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第9話 赤い靴をささげる少年
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「ついでだから、少し町を歩きたいわ」
「いいですね!」
ステラが嬉しそうに同意する。
リアムはにこりとして、ルシアに言った。
「迷子にならないように手をつなぐことが条件です」
ルシアはぷくりと頬を膨らませる。
「迷子になんてならないわ。もう子どもじゃないのよ」
「…さようでございますか。では、町歩きはなしということで」
「えっ!いやよ。…手をつなぐわ。それならいいんでしょう?」
リアムは満足そうに手を差し出した。
仕方なくルシアはリアムの手を取った。
それをステラは生温かい目で見ていた。
リアムはステラの視線を感じてもどこ吹く風で、ルシアの手を握った。
「それで、どちらへ?」
「まずは今流行っているお菓子を食べてみたいわ。黒くてお山みたいな形と聞いたの」
「お嬢様、それはたぶんカヌレのことですわ」
「そう、それよ!リアムは知っている?」
「もちろんでございます。ではカヌレを売っているお店へ参りましょう」
リアムの案内でカヌレ店へと向かうと、そこには小さな菓子屋があった。
道路に面してショーケースが置いてあり、たくさんのカヌレが並べてあった。
イートインコーナーはなく、すぐに食べたい客は近くの公園のベンチに座って食べている。
噂通り人気があるようで行列ができている。
「私が買ってきますので、お嬢様とリアムさんはベンチで待っていてください」
「わかったわ」
ステラが列に並び、リアムはベンチにハンカチを敷いた。
「お嬢様、こちらへどうぞ」
「ありがとう」
ルシアが座ると、リアムはすぐそばに立った。
待っている間、ルシアは辺りを見回し、路傍に立つ少年の銅像に目を止めた。
この少年の像は、赤い靴をささげる少年、と題されている。
むかしむかし、赤い靴を履いていた女の子が異国の船に乗せられた際に、靴が脱げてしまったそうな。
少年はその女の子に恋をして、落ちた靴を拾い持ち主を探して異国へ渡ったとかなんとか。
「この靴に足がぴったり入る女の子を探しているのです」
「そんなの、たくさんいるだろ?」
といったやり取りがあったとかなかったとか。
そういう謂れのある銅像である。
ルシアはこの逸話を聞いて、幼いころから疑問に思うことがあった。
「ねぇ、リアム。あの少年が探している女の子は、なぜ異国の船に乗せられたの?靴が落ちても拾えないくらい急いでいたの?」
リアムはしばし顎に手を当て考えた後、ルシアが思いもしなかったストーリーを語った。
「私が思うに…少女は人さらいに遭ったのでしょう。この銅像が建てられたのは20年ほど前ですが、元となった物語がいつ頃の話なのかはわかっていません。銅像が建った数年前は、隣の大陸から異国人が上陸しては人をさらって行くという事件が頻発していた時期に当たります。少女がさらわれて連れ去られたと考えるのが妥当かと」
ルシアは衝撃を受けて目を見開いている。
「…そうだったの?さらわれた人たちは、どうなってしまったの?」
「さあ…。奴隷にされた者もいたでしょう」
「20年前だったら、お父様はもう爵位を継いでこの領地を治めていたはずだわ。そんな犯罪をお父様は見逃してしまったの?」
「旦那様は若くして爵位を継いだばかりで仕事に忙殺されていたと聞いています。このような犯罪がまかり通っているとは知らなかったか、知っても手が回らなかったのでしょう」
「そうだったの…」
領地で起きていた事件に衝撃を受け、少しだけルシアがしょんぼりしてしまった。
「…私と出会った日のことを覚えていますか?」
「リアムと出会った日?ええ、少し」
リアムとルシアが出会ったのは10年前、ルシアが6歳だった時だ。
父の視察に付いて行った町中で、いつの間にかお供のメイドたちとはぐれて迷子になってしまったことがある。
どんどん裏道を進んでしまい途方に暮れた時だった。
見ず知らずの男に腕をつかまれ、どこかへ連れて行かれそうになったルシアを助け出したのがリアムだった。
「お嬢様は裏道に迷い込まれ、私が通りがかった時、怪しい男に担ぎ上げられていました。運が悪ければさらわれていたことでしょう」
「…そうだったわ。とてもおそろしかったわ」
ルシアは大きな男に腕をつかまれ、抵抗する間もなく担がれたことを思い出した。
リアムがいなければどうなっていたことか。
「お嬢様を助け大通りまで連れてきたところで、家の者たちがお嬢様を見つけ無事に帰れたわけですが、その後、旦那様は人身売買組織を徹底的に壊滅させたのですよ」
「え?そうだったの?知らなかったわ」
「お嬢様の耳には入れなかったのでしょう。捕まった男たちはスパニエル大陸のポルタの地下組織とつながりがあったようです。赤い靴の少女も、もしかしたらポルタに連れて行かれたのかもしれませんね」
「ポルタ…」
スパニエル大陸の国々とは交易がある。
ここサガンの港から船が出て、スパニエル大陸の最南端に位置するアンダレジア国に着く。
スパニエル大陸から届く珍しい品々が、子どもの頃からルシアは大好きだった。
ポルタは内陸に位置するため、直接の往来はなく、ポルタの物産品が届くことはあまりない。
そんな異国から、人さらいがオーウェルズ国に入り込んでいることが、ルシアには実感できなかった。
「この10年間は幼い子供の行方不明はほとんど起きていませんでした。国内の人身売買組織は完全につぶされたためです。ところがここ最近、また数名の行方不明者が出ているのですよ。再び悪党どもが巣食っているのではないかと」
「まぁ…そんなこと知らなかったわ。もっと市井のことを勉強しなくては駄目ね」
そんなやり取りをしていると、ようやくカヌレを買えたステラが二人のもとへやって来た。
「お待たせしました!できたてですよ!」
「わぁ!甘い香りがするわ。ありがとう、ステラ」
「どういたしましてです」
三人はベンチに並んで座り、カヌレを美味しくいただいたのだった。
「いいですね!」
ステラが嬉しそうに同意する。
リアムはにこりとして、ルシアに言った。
「迷子にならないように手をつなぐことが条件です」
ルシアはぷくりと頬を膨らませる。
「迷子になんてならないわ。もう子どもじゃないのよ」
「…さようでございますか。では、町歩きはなしということで」
「えっ!いやよ。…手をつなぐわ。それならいいんでしょう?」
リアムは満足そうに手を差し出した。
仕方なくルシアはリアムの手を取った。
それをステラは生温かい目で見ていた。
リアムはステラの視線を感じてもどこ吹く風で、ルシアの手を握った。
「それで、どちらへ?」
「まずは今流行っているお菓子を食べてみたいわ。黒くてお山みたいな形と聞いたの」
「お嬢様、それはたぶんカヌレのことですわ」
「そう、それよ!リアムは知っている?」
「もちろんでございます。ではカヌレを売っているお店へ参りましょう」
リアムの案内でカヌレ店へと向かうと、そこには小さな菓子屋があった。
道路に面してショーケースが置いてあり、たくさんのカヌレが並べてあった。
イートインコーナーはなく、すぐに食べたい客は近くの公園のベンチに座って食べている。
噂通り人気があるようで行列ができている。
「私が買ってきますので、お嬢様とリアムさんはベンチで待っていてください」
「わかったわ」
ステラが列に並び、リアムはベンチにハンカチを敷いた。
「お嬢様、こちらへどうぞ」
「ありがとう」
ルシアが座ると、リアムはすぐそばに立った。
待っている間、ルシアは辺りを見回し、路傍に立つ少年の銅像に目を止めた。
この少年の像は、赤い靴をささげる少年、と題されている。
むかしむかし、赤い靴を履いていた女の子が異国の船に乗せられた際に、靴が脱げてしまったそうな。
少年はその女の子に恋をして、落ちた靴を拾い持ち主を探して異国へ渡ったとかなんとか。
「この靴に足がぴったり入る女の子を探しているのです」
「そんなの、たくさんいるだろ?」
といったやり取りがあったとかなかったとか。
そういう謂れのある銅像である。
ルシアはこの逸話を聞いて、幼いころから疑問に思うことがあった。
「ねぇ、リアム。あの少年が探している女の子は、なぜ異国の船に乗せられたの?靴が落ちても拾えないくらい急いでいたの?」
リアムはしばし顎に手を当て考えた後、ルシアが思いもしなかったストーリーを語った。
「私が思うに…少女は人さらいに遭ったのでしょう。この銅像が建てられたのは20年ほど前ですが、元となった物語がいつ頃の話なのかはわかっていません。銅像が建った数年前は、隣の大陸から異国人が上陸しては人をさらって行くという事件が頻発していた時期に当たります。少女がさらわれて連れ去られたと考えるのが妥当かと」
ルシアは衝撃を受けて目を見開いている。
「…そうだったの?さらわれた人たちは、どうなってしまったの?」
「さあ…。奴隷にされた者もいたでしょう」
「20年前だったら、お父様はもう爵位を継いでこの領地を治めていたはずだわ。そんな犯罪をお父様は見逃してしまったの?」
「旦那様は若くして爵位を継いだばかりで仕事に忙殺されていたと聞いています。このような犯罪がまかり通っているとは知らなかったか、知っても手が回らなかったのでしょう」
「そうだったの…」
領地で起きていた事件に衝撃を受け、少しだけルシアがしょんぼりしてしまった。
「…私と出会った日のことを覚えていますか?」
「リアムと出会った日?ええ、少し」
リアムとルシアが出会ったのは10年前、ルシアが6歳だった時だ。
父の視察に付いて行った町中で、いつの間にかお供のメイドたちとはぐれて迷子になってしまったことがある。
どんどん裏道を進んでしまい途方に暮れた時だった。
見ず知らずの男に腕をつかまれ、どこかへ連れて行かれそうになったルシアを助け出したのがリアムだった。
「お嬢様は裏道に迷い込まれ、私が通りがかった時、怪しい男に担ぎ上げられていました。運が悪ければさらわれていたことでしょう」
「…そうだったわ。とてもおそろしかったわ」
ルシアは大きな男に腕をつかまれ、抵抗する間もなく担がれたことを思い出した。
リアムがいなければどうなっていたことか。
「お嬢様を助け大通りまで連れてきたところで、家の者たちがお嬢様を見つけ無事に帰れたわけですが、その後、旦那様は人身売買組織を徹底的に壊滅させたのですよ」
「え?そうだったの?知らなかったわ」
「お嬢様の耳には入れなかったのでしょう。捕まった男たちはスパニエル大陸のポルタの地下組織とつながりがあったようです。赤い靴の少女も、もしかしたらポルタに連れて行かれたのかもしれませんね」
「ポルタ…」
スパニエル大陸の国々とは交易がある。
ここサガンの港から船が出て、スパニエル大陸の最南端に位置するアンダレジア国に着く。
スパニエル大陸から届く珍しい品々が、子どもの頃からルシアは大好きだった。
ポルタは内陸に位置するため、直接の往来はなく、ポルタの物産品が届くことはあまりない。
そんな異国から、人さらいがオーウェルズ国に入り込んでいることが、ルシアには実感できなかった。
「この10年間は幼い子供の行方不明はほとんど起きていませんでした。国内の人身売買組織は完全につぶされたためです。ところがここ最近、また数名の行方不明者が出ているのですよ。再び悪党どもが巣食っているのではないかと」
「まぁ…そんなこと知らなかったわ。もっと市井のことを勉強しなくては駄目ね」
そんなやり取りをしていると、ようやくカヌレを買えたステラが二人のもとへやって来た。
「お待たせしました!できたてですよ!」
「わぁ!甘い香りがするわ。ありがとう、ステラ」
「どういたしましてです」
三人はベンチに並んで座り、カヌレを美味しくいただいたのだった。
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