1 / 2
訳の分からない電話の内容
しおりを挟む
「もしもし、伊藤ですけど」
僕は深夜、黒電話をとった。
「きみか。気味のほんというの名前は、津田沼直美だ。髪が長い男の娘で、女性アイドルとして働いている。いまの気味の身体は事故で、こん睡状態で、このままだと脳死する。今すぐログオフするには、この世界の妹を殺さなければいけない」
「何言っているのですか。警察に言いますよ」
「今の君は本当の君ではない。この世界は現実世界ではないから」
「ふざけるな!二度と悪戯電話するな」
僕は回転式のダイヤルの黒電話機を思いきり受話器を叩きつけた。
鳴り響く音。
妹の律子は、東大受験のために徹夜で勉強をしている。
「お兄ちゃん、うるさいわ」
「ごめん」
「どうしたの」
「いつも訳の分からない事を言う悪戯電話が来るのだよ。『ログオフするには妹を殺せと』」
「怖いわ」
「で、受験はどうなの」
「都立じゃどうにもならないし」
「家が貧しいし。親も離婚して」
「団地住まいだし」
僕は明日、警察に相談しようと思う。毎晩、黒電話に訳の分からない電話がくるから。
つづく
僕は深夜、黒電話をとった。
「きみか。気味のほんというの名前は、津田沼直美だ。髪が長い男の娘で、女性アイドルとして働いている。いまの気味の身体は事故で、こん睡状態で、このままだと脳死する。今すぐログオフするには、この世界の妹を殺さなければいけない」
「何言っているのですか。警察に言いますよ」
「今の君は本当の君ではない。この世界は現実世界ではないから」
「ふざけるな!二度と悪戯電話するな」
僕は回転式のダイヤルの黒電話機を思いきり受話器を叩きつけた。
鳴り響く音。
妹の律子は、東大受験のために徹夜で勉強をしている。
「お兄ちゃん、うるさいわ」
「ごめん」
「どうしたの」
「いつも訳の分からない事を言う悪戯電話が来るのだよ。『ログオフするには妹を殺せと』」
「怖いわ」
「で、受験はどうなの」
「都立じゃどうにもならないし」
「家が貧しいし。親も離婚して」
「団地住まいだし」
僕は明日、警察に相談しようと思う。毎晩、黒電話に訳の分からない電話がくるから。
つづく
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
『星屑の狭間で』(チャレンジ・ミッション編)
トーマス・ライカー
SF
政・官・財・民・公・軍に拠って構成された複合巨大組織『運営推進委員会』が、超大規模なバーチャル体感サバイバル仮想空間・艦対戦ゲーム大会『サバイバル・スペースバトルシップ』を企画・企図し、準備して開催に及んだ。
そのゲーム大会の1部を『運営推進委員会』にて一席を占める、ネット配信メディア・カンパニー『トゥーウェイ・データ・ネット・ストリーム・ステーション』社が、配信リアル・ライヴ・バラエティー・ショウ『サバイバル・スペースバトルシップ・キャプテン・アンド・クルー』として、順次に公開している。
アドル・エルクを含む20人は艦長として選ばれ、それぞれがスタッフ・クルーを男女の芸能人の中から選抜して、軽巡宙艦に搭乗して操り、ゲーム大会で奮闘する模様を撮影されて、配信リアル・ライヴ・バラエティー・ショウ『サバイバル・スペースバトルシップ・キャプテン・アンド・クルー』の中で出演者のコメント付きで紹介されている。
『運営推進本部』は、1ヶ月に1〜2回の頻度でチャレンジ・ミッションを発表し、それへの参加を強く推奨している。
【『ディファイアント』共闘同盟】は基本方針として、総てのチャレンジ・ミッションには参加すると定めている。
本作はチャレンジ・ミッションに参加し、ミッションクリアを目指して奮闘する彼らを描く…スピンオフ・オムニバス・シリーズです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ゴミ惑星のクズ
1111
SF
捨てられた人類が住むゴミ惑星「クローム」で、男たちは生存のため、そして名声のために「アーマーリング」と呼ばれる競技に命を懸けていた。
主人公 クズ はかつてその競技で頂点を目指したが、大敗を喫して地位を失い、今はゴミ漁りで細々と生計を立てる日々を送っていた。
ある日、廃棄されたゴミ山を漁っていたクズは、一人の少女を発見する。彼女は イヴ と名乗り、ネオヒューマンとして設計された存在だった。機械と完全に同化し、自らの身体を強化する能力を持つ彼女は、廃棄された理由も知らぬままこの惑星に捨てられたのだという。
自分の目的を果たすため、イヴはクズに協力を求める。かつての栄光を失ったクズは、彼女の頼みに最初は興味を示さなかった。しかし、イヴが持つ驚異的な能力と、彼女の決意に触れるうちに、彼は再びアーマーリングの舞台に立つことを決意する。
ファイナルアンサー、Mrガリレオ?
ちみあくた
SF
1582年4月、ピサ大学の学生としてミサに参加している若きガリレオ・ガリレイは、挑戦的に議論をふっかけてくるサグレドという奇妙な学生と出会った。
魔法に似た不思議な力で、いきなりピサの聖堂から連れ出されるガリレオ。
16世紀の科学レベルをはるかに超えるサグレドの知識に圧倒されつつ、時代も場所も特定できない奇妙な空間を旅する羽目に追い込まれるのだが……
最後まで傍観してはいられなかった。
サグレドの望みは、極めて深刻なある「質問」を、後に科学の父と呼ばれるガリレオへ投げかける事にあったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる