26 / 56
第25話
しおりを挟む
朝、目が覚めると屋根を打ち付けるような雨が降っていた。
道路の水たまりを走る車の音も聞こえる。
いつも鳴いているスズメや、つばめの鳥たちは今朝は静かで鳴き声が聞こえない。雨の日は鳥も鳴くことを休んでいるのか。
人間も雨の日は休もうというシステムはないだろうか。
龍弥は体を腹筋をして起こした。頭をボリボリかいて、制服に着替える。いつだか、菜穂に渡された可愛い狼のキーホルダーがポケットから落ちてきた。大事なものとしておきながら、ポケットに入れっぱなし。バックに入れたり、ポケットに入れたり、大事なのか大事じゃないのか時々自分でもわからなくなる。
この可愛い狼キーホルダーは、中学の時に片思いしていた先輩がくれたものだった。
「龍弥みたいで可愛いからあげる。」
サッカー部のマネージャーだった先輩は家庭の都合で中3の時に沖縄へ引っ越してしまった。
部活終わりの水分補給中に渡されて嬉しかったのを覚えている。お疲れ様ってことなのかなと思った。
油性マジックでしっかり【Ryuya.S】と書いてくれていた。
自分のためだけに用意してくれたのかなと思ったら、3年のキャプテンの先輩にも渡していた。
その人のキーホルダーはきつねだった。確かにその先輩の顔はきつねっぽかった。
特別じゃないことに少し残念だったが、その時からずっと大事にしてた。
佐藤雫。龍弥の初恋の人だった。
サッカー部に入って一つ上の学年でマネージャーをしていた。
部員みんなの飲み物やタオルの管理をしていて、誰にでも優しかった。
勘違いしていたと思った。
怪我をしたときなんか、他の誰よりもいち早く気にしてくれていた。
絆創膏や湿布を持ってきてくれるし、メンタルで弱ってる時もどうしたって気使ってくれる。
それは他の部員も同じことしていたかもしれないけど、龍弥の時だけは、雫自身の悩み事を相談されたこともあった。
それは自分だけと思っていた。
その予測は合っていたにも関わらず、両思いでお互いに恥ずかしくなって何も言えずに雫は引っ越すことになる。
想っていたのを打ち明けずに過ごしていたが、会わずにして1年が経ち、連絡先を交換していても、お互いに何も送り合っていない。
もう、考えるのはやめようと思いながら、キーホルダーを捨てることができずにずっと持ち続けている。
制服のズボンを履いて、ワイシャツに袖を通した。ネクタイを締めて、ピアスを一つ一つ、つけた。
お店に頼んで両親の結婚指輪のシルバーリングをピアスにリフォームしてもらった。
それをしてから耳も怪我をしにくく、楽になった。
最後に頭にはマットタイプのワックスを塗り込んだ。そろそろ、地毛の部分が出てきたなと鏡で確認する。
素の部分がだんだんと学校で出せるようになってきた。
あんなに感情をシャットダウンさせていた自分はおかしかったと思った。
表と裏はあったとしても少しだけ素の部分出した方が苦しくない。
菜穂と喧嘩しながら話すフットサルのあの空間が1番楽なんだ。
でも、もう、菜穂と関わるのはやめようか。
木村悠仁と交際してるのなら、自分は必要ないだろうとそう感じるようになった。
****
朝のホームルーム。
珍しく席替えをすることになった。くじ引き制で、担任の先生が黒板に座席と番号を書いた。ボックスに人数分のくじがあった。
「くじ全員引いたよな?くじの交換は無しだぞ!はい、机動かしてー。」
ざわざわとクラスメイトは騒いでいる。あそこが良かった。ここが良かった。文句を言いながら、机を動かす。
「雪田さんは何番だった?」
「えっと…21番だよ。木村くんは?」
「残念、離れちゃったね。俺は8番。座席表だと1番前の角だった。21番は1番後ろだよね。」
「そうなんだ。本当、残念だね。」
がっかりしながらも菜穂は机を1番後ろの窓際から2番目に動かした。
「げっ。まじかよ。」
菜穂の隣の窓際の席に机を運んだのは白狼龍弥だった。
「え!?なんでここなの。」
「くじがそう決めたからな。」
「…何かやだな。」
「こっちのセリフだわ。」
(よりにもよって隣って…。)
龍弥は席を立ち上がり、前の方に座席を移動した木村に声をかける。何かを話している。頑なに木村は拒否をした。さすがは優等生。先生の言うことを守ろうという流れだった。
「ねぇ、何、木村くんに言ってんの?」
「だって、菜穂、木村と一緒がいいんだろ。くじ交換しようと思ったら…先生がダメだって言うからやらないって。これだからクソ真面目は嫌いだわ。」
「ちょ、勝手にやめてよ。余計なお世話しないで。」
木村に聞こえないくらい小さな声で訴える菜穂。顔は赤くなってる。
そんなにバレたくないのか木村との関係性。
龍弥は思いっきりワイシャツの裾をつかまれているけどっと掴んでいる手を指差したら、慌てて引っ込めた。
まゆみはそんな2人の小競り合いを見逃さなかった。
斜め前の方からチラッと後ろを向いては前に顔を戻した。
(やっぱ、あの2人なんかあるわ。)
「席替えはもう変えられないからな。それでいいんだろ?」
「もういいです。放っておいてって。」
着席する菜穂と龍弥。
席替えをして、見ている世界が変わった。
横を見て木村を見ていたが、今度は前を向いて後ろ姿を見つめられる。
そして、真隣には龍弥が存在している。必要以上に一緒にいるといつもの調子になれないため、困惑する。
授業中の板書を、髪をかきあげながら、書いてると左に視線を感じる。口パクでこっち見ないでとアピールする。
(俺だって黒板見てるんだよ!勘違いすんな。)
(いーっだ。)
あかんべーをする菜穂。小学生のような喧嘩だ。
「おい!そこ何してる?!サボるなよ。」
日本史の教科の先生が言う。
2人は慌てて、元の体勢に戻し、集中して板書した。
クラスメイト達は不思議そうに眺めている。そんなに仲良かったのかこの2人と温かく見守る感じだった。
***
その日の昼休み、菜穂は木村に呼ばれて、ラウンジで一緒にお昼ごはんを食べることになった。席を立ち、教室から出ていく。目と鼻の先で菜穂と木村が話すのが聞こえるため、どこに何をするのか把握できた龍弥は、いつも行く中庭をやめて教室でお弁当を食べることにした。
バックからお弁当袋と、ワイヤレスイヤホンを取り出してBluetooth接続をした。耳にイヤホンをつけようとすると、目の前の席にまゆみがバックを持って座った。
「…何?」
「あのさ、龍弥くんって、菜穂のこと好きなんだよね?」
「は? なんで急にそうなんの?」
「でも、菜穂は木村くんと付き合っているんだもんね。悲しいね。片思い?」
「……。」
「もし本当に菜穂が好きなら私が一肌脱いでもいいよ。」
「は?何しようって言うんだよ。」
「木村くん、私狙うから。」
「そっちが本気ならいいんじゃねえの。俺関係ないし。」
弁当の蓋を開けて、祖母の作ったエビチリを堪能した。
「せっかく、龍弥くんが動きやすいように私が行動するって言ってるのに素直じゃないよね!」
機嫌悪そうに席を立つまゆみ。
「あのさ、山口が木村に何しようといいけど、絶対菜穂、傷つけるなよ。」
「しないよ。そんなこと。」
龍弥に掴まれた腕を振り払った。
「なら、いい。」
(何よ、絶対菜穂のこと好きじゃん。)
鼻息を荒くしてまゆみは立ち去った。
龍弥は音楽を聴くことに集中しながら、お弁当を完食した。もう学校でお弁当食べることも慣れてきていたようだ。
*****
雨が土砂降りだった。
夕立だったんだろう。
昼間は物凄く暑いくらいに日差しが降り注いでいた。
夕日が西に沈むと同時にひぐらしが鳴いている。
雨は止もうとしない。
菜穂は公園のトンネルくぐりのできる遊具に1人ポツンの午後7時の薄暗い夜に座って泣いていた。
雨の音でかき消されて、外には漏れていない。
足元は裸足のサンダル
服は半袖シャツにショートパンツ。
髪はぐちゃぐちゃに
持ち物はスマホだけ
それ以外は何もかもを置いてきた。
菜穂はスマホの連絡帳画面を開き、
思いがけず1人に耐えきれなくなって
電話をかけた。
呼び出し音が鳴り続けた。
道路の水たまりを走る車の音も聞こえる。
いつも鳴いているスズメや、つばめの鳥たちは今朝は静かで鳴き声が聞こえない。雨の日は鳥も鳴くことを休んでいるのか。
人間も雨の日は休もうというシステムはないだろうか。
龍弥は体を腹筋をして起こした。頭をボリボリかいて、制服に着替える。いつだか、菜穂に渡された可愛い狼のキーホルダーがポケットから落ちてきた。大事なものとしておきながら、ポケットに入れっぱなし。バックに入れたり、ポケットに入れたり、大事なのか大事じゃないのか時々自分でもわからなくなる。
この可愛い狼キーホルダーは、中学の時に片思いしていた先輩がくれたものだった。
「龍弥みたいで可愛いからあげる。」
サッカー部のマネージャーだった先輩は家庭の都合で中3の時に沖縄へ引っ越してしまった。
部活終わりの水分補給中に渡されて嬉しかったのを覚えている。お疲れ様ってことなのかなと思った。
油性マジックでしっかり【Ryuya.S】と書いてくれていた。
自分のためだけに用意してくれたのかなと思ったら、3年のキャプテンの先輩にも渡していた。
その人のキーホルダーはきつねだった。確かにその先輩の顔はきつねっぽかった。
特別じゃないことに少し残念だったが、その時からずっと大事にしてた。
佐藤雫。龍弥の初恋の人だった。
サッカー部に入って一つ上の学年でマネージャーをしていた。
部員みんなの飲み物やタオルの管理をしていて、誰にでも優しかった。
勘違いしていたと思った。
怪我をしたときなんか、他の誰よりもいち早く気にしてくれていた。
絆創膏や湿布を持ってきてくれるし、メンタルで弱ってる時もどうしたって気使ってくれる。
それは他の部員も同じことしていたかもしれないけど、龍弥の時だけは、雫自身の悩み事を相談されたこともあった。
それは自分だけと思っていた。
その予測は合っていたにも関わらず、両思いでお互いに恥ずかしくなって何も言えずに雫は引っ越すことになる。
想っていたのを打ち明けずに過ごしていたが、会わずにして1年が経ち、連絡先を交換していても、お互いに何も送り合っていない。
もう、考えるのはやめようと思いながら、キーホルダーを捨てることができずにずっと持ち続けている。
制服のズボンを履いて、ワイシャツに袖を通した。ネクタイを締めて、ピアスを一つ一つ、つけた。
お店に頼んで両親の結婚指輪のシルバーリングをピアスにリフォームしてもらった。
それをしてから耳も怪我をしにくく、楽になった。
最後に頭にはマットタイプのワックスを塗り込んだ。そろそろ、地毛の部分が出てきたなと鏡で確認する。
素の部分がだんだんと学校で出せるようになってきた。
あんなに感情をシャットダウンさせていた自分はおかしかったと思った。
表と裏はあったとしても少しだけ素の部分出した方が苦しくない。
菜穂と喧嘩しながら話すフットサルのあの空間が1番楽なんだ。
でも、もう、菜穂と関わるのはやめようか。
木村悠仁と交際してるのなら、自分は必要ないだろうとそう感じるようになった。
****
朝のホームルーム。
珍しく席替えをすることになった。くじ引き制で、担任の先生が黒板に座席と番号を書いた。ボックスに人数分のくじがあった。
「くじ全員引いたよな?くじの交換は無しだぞ!はい、机動かしてー。」
ざわざわとクラスメイトは騒いでいる。あそこが良かった。ここが良かった。文句を言いながら、机を動かす。
「雪田さんは何番だった?」
「えっと…21番だよ。木村くんは?」
「残念、離れちゃったね。俺は8番。座席表だと1番前の角だった。21番は1番後ろだよね。」
「そうなんだ。本当、残念だね。」
がっかりしながらも菜穂は机を1番後ろの窓際から2番目に動かした。
「げっ。まじかよ。」
菜穂の隣の窓際の席に机を運んだのは白狼龍弥だった。
「え!?なんでここなの。」
「くじがそう決めたからな。」
「…何かやだな。」
「こっちのセリフだわ。」
(よりにもよって隣って…。)
龍弥は席を立ち上がり、前の方に座席を移動した木村に声をかける。何かを話している。頑なに木村は拒否をした。さすがは優等生。先生の言うことを守ろうという流れだった。
「ねぇ、何、木村くんに言ってんの?」
「だって、菜穂、木村と一緒がいいんだろ。くじ交換しようと思ったら…先生がダメだって言うからやらないって。これだからクソ真面目は嫌いだわ。」
「ちょ、勝手にやめてよ。余計なお世話しないで。」
木村に聞こえないくらい小さな声で訴える菜穂。顔は赤くなってる。
そんなにバレたくないのか木村との関係性。
龍弥は思いっきりワイシャツの裾をつかまれているけどっと掴んでいる手を指差したら、慌てて引っ込めた。
まゆみはそんな2人の小競り合いを見逃さなかった。
斜め前の方からチラッと後ろを向いては前に顔を戻した。
(やっぱ、あの2人なんかあるわ。)
「席替えはもう変えられないからな。それでいいんだろ?」
「もういいです。放っておいてって。」
着席する菜穂と龍弥。
席替えをして、見ている世界が変わった。
横を見て木村を見ていたが、今度は前を向いて後ろ姿を見つめられる。
そして、真隣には龍弥が存在している。必要以上に一緒にいるといつもの調子になれないため、困惑する。
授業中の板書を、髪をかきあげながら、書いてると左に視線を感じる。口パクでこっち見ないでとアピールする。
(俺だって黒板見てるんだよ!勘違いすんな。)
(いーっだ。)
あかんべーをする菜穂。小学生のような喧嘩だ。
「おい!そこ何してる?!サボるなよ。」
日本史の教科の先生が言う。
2人は慌てて、元の体勢に戻し、集中して板書した。
クラスメイト達は不思議そうに眺めている。そんなに仲良かったのかこの2人と温かく見守る感じだった。
***
その日の昼休み、菜穂は木村に呼ばれて、ラウンジで一緒にお昼ごはんを食べることになった。席を立ち、教室から出ていく。目と鼻の先で菜穂と木村が話すのが聞こえるため、どこに何をするのか把握できた龍弥は、いつも行く中庭をやめて教室でお弁当を食べることにした。
バックからお弁当袋と、ワイヤレスイヤホンを取り出してBluetooth接続をした。耳にイヤホンをつけようとすると、目の前の席にまゆみがバックを持って座った。
「…何?」
「あのさ、龍弥くんって、菜穂のこと好きなんだよね?」
「は? なんで急にそうなんの?」
「でも、菜穂は木村くんと付き合っているんだもんね。悲しいね。片思い?」
「……。」
「もし本当に菜穂が好きなら私が一肌脱いでもいいよ。」
「は?何しようって言うんだよ。」
「木村くん、私狙うから。」
「そっちが本気ならいいんじゃねえの。俺関係ないし。」
弁当の蓋を開けて、祖母の作ったエビチリを堪能した。
「せっかく、龍弥くんが動きやすいように私が行動するって言ってるのに素直じゃないよね!」
機嫌悪そうに席を立つまゆみ。
「あのさ、山口が木村に何しようといいけど、絶対菜穂、傷つけるなよ。」
「しないよ。そんなこと。」
龍弥に掴まれた腕を振り払った。
「なら、いい。」
(何よ、絶対菜穂のこと好きじゃん。)
鼻息を荒くしてまゆみは立ち去った。
龍弥は音楽を聴くことに集中しながら、お弁当を完食した。もう学校でお弁当食べることも慣れてきていたようだ。
*****
雨が土砂降りだった。
夕立だったんだろう。
昼間は物凄く暑いくらいに日差しが降り注いでいた。
夕日が西に沈むと同時にひぐらしが鳴いている。
雨は止もうとしない。
菜穂は公園のトンネルくぐりのできる遊具に1人ポツンの午後7時の薄暗い夜に座って泣いていた。
雨の音でかき消されて、外には漏れていない。
足元は裸足のサンダル
服は半袖シャツにショートパンツ。
髪はぐちゃぐちゃに
持ち物はスマホだけ
それ以外は何もかもを置いてきた。
菜穂はスマホの連絡帳画面を開き、
思いがけず1人に耐えきれなくなって
電話をかけた。
呼び出し音が鳴り続けた。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ドSでキュートな後輩においしくいただかれちゃいました!?
春音優月
恋愛
いつも失敗ばかりの美優は、少し前まで同じ部署だった四つ年下のドSな後輩のことが苦手だった。いつも辛辣なことばかり言われるし、なんだか完璧過ぎて隙がないし、後輩なのに美優よりも早く出世しそうだったから。
しかし、そんなドSな後輩が美優の仕事を手伝うために自宅にくることになり、さらにはずっと好きだったと告白されて———。
美優は彼のことを恋愛対象として見たことは一度もなかったはずなのに、意外とキュートな一面のある後輩になんだか絆されてしまって……?
2021.08.13
冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~
メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」
俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。
学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。
その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。
少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。
……どうやら彼は鈍感なようです。
――――――――――――――――――――――――――――――
【作者より】
九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。
また、R15は保険です。
毎朝20時投稿!
【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる