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どうやら魔獣に転生したらしいです
妹が前世から可愛かった
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『お母さん~、お腹空いたー』
『空いたー、ごはんちょーだーい』
『ねえごはんー、ちょーだーい』
『ごはんー』
『ごはんー。お母さ~ん』
【どうしたのですか?お腹でも空きましたか?】
えっ、何今の。びっくりした……。口を開けて喋った……?
『わっ、びっくりした~』
『うん。今声聞こえたよね?』
『うん。女の人の声だったね』
『口開いてたね。もしかして、僕たちのこの声、聞こえてないのかも』
『ああ、そうかも!!』
『じゃあ次は口に出して喋りかけてみよっか』
『そうだね』
【おかあさん、おなかすいた~】
【ごはんちょーだーい】
【ちょーだーい】
【あらあら、それは大変ですね。ほら、飲みなさい】
【わーい!!】
【ごはーん!!】
やっぱり口に出してなかったから通じてなかったみたいだ。口に出したら通じたよ。
そういえば、他に兄弟っていないのかな?
『おかあさん』
『どうしましたか?』
『ぼくたちってふたご?』
『ええ、そうですよ。私達の種族では双子はとても珍しいのですよ?』
『そうなんだー』
そう言った後、僕たちの種族は一人で生まれることが多く、次に三つ子、その次に四つ子、そして五つ子、最後に双子という順で産まれやすいと教えてくれた。六つ子は何故だか絶対に生まれないということも。
その後、お父さんを呼んできたら名前を教えてくれるというので、お父さんのもとまで競争してみた。同着だった。嬉しいような、悔しいような、なんとも微妙な気持ちになったことだけは言っておく。
その後名前を付けてもらった。
妹の名前は刹那、僕の名前は玉響というらしい。ずいぶん日本風な名前だな。
~:+:✡:+:~~:+:✡:+:~~:+:✡:+:~
生まれてから(?)3週間ほど経った。あれからお母さんとお父さんはいろいろなことを少しずつ教えてくれる。例えば、月日の進み具合や僕たちの種族であるフィアニシアキャットについてなど。
今日は冒険者について教えてくれた。
いやー、前世で入院しているとき隣にいたあの女の人じゃないけど、僕も冒険者、憧れてたんだよね。面白そうじゃん?
いつかセツとなってみたいなあ。
『兄様……』
お、噂をすれば……。
生後3週間ということでセツと僕は身体が少し大きくなっていた。
3週間経ってもセツは相変わらず可愛い。よたよたした歩き方が今はしっかりとしている。よたよたも可愛かったけど、とてとてとこちらに歩いて来るのも可愛らしい。
『どうしたの?』
『うん……あのね、兄様。私冒険者になりたいの!!』
『えっ、いいんじゃない?そのときは僕も一緒に冒険者になろうかな?でも、いきなりどうしたの?』
『本当!?兄様も一緒に冒険者なってくれるの!?』
『う、うん』
ああ……目を輝かせて可愛いなあ。そんなに嬉しかったのかな。
『あのね、私兄様に内緒にしてたんだけど、前世の記憶があるの!!』
『前世の!?』
まさかセツにもあったなんて!!
『うん。驚くよね……やっぱり信じてくれないかな?』
『ううん。セツが言うことを信じないわけがないでしょ?それに、僕にも前世の記憶あるからね!』
『そうなの!?やっぱり兄様と私、気が合うというか、運命というか!!あ、運命って言いすぎ……?』
かっわいい!!セツの上目遣い、可愛いすぎ!!
『ま、いいや。私、前世では日本人だったんだ~。兄様も日本人?』
『うん!そうだよ。セツはどうして死んじゃったの?』
『うーん、それが分かんないんだぁ。26歳、OLだった記憶はあるんだけど……』
『僕もだよ~。高2までの記憶はあるんだけど』
『タマ兄様も?私にある最後の記憶は病院にいたとこまでで』
『病院!?病気……?』
『違うよ!!両足捻挫と右腕を骨折しただけだよ~。ついにゲームコンプした上に、猫が可愛くて浮かれちゃったんだよね』
……ん?何処かで聞いた話のような……?
『歩けなくて入院になっちゃったんだよね。あ、そういえば入院中は合部屋だったけど、隣だった高校生くらいの男の子、足の健治ったかな?』
『セツだったの!?』
何処かで聞いたことあると思ったら、隣のあの可愛らしかったOLさんじゃん!!というか、あの頃から可愛かったてこと!?何それ!?
『え?セツだったのってどういうこと?』
『えっとね、僕も前世の記憶あるって言ったけど、僕も記憶の最後にあるのが、病院なんだ。両足の健が切れて入院しててね』
『……えっ、兄様だったの?あの男の子』
『うん、そうみたい。病院ってあそこでしょ?○◇病院』
『そう!!え、兄様前世から素敵だなんてずるい!!』
『そういうセツこそ前世から可愛かったよ?』
『『…………ま、いいか 』』
『空いたー、ごはんちょーだーい』
『ねえごはんー、ちょーだーい』
『ごはんー』
『ごはんー。お母さ~ん』
【どうしたのですか?お腹でも空きましたか?】
えっ、何今の。びっくりした……。口を開けて喋った……?
『わっ、びっくりした~』
『うん。今声聞こえたよね?』
『うん。女の人の声だったね』
『口開いてたね。もしかして、僕たちのこの声、聞こえてないのかも』
『ああ、そうかも!!』
『じゃあ次は口に出して喋りかけてみよっか』
『そうだね』
【おかあさん、おなかすいた~】
【ごはんちょーだーい】
【ちょーだーい】
【あらあら、それは大変ですね。ほら、飲みなさい】
【わーい!!】
【ごはーん!!】
やっぱり口に出してなかったから通じてなかったみたいだ。口に出したら通じたよ。
そういえば、他に兄弟っていないのかな?
『おかあさん』
『どうしましたか?』
『ぼくたちってふたご?』
『ええ、そうですよ。私達の種族では双子はとても珍しいのですよ?』
『そうなんだー』
そう言った後、僕たちの種族は一人で生まれることが多く、次に三つ子、その次に四つ子、そして五つ子、最後に双子という順で産まれやすいと教えてくれた。六つ子は何故だか絶対に生まれないということも。
その後、お父さんを呼んできたら名前を教えてくれるというので、お父さんのもとまで競争してみた。同着だった。嬉しいような、悔しいような、なんとも微妙な気持ちになったことだけは言っておく。
その後名前を付けてもらった。
妹の名前は刹那、僕の名前は玉響というらしい。ずいぶん日本風な名前だな。
~:+:✡:+:~~:+:✡:+:~~:+:✡:+:~
生まれてから(?)3週間ほど経った。あれからお母さんとお父さんはいろいろなことを少しずつ教えてくれる。例えば、月日の進み具合や僕たちの種族であるフィアニシアキャットについてなど。
今日は冒険者について教えてくれた。
いやー、前世で入院しているとき隣にいたあの女の人じゃないけど、僕も冒険者、憧れてたんだよね。面白そうじゃん?
いつかセツとなってみたいなあ。
『兄様……』
お、噂をすれば……。
生後3週間ということでセツと僕は身体が少し大きくなっていた。
3週間経ってもセツは相変わらず可愛い。よたよたした歩き方が今はしっかりとしている。よたよたも可愛かったけど、とてとてとこちらに歩いて来るのも可愛らしい。
『どうしたの?』
『うん……あのね、兄様。私冒険者になりたいの!!』
『えっ、いいんじゃない?そのときは僕も一緒に冒険者になろうかな?でも、いきなりどうしたの?』
『本当!?兄様も一緒に冒険者なってくれるの!?』
『う、うん』
ああ……目を輝かせて可愛いなあ。そんなに嬉しかったのかな。
『あのね、私兄様に内緒にしてたんだけど、前世の記憶があるの!!』
『前世の!?』
まさかセツにもあったなんて!!
『うん。驚くよね……やっぱり信じてくれないかな?』
『ううん。セツが言うことを信じないわけがないでしょ?それに、僕にも前世の記憶あるからね!』
『そうなの!?やっぱり兄様と私、気が合うというか、運命というか!!あ、運命って言いすぎ……?』
かっわいい!!セツの上目遣い、可愛いすぎ!!
『ま、いいや。私、前世では日本人だったんだ~。兄様も日本人?』
『うん!そうだよ。セツはどうして死んじゃったの?』
『うーん、それが分かんないんだぁ。26歳、OLだった記憶はあるんだけど……』
『僕もだよ~。高2までの記憶はあるんだけど』
『タマ兄様も?私にある最後の記憶は病院にいたとこまでで』
『病院!?病気……?』
『違うよ!!両足捻挫と右腕を骨折しただけだよ~。ついにゲームコンプした上に、猫が可愛くて浮かれちゃったんだよね』
……ん?何処かで聞いた話のような……?
『歩けなくて入院になっちゃったんだよね。あ、そういえば入院中は合部屋だったけど、隣だった高校生くらいの男の子、足の健治ったかな?』
『セツだったの!?』
何処かで聞いたことあると思ったら、隣のあの可愛らしかったOLさんじゃん!!というか、あの頃から可愛かったてこと!?何それ!?
『え?セツだったのってどういうこと?』
『えっとね、僕も前世の記憶あるって言ったけど、僕も記憶の最後にあるのが、病院なんだ。両足の健が切れて入院しててね』
『……えっ、兄様だったの?あの男の子』
『うん、そうみたい。病院ってあそこでしょ?○◇病院』
『そう!!え、兄様前世から素敵だなんてずるい!!』
『そういうセツこそ前世から可愛かったよ?』
『『…………ま、いいか 』』
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