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第五章「聖女と神騎士」
69.それを恋っていうんです。
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「うわーん、うわーん!!!」
アンナはベッドの布団に包りながら大声で泣いていた。
タイミングが悪かった。
ようやく自分から歩み寄ろうとしていた矢先、ミセルがロレンツに絡む姿を目の当たりにしてしまった。
(アンナ様……)
一緒に部屋にいたリリーは今日はもう無理だろうと思った。リリーはゆっくり歩き、ドアを開いてロレンツに言った。
「今日はもういいわ。帰って」
困惑するロレンツ。奥ではアンナの泣き声が聞こえる。
「だが、しかし……」
リリーが無言で首を横に振る。
それを見たロレンツがリリーに言う。
「分かった。だが決して部屋から出るな。約束してくれ」
「いいわ。約束する」
リリーは青いツインテールを揺らしながらくるりと背を向けドアを閉める。
それを隣で見ていたミセルが甘い声で言う。
「ロレ様ぁ……」
「嬢ちゃんも部屋に帰んな」
ミセルが顔を上げて言う。
「ロレ様はどちらへ?」
「部屋に戻る」
「じゃあ、私も……」
ロレンツが低い声で言う。
「部屋に戻りな」
短いながらも圧のある声。ミセルはすぐにその意味を理解し、一歩下がって頭を下げ言う。
「分かりましたわ。でもお夕食は作って持って行きます。では」
ミセルはもう一度深く頭を下げてその場を去った。
「ふう……」
ロレンツは頭をボリボリと掻きながらひとり自室へと戻った。
「お帰りなさいませ、ご主人様!!」
部屋に戻ったロレンツをメイド服を着たミンファが迎える。
美しい銀色の長髪はアップに上げられ、粉雪のような白い肌に濃紺のメイド服がよく似合う。ロレンツの前に来て一度頭を下げてからミンファが尋ねる。
「お早いお戻りで。何かございましたか?」
ロレンツが困った顔をしながら答える。
「いやー、嬢ちゃんに叱られちまってな……」
「あー、パパ。また何か悪いことしたの??」
部屋の奥からは知ってやって来たイコがロレンツに言う。
今日はなぜか王都学校が突然の休校になり、急遽ミンファに来て貰っていた。ロレンツが答える。
「まあ、悪いことをして叱られるのはいつものことだろう」
(ぷっ)
ミンファはロレンツの家政婦をして、彼のこのような一面を見るのがとても新鮮だった。
底なしの強さを誇り仕事以外には関心がないようなロレンツ。イコとのやり取りは最初会った頃では考えられないようなほど面白いものであった。ミンファが尋ねる。
「何か食べられますか?」
「じゃあ、すまねえが、酒を……」
酒を飲もうと思ったロレンツだが、今は勤務中だと思い出しすぐにコーヒーと言い直す。ミンファはにこって笑って返事をしてキッチンへ向かった。
(ロレロレ様……)
ミンファはお湯を沸かしながらソファーに座って天井を見つめるロレンツを見る。
少し前、実家にジャスター家からの依頼が失敗に終わり、今はキャスタール家の『護衛職』の家政婦をしていると手紙を送った。
実家からはその事実を知り絶望する旨の内容と、そして王家であるキャスタール家によく仕えなさいとの言葉が書いてあった。
ただ直接は書かれていないが、国王が行方不明になり聖女になれない姫を擁するキャスタール家には何も期待していないのは明白だった。
シュー
お湯が沸く。
ミンファはそれを挽かれて粉末になったコーヒー豆にゆっくりと円を描くようかける。同時にきめ細やかな泡が盛り上がるように現れる。
(いい香り……)
ロレンツに教えて貰ったコーヒーの淹れ方。
何も言わず飲んでくれるが何度も作るうち、彼の表情でその出来栄えが分かるようになっていた。きっと些細な表情の変化だろう。他の人が見たら何も分からないはず。そんな彼の顔を見分けられるほど、ミンファはロレンツをずっと見ていた。
「お待たせしました」
フィルター越しに注がれた真っ黒なコーヒー。ミンファがゆっくりテーブルに置くとロレンツが小さな声で感謝を口にする。
「ありがとう」
「はい」
ミンファは軽く頭を下げてキッチンへと戻る。
銀髪のロレンツ。その後姿を見ながら今彼がどんな顔をしてコーヒーを飲んでいるのだろうかとミンファは目を閉じて想像した。
同じネガーベル王城にある最上階の部屋。
その広い聖騎士団長専用の部屋に、副団長キャロルを始め軍の幹部が集まっていた。緊張した面持ちのエルグが皆の前に立って言う。
「突然の招集、礼を言う」
エルグが皆の顔を見回す。
緊張した面持ちの一同が、何が重大な発表があるのだろかとエルグの顔を見つめる。エルグが真剣な顔になって言う。
「重要な話だ。驚かないで聞いて欲しい」
エルグは一旦息を吐いてからそのあり得ない事実を皆に告げた。
沈黙。
いや正確に言えば皆の耳には自分の心臓の鼓動が大きく鳴り響く音が聞こえていた。
ただその事実を知って驚きのあまりすぐに言葉が出なかっただけである。将校のひとりが震えた声で言う。
「エ、エルグ様。それは本当でしょうか……」
ようやく振り絞って出た言葉。
それは皆が思っていたのと同じ言葉であった。エルグが深刻そうな顔で頷き答える。
「残念だが、本当の話だ。今より皆に指示を与える!!」
エルグはそう言うと全ての幹部に対して、周到に準備しておいた計画通りに指示を出した。
「アンナ様……」
ひとしきり泣き終えたアンナにリリーが優しく声をかける。
「リリー……」
アンナは傍に立つリリーの顔を見てまた涙を浮かべる。目を真っ赤に腫らしたアンナがリリーに言う。
「ねえ、私、どうしたらいいの……」
アンナにも非はある。ただそれを今伝えるのは良くない。
「ミセル様のお心変わりには驚きましたが、彼は一生懸命『護衛職』の仕事を全うしようとしています。アンナ様もそんなに気にする必要はありません」
「う、ううっ……」
ミセルという言葉を聞いて再びアンナの顔が曇る。アンナが言う。
「私が悪いんだよね。私が悪い。でも、あいつが他の女と一緒に居るのを見ると、もう訳が分からなくなっちゃって、自制が効かなくて、くすん……、ねえ、私、どうしちゃったのかな……」
リリー自身は経験がない。
ただ幾つかの書物で読んで知っていることがある。リリーが言う。
「それを恋って言うんですよ。アンナ様」
「え、恋……?」
思っても見なかった。
いや、もしかしたら思わないようにしていたのかも知れない。
自分の希望的妄想で、ロレンツが自分に惚れていると思い込んでいたアンナ。でも実はその逆で『自分があいつに惚れていた』のかも知れない。
「私が、あいつのことを……、好き?」
そう初めて口にしたアンナ。
不思議と肩の荷が下り、気持ちが楽になった。これまでもやもやしていた気分は雨上がりの快晴のように晴れ、すっきりした気分になった。アンナが言う。
「リリー、ありがとう。そうね、私あいつが好きなんだわ」
「今更気付いたんですか」
「あら、リリーはずっと気付いていたの?」
「無論です」
アンナはクスッと笑って言う。
「さすがティファール家の才女ね。私より若いのにまるで姑みたいだし」
リリーが驚いた顔で言う。
「な、なんですか!? 姑って!!」
「あはははっ、違うのよ。違うって!!」
リリーは怒りながらも久し振りに見たアンナの笑顔に心から安堵していた。
(悔しいけどアンナ様がそれで幸せになれるのならば私は喜んで祝いたい。アンナ様はやっぱり笑顔がよく似合う……)
リリーは何か吹っ切れて落ち着いた顔になったアンナを笑顔で見つめる。
しかしそんな平和な空気を壊すドアを叩く音が、部屋の中に響いた。
ドンドンドン!!!
「……何、かしら?」
強く何度も叩かれるドアをリリーが見つめて言う。
「誰、なの……?」
仮にもネガーベル王家であるアンナ姫の部屋。この様に強く叩かれることはまずあり得ない。リリーがゆっくりとドアに近付いて尋ねる。
「誰ですか? ここはネガーベルの姫、アンナ様のお部屋ですよ」
リリーの声に外でドアを叩いていた物が答える。
「我等はネガーベル国軍、治安統括部隊の者だ。ここを開けよ。さもなくばドアを破壊する」
リリーの顔が真っ青になる。
国軍治安統括部隊。
いわば王城で治安維持、警察のような仕事をする者達だ。
リリーがアンナの方を向くと、アンナは真剣な顔をして頷いて応えた。リリーがゆっくりとドアを開く。
「どけっ!!」
「きゃあ!!」
開かれると同時に部屋に流入してくる治安部隊。そして不安そうに立っていたアンナに、剣を向けて言った。
「アンナ・キャスタール、お前を国家反逆罪で拘束する!!!」
リリー、そしてアンナは目の前で起きていることを見て、何か悪い夢を見ているんじゃないかと思った。
アンナはベッドの布団に包りながら大声で泣いていた。
タイミングが悪かった。
ようやく自分から歩み寄ろうとしていた矢先、ミセルがロレンツに絡む姿を目の当たりにしてしまった。
(アンナ様……)
一緒に部屋にいたリリーは今日はもう無理だろうと思った。リリーはゆっくり歩き、ドアを開いてロレンツに言った。
「今日はもういいわ。帰って」
困惑するロレンツ。奥ではアンナの泣き声が聞こえる。
「だが、しかし……」
リリーが無言で首を横に振る。
それを見たロレンツがリリーに言う。
「分かった。だが決して部屋から出るな。約束してくれ」
「いいわ。約束する」
リリーは青いツインテールを揺らしながらくるりと背を向けドアを閉める。
それを隣で見ていたミセルが甘い声で言う。
「ロレ様ぁ……」
「嬢ちゃんも部屋に帰んな」
ミセルが顔を上げて言う。
「ロレ様はどちらへ?」
「部屋に戻る」
「じゃあ、私も……」
ロレンツが低い声で言う。
「部屋に戻りな」
短いながらも圧のある声。ミセルはすぐにその意味を理解し、一歩下がって頭を下げ言う。
「分かりましたわ。でもお夕食は作って持って行きます。では」
ミセルはもう一度深く頭を下げてその場を去った。
「ふう……」
ロレンツは頭をボリボリと掻きながらひとり自室へと戻った。
「お帰りなさいませ、ご主人様!!」
部屋に戻ったロレンツをメイド服を着たミンファが迎える。
美しい銀色の長髪はアップに上げられ、粉雪のような白い肌に濃紺のメイド服がよく似合う。ロレンツの前に来て一度頭を下げてからミンファが尋ねる。
「お早いお戻りで。何かございましたか?」
ロレンツが困った顔をしながら答える。
「いやー、嬢ちゃんに叱られちまってな……」
「あー、パパ。また何か悪いことしたの??」
部屋の奥からは知ってやって来たイコがロレンツに言う。
今日はなぜか王都学校が突然の休校になり、急遽ミンファに来て貰っていた。ロレンツが答える。
「まあ、悪いことをして叱られるのはいつものことだろう」
(ぷっ)
ミンファはロレンツの家政婦をして、彼のこのような一面を見るのがとても新鮮だった。
底なしの強さを誇り仕事以外には関心がないようなロレンツ。イコとのやり取りは最初会った頃では考えられないようなほど面白いものであった。ミンファが尋ねる。
「何か食べられますか?」
「じゃあ、すまねえが、酒を……」
酒を飲もうと思ったロレンツだが、今は勤務中だと思い出しすぐにコーヒーと言い直す。ミンファはにこって笑って返事をしてキッチンへ向かった。
(ロレロレ様……)
ミンファはお湯を沸かしながらソファーに座って天井を見つめるロレンツを見る。
少し前、実家にジャスター家からの依頼が失敗に終わり、今はキャスタール家の『護衛職』の家政婦をしていると手紙を送った。
実家からはその事実を知り絶望する旨の内容と、そして王家であるキャスタール家によく仕えなさいとの言葉が書いてあった。
ただ直接は書かれていないが、国王が行方不明になり聖女になれない姫を擁するキャスタール家には何も期待していないのは明白だった。
シュー
お湯が沸く。
ミンファはそれを挽かれて粉末になったコーヒー豆にゆっくりと円を描くようかける。同時にきめ細やかな泡が盛り上がるように現れる。
(いい香り……)
ロレンツに教えて貰ったコーヒーの淹れ方。
何も言わず飲んでくれるが何度も作るうち、彼の表情でその出来栄えが分かるようになっていた。きっと些細な表情の変化だろう。他の人が見たら何も分からないはず。そんな彼の顔を見分けられるほど、ミンファはロレンツをずっと見ていた。
「お待たせしました」
フィルター越しに注がれた真っ黒なコーヒー。ミンファがゆっくりテーブルに置くとロレンツが小さな声で感謝を口にする。
「ありがとう」
「はい」
ミンファは軽く頭を下げてキッチンへと戻る。
銀髪のロレンツ。その後姿を見ながら今彼がどんな顔をしてコーヒーを飲んでいるのだろうかとミンファは目を閉じて想像した。
同じネガーベル王城にある最上階の部屋。
その広い聖騎士団長専用の部屋に、副団長キャロルを始め軍の幹部が集まっていた。緊張した面持ちのエルグが皆の前に立って言う。
「突然の招集、礼を言う」
エルグが皆の顔を見回す。
緊張した面持ちの一同が、何が重大な発表があるのだろかとエルグの顔を見つめる。エルグが真剣な顔になって言う。
「重要な話だ。驚かないで聞いて欲しい」
エルグは一旦息を吐いてからそのあり得ない事実を皆に告げた。
沈黙。
いや正確に言えば皆の耳には自分の心臓の鼓動が大きく鳴り響く音が聞こえていた。
ただその事実を知って驚きのあまりすぐに言葉が出なかっただけである。将校のひとりが震えた声で言う。
「エ、エルグ様。それは本当でしょうか……」
ようやく振り絞って出た言葉。
それは皆が思っていたのと同じ言葉であった。エルグが深刻そうな顔で頷き答える。
「残念だが、本当の話だ。今より皆に指示を与える!!」
エルグはそう言うと全ての幹部に対して、周到に準備しておいた計画通りに指示を出した。
「アンナ様……」
ひとしきり泣き終えたアンナにリリーが優しく声をかける。
「リリー……」
アンナは傍に立つリリーの顔を見てまた涙を浮かべる。目を真っ赤に腫らしたアンナがリリーに言う。
「ねえ、私、どうしたらいいの……」
アンナにも非はある。ただそれを今伝えるのは良くない。
「ミセル様のお心変わりには驚きましたが、彼は一生懸命『護衛職』の仕事を全うしようとしています。アンナ様もそんなに気にする必要はありません」
「う、ううっ……」
ミセルという言葉を聞いて再びアンナの顔が曇る。アンナが言う。
「私が悪いんだよね。私が悪い。でも、あいつが他の女と一緒に居るのを見ると、もう訳が分からなくなっちゃって、自制が効かなくて、くすん……、ねえ、私、どうしちゃったのかな……」
リリー自身は経験がない。
ただ幾つかの書物で読んで知っていることがある。リリーが言う。
「それを恋って言うんですよ。アンナ様」
「え、恋……?」
思っても見なかった。
いや、もしかしたら思わないようにしていたのかも知れない。
自分の希望的妄想で、ロレンツが自分に惚れていると思い込んでいたアンナ。でも実はその逆で『自分があいつに惚れていた』のかも知れない。
「私が、あいつのことを……、好き?」
そう初めて口にしたアンナ。
不思議と肩の荷が下り、気持ちが楽になった。これまでもやもやしていた気分は雨上がりの快晴のように晴れ、すっきりした気分になった。アンナが言う。
「リリー、ありがとう。そうね、私あいつが好きなんだわ」
「今更気付いたんですか」
「あら、リリーはずっと気付いていたの?」
「無論です」
アンナはクスッと笑って言う。
「さすがティファール家の才女ね。私より若いのにまるで姑みたいだし」
リリーが驚いた顔で言う。
「な、なんですか!? 姑って!!」
「あはははっ、違うのよ。違うって!!」
リリーは怒りながらも久し振りに見たアンナの笑顔に心から安堵していた。
(悔しいけどアンナ様がそれで幸せになれるのならば私は喜んで祝いたい。アンナ様はやっぱり笑顔がよく似合う……)
リリーは何か吹っ切れて落ち着いた顔になったアンナを笑顔で見つめる。
しかしそんな平和な空気を壊すドアを叩く音が、部屋の中に響いた。
ドンドンドン!!!
「……何、かしら?」
強く何度も叩かれるドアをリリーが見つめて言う。
「誰、なの……?」
仮にもネガーベル王家であるアンナ姫の部屋。この様に強く叩かれることはまずあり得ない。リリーがゆっくりとドアに近付いて尋ねる。
「誰ですか? ここはネガーベルの姫、アンナ様のお部屋ですよ」
リリーの声に外でドアを叩いていた物が答える。
「我等はネガーベル国軍、治安統括部隊の者だ。ここを開けよ。さもなくばドアを破壊する」
リリーの顔が真っ青になる。
国軍治安統括部隊。
いわば王城で治安維持、警察のような仕事をする者達だ。
リリーがアンナの方を向くと、アンナは真剣な顔をして頷いて応えた。リリーがゆっくりとドアを開く。
「どけっ!!」
「きゃあ!!」
開かれると同時に部屋に流入してくる治安部隊。そして不安そうに立っていたアンナに、剣を向けて言った。
「アンナ・キャスタール、お前を国家反逆罪で拘束する!!!」
リリー、そしてアンナは目の前で起きていることを見て、何か悪い夢を見ているんじゃないかと思った。
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