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3章 交錯
3-3.人里と森
しおりを挟む「ルーク、お腹が減ったでしょう」
クロエは厨房から持ってきた生肉を器に乗せてルークの前に運んだ。
トングで掴むと、狼の口の前に持っていく。彼はそれをがぶりと噛んだ。
「――牛のお肉よ。ルークは食べたことあるかしら」
「……ある」
クロエを外の人里に返してから、長い間森で1人で彷徨った。着ていた服はしばらくしてボロボロになったので捨てた。人型がとれないので、細かい作業ができず、倒した枝葉を雑に組んで住処にし、獣を襲って食べた。誰とも会話をしないで、発声をしないためか、だんだんと言葉が出なくなっていった。
その間に考えたことは、やはり自分の本質は獣なのだろうということだった。森の民の男は獣の姿で生まれ、獣の姿で死ぬ。何故同じ人の母親から生まれて、自分は狼の姿で、妹が人の姿なのかはわからない。そのことに何の違和感も感じていなかった。森の中に入り込んできた外の人間に会うまでは。自分に遭遇した人間は揃って『大きな獣』だと怯えた。
自分にとって『獣』は、食料となる獲物で、知性の無い、欲求に従う動物だ。森の中にいる外の人間は、たいてい、同じ人を襲う賊で、出くわす度に、(どちらが獣だ)と不快な気分になった。
だが、ひとり草藪の中、獲物を四つ足で追いかけて喰らい、何も着ずに眠り、起きてそれを繰り返す生活をしていると、やはり自分は獣なのだと思い知った。
服は里の、それぞれ番である女たちが作ってくれたものだ。体毛があるので、狼の状態でいれば、寒さは感じない。それでも自分たちがズボンを履くのは、裸でいることが恥ずかしいことだと知っているからだ。それはきっと、最初から人の姿をしている、番の女たちが教えたことなのかもしれない。
最初はいつなのだろうか。どうして、自分たちは番を持つのだろうか。
怖がられる獣が、それでも人間の女と一緒にいたいと望んだ結果、番という鎖で、彼女たちを繋いでいるのではないだろうか。
どちらにせよ、森の中の里での暮らしは、番同士の不動の愛情関係で成り立っている。自分たちは、番だけを愛することで、人の形に成れる。それは、きっと、外見だけではなく、内面もそうなのだろう。自分の欲求のまま他者を襲うような獣性ではなく、家族を愛して、自分たちの暮らす里の安定を何より求める人間性をきっと、番を愛することで得ているのだとルークは感じた。
季節が一周巡った頃、人型をとれるようになった。山の中で何やら互いに争っていた外の人間の男を襲って服を奪うと、それを着て、人里に行ってみることにした。外の人間の生活を知りたいと思った。長時間人の足で歩いたことがなかったので、そのまま歩くと足が痛くなることに気がつき、いったん服を奪った場所に戻り、靴を拾うと、それを履いた。
森を何度か抜けて、人里の近くに辿り着いた。木々のないところへ出るのは腰が引けたが、家や畑のある方へと降りてみた。畑を耕していた農夫は、普段は立ち入りが禁じられている森の方から歩いてくる見慣れない男を訝し気な目で見つめた。
知らない人間が農村へ立ち入ることはまずない。
「……見ない顔だね、あんた。どこから来たんだ?」
急に声をかけられて、びくっと驚いたルークは視線を森の方へ移した。
「――――?」
農夫は眉をひそめたままルークの服装を上から下までじっくりと眺める。
それから叫んだ。
「――賊だ! この前、外れを襲った賊の着てた服だ!」
叫び声を聞きつけた農夫たちが周囲から集まってくる。
「ちょっと、待ってくれ、俺は」
ルークはそう言いながら、後ずさった。この状況はまずい、と感が告げる。
踵を返すと、森に向かって走った。
「この野郎!」
後ろから、罵声と共に何か――空を切る音が追いかけて来た。
「っ!」
右足に痛みを感じて振り返る。足に、弓矢が刺さっていた。
「――備えて、装備しておいて良かったな」
後ろに視線をやると、農夫の一人が更に弓の弦を引いて、ルークの方へ矢を構えていた。
ルークは矢を引き抜くと、吠えた。
人間の姿のまま逃げるのには限界があると感じて、狼の姿に戻る。
農夫たちは驚いた声を上げた。
「――野人!?」
彼らは困惑したような、恐怖の混ざった視線を互いに交わしていた。
1人が低い声で呟く。
「――化け物――」
ルークは舌打ちをすると、矢を足から抜いて投げ捨てた。
そのまま振り返らずに森だけを見て、4つ足で駆けた。
景色は先ほど人間の足で走ったのとは段違いの速度で流れる。
ただ、いくつもの視線が自分を追ってきている気がした。
『化け物』
その言葉が頭の中に響く。
森の茂みに駆け込むと、人里から離れた方へ離れた方へ木々を抜けた。
「クソっ」
人の姿になると、地面を叩いた。
それから何度か人里に降りてみて、同じ思いをした。
それでも、最後に人里に行ったときは、親切な老婆に家に招かれて、しばらく力仕事を提供する代わりに滞在させてもらったこともあったが、そこで提供される人の食事は貧相で、空腹に耐えかねて、その村で飼われいる牛を一頭食べてしまった。その老婆は、『化け物』を匿っていたと、村人に捕まってしまった。助ける隙を見ていたら、翌日には森の近くの絞首台に見せしめのように彼女は吊るされていた。
森に帰りうずくまる。深い緑の海――ここがやはり自分の住処なのだと思い知った。
(もう人里には行かない)
そう決めた。
***
「なあ、どうして、俺なんだ」
「貴方のことが好きだからよ」
「――俺のどこが」
クロエはアメリアに言ったことを繰り返した。
「言葉に出すのは下手だけれど、優しくしてくれたことや、柔らかい毛並みや、温かさや、食事中は無口になるところや、そういうところが全部」
クロエはルークの脇腹の毛並みを撫でながら聞いた。
「ねえ、どうしてお姉さまと最後まで、していないの?」
「最後まで?」
クロエの手がズボンの股のあたりに触れた。
「触らないでくれ」
ルークは鎖を揺らして、その手を払うと、うつむいて黙り込んだ。
「――――」
アメリアを見つけた瞬間、全てが元通りに戻った気がした。心が満たされる感覚があった。今まで感じられなかった、里への方向がわかった。
彼女を連れて、そちらに向かうと、見慣れた里の風景が広がっていた。
「お帰り、ルーク」
叔父と、その番のリーシャと、少し大きくなったその子どもたちが、出迎えてくれた。里の他の人々も。家は綺麗に掃除されていた。リーシャがずっと手入れをしてくれていたようだった。
全部が元通りになったと思った。アメリアの気持ちは、聞かなくてもわかった。彼女もその場所で安らいでいるのがわかった。
「もうやり方はわかっているな」
とブルーノは少し顔をしかめて言った。クロエがここにいたことは、なかったことになっていた。誰も触れない、子どもたちでさえ。
番以外のものをこの場所は受け入れない。
しかし、彼女と過ごした部屋にいると、頻繁にクロエの影が視界にちらついた。
「ねえ、貴方は、私のことが好きじゃない?」
クロエはルークの頬の銀色の毛を撫でた。
「――番以外は、愛せないんだよ、俺たちは。君には、どこか別の場所で、笑って暮らしていてほしいと、思ってた」
ルークは懇願するように、自分にまたがる女に言った。
「……これを、外してくれ。森に戻してほしい、俺たちを」
じゃらりと、手の鎖を揺らす。
「……嫌よ。だって貴方とお姉さまは愛し合っているようには見えないもの。ねえ、一緒にいた時間や、話したことや、そういうことよりも、大事なの? 番は」
ルークは握った拳を見つめて呟いた。
「大事なんだ……俺にとっては……」
クロエは立ち上がると、背を向けた。
「お水は置いておくわね。また、しばらくしたら来るから」
扉が閉まる音がする。ルークは水を口に流し込むと、「くそっ」と吠えた。
クロエは厨房から持ってきた生肉を器に乗せてルークの前に運んだ。
トングで掴むと、狼の口の前に持っていく。彼はそれをがぶりと噛んだ。
「――牛のお肉よ。ルークは食べたことあるかしら」
「……ある」
クロエを外の人里に返してから、長い間森で1人で彷徨った。着ていた服はしばらくしてボロボロになったので捨てた。人型がとれないので、細かい作業ができず、倒した枝葉を雑に組んで住処にし、獣を襲って食べた。誰とも会話をしないで、発声をしないためか、だんだんと言葉が出なくなっていった。
その間に考えたことは、やはり自分の本質は獣なのだろうということだった。森の民の男は獣の姿で生まれ、獣の姿で死ぬ。何故同じ人の母親から生まれて、自分は狼の姿で、妹が人の姿なのかはわからない。そのことに何の違和感も感じていなかった。森の中に入り込んできた外の人間に会うまでは。自分に遭遇した人間は揃って『大きな獣』だと怯えた。
自分にとって『獣』は、食料となる獲物で、知性の無い、欲求に従う動物だ。森の中にいる外の人間は、たいてい、同じ人を襲う賊で、出くわす度に、(どちらが獣だ)と不快な気分になった。
だが、ひとり草藪の中、獲物を四つ足で追いかけて喰らい、何も着ずに眠り、起きてそれを繰り返す生活をしていると、やはり自分は獣なのだと思い知った。
服は里の、それぞれ番である女たちが作ってくれたものだ。体毛があるので、狼の状態でいれば、寒さは感じない。それでも自分たちがズボンを履くのは、裸でいることが恥ずかしいことだと知っているからだ。それはきっと、最初から人の姿をしている、番の女たちが教えたことなのかもしれない。
最初はいつなのだろうか。どうして、自分たちは番を持つのだろうか。
怖がられる獣が、それでも人間の女と一緒にいたいと望んだ結果、番という鎖で、彼女たちを繋いでいるのではないだろうか。
どちらにせよ、森の中の里での暮らしは、番同士の不動の愛情関係で成り立っている。自分たちは、番だけを愛することで、人の形に成れる。それは、きっと、外見だけではなく、内面もそうなのだろう。自分の欲求のまま他者を襲うような獣性ではなく、家族を愛して、自分たちの暮らす里の安定を何より求める人間性をきっと、番を愛することで得ているのだとルークは感じた。
季節が一周巡った頃、人型をとれるようになった。山の中で何やら互いに争っていた外の人間の男を襲って服を奪うと、それを着て、人里に行ってみることにした。外の人間の生活を知りたいと思った。長時間人の足で歩いたことがなかったので、そのまま歩くと足が痛くなることに気がつき、いったん服を奪った場所に戻り、靴を拾うと、それを履いた。
森を何度か抜けて、人里の近くに辿り着いた。木々のないところへ出るのは腰が引けたが、家や畑のある方へと降りてみた。畑を耕していた農夫は、普段は立ち入りが禁じられている森の方から歩いてくる見慣れない男を訝し気な目で見つめた。
知らない人間が農村へ立ち入ることはまずない。
「……見ない顔だね、あんた。どこから来たんだ?」
急に声をかけられて、びくっと驚いたルークは視線を森の方へ移した。
「――――?」
農夫は眉をひそめたままルークの服装を上から下までじっくりと眺める。
それから叫んだ。
「――賊だ! この前、外れを襲った賊の着てた服だ!」
叫び声を聞きつけた農夫たちが周囲から集まってくる。
「ちょっと、待ってくれ、俺は」
ルークはそう言いながら、後ずさった。この状況はまずい、と感が告げる。
踵を返すと、森に向かって走った。
「この野郎!」
後ろから、罵声と共に何か――空を切る音が追いかけて来た。
「っ!」
右足に痛みを感じて振り返る。足に、弓矢が刺さっていた。
「――備えて、装備しておいて良かったな」
後ろに視線をやると、農夫の一人が更に弓の弦を引いて、ルークの方へ矢を構えていた。
ルークは矢を引き抜くと、吠えた。
人間の姿のまま逃げるのには限界があると感じて、狼の姿に戻る。
農夫たちは驚いた声を上げた。
「――野人!?」
彼らは困惑したような、恐怖の混ざった視線を互いに交わしていた。
1人が低い声で呟く。
「――化け物――」
ルークは舌打ちをすると、矢を足から抜いて投げ捨てた。
そのまま振り返らずに森だけを見て、4つ足で駆けた。
景色は先ほど人間の足で走ったのとは段違いの速度で流れる。
ただ、いくつもの視線が自分を追ってきている気がした。
『化け物』
その言葉が頭の中に響く。
森の茂みに駆け込むと、人里から離れた方へ離れた方へ木々を抜けた。
「クソっ」
人の姿になると、地面を叩いた。
それから何度か人里に降りてみて、同じ思いをした。
それでも、最後に人里に行ったときは、親切な老婆に家に招かれて、しばらく力仕事を提供する代わりに滞在させてもらったこともあったが、そこで提供される人の食事は貧相で、空腹に耐えかねて、その村で飼われいる牛を一頭食べてしまった。その老婆は、『化け物』を匿っていたと、村人に捕まってしまった。助ける隙を見ていたら、翌日には森の近くの絞首台に見せしめのように彼女は吊るされていた。
森に帰りうずくまる。深い緑の海――ここがやはり自分の住処なのだと思い知った。
(もう人里には行かない)
そう決めた。
***
「なあ、どうして、俺なんだ」
「貴方のことが好きだからよ」
「――俺のどこが」
クロエはアメリアに言ったことを繰り返した。
「言葉に出すのは下手だけれど、優しくしてくれたことや、柔らかい毛並みや、温かさや、食事中は無口になるところや、そういうところが全部」
クロエはルークの脇腹の毛並みを撫でながら聞いた。
「ねえ、どうしてお姉さまと最後まで、していないの?」
「最後まで?」
クロエの手がズボンの股のあたりに触れた。
「触らないでくれ」
ルークは鎖を揺らして、その手を払うと、うつむいて黙り込んだ。
「――――」
アメリアを見つけた瞬間、全てが元通りに戻った気がした。心が満たされる感覚があった。今まで感じられなかった、里への方向がわかった。
彼女を連れて、そちらに向かうと、見慣れた里の風景が広がっていた。
「お帰り、ルーク」
叔父と、その番のリーシャと、少し大きくなったその子どもたちが、出迎えてくれた。里の他の人々も。家は綺麗に掃除されていた。リーシャがずっと手入れをしてくれていたようだった。
全部が元通りになったと思った。アメリアの気持ちは、聞かなくてもわかった。彼女もその場所で安らいでいるのがわかった。
「もうやり方はわかっているな」
とブルーノは少し顔をしかめて言った。クロエがここにいたことは、なかったことになっていた。誰も触れない、子どもたちでさえ。
番以外のものをこの場所は受け入れない。
しかし、彼女と過ごした部屋にいると、頻繁にクロエの影が視界にちらついた。
「ねえ、貴方は、私のことが好きじゃない?」
クロエはルークの頬の銀色の毛を撫でた。
「――番以外は、愛せないんだよ、俺たちは。君には、どこか別の場所で、笑って暮らしていてほしいと、思ってた」
ルークは懇願するように、自分にまたがる女に言った。
「……これを、外してくれ。森に戻してほしい、俺たちを」
じゃらりと、手の鎖を揺らす。
「……嫌よ。だって貴方とお姉さまは愛し合っているようには見えないもの。ねえ、一緒にいた時間や、話したことや、そういうことよりも、大事なの? 番は」
ルークは握った拳を見つめて呟いた。
「大事なんだ……俺にとっては……」
クロエは立ち上がると、背を向けた。
「お水は置いておくわね。また、しばらくしたら来るから」
扉が閉まる音がする。ルークは水を口に流し込むと、「くそっ」と吠えた。
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