40 / 76
第五章「業火の魔女ヴァーナ」
40.ミーア・マルシェのお願い
しおりを挟む
ミーア・マルシェは有能な女性だった。
長い黒髪にきりっとした目の美女。頭も良くて気遣いもできる彼女は、孤児としてやって来たにも関わらず使用人へと抜擢された。
まだ十代と若かったがすぐに主任使用人に昇格。同じ境遇の孤児達を思い、『見守り役』であったレフォード達に見受け人の情報を秘かに流してくれる優しい女性でもあった。
そんなミーアに転機が訪れたのはレフォード達兄弟がすべて孤児院から居なくなってすぐのこと。とある理由で孤児の身受けにやって来た男が、使用人として働くミーアに目をつける。
「彼女を身受けすることはできるのか」
孤児や使用人に人権などなかった孤児院。院長は多額の身受け金を前に快く首を縦に振る。こうしてミーアは孤児院を出て別の場所で使用人として働くこととなる。
(え、これって……)
孤児院から全く身受け先を聞かされなかったミーア。
だが乗せられた馬車で国境、ヴェスタ公国との国境を越えて走る馬車の中でさすがの彼女も動揺を隠せなくなっていた。
(私、敵国に売られたの……??)
当時すでにラフェル王国とヴェスタ公国で交戦は始まっていた。その敵国に入って走る馬車。窓から入る涼し気な風とは別に、ミーアは全身に汗をかいていた。
だが身受け先の貴族の家での生活が始まるとそんな心配は杞憂に終わった。
「ラフェルの生活を教えて欲しい」
貴族はラフェルの生活習慣を研究するのが仕事の文官。ミーアは使用人としての仕事をこなしながら貴族にラフェルの生活習慣を伝えて行った。生活は自由で、給金も孤児院時代とは比べられないほど貰えた。
そして有能なミーアの才を知った貴族が政府の政務官試験を受けるよう勧める。合格率が低い超難関試験だったが、ミーアは二回目の試験で無事合格。晴れて政府政務官となる。そこから有能なミーアが上級政務官となるまでにさほど時間を要することはなかった。
若くて美人で有能な政務官。それは国のトップである公爵すら一目置く存在となっていた。
「ミーア!?」
(レフォード!!??)
そんな彼女がラフェル王国正騎士団のスパイがいると報告を受け取り調べにやって来た地下牢で、レフォード達と再会したのはある意味奇跡と言っていい。ミーアが振り返って部下に言う。
「ここから重要な話があるわ。あなた達はもう戻っていいわよ」
「はっ!!」
部下達は敬礼をしてから地下牢を立ち去っていく。
「ミーア……」
長い黒髪、きりっとした目。凛々しい彼女だが優しさに溢れている目は昔と変わらない。ヴェスタ公国の白い制服を着たミーアが牢に近付き声をかける。
「レフォード、一体どうしたの??」
ラフェル王国のアースコード家に行ったはずのレフォードが、ここヴェスタにいる。しかもラフェル正騎士団とは一体どういうことか。更に後ろのふたりも見覚えのある孤児の顔。レフォードが答える。
「どうしてって言うか、ミーアこそなんでこんなところで?」
お互い決して会うはずのない場所での再会に喜びよりも先に困惑してしまっている。ミーアが言う。
「簡単に言うけど、私はヴェスタ公国に引き取られてここの採用試験を受けて今は政務官をしているの」
「そうだったのか。これは驚いた。でもあんた程の人ならそれも納得いく」
「それであなた達はどうしてこんな所に?」
ラフェルに居るはずのレフォード達がヴェスタ地下牢にいる。
「ああ、実は……」
レフォードも簡単にこれまでの事情を説明した。黙って話を聞くミーアが何度も頷く。そして言う。
「……なるほど、そう言うことね。うん、あなたの予想通りうちの魔法隊長『業火の魔女』はヴァーナよ」
「!!」
予想していたことは言え大切な妹と戦っていたことにレフォードが少なからず動揺する。
「ヴァーナに話はしてくれなかったのか?」
ミーアならラフェル王国に兄弟達がたくさんいることを説明できるはず。だがミーアが首を振って答える。
「それは無理。政務官と軍人では接点が少なすぎるし、それに私自身あの子とあんまり面識がなくて。話しかけたこともあるけど全く相手にされなかったの」
ヴァーナの性格を考えればそれも頷ける。兄弟とは仲良くやっていた彼女だが、それ以外の者との会話はあまり記憶にない。ガイルが言う。
「ヴァーナはレフォ兄に言いにベタ惚れだったからな」
「本当にそうよね」
それをあまり快くない顔で同意するミタリア。ミーアが言う。
「あなた達がラフェルの正騎士団に絡んでいたと言うのも驚きだけど、ヴァーナを尋ねてこんなとこまで来たって言うのはもっと驚いたわ。ねえ、レフォード。お願いがあるの」
「お願い?」
真剣な顔で言うミーアにレフォードが尋ね返す。
「そう、ヴァーナを救って欲しいの」
「ヴァーナを、救う??」
意味が分からないレフォード。ミーアが周りを見てから言う。
「そう。でも話の前にここから出なきゃね。こんな場所に居たら何もできないから」
「確かにそうだ」
レフォードが苦笑する。
「とりあえずその偽の身分証を利用するわ。あなた達は本物の行商人。酒を飲んだ勢いで正騎士団なんて言ったけど、あれは嘘だったということにするわ」
「できるのか、そんなこと?」
心配するレフォードにミーアが答える。
「大丈夫。私はラフェルを研究する部署の責任者でもあるの。あなた達は貴重なラフェルの人間として私の家で預かるよう計らうわ」
「すげー、そんなことできるのか??」
判断力、段取り、手際の良さにガイルが驚いて声を上げる。
「大丈夫よ。あなた達はそれに合うように話しをして。後は私が何とかするから」
「分かった。本当に助かる」
レフォードは目の前の少し年上の頼りになる女性に心から感謝する。孤児院時代からずっと世話になりっぱなしである。人生の境遇には恵まれなかったが、兄弟達やミーアなど人には本当に恵まれたと心から思う。ミーアが言う。
「じゃあ、これからあなた達が出られるように手配してくるわ。ここを出たら私の部下と一緒に家に来て」
レフォードが頭を下げて感謝を言う。
「ありがとう。あんたには昔っから世話になりっぱなしだ」
思わず目頭が熱くなるのを堪えながら頭を下げるレフォードにミーアが言う。
「なに言ってるのよ。あなた達は私の弟でしょ? 気にする必要なんて全然ないわよ」
そう言って軽く手を上げ地下牢を出て行くミーア。
「お兄ちゃん、良かったね!」
嬉しそうに言うミタリアにレフォードが答える。
「ああ、本当に彼女には感謝してもしきれない」
意外な再会。だけどそれはレフォードにとっても最も嬉しい再会のひとつとなった。
「ここだ。入れ」
横暴な兵士に連れられてきたのが首都の中心にある立派な邸宅。上級政務官であるミーアが国から貸与されている家だ。無事に剣や荷物なども返してもらったレフォードが装飾美しいドアをノックする。
「いらっしゃい。待ってたわ」
玄関に入ると笑顔のミーアが迎えてくれた。
敵国のスパイでないとは言え、ただの行商人を上級政務官の家に招き入れる。普通なら許されないことなのだが、そこは有能で信頼のあるミーア。その辺りのことはすべて彼女に一任されている。
「部屋は幾つもあるから今日からしばらくここに泊まっていってね。お茶を淹れるわ」
そう言ってミーアがキッチンの方へと歩いて行く。私服姿になったミーアは先の制服姿とは違いとても家庭的な優しさに溢れている。
ぼうっと見惚れていたレフォードの膝を隣に座ったミタリアが勢いよくつねる。
「いてててて!!! 何するだよ!!」
「ふんっ! 知らない」
そう言ってそっぽを向くミタリア。ガイルは小さくため息をつく。
「さあ、どうぞ。ラフェルのお茶よ」
そう言って出されたお茶は、まさにラフェル地方名産のお茶。懐かしい味に三人が心落ち着かせる。湯呑をテーブルに置いたレフォードがミーアに尋ねる。
「それで、ヴァーナの件だが……」
「そうね。是非レフォードにお願いがあるの」
真剣な顔のミーア。レフォードもそれに頷く。
「あの子、ヴェスタに来てからすごく苦労して、今、心が壊れかけちゃってるの……」
「ヴェスタに来た……??」
レフォードの頭に彼女がヴェスタに身受けされた記憶はない。
「凄く魔法が得意で強くて、でも特定の人にしか心を開かなくて……」
ヴァーナの魔法は先の戦いで知っている。孤児院時代よりはるかに強力になっている。
「ラフェル国王がこれ以上の戦争を望まないなら好都合だわ。レフォード、あなたにこの戦争を止めて欲しいの」
「俺に……?」
驚くレフォードにミーアが言う。
「そう、あなたにしかできないことなの」
その意味が分からないレフォード。ミーアが言う。
「あの子はね、ほとんど心も開かないし言うことも全然聞かないの。ある人を除いて」
「ある人……?」
レフォードの言葉にミーアが答える。
「そう、それは『青髪の男』。あなたのことよ、レフォード」
レフォードが黙り込む。確かに幼き頃から面倒を見て来た自分の言うことは聞いてくれる。それが必要ならやるべきだ。いや、元からそのつもりだ。ただひとつ思う。
「なあ、ミーア。一体何があったんだ? ヴァーナに」
それを聞いたミーアの顔が少し曇る。だがレフォードの顔を見て言った。
「きちんと話しておくわ。あなた達には」
レフォード達兄弟の顔もミーア以上に真剣になった。
長い黒髪にきりっとした目の美女。頭も良くて気遣いもできる彼女は、孤児としてやって来たにも関わらず使用人へと抜擢された。
まだ十代と若かったがすぐに主任使用人に昇格。同じ境遇の孤児達を思い、『見守り役』であったレフォード達に見受け人の情報を秘かに流してくれる優しい女性でもあった。
そんなミーアに転機が訪れたのはレフォード達兄弟がすべて孤児院から居なくなってすぐのこと。とある理由で孤児の身受けにやって来た男が、使用人として働くミーアに目をつける。
「彼女を身受けすることはできるのか」
孤児や使用人に人権などなかった孤児院。院長は多額の身受け金を前に快く首を縦に振る。こうしてミーアは孤児院を出て別の場所で使用人として働くこととなる。
(え、これって……)
孤児院から全く身受け先を聞かされなかったミーア。
だが乗せられた馬車で国境、ヴェスタ公国との国境を越えて走る馬車の中でさすがの彼女も動揺を隠せなくなっていた。
(私、敵国に売られたの……??)
当時すでにラフェル王国とヴェスタ公国で交戦は始まっていた。その敵国に入って走る馬車。窓から入る涼し気な風とは別に、ミーアは全身に汗をかいていた。
だが身受け先の貴族の家での生活が始まるとそんな心配は杞憂に終わった。
「ラフェルの生活を教えて欲しい」
貴族はラフェルの生活習慣を研究するのが仕事の文官。ミーアは使用人としての仕事をこなしながら貴族にラフェルの生活習慣を伝えて行った。生活は自由で、給金も孤児院時代とは比べられないほど貰えた。
そして有能なミーアの才を知った貴族が政府の政務官試験を受けるよう勧める。合格率が低い超難関試験だったが、ミーアは二回目の試験で無事合格。晴れて政府政務官となる。そこから有能なミーアが上級政務官となるまでにさほど時間を要することはなかった。
若くて美人で有能な政務官。それは国のトップである公爵すら一目置く存在となっていた。
「ミーア!?」
(レフォード!!??)
そんな彼女がラフェル王国正騎士団のスパイがいると報告を受け取り調べにやって来た地下牢で、レフォード達と再会したのはある意味奇跡と言っていい。ミーアが振り返って部下に言う。
「ここから重要な話があるわ。あなた達はもう戻っていいわよ」
「はっ!!」
部下達は敬礼をしてから地下牢を立ち去っていく。
「ミーア……」
長い黒髪、きりっとした目。凛々しい彼女だが優しさに溢れている目は昔と変わらない。ヴェスタ公国の白い制服を着たミーアが牢に近付き声をかける。
「レフォード、一体どうしたの??」
ラフェル王国のアースコード家に行ったはずのレフォードが、ここヴェスタにいる。しかもラフェル正騎士団とは一体どういうことか。更に後ろのふたりも見覚えのある孤児の顔。レフォードが答える。
「どうしてって言うか、ミーアこそなんでこんなところで?」
お互い決して会うはずのない場所での再会に喜びよりも先に困惑してしまっている。ミーアが言う。
「簡単に言うけど、私はヴェスタ公国に引き取られてここの採用試験を受けて今は政務官をしているの」
「そうだったのか。これは驚いた。でもあんた程の人ならそれも納得いく」
「それであなた達はどうしてこんな所に?」
ラフェルに居るはずのレフォード達がヴェスタ地下牢にいる。
「ああ、実は……」
レフォードも簡単にこれまでの事情を説明した。黙って話を聞くミーアが何度も頷く。そして言う。
「……なるほど、そう言うことね。うん、あなたの予想通りうちの魔法隊長『業火の魔女』はヴァーナよ」
「!!」
予想していたことは言え大切な妹と戦っていたことにレフォードが少なからず動揺する。
「ヴァーナに話はしてくれなかったのか?」
ミーアならラフェル王国に兄弟達がたくさんいることを説明できるはず。だがミーアが首を振って答える。
「それは無理。政務官と軍人では接点が少なすぎるし、それに私自身あの子とあんまり面識がなくて。話しかけたこともあるけど全く相手にされなかったの」
ヴァーナの性格を考えればそれも頷ける。兄弟とは仲良くやっていた彼女だが、それ以外の者との会話はあまり記憶にない。ガイルが言う。
「ヴァーナはレフォ兄に言いにベタ惚れだったからな」
「本当にそうよね」
それをあまり快くない顔で同意するミタリア。ミーアが言う。
「あなた達がラフェルの正騎士団に絡んでいたと言うのも驚きだけど、ヴァーナを尋ねてこんなとこまで来たって言うのはもっと驚いたわ。ねえ、レフォード。お願いがあるの」
「お願い?」
真剣な顔で言うミーアにレフォードが尋ね返す。
「そう、ヴァーナを救って欲しいの」
「ヴァーナを、救う??」
意味が分からないレフォード。ミーアが周りを見てから言う。
「そう。でも話の前にここから出なきゃね。こんな場所に居たら何もできないから」
「確かにそうだ」
レフォードが苦笑する。
「とりあえずその偽の身分証を利用するわ。あなた達は本物の行商人。酒を飲んだ勢いで正騎士団なんて言ったけど、あれは嘘だったということにするわ」
「できるのか、そんなこと?」
心配するレフォードにミーアが答える。
「大丈夫。私はラフェルを研究する部署の責任者でもあるの。あなた達は貴重なラフェルの人間として私の家で預かるよう計らうわ」
「すげー、そんなことできるのか??」
判断力、段取り、手際の良さにガイルが驚いて声を上げる。
「大丈夫よ。あなた達はそれに合うように話しをして。後は私が何とかするから」
「分かった。本当に助かる」
レフォードは目の前の少し年上の頼りになる女性に心から感謝する。孤児院時代からずっと世話になりっぱなしである。人生の境遇には恵まれなかったが、兄弟達やミーアなど人には本当に恵まれたと心から思う。ミーアが言う。
「じゃあ、これからあなた達が出られるように手配してくるわ。ここを出たら私の部下と一緒に家に来て」
レフォードが頭を下げて感謝を言う。
「ありがとう。あんたには昔っから世話になりっぱなしだ」
思わず目頭が熱くなるのを堪えながら頭を下げるレフォードにミーアが言う。
「なに言ってるのよ。あなた達は私の弟でしょ? 気にする必要なんて全然ないわよ」
そう言って軽く手を上げ地下牢を出て行くミーア。
「お兄ちゃん、良かったね!」
嬉しそうに言うミタリアにレフォードが答える。
「ああ、本当に彼女には感謝してもしきれない」
意外な再会。だけどそれはレフォードにとっても最も嬉しい再会のひとつとなった。
「ここだ。入れ」
横暴な兵士に連れられてきたのが首都の中心にある立派な邸宅。上級政務官であるミーアが国から貸与されている家だ。無事に剣や荷物なども返してもらったレフォードが装飾美しいドアをノックする。
「いらっしゃい。待ってたわ」
玄関に入ると笑顔のミーアが迎えてくれた。
敵国のスパイでないとは言え、ただの行商人を上級政務官の家に招き入れる。普通なら許されないことなのだが、そこは有能で信頼のあるミーア。その辺りのことはすべて彼女に一任されている。
「部屋は幾つもあるから今日からしばらくここに泊まっていってね。お茶を淹れるわ」
そう言ってミーアがキッチンの方へと歩いて行く。私服姿になったミーアは先の制服姿とは違いとても家庭的な優しさに溢れている。
ぼうっと見惚れていたレフォードの膝を隣に座ったミタリアが勢いよくつねる。
「いてててて!!! 何するだよ!!」
「ふんっ! 知らない」
そう言ってそっぽを向くミタリア。ガイルは小さくため息をつく。
「さあ、どうぞ。ラフェルのお茶よ」
そう言って出されたお茶は、まさにラフェル地方名産のお茶。懐かしい味に三人が心落ち着かせる。湯呑をテーブルに置いたレフォードがミーアに尋ねる。
「それで、ヴァーナの件だが……」
「そうね。是非レフォードにお願いがあるの」
真剣な顔のミーア。レフォードもそれに頷く。
「あの子、ヴェスタに来てからすごく苦労して、今、心が壊れかけちゃってるの……」
「ヴェスタに来た……??」
レフォードの頭に彼女がヴェスタに身受けされた記憶はない。
「凄く魔法が得意で強くて、でも特定の人にしか心を開かなくて……」
ヴァーナの魔法は先の戦いで知っている。孤児院時代よりはるかに強力になっている。
「ラフェル国王がこれ以上の戦争を望まないなら好都合だわ。レフォード、あなたにこの戦争を止めて欲しいの」
「俺に……?」
驚くレフォードにミーアが言う。
「そう、あなたにしかできないことなの」
その意味が分からないレフォード。ミーアが言う。
「あの子はね、ほとんど心も開かないし言うことも全然聞かないの。ある人を除いて」
「ある人……?」
レフォードの言葉にミーアが答える。
「そう、それは『青髪の男』。あなたのことよ、レフォード」
レフォードが黙り込む。確かに幼き頃から面倒を見て来た自分の言うことは聞いてくれる。それが必要ならやるべきだ。いや、元からそのつもりだ。ただひとつ思う。
「なあ、ミーア。一体何があったんだ? ヴァーナに」
それを聞いたミーアの顔が少し曇る。だがレフォードの顔を見て言った。
「きちんと話しておくわ。あなた達には」
レフォード達兄弟の顔もミーア以上に真剣になった。
30
お気に入りに追加
295
あなたにおすすめの小説
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
Humble Ramble 〜謙虚な少年は異世界を彷徨す〜
西順
ファンタジー
慎ましく生きてきた。
学生の加藤高貴(かとうこうき)は、ひょんな事から異世界アイテールに連れてこられてしまう。
能力値は一般人と同等。スキルは『謙虚』だけ。
ってスキル『謙虚』ってなに!?
これは謙虚に生きるをモットーに掲げる少年が異世界を無双し、いずれ最強になる物語である?
え? 勇者が他にいる? そっちもスキルが『謙虚』? どうなる高貴の異世界生活。
あ、早々に地球に戻ってくるの? どうなる高貴の人生。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる