちゃんの表情が明るくなります。
他の皆さんもわたしに期待を込めてくれているのが分かります。
「はい、それじゃあ……行きます!」
魔眼で改めて見ても、ミミズに魔力の経路は走っていません。
弱点らしい部位は見当たらないので、ひとまず口先を避けて拳を叩き込むことにします。
アクセラレーションでミミズの横合いに回ってしまえば、無防備なもの。
どこでも殴ってくださいのサンドバック状態です。
わたしは腕に魔力を集中させ……。
「ストレングスアグメント!!」
――ドンッ!
と、ミミズの胴体部に右ストレートを叩き込みます。
じーん、とわたしの腕に反動が伝わってきました。
「エメちゃんやった、倒した!?」
――ぐにゅぐにゅ!
それに応えるように蠢くミミズ。
「ひいっ!?」
悲痛な叫びを上げるミミアちゃん。
「ダメです!このミミズさん、恐ろしいくらいに硬いです!!」
ミミズは更に不規則な動きを速めます。わたしはその体節に巻き込まれそうになるのを跳躍で間一髪逃れます。
あんな巨大で硬い体躯に巻き込まれれば、人間の体なんてひとたまりもありません。
皆の元に戻って、再びランニングが再開されます。
「ど、どうしましょう……。フルパワーを叩き込んだのに弾かれました!!」
「そうなの!?エメちゃんの全力を何発打ち込んでも絶対ダメ!?」
「あ、いえ……そうしたいのは山々だったのですが……」
わたしはミミアちゃんに右腕をかざして手の状態を見せます。
硬さの反動に押し負け、拳は傷だらけでダラダラと血が流れてしまっていました。
「ごめんなさい……そんなになってるのに、何発もやれなんて……」
「あっ、違うんです、そうじゃなくて。これくらいの傷なら痛みを我慢していくらでも打ち込めるんですけど……問題は別でして」
ミミアちゃんは話しつつ、ヒーリングでわたしの手の傷を治してくれます。
傷口は塞がり血はすぐに止まりました。
「傷が出来た瞬間、魔力を木に吸われてしまって……魔術を維持できなくなってしまったんです」
「そんな、どうしてっ!?」
「それは――」
魔術は魔力による身体機能の向上を図るもの。
魔術は魔力を全身に張り巡らし身体組織のあらゆる構造を組み替えます。
特に筋活動を促すためには酸素の循環、つまり血液の循環が必要不可欠です。
異常な筋出力を発揮するためには通常の酸素だけではその力をまかないきれず、血液に混ざった魔力がそれを補填しているのです。
ですが、その血が流れてしまうと魔力も一緒に漏れだしてしまい、フェルスの木が吸い上げてしまうのです……。
「――というわけでして」
「ミミズの硬さを突破しようにも、その前に魔術が解除されちゃうんだ……」
「はい……」
これは本当に打つ手がないのでは?と、脳裏をかすめます。
「お待ちになって、やはりおかしいですわ」
それでも思考を止めないリアさんが口を開きます。
「おかしい、ですか?」
「ええ、エメさんの魔術で破壊できない硬度なんてあまりに不自然。普通の生命体ではありえないと思いますの」
「でも、現状それは起きているですが……」
「ですから、やはりアレは魔獣なのですわ」
確信めいた表情を浮かべているリアさんですが、それはないとわたしは先ほどから言っています。
「ですが、魔力は視えな」
「相手も魔術を使っていたと仮定したら、どうでしょう?」
あ……。
「なるほど、確かにそれなら視えないかもしれません」
「そうでしょう、フェルスの環境に適応するために魔術を習得した魔獣。それならあの異常な硬度も説明がつきますわ」
ですが、それが分かっても状況は好転しません。
「ですがリアさん。わたしの魔術では、あの魔獣の壁を突破できないことには変わりませんよ?」
「あのミミズが本当に突然変異の生命体なら確かに打つ手はなかったでしょう。ですが相手が魔獣で、魔力による身体構造変化による守りなら方法はありますわ」
「え、それは……?」
リアさんは突然、木を指差しました。
「あの木に苦しめられたのですから、同じように仕返せばいいのです」
木で、ですか……?
0
お気に入りに追加
153
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
悪魔との100日ー淫獄の果てにー
blueblack
恋愛
―人体実験をしている製薬会社― とある会社を調べていた朝宮蛍は、証拠を掴もうと研究施設に侵入を試み、捕まり、悪魔と呼ばれる女性からのレズ拷問を受ける。 身も凍るような性調教に耐え続ける蛍を待ち受けるのは、どんな運命か。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
溺愛の始まりは魔眼でした。騎士団事務員の貧乏令嬢、片想いの騎士団長と婚約?!
参
恋愛
男爵令嬢ミナは実家が貧乏で騎士団の事務員と騎士団寮の炊事洗濯を掛け持ちして働いていた。ミナは騎士団長オレンに片想いしている。バレないようにしつつ長年真面目に働きオレンの信頼も得、休憩のお茶まで一緒にするようになった。
ある日、謎の香料を口にしてミナは魔法が宿る眼、魔眼に目覚める。魔眼のスキルは、筋肉のステータスが見え、良い筋肉が目の前にあると相手の服が破けてしまうものだった。ミナは無類の筋肉好きで、筋肉が近くで見られる騎士団は彼女にとっては天職だ。魔眼のせいでクビにされるわけにはいかない。なのにオレンの服をびりびりに破いてしまい魔眼のスキルを話さなければいけない状況になった。
全てを話すと、オレンはミナと協力して魔眼を治そうと提案する。対処法で筋肉を見たり触ったりすることから始まった。ミナが長い間封印していた絵描きの趣味も魔眼対策で復活し、よりオレンとの時間が増えていく。片想いがバレないようにするも何故か魔眼がバレてからオレンが好意的で距離も近くなり甘やかされてばかりでミナは戸惑う。別の日には我慢しすぎて自分の服を魔眼で破り真っ裸になった所をオレンに見られ彼は責任を取るとまで言いだして?!
※結構ふざけたラブコメです。
恋愛が苦手な女性シリーズ、前作と同じ世界線で描かれた2作品目です(続きものではなく単品で読めます)。今回は無自覚系恋愛苦手女性。
ヒロインによる一人称視点。全56話、一話あたり概ね1000~2000字程度で公開。
前々作「訳あり女装夫は契約結婚した副業男装妻の推し」前作「身体強化魔法で拳交える外交令嬢の拗らせ恋愛~隣国の悪役令嬢を妻にと連れてきた王子に本来の婚約者がいないとでも?~」と同じ時代・世界です。
※小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しています。※R15は保険です。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜
墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。
主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。
異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……?
召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。
明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる