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 見せなかった分、触る事で補うかのように、ゆっくりと形を確かめるように弄られる。
「クロエの中も教えてもらうよ。あぁ柔らかく指が包み込まれるようだ。例えようのない心地だな。非常に……挿れても無いのにペニスが刺激される」
太もも辺りに擦り付けられる陰茎が熱く、雫が肌を濡らす。
指を挿入しながら芽も弄られ、何かがどんどん溜まって行く。
タイミングよく指を増やされ、器用に芽も擦り上げられて、何かが一気に弾けた。
「あ、あ、いやっ、あぁっ!んーんっ!!!」
目の前も頭の中も光がいっぱい。
光がゆっくりと消えると心臓の速い鼓動が頭の中を占領して、やっと自分の体が勝手に跳ねていることを認識できた。
「これがクロエのエクスタシーか。神秘的でとても美しい。クロエの中も僕の指を締め付けて喜びを伝えてくれている。健気で可愛い」
ニコラス様が話しているけど、頭の中が真っ白で、聞こえているのに外国語のように理解できない。
「クロエ、悪いがもう我慢できそうにない。クロエの艶やかな表情は媚薬だ」
ぼんやりとした頭を何とか働かせ、重い腕を上げ陰茎に手を伸ばす。この子は泣きっぱなしだけど我慢強い子ね。
頭のつるりとした部分を撫でると、唸り声をあげたニコラス様がまた根元をぎゅうっと絞めた。
そんな風に握ったら可哀そうだわ。このニコラス様の泣き虫さんが欲しい
「きて……わたしも、ほしい」
「取って来る!」
キスを一つ落として、ブンッとペニスを上下させながら飛ぶようにベッドから降りる。
全裸の後姿を見ていると、やっと頭の霧が晴れて来た。随分と恥ずかしい言葉を言ってしまった。
羞恥心より本能が勝って、どうしてもあの太いものを奥まで挿れて欲しいと新たな蜜を零しながらオスの証を欲している。
「欲しい……」
蜜をこぼしながらムズムズする場所に自分の手を伸ばすが、ニコラス様の手じゃないと神経が拒否する。
「クロエ、自分で触っているのかい?……気持ちいい?その姿は卑猥ですごくそそられるな」
また根元を握って我慢しているニコラス様を見て、そんなことしてないで挿れて欲しいと泣けてくる。
「気持ちよくないの、これじゃないの……」
「くそっ!待ってくれ。すぐに準備するからな!……焦るな、一枚しかないんだから破ってしまったら気が狂う」
ベッドの横で仁王立ちしたまま、赤い箱から取り出した避妊具をゆっくりと被せて行く。
ニコラス様の力の入った腹筋と震える手を見て、こちらまで緊張してしまう。
ゆっくりと確実に根元まで被せて、顔を上げこちらを見た。
「いいか?」
返事の代わりに両手を伸ばした。


「いっ!」
いたい!体の真ん中から引き裂かれているみたい。奥歯をかみしめながら我慢する。
絶対に痛いって言わない!最後までしてほしい。
「申し訳ない。痛いんだな。どうすればいいんだ……」
「お願い止めないで」
ニコラス様の腕に縋り付いて懇願する。
「……止めないよ」
ニコラス様の方が泣きそうだわ。
滑らかな頬に手を添え、まだ大丈夫だと伝える。
ぐちゅぐちゅと入り口で鳴る水音から、全く進んでいないのが分かる。
「ゆっくりする。馴染ませながら進もう」
それからは呼吸を合わせながら持久戦に挑んだ。
深呼吸をして、息を吐き出している時に少し進む。
馴染むまで待って、また深呼吸して進める。
長い時間を掛けてやっとお互いの肌が触れた。
「挿った。クロエ、全部挿ったぞ」
ニコラス様の汗がぽたりと胸に落ちる。
「うん、いっぱいです。……幸せ」
顔を上げたニコラス様の汗が、今度は首筋に落ちてぶるりと体が震えた。
「ぐうぅ!!で、出るな!ダメだ!今出たらお前を氷漬けにしてやる!」
自分の陰茎を脅しながら根元を絞ろうと伸ばした手が、引き伸ばされてむき出しになっていた秘芽をかすってしまう。
「あ、あぁん」
思わず腰が揺れてしまい、ニコラス様がペニスを押し込む。
ニコラス様の柔毛に押しつぶされた秘芽が得も言われぬ快感を伝えて来てまた腰が揺れる。
「動いて、お願い動いて下さい!またイッてしまいそうなの!」
「わ、わかった!動くぞっ!」
おそるおそる始まった打ち付けが、だんだん大きくなり、肌を打ち付け合う高い音が辺りに響く。
「う、うぅー、気持ちいい!クロエ、もうあまり、もたない!」
「は、はい、私も、もう、あ、あ、押し付けちゃ!ああーーーっ!」
足の指が丸まりシーツを掴みながら絶頂して腰が跳ねる。
「くっ!絞られ!イク!!あぁーー!!!」
ニコラス様が雄たけびを上げながら、奥の奥でほとばしらせた。
中で陰茎が跳ねたのを感じて、もう一段階高みに放り投げられ全身が跳ねる。
腰どころか胸まではしたなく揺れているが止められない。
「あぁん、きもちい、い、あ、あ」
ゆらりゆらりと降りて来る間も、絞るように脈を打ち、子孫を残そうと最後の一滴まで貪欲に求める。
ニコラス様も膜に包まれているのに、最後の一滴まで出そうと、私の脈動に合わせ腰を揺らす。
「……これほどの快感が世の中に存在するとは恐ろしい。もう少し長くクロエの中に居たかったけど、クロエとこの体験を共有できただけで世界が変わった気がする」
変わった世界で幸せになって下さい。何よりあなたの幸せを願っています。
「クロエ、痛い思いまでして受け入れてくれてありがとう。愛している」
キスをして、ペニスをずるりと抜く。
「私も大好きです。でも受け入れたんじゃなくて、私が誘ったんですよ!」
後処理をしていたニコラス様がキョトンとした顔で振り向いてから破顔した。
「それは光栄だな」
なんて素敵な笑顔だろう。自然で生命力にあふれている。
出会ったころのニコラス様では想像できなかった笑顔だわ。この笑顔を見れただけで幸せ。

 思ったより出血が多くて、シーツを洗う羽目になったが、ニコラス様がすべてしてくれた。
横になっていると、隣に全裸のまますべり込んできて、そっとお腹を撫でられる。
「痛かっただろ?出血も多かった」
「洗濯して頂きありがとうございます。まだちょっと動けなくて……助かりました」
「そのくらい当たり前だ。少し眠ろう。疲れただろう?朝起きて食事をしながら今後の話をしよう。愛してるよ」
キスをしてから頭を撫でられ、瞼を下ろす。呼吸を深くして寝息に聞こえるように意識しながら、体の力も抜く。
しばらくして、ニコラス様の手が止まりシーツに落ちた。
それからも聞き耳を立て、確実に深い眠りに移るまで待ってから、ゆっくりと瞼を開けた。

【マーガレット、クロエは女神だ。女神が僕の童貞をもらってくれるなんて夢だろうか?夢ならどうかこのまま覚めないで……】
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