357 / 509
第七章
第三百五十六話 戦いの後 妖精と悪魔
しおりを挟む
エルミアはすっかり元通りになった天空のエルディンの大通りに、呆然として立っていた。今のエルミアは珍しくテディベアを頭に載せておらず、パーティーメンバーも一緒ではないので一人きりである。テディベアは狐の神なる存在との会合に参加させると言われて、フォルティシモに連れて行かれた。
天空のエルディンは強大な魔物たちに襲われ、地上のエルディンと同じように燃えてしまったにも関わらず、今や何事もなかったかのようにいつもの街並みを見せていた。
「まるで夢の中の出来事だったみたいに、何もかも元通りになってるわ」
エルミアにはよく分からなかったけれど、件のフォルティシモは『バックアップ』とか『リストア』なんて単語を使って説明してくれた後、エルディン全土を戦争前の状態まで戻したのだ。エルミアが夢か幻を疑ってしまうのも仕方がない。
エルフや元奴隷たちもフォルティシモの常識外れの力に慣れていたはずなのに、まだまだ認識が不足していたらしい。
「エルミアさん! フォルティシモさんは建物なんかを戻しただけなので、怪我人や………命を落とされた方は戻っていません! 急いでフォルティシモさんの像の前に集めてください! 私が、やります!」
すべて終わった気持ちになっていたエルミアへ活を入れたのは、冒険者パーティ<青翼の弓とオモダカ>のフィーナだった。彼女はあの黄金の狐人族の友人で、そのお陰でフォルティシモから相当な優遇を受けている。その優遇っぷりは、フォルティシモたち以外で唯一の【蘇生】スキルを習得させた事実だけで一目瞭然だろう。
元々は聖マリア教の大司教の娘で将来を嘱望されていたようだが、その将来を投げ捨ててフォルティシモへ協力を申し出たらしい。
「全員をあなたが対応していたら魔力が保たないでしょう? あなたは死者だけに注力して。重傷者は私たちで何とかするわ!」
フィーナはエルミアの言葉にこくりと頷き、一人でも多く救うために駆け出して行った。
「ここまで、全部、あいつの思惑通りなのかも」
エルミアはその後ろ姿を見ながら、ふと頭に浮かんだ考えを口にした。
魔物に襲われない『浮遊大陸』という安全地帯を手に入れたエルフや元奴隷たちは、一年も経たずにフォルティシモへの感謝を忘れていたと思う。
一部の熱狂的な者たちや頻繁にフォルティシモたちと顔を合わせる者を除けば、いくらお祭りが開催されたとしても、いつまでもフォルティシモを信仰するのは難しい。これが何世代も習慣化して宗教まで至れば別だけれど、この短い間にフォルティシモ信仰に目覚めるはずがなかった。
しかし安全のはずの『浮遊大陸』も、いつ強大な魔物に襲われるかも分からないと思い知らされた。それを守るのはフォルティシモしかいないと、そして破壊されてもフォルティシモの力で元通りになると見せ付けた。
このフォルティシモの領域に住む者たちは、フォルティシモを想わずにはいられないだろう。フォルティシモは魔王のような計算で、信仰心エネルギーという力を手に入れるため、住民の心を操っているのかもしれない。
「………………ないわね」
エルミアは自分の疲労を自覚して溜息を吐いた。
フォルティシモは本当に神の如き力を持っているけれど、策略を巡らせ人心を掌握するタイプではない。いつも傍に置いている黄金狐の少女の心さえ、察せられなくて右往左往しているほどだ。
何にしろ今後のエルフたちは、フォルティシモたちと生きていく。それが人として信じられそうな相手であることへ、感謝するべきなのかも知れない。
◇
地下世界にあるデーモンたちの街ホーンディアンは、様々な感情に包まれていた。
<暗黒の光>と<フォルテピアノ>の拠点攻防戦。デーモンたちにとって最大の危機かと思われたその戦いは、犠牲者極小という結果に終わった。重傷者は出ているものの、すべて魔術や治療薬で後遺症も残らないもの。大多数の非戦闘員たちは、皆が無事だったことを喜んだ。
デーモンの戦士たちで構成される<暗黒の光>は、自分たちが歯牙にも掛けられていなかったと理解する。天空の王フォルティシモは、デーモンの戦士たちと戦ってさえいなかった。デーモンたちの感情は、そんな天空の王フォルティシモに対する敵愾心が大多数を占めていた。
だが天空の王フォルティシモが太陽の女神を封じ込めたことを知ると、がらりと変わった。天空の王フォルティシモならば太陽の女神を倒せるかも知れないという論調が一気に優勢になる。それが優勢になってしまえば、拠点攻防戦前にそれを主張していたグラーヴェの発言力が一気に増す。
そこへ狙いを済ましたかのように、天空の王フォルティシモの盟友ピアノがホーンディアンへ訪問して来た。
「グラーヴェ」
「ピアノ殿!」
グラーヴェはピアノが姿を見せたと聞くと、真っ先に幾人かのデーモンを連れて歓迎した。グラーヴェはピアノと少し見つめ合った後、お互いに右手を出して固い握手をする。
「助かった。グラーヴェがいなかったら、もっと犠牲者が出てた」
「何を言う。ピアノ殿がいたからこそ、この戦いは、これほど少ない被害で済んだのだ」
グラーヴェは敢えて「少ない」と言う言葉を使った。
この拠点攻防戦の犠牲者はゼロではない。<フォルテピアノ>側に犠牲はまったく出ていないが、<暗黒の光>には犠牲者が出ている。
クレシェンド、ただ一人。クレシェンド一人だけが、この拠点攻防戦で命を落とした。
元々クレシェンドが<フォルテピアノ>へ挑んだ戦いで、<フォルテピアノ>にとってクレシェンドを倒すのは必須だっただろう。グラーヴェだってクレシェンドを信頼できないと考えて、裏切ったのだ。
しかしクレシェンドは、一部のデーモンたちにとっては英雄であり希望だった。それが失われたとなれば、動揺は免れない。
それでも今こそが、あの天空の王フォルティシモが太陽の女神の力を抑え込んだ事実のある今こそが、デーモンたちに何よりもの希望を与えているはずだと、グラーヴェは考えている。
「ピアノ殿、何用で来られたか? 今は各地の復興や対応に忙しいのではないか?」
「あ、ああ、そういうのは得意なダアとかラナリアさんとかがやってくれる。それに、フォルティシモが前面に立つ必要があるから、私が出るのは、あいつに悪い」
戦いの時は自信に満ちあふれていたピアノは、明後日の方向へ視線を彷徨わせていた。
「ふむ。では我らへの要請、取り分け、かの女神を滅ぼすための話があるということだな?」
「話が早いな」
特殊な魔法道具を使用しているのだろうピアノの次の言葉は、デーモンの街ホーンディアンへ響く。
「次の大氾濫、フォルティシモと私は、お前たちからこの大地を奪った女神、太陽神を倒す! だから私たちに協力してくれ! 太陽の女神を倒すには、信仰心エネルギーが重要だ! 一人でも多くが、私たちを信じて想ってくれるなら、必ず太陽の女神を倒してみせる!」
◇
一見すれば上手くいっているエルフとデーモンという種族たち。
「偉大なる女神に背き、大勢を殺した悪魔め」
「私たちのチームを皆殺しにした、デーモンと、手を組む? 巫山戯ないで、絶対に、絶対に認めない」
「クレシェンド様を、どうして、ああ、許せない。魔王フォルティシモ、裏切り者グラーヴェ!」
「太陽の女神を倒すために、魔王と手を組む? 次は魔王に支配されろとでも言うつもりか!」
火種はフォルティシモたちの知らぬところに育っている。
天空のエルディンは強大な魔物たちに襲われ、地上のエルディンと同じように燃えてしまったにも関わらず、今や何事もなかったかのようにいつもの街並みを見せていた。
「まるで夢の中の出来事だったみたいに、何もかも元通りになってるわ」
エルミアにはよく分からなかったけれど、件のフォルティシモは『バックアップ』とか『リストア』なんて単語を使って説明してくれた後、エルディン全土を戦争前の状態まで戻したのだ。エルミアが夢か幻を疑ってしまうのも仕方がない。
エルフや元奴隷たちもフォルティシモの常識外れの力に慣れていたはずなのに、まだまだ認識が不足していたらしい。
「エルミアさん! フォルティシモさんは建物なんかを戻しただけなので、怪我人や………命を落とされた方は戻っていません! 急いでフォルティシモさんの像の前に集めてください! 私が、やります!」
すべて終わった気持ちになっていたエルミアへ活を入れたのは、冒険者パーティ<青翼の弓とオモダカ>のフィーナだった。彼女はあの黄金の狐人族の友人で、そのお陰でフォルティシモから相当な優遇を受けている。その優遇っぷりは、フォルティシモたち以外で唯一の【蘇生】スキルを習得させた事実だけで一目瞭然だろう。
元々は聖マリア教の大司教の娘で将来を嘱望されていたようだが、その将来を投げ捨ててフォルティシモへ協力を申し出たらしい。
「全員をあなたが対応していたら魔力が保たないでしょう? あなたは死者だけに注力して。重傷者は私たちで何とかするわ!」
フィーナはエルミアの言葉にこくりと頷き、一人でも多く救うために駆け出して行った。
「ここまで、全部、あいつの思惑通りなのかも」
エルミアはその後ろ姿を見ながら、ふと頭に浮かんだ考えを口にした。
魔物に襲われない『浮遊大陸』という安全地帯を手に入れたエルフや元奴隷たちは、一年も経たずにフォルティシモへの感謝を忘れていたと思う。
一部の熱狂的な者たちや頻繁にフォルティシモたちと顔を合わせる者を除けば、いくらお祭りが開催されたとしても、いつまでもフォルティシモを信仰するのは難しい。これが何世代も習慣化して宗教まで至れば別だけれど、この短い間にフォルティシモ信仰に目覚めるはずがなかった。
しかし安全のはずの『浮遊大陸』も、いつ強大な魔物に襲われるかも分からないと思い知らされた。それを守るのはフォルティシモしかいないと、そして破壊されてもフォルティシモの力で元通りになると見せ付けた。
このフォルティシモの領域に住む者たちは、フォルティシモを想わずにはいられないだろう。フォルティシモは魔王のような計算で、信仰心エネルギーという力を手に入れるため、住民の心を操っているのかもしれない。
「………………ないわね」
エルミアは自分の疲労を自覚して溜息を吐いた。
フォルティシモは本当に神の如き力を持っているけれど、策略を巡らせ人心を掌握するタイプではない。いつも傍に置いている黄金狐の少女の心さえ、察せられなくて右往左往しているほどだ。
何にしろ今後のエルフたちは、フォルティシモたちと生きていく。それが人として信じられそうな相手であることへ、感謝するべきなのかも知れない。
◇
地下世界にあるデーモンたちの街ホーンディアンは、様々な感情に包まれていた。
<暗黒の光>と<フォルテピアノ>の拠点攻防戦。デーモンたちにとって最大の危機かと思われたその戦いは、犠牲者極小という結果に終わった。重傷者は出ているものの、すべて魔術や治療薬で後遺症も残らないもの。大多数の非戦闘員たちは、皆が無事だったことを喜んだ。
デーモンの戦士たちで構成される<暗黒の光>は、自分たちが歯牙にも掛けられていなかったと理解する。天空の王フォルティシモは、デーモンの戦士たちと戦ってさえいなかった。デーモンたちの感情は、そんな天空の王フォルティシモに対する敵愾心が大多数を占めていた。
だが天空の王フォルティシモが太陽の女神を封じ込めたことを知ると、がらりと変わった。天空の王フォルティシモならば太陽の女神を倒せるかも知れないという論調が一気に優勢になる。それが優勢になってしまえば、拠点攻防戦前にそれを主張していたグラーヴェの発言力が一気に増す。
そこへ狙いを済ましたかのように、天空の王フォルティシモの盟友ピアノがホーンディアンへ訪問して来た。
「グラーヴェ」
「ピアノ殿!」
グラーヴェはピアノが姿を見せたと聞くと、真っ先に幾人かのデーモンを連れて歓迎した。グラーヴェはピアノと少し見つめ合った後、お互いに右手を出して固い握手をする。
「助かった。グラーヴェがいなかったら、もっと犠牲者が出てた」
「何を言う。ピアノ殿がいたからこそ、この戦いは、これほど少ない被害で済んだのだ」
グラーヴェは敢えて「少ない」と言う言葉を使った。
この拠点攻防戦の犠牲者はゼロではない。<フォルテピアノ>側に犠牲はまったく出ていないが、<暗黒の光>には犠牲者が出ている。
クレシェンド、ただ一人。クレシェンド一人だけが、この拠点攻防戦で命を落とした。
元々クレシェンドが<フォルテピアノ>へ挑んだ戦いで、<フォルテピアノ>にとってクレシェンドを倒すのは必須だっただろう。グラーヴェだってクレシェンドを信頼できないと考えて、裏切ったのだ。
しかしクレシェンドは、一部のデーモンたちにとっては英雄であり希望だった。それが失われたとなれば、動揺は免れない。
それでも今こそが、あの天空の王フォルティシモが太陽の女神の力を抑え込んだ事実のある今こそが、デーモンたちに何よりもの希望を与えているはずだと、グラーヴェは考えている。
「ピアノ殿、何用で来られたか? 今は各地の復興や対応に忙しいのではないか?」
「あ、ああ、そういうのは得意なダアとかラナリアさんとかがやってくれる。それに、フォルティシモが前面に立つ必要があるから、私が出るのは、あいつに悪い」
戦いの時は自信に満ちあふれていたピアノは、明後日の方向へ視線を彷徨わせていた。
「ふむ。では我らへの要請、取り分け、かの女神を滅ぼすための話があるということだな?」
「話が早いな」
特殊な魔法道具を使用しているのだろうピアノの次の言葉は、デーモンの街ホーンディアンへ響く。
「次の大氾濫、フォルティシモと私は、お前たちからこの大地を奪った女神、太陽神を倒す! だから私たちに協力してくれ! 太陽の女神を倒すには、信仰心エネルギーが重要だ! 一人でも多くが、私たちを信じて想ってくれるなら、必ず太陽の女神を倒してみせる!」
◇
一見すれば上手くいっているエルフとデーモンという種族たち。
「偉大なる女神に背き、大勢を殺した悪魔め」
「私たちのチームを皆殺しにした、デーモンと、手を組む? 巫山戯ないで、絶対に、絶対に認めない」
「クレシェンド様を、どうして、ああ、許せない。魔王フォルティシモ、裏切り者グラーヴェ!」
「太陽の女神を倒すために、魔王と手を組む? 次は魔王に支配されろとでも言うつもりか!」
火種はフォルティシモたちの知らぬところに育っている。
0
お気に入りに追加
306
あなたにおすすめの小説
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
修行マニアの高校生 異世界で最強になったのでスローライフを志す
佐原
ファンタジー
毎日修行を勤しむ高校生西郷努は柔道、ボクシング、レスリング、剣道、など日本の武術以外にも海外の武術を極め、世界王者を陰ながらぶっ倒した。その後、しばらくの間目標がなくなるが、努は「次は神でも倒すか」と志すが、どうやって神に会うか考えた末に死ねば良いと考え、自殺し見事転生するこができた。その世界ではステータスや魔法などが存在するゲームのような世界で、努は次に魔法を極めた末に最高神をぶっ倒し、やることがなくなったので「だらだらしながら定住先を見つけよう」ついでに伴侶も見つかるといいなとか思いながらスローライフを目指す。
誤字脱字や話のおかしな点について何か有れば教えて下さい。また感想待ってます。返信できるかわかりませんが、極力返します。
また今まで感想を却下してしまった皆さんすいません。
僕は豆腐メンタルなのでマイナスのことの感想は控えて頂きたいです。
不定期投稿になります、週に一回は投稿したいと思います。お待たせして申し訳ございません。
他作品はストックもかなり有りますので、そちらで回したいと思います
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。
yonechanish
ファンタジー
僕は治癒魔法使い。
子供の頃、僕は奴隷として売られていた。
そんな僕をギルドマスターが拾ってくれた。
だから、僕は自分に誓ったんだ。
ギルドのメンバーのために、生きるんだって。
でも、僕は皆の役に立てなかったみたい。
「クビ」
その言葉で、僕はギルドから追放された。
一人。
その日からギルドの崩壊が始まった。
僕の治癒魔法は地味だから、皆、僕がどれだけ役に立ったか知らなかったみたい。
だけど、もう遅いよ。
僕は僕なりの旅を始めたから。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる