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セリナ、謁見の間へ
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「ハーレムを解散させるですって……? そのような事、聞いていませんよ!?」
金髪金眼の王太后が眉をひそめて言えば、レオン陛下は落ちついた様子で王太后を見やる。
「たった今、初めて公言したのですから当然です」
「なぜハーレムを解散させる必要があるのですか!?」
「こたび起こった第二王子ライガによる王位簒奪は未遂に終わりましたが、余としては今後、生まれて来る我が子に同じような思いをさせたくは無いからです……。これは他国からの干渉を防ぐという意味もあります」
「他国の干渉?」
「母上も後宮に他国の姫が複数いるというのは、間者を身体の内に飼っているようなものだというのはお分かりでしょう?」
「それは……」
リオネーラ王太后が言葉に窮すると、金髪の国王は遠くを見る様な目で虚空を見据えた。
「第二王子ライガは母親の祖国である白虎王国へ視察に行き、帰国した直後に白虎王国の孤島にのみ生息する魔ダニを利用して余を謀殺しようとした訳ですが、白虎王国としては母親が自国の王族であるライガが金獅子国の王になってくれた方が望ましい」
「こたび、レオン国王が謀殺されかけたのは白虎王国の意向だと?」
銀髪の宰相がうろたえた様子で尋ねるとレオン陛下は首を横に振った。
「いや、首謀者であるライガがすでに死んでいる以上、真相は定かでは無いがそういう可能性も考えられるということだ……。つまり、他国から見ていずれかの王子が王位に就けば自国にとって有益になる為、干渉してくる。という事態は避けたい」
「だからハーレムを解散させると言うのですか?」
「ああ。母親が一人ならば、少なくとも血縁的には他国から見て、誰が王位に就こうが大した違いはない」
「ハーレムを解散させるばかりでなく、母親を一人に?」
王太后が呆然した表情を浮かべていると国王は当然といった様子で頷く。
「うむ。余は婚姻を結んだ正妃とだけ世継ぎを設けるつもりだ」
「という事は国王陛下の婚約者である伯爵令嬢フローラと……」
宰相が国王の顔色をうかがうように呟いたが、金髪の国王は冷めた目でかぶりを振った。
「いや、伯爵令嬢フローラと結婚するつもりはない」
「えっ」
「余はローザと結婚する。そしてローザを正妃とする」
「何故ですか陛下!? よりによって、そんな下級貴族の娘を正妃にするだなんて、あんまりですわ! 私はすでに後宮でお妃教育まで受けているのですよ!?」
レオン陛下の発言を受けて赤髪の伯爵令嬢は声を荒げたが、国王はそんなフローラを冷淡に見据えた。
金髪金眼の王太后が眉をひそめて言えば、レオン陛下は落ちついた様子で王太后を見やる。
「たった今、初めて公言したのですから当然です」
「なぜハーレムを解散させる必要があるのですか!?」
「こたび起こった第二王子ライガによる王位簒奪は未遂に終わりましたが、余としては今後、生まれて来る我が子に同じような思いをさせたくは無いからです……。これは他国からの干渉を防ぐという意味もあります」
「他国の干渉?」
「母上も後宮に他国の姫が複数いるというのは、間者を身体の内に飼っているようなものだというのはお分かりでしょう?」
「それは……」
リオネーラ王太后が言葉に窮すると、金髪の国王は遠くを見る様な目で虚空を見据えた。
「第二王子ライガは母親の祖国である白虎王国へ視察に行き、帰国した直後に白虎王国の孤島にのみ生息する魔ダニを利用して余を謀殺しようとした訳ですが、白虎王国としては母親が自国の王族であるライガが金獅子国の王になってくれた方が望ましい」
「こたび、レオン国王が謀殺されかけたのは白虎王国の意向だと?」
銀髪の宰相がうろたえた様子で尋ねるとレオン陛下は首を横に振った。
「いや、首謀者であるライガがすでに死んでいる以上、真相は定かでは無いがそういう可能性も考えられるということだ……。つまり、他国から見ていずれかの王子が王位に就けば自国にとって有益になる為、干渉してくる。という事態は避けたい」
「だからハーレムを解散させると言うのですか?」
「ああ。母親が一人ならば、少なくとも血縁的には他国から見て、誰が王位に就こうが大した違いはない」
「ハーレムを解散させるばかりでなく、母親を一人に?」
王太后が呆然した表情を浮かべていると国王は当然といった様子で頷く。
「うむ。余は婚姻を結んだ正妃とだけ世継ぎを設けるつもりだ」
「という事は国王陛下の婚約者である伯爵令嬢フローラと……」
宰相が国王の顔色をうかがうように呟いたが、金髪の国王は冷めた目でかぶりを振った。
「いや、伯爵令嬢フローラと結婚するつもりはない」
「えっ」
「余はローザと結婚する。そしてローザを正妃とする」
「何故ですか陛下!? よりによって、そんな下級貴族の娘を正妃にするだなんて、あんまりですわ! 私はすでに後宮でお妃教育まで受けているのですよ!?」
レオン陛下の発言を受けて赤髪の伯爵令嬢は声を荒げたが、国王はそんなフローラを冷淡に見据えた。
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