28 / 40
……アレ?
しおりを挟む
「おはようございます。あら……」
いつものように研究開発部に出勤したトレーシーは、違和感を感じてキョロキョロと部屋を見回した。
いつものように縮尺がおかしい変な空間ではあるが、彼女が感じた違和感はそれではない。
アルバスの席が、妙にスッキリとしている。
「今朝はアルバス先輩が居ないのですね」
「おはよう、トレーシーちゃん。そうなのよ。今日はアルバス、いないのよ。珍しいでしょ? 実家から呼び出しがかかったらしくて……」
「あら。そうなんですか」
(アルバス先輩のお家で、何かあったのかしら?)
首を傾げながらも思わず体に力が入って、トレーシーの体が強張る。急に強くなった不安感を解消したくて、彼女はトラントに聞く。
「トラント部長。アルバス先輩のご実家で、何か大変なことでも起きてしまったのでしょうか?」
「どうかしらね? 特別な情報は何は入っていないけれど……心配いらないわ。多分、怒られてるのよ。あまりにも実家へ帰らないから」
「ふふ。アルバス先輩ならありそうですね」
おどけたように言うトラントに、トレーシーは肩の力をふっと抜いて笑った。
(良かった。……ん? 怒られるなら、良くないかしら? でも。会いたいと思われる方が、私のように追い出されるよりは、いいわよね)
家族というものと縁の薄いトレーシーは、帰らないことを怒られるくらい家族と仲良しなアルバスが少し羨ましいと思う。羨ましい、妬ましいという気持ちがあっても、自覚出来れば気分は落ち着いていくものだ。しかし、今のトレーシーはむしろ逆。アルバスがいない、と、いう事実が化けた不安が心の底を叩き、舞い上がってくるモヤモヤとした感情にトレーシーは戸惑う。
(何かしら? この落ち着かない気持ちは……)
困惑するトレーシーに気付かず、トラントは話しを進めていく。
「と、いう事で。今日はアルバスの代わりに別の人と組んで作業して貰うわ。マーク君っ」
「はい、トラント部長」
トラントはマッチ棒に金髪のクシャクシャ天パのカツラをかぶせたような男を呼んだ。
「今日はマーク君と作業してね、トレーシーちゃん」
「はい、分かりました。よろしくお願い致します、マーク先輩」
「よろしく~」
軽くカーテシーをするトレーシーに、マークは左腕を胸にあてて軽いお辞儀をした。
(マーク先輩とお仕事をするのは初めてだわ)
よくよく考えてみれば、トレーシーが仕事を始めてから一緒に魔法を使う相手は、いつもアルバスであった。
(なぜかしら?)
疑問に答えが出る前に、マークは興味津々でトレーシーに問う。
「で、ボクは何を手伝えばいいの?」
「えっと……魔法薬作りをお願いします。……んっ、アルバス先輩のメモによると……コレかな?」
トレーシーはアルバスの指示通りに薬草を机の上に並べていった。
「ふーん。こんな感じなんだ。コレは乾燥させたモノの方でいいの? 成分を抽出した方のでなく?」
「はい。液状のモノは昨日試したのですが、分離しちゃったので」
「ふーん。乾燥した薬草の方がいい場合もあるのか」
「試してみないと分かりませんけどね。アルバス先輩によると、抽出時に使っている添加物が良くなかったのではないか、というお話でした」
「そんな事もあるんだね。じゃ、試してみようか」
「はい」
いつものようにトレーシーは、大きな鍋の中へと薬草をポイポイと放り込んでいく。
「魔力流すよ」
「はい、私も流します」
「あ、ソレだとちょっと強いかも」
「えっ? すみません、マーク先輩。このくらいでどうですか?」
「あー、それだと弱すぎかも」
「じゃ、このくらいで」
「ん、それだと強い」
魔力を調節しながら流しているのだが、マークとトレーシーのバランスがなかなか整わない。
(アルバス先輩とは、こんな風になった事ないのに……)
首を傾げながらも、トレーシーは相手に合わせて魔力を調整していく。
「このくらいで大丈夫ですか?」
「んー……ちょっと違うみたいけど。まぁとりあえず、このくらいでやってみるかい?」
「はい」
(マーク先輩相手だと調子が出ないわ……)
トレーシーの感覚と合わせるように鍋の中は、薬草たちが混ざり合いそうでいて混ざらない、中途半端な状態になっていた。
「あー、ダメっぽいねぇ」
「そうですね」
鍋の表面には乾燥した薬草が元のままプカプカと浮かんでいる。
抽出液も混ざり合わずにマーブル模様を描き、その間に腐りかけたような生の薬草が踊っているような状態だ。
とても魔法薬には見えない。
(なんだかおかしいわ。昨日までは、こんなことなかったのに……)
「んー、やっぱりアルバス相手でないとダメかぁ」
「えっ?」
「キミとアルバスの魔力って相性いいよね?」
「はい?」
「あ、気付いてないのか。うん、魔力の相性ってあるから、誰とでも一緒に作業できるわけじゃないよ? 知らなかった?」
「知り……いえ、知ってはいますけど……え……」
(魔力の相性……)
知識としては知っている。
魔力というものに相性があることは、学校で教えられたからだ。
だが、実感はない。
トレーシーにはピンと来なくて、その理由を考えてみる。
そして、気付く。
アルバス以外と組んで魔力を使った実験をしてこなかったことに。
(……アレ? 私はなぜ気付かなかったのかしら?)
魔力の相性に関してアルバスが特に何かを言ってくることはなかった。
合わせてやっていると恩着せがましく言われることもなかったし、相性の良さを殊更に騒ぎ立てるということもない。
とても自然に作業を進めていく、それだけだ。
だからトレーシーは、大人の優秀な研究者というものは相手に合わせて魔力を調整できるものだ、と、勝手に思っていた。
(……アレ?)
マークが優秀でない、という訳ではない。
研究開発部に優秀でない者などいないからだ。
魔力の相性が悪くても一緒に仕事をすることはできる。
研究開発部の仕事は、魔法薬を作るだけではない。
だが――――。
(いま一瞬、一瞬だけですけど。マーク先輩と一緒に仕事をするのは嫌だと思ってしまいましたわ)
仕事を一緒にするだけならば、相手は誰でも構わないはずだ。
ここは変人ばかりだが、優秀な人材しかない場所。
その中でトレーシーは一番の下っ端で、相手を選べるような立場ではない。
(何か……アレ?)
「ダメなもんに固執しててもしょーがないよねぇ。別のことしようか。魔道具の方なら手伝えるかも。……って、ねぇキミ? 聞いてる?」
「……あ、はい。すみません。でしたら魔道具のほうを……」
トレーシーは、考えがごちゃごちゃとしてまとまらず今日は仕事になりそうにないわ、と、思いつつも、魔道具を開発している場所にマークを案内する。
アルバス発案『ロマンチック魔道具』を見て渋い顔をしているマークを眺めながらトレーシーは、自分のなかに沸いた不思議な感情に首をかしげた。
いつものように研究開発部に出勤したトレーシーは、違和感を感じてキョロキョロと部屋を見回した。
いつものように縮尺がおかしい変な空間ではあるが、彼女が感じた違和感はそれではない。
アルバスの席が、妙にスッキリとしている。
「今朝はアルバス先輩が居ないのですね」
「おはよう、トレーシーちゃん。そうなのよ。今日はアルバス、いないのよ。珍しいでしょ? 実家から呼び出しがかかったらしくて……」
「あら。そうなんですか」
(アルバス先輩のお家で、何かあったのかしら?)
首を傾げながらも思わず体に力が入って、トレーシーの体が強張る。急に強くなった不安感を解消したくて、彼女はトラントに聞く。
「トラント部長。アルバス先輩のご実家で、何か大変なことでも起きてしまったのでしょうか?」
「どうかしらね? 特別な情報は何は入っていないけれど……心配いらないわ。多分、怒られてるのよ。あまりにも実家へ帰らないから」
「ふふ。アルバス先輩ならありそうですね」
おどけたように言うトラントに、トレーシーは肩の力をふっと抜いて笑った。
(良かった。……ん? 怒られるなら、良くないかしら? でも。会いたいと思われる方が、私のように追い出されるよりは、いいわよね)
家族というものと縁の薄いトレーシーは、帰らないことを怒られるくらい家族と仲良しなアルバスが少し羨ましいと思う。羨ましい、妬ましいという気持ちがあっても、自覚出来れば気分は落ち着いていくものだ。しかし、今のトレーシーはむしろ逆。アルバスがいない、と、いう事実が化けた不安が心の底を叩き、舞い上がってくるモヤモヤとした感情にトレーシーは戸惑う。
(何かしら? この落ち着かない気持ちは……)
困惑するトレーシーに気付かず、トラントは話しを進めていく。
「と、いう事で。今日はアルバスの代わりに別の人と組んで作業して貰うわ。マーク君っ」
「はい、トラント部長」
トラントはマッチ棒に金髪のクシャクシャ天パのカツラをかぶせたような男を呼んだ。
「今日はマーク君と作業してね、トレーシーちゃん」
「はい、分かりました。よろしくお願い致します、マーク先輩」
「よろしく~」
軽くカーテシーをするトレーシーに、マークは左腕を胸にあてて軽いお辞儀をした。
(マーク先輩とお仕事をするのは初めてだわ)
よくよく考えてみれば、トレーシーが仕事を始めてから一緒に魔法を使う相手は、いつもアルバスであった。
(なぜかしら?)
疑問に答えが出る前に、マークは興味津々でトレーシーに問う。
「で、ボクは何を手伝えばいいの?」
「えっと……魔法薬作りをお願いします。……んっ、アルバス先輩のメモによると……コレかな?」
トレーシーはアルバスの指示通りに薬草を机の上に並べていった。
「ふーん。こんな感じなんだ。コレは乾燥させたモノの方でいいの? 成分を抽出した方のでなく?」
「はい。液状のモノは昨日試したのですが、分離しちゃったので」
「ふーん。乾燥した薬草の方がいい場合もあるのか」
「試してみないと分かりませんけどね。アルバス先輩によると、抽出時に使っている添加物が良くなかったのではないか、というお話でした」
「そんな事もあるんだね。じゃ、試してみようか」
「はい」
いつものようにトレーシーは、大きな鍋の中へと薬草をポイポイと放り込んでいく。
「魔力流すよ」
「はい、私も流します」
「あ、ソレだとちょっと強いかも」
「えっ? すみません、マーク先輩。このくらいでどうですか?」
「あー、それだと弱すぎかも」
「じゃ、このくらいで」
「ん、それだと強い」
魔力を調節しながら流しているのだが、マークとトレーシーのバランスがなかなか整わない。
(アルバス先輩とは、こんな風になった事ないのに……)
首を傾げながらも、トレーシーは相手に合わせて魔力を調整していく。
「このくらいで大丈夫ですか?」
「んー……ちょっと違うみたいけど。まぁとりあえず、このくらいでやってみるかい?」
「はい」
(マーク先輩相手だと調子が出ないわ……)
トレーシーの感覚と合わせるように鍋の中は、薬草たちが混ざり合いそうでいて混ざらない、中途半端な状態になっていた。
「あー、ダメっぽいねぇ」
「そうですね」
鍋の表面には乾燥した薬草が元のままプカプカと浮かんでいる。
抽出液も混ざり合わずにマーブル模様を描き、その間に腐りかけたような生の薬草が踊っているような状態だ。
とても魔法薬には見えない。
(なんだかおかしいわ。昨日までは、こんなことなかったのに……)
「んー、やっぱりアルバス相手でないとダメかぁ」
「えっ?」
「キミとアルバスの魔力って相性いいよね?」
「はい?」
「あ、気付いてないのか。うん、魔力の相性ってあるから、誰とでも一緒に作業できるわけじゃないよ? 知らなかった?」
「知り……いえ、知ってはいますけど……え……」
(魔力の相性……)
知識としては知っている。
魔力というものに相性があることは、学校で教えられたからだ。
だが、実感はない。
トレーシーにはピンと来なくて、その理由を考えてみる。
そして、気付く。
アルバス以外と組んで魔力を使った実験をしてこなかったことに。
(……アレ? 私はなぜ気付かなかったのかしら?)
魔力の相性に関してアルバスが特に何かを言ってくることはなかった。
合わせてやっていると恩着せがましく言われることもなかったし、相性の良さを殊更に騒ぎ立てるということもない。
とても自然に作業を進めていく、それだけだ。
だからトレーシーは、大人の優秀な研究者というものは相手に合わせて魔力を調整できるものだ、と、勝手に思っていた。
(……アレ?)
マークが優秀でない、という訳ではない。
研究開発部に優秀でない者などいないからだ。
魔力の相性が悪くても一緒に仕事をすることはできる。
研究開発部の仕事は、魔法薬を作るだけではない。
だが――――。
(いま一瞬、一瞬だけですけど。マーク先輩と一緒に仕事をするのは嫌だと思ってしまいましたわ)
仕事を一緒にするだけならば、相手は誰でも構わないはずだ。
ここは変人ばかりだが、優秀な人材しかない場所。
その中でトレーシーは一番の下っ端で、相手を選べるような立場ではない。
(何か……アレ?)
「ダメなもんに固執しててもしょーがないよねぇ。別のことしようか。魔道具の方なら手伝えるかも。……って、ねぇキミ? 聞いてる?」
「……あ、はい。すみません。でしたら魔道具のほうを……」
トレーシーは、考えがごちゃごちゃとしてまとまらず今日は仕事になりそうにないわ、と、思いつつも、魔道具を開発している場所にマークを案内する。
アルバス発案『ロマンチック魔道具』を見て渋い顔をしているマークを眺めながらトレーシーは、自分のなかに沸いた不思議な感情に首をかしげた。
4
お気に入りに追加
216
あなたにおすすめの小説
婚約破棄を目撃したら国家運営が破綻しました
ダイスケ
ファンタジー
「もう遅い」テンプレが流行っているので書いてみました。
王子の婚約破棄と醜聞を目撃した魔術師ビギナは王国から追放されてしまいます。
しかし王国首脳陣も本人も自覚はなかったのですが、彼女は王国の国家運営を左右する存在であったのです。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話。
何でリアルな中世ヨーロッパを舞台にしないかですって? そんなのトイレ事情に決まってるでしょーが!!
京衛武百十
ファンタジー
異世界で何で魔法がやたら発展してるのか、よく分かったわよ。
戦争の為?。違う違う、トイレよトイレ!。魔法があるから、地球の中世ヨーロッパみたいなトイレ事情にならずに済んだらしいのよ。
で、偶然現地で見付けた微生物とそれを操る魔法によって、私、宿角花梨(すくすみかりん)は、立身出世を計ることになったのだった。
ギフト【ズッコケ】の軽剣士は「もうウンザリだ」と追放されるが、実はズッコケる度に幸運が舞い込むギフトだった。一方、敵意を向けた者達は秒で
竹井ゴールド
ファンタジー
軽剣士のギフトは【ズッコケ】だった。
その為、本当にズッコケる。
何もないところや魔物を発見して奇襲する時も。
遂には仲間達からも見放され・・・
【2023/1/19、出版申請、2/3、慰めメール】
【2023/1/28、24hポイント2万5900pt突破】
【2023/2/3、お気に入り数620突破】
【2023/2/10、出版申請(2回目)、3/9、慰めメール】
【2023/3/4、出版申請(3回目)】
【未完】
究極妹属性のぼっち少女が神さまから授かった胸キュンアニマルズが最強だった
盛平
ファンタジー
パティは教会に捨てられた少女。パティは村では珍しい黒い髪と黒い瞳だったため、村人からは忌子といわれ、孤独な生活をおくっていた。この世界では十歳になると、神さまから一つだけ魔法を授かる事ができる。パティは神さまに願った。ずっと側にいてくれる友達をくださいと。
神さまが与えてくれた友達は、犬、猫、インコ、カメだった。友達は魔法でパティのお願いを何でも叶えてくれた。
パティは友達と一緒に冒険の旅に出た。パティの生活環境は激変した。パティは究極の妹属性だったのだ。冒険者協会の美人受付嬢と美女の女剣士が、どっちがパティの姉にふさわしいかケンカするし、永遠の美少女にも気に入られてしまう。
ぼっち少女の愛されまくりな旅が始まる。
へぇ。美的感覚が違うんですか。なら私は結婚しなくてすみそうですね。え?求婚ですか?ご遠慮します
如月花恋
ファンタジー
この世界では女性はつり目などのキツい印象の方がいいらしい
全くもって分からない
転生した私にはその美的感覚が分からないよ
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる