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第六章
第二百七十八話 ピアノ消失
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聖マリア教の女神マリアステラが降臨する神前の間。直径二十メートルほどの大きさの円柱状の水晶でできた部屋は、以前と変わらず荘厳な雰囲気でフォルティシモたちを出迎えた。
「お待ちしておりました」
そんなフォルティシモたちの前に、フィーナに似た金髪の女性が姿を現す。
彼女は冒険者ギルドを通してフォルティシモへ依頼を出した聖マリア教の大司教テレーズで、表情に笑みを浮かべてフォルティシモたちへ向かい一礼する。
<青翼の弓とオモダカ>が救出しようとしたフィーナの母親が見つかったことを喜ぶ者は誰もいなかった。サンタ・エズレル神殿の状況を知って笑顔でいられる時点で、彼女が正気ではないと分かるからだ。
デーモンか、クレシェンドか、【隷従】スキルを受けて絶対服従の奴隷にされているのだと考えられた。
「どうする? 無理矢理確保するか?」
「とりあえず、待っていたって言うんだから話を聞くぞ。だが、その前に大事なことがある」
フォルティシモはチラリとキュウを見る。キュウはフォルティシモの視線に気が付いて、アルティマの背中から降りてフォルティシモの元へ駆け寄ってきた。腕を伸ばせばキュウの肩に手を掛けて抱き寄せられる距離だ。
「………見たか、ピアノ。何も言わなくてもキュウと通じ合えてる」
「嬉しいのは分かったが、今は真面目な時だぞ」
ピアノのどこかで聞いた物言いに対して肯定を返しつつ、キュウを伴ってフィーナの母親テレーズへ近付いて行く。
キュウを安全な場所で待機させるという考え方もあるだろうが、絶対安全なはずだった【拠点】のフォルティシモとキュウの部屋で掃除をしていたキュウは、フォルティシモの知らない間に攫われてしまったのだ。フォルティシモはキュウが狙われているかも知れない状況なら、すぐ傍に置いておきたい。
「お久しぶりでございます。またお会いできて光栄です。フォルティシモ陛下」
「俺は、こんな形では会いたくなかったがな」
フォルティシモは笑みを崩さないテレーズへ問い掛ける。
「テレーズ、娘のフィーナのために俺に立ち向かおうとしたお前だ。だからその母の愛に、期待、したい。フィーナたちはどこに居る? フィーナはキュウの友達だ。教えてくれたら俺がフィーナを救うと約束する。【隷従】を破れないか?」
フォルティシモが言葉に詰まってしまったのは、近衛翔の母親に思うところがあるからだろう。母の愛が奇跡を起こしてくれるのではないかと期待したのだ。
フォルティシモの期待に対するテレーズの反応は、無慈悲と呼べるものだった。
「主様からの御言葉を伝えます」
テレーズは一切の感情を揺るがすことなく、淡々と言葉を紡ぐ。愛していたはずの娘フィーナに対して何の言及もない。
その様子に酷く悲しい気持ちを覚えた。
「………残念だ。本気でそう思う。お前は俺を嫌っていたようだが、俺は子供のために動いたお前を、好ましいと思っていた」
「<青翼の弓とオモダカ>の六人と会いたければ、フォルティシモ陛下お一人で会談へ来て頂きたいのです」
フォルティシモを孤立させるというのは、作戦として悪くない。フォルティシモを狙うにしても、フォルティシモ以外を狙うにしてもだ。
「断ると言ったら?」
「二度と<青翼の弓とオモダカ>のメンバーと会うことはないでしょう」
「フィーナは、お前の娘だぞ?」
「主様のご命令です」
フォルティシモは知っている。嫌になるくらい理解している。充分に体験している。
想いで世界は変わらない。
どれほど想っても、木から落ちた林檎が地面に到達せずに浮かぶことはない。
どれほど愛しても、死んだ者が蘇ることはない。
人間はどれだけ想いを重ねても、神の創った法則を超えられない。それが神が創造した絶対の法則。
フォルティシモは何度でも思い、口にする。
「本当に、この異世界ファーアースを創った神は、リアルワールドを創った神以上のクソ野郎だな」
キュウに初めて会った日と同じ言葉を吐き捨てた。
「断る。クレシェンド、聞いているなら失敗だったな。お前を速攻でPKした後、フィーナたちを死からも救出する」
テレーズがいかにも悲しそうに目を伏せる。
「フォルティシモ陛下であれば、私の愛する娘を救ってくださると思っていました」
「その言葉が偽りでも、フィーナは助けるから安心しろ」
フォルティシモの返答を聞いたテレーズの表情が和らいだのは、フォルティシモの希望的観測だろうか。
次の瞬間、テレーズの身体が淡い光に包まれた。正確に言えば【転移】のポータルの亜種で、主人が従者を呼び寄せる時に使うスキル。発動までに時間も掛かるし、厳しい戦闘の場合は最初から従者を連れて行くので滅多に使い手はいない。
テレーズの主人となった何者か―――クレシェンドかデーモンの誰かが、テレーズを自分の元へ呼び出している。
フォルティシモは迷った。
このスキル設定、【転移】であるがゆえに対象を選ばない。簡単に言うと、今のテレーズに触れれば、一緒に同じ場所へ【転移】することが可能だ。
ただし、間違いなく罠である。
ここでテレーズと一緒に【転移】したら、敵の思惑に乗ることに違いない。
フォルティシモはテレーズを助けに来たのではない。あくまで<青翼の弓とオモダカ>のメンバーのために来たのであって、彼らの目的であるテレーズまで助ける義理はない。そんな関係者の関係者まで救おうとしていたら、それこそ切りが無い。
だから、愛する娘のために天空の国フォルテピアノの王フォルティシモへ立ち向かった、あの日の近衛翔の母親と同じ目をした女性を見捨てるべきなのだ。
フォルティシモはそれが分かっていながら、自分が愚か者だと思いつつ正反対の結論を出していた。
「ピアノ!」
親友の名前を呼ぶ。名前を呼んだ時には、既にピアノはテレーズへ向かって駆け出していた。それはフォルティシモの代わりに、この罠に飛び込んでくれるという意味だ。
「ああ、任せとけ!」
ピアノは高速で移動し、テレーズを抱き寄せて、フォルティシモの目の前で消えてしまった。
もちろんフォルティシモは、無策でピアノを罠へ飛び込ませた訳ではない。
VRMMOファーアースオンラインの仕様を知り尽くしていると言って良いフォルティシモだ。敵がフィーナたちを使って“釣り”をした場合の作戦は、事前に打ち合わせてある。
フォルティシモが己を愚か者だと思ったのは、それをフィーナたちではなくテレーズのために使ってしまったことだ。
それでも後悔はない。助け出したフィーナが母親が戻らないことを知って悲しむよりは、作戦の一つを開示して多少の不利に陥ったほうがマシだ。
「よし、ピアノ、そこにテレーズの主はいるだろ? すぐに【救援要請】を使え。何分保つ? 俺が一旦【拠点】へ戻って戦力を結集する時間はあるか?」
すぐにチームチャットを使って連絡を入れる。
「おい、ピアノ、どうした?」
【転移】してすぐに戦闘になっているのか、ピアノからの返答がない。あまり連続で話し掛けるのは、集中の邪魔をしてしまうので黙ってピアノからの返答を待つ。
一向にない返答に、痺れを切らしてキュウの耳に齧り付きそうになった頃、ようやくピアノから声が掛かった。
『悪い。ちょっと待ってくれ』
「………………なに?」
フォルティシモの作戦は失敗した訳ではない。少なくとも敵の戦術の一つは読んで対応した。ただ少しだけ、親友の反応が想定外だっただけだ。
「お待ちしておりました」
そんなフォルティシモたちの前に、フィーナに似た金髪の女性が姿を現す。
彼女は冒険者ギルドを通してフォルティシモへ依頼を出した聖マリア教の大司教テレーズで、表情に笑みを浮かべてフォルティシモたちへ向かい一礼する。
<青翼の弓とオモダカ>が救出しようとしたフィーナの母親が見つかったことを喜ぶ者は誰もいなかった。サンタ・エズレル神殿の状況を知って笑顔でいられる時点で、彼女が正気ではないと分かるからだ。
デーモンか、クレシェンドか、【隷従】スキルを受けて絶対服従の奴隷にされているのだと考えられた。
「どうする? 無理矢理確保するか?」
「とりあえず、待っていたって言うんだから話を聞くぞ。だが、その前に大事なことがある」
フォルティシモはチラリとキュウを見る。キュウはフォルティシモの視線に気が付いて、アルティマの背中から降りてフォルティシモの元へ駆け寄ってきた。腕を伸ばせばキュウの肩に手を掛けて抱き寄せられる距離だ。
「………見たか、ピアノ。何も言わなくてもキュウと通じ合えてる」
「嬉しいのは分かったが、今は真面目な時だぞ」
ピアノのどこかで聞いた物言いに対して肯定を返しつつ、キュウを伴ってフィーナの母親テレーズへ近付いて行く。
キュウを安全な場所で待機させるという考え方もあるだろうが、絶対安全なはずだった【拠点】のフォルティシモとキュウの部屋で掃除をしていたキュウは、フォルティシモの知らない間に攫われてしまったのだ。フォルティシモはキュウが狙われているかも知れない状況なら、すぐ傍に置いておきたい。
「お久しぶりでございます。またお会いできて光栄です。フォルティシモ陛下」
「俺は、こんな形では会いたくなかったがな」
フォルティシモは笑みを崩さないテレーズへ問い掛ける。
「テレーズ、娘のフィーナのために俺に立ち向かおうとしたお前だ。だからその母の愛に、期待、したい。フィーナたちはどこに居る? フィーナはキュウの友達だ。教えてくれたら俺がフィーナを救うと約束する。【隷従】を破れないか?」
フォルティシモが言葉に詰まってしまったのは、近衛翔の母親に思うところがあるからだろう。母の愛が奇跡を起こしてくれるのではないかと期待したのだ。
フォルティシモの期待に対するテレーズの反応は、無慈悲と呼べるものだった。
「主様からの御言葉を伝えます」
テレーズは一切の感情を揺るがすことなく、淡々と言葉を紡ぐ。愛していたはずの娘フィーナに対して何の言及もない。
その様子に酷く悲しい気持ちを覚えた。
「………残念だ。本気でそう思う。お前は俺を嫌っていたようだが、俺は子供のために動いたお前を、好ましいと思っていた」
「<青翼の弓とオモダカ>の六人と会いたければ、フォルティシモ陛下お一人で会談へ来て頂きたいのです」
フォルティシモを孤立させるというのは、作戦として悪くない。フォルティシモを狙うにしても、フォルティシモ以外を狙うにしてもだ。
「断ると言ったら?」
「二度と<青翼の弓とオモダカ>のメンバーと会うことはないでしょう」
「フィーナは、お前の娘だぞ?」
「主様のご命令です」
フォルティシモは知っている。嫌になるくらい理解している。充分に体験している。
想いで世界は変わらない。
どれほど想っても、木から落ちた林檎が地面に到達せずに浮かぶことはない。
どれほど愛しても、死んだ者が蘇ることはない。
人間はどれだけ想いを重ねても、神の創った法則を超えられない。それが神が創造した絶対の法則。
フォルティシモは何度でも思い、口にする。
「本当に、この異世界ファーアースを創った神は、リアルワールドを創った神以上のクソ野郎だな」
キュウに初めて会った日と同じ言葉を吐き捨てた。
「断る。クレシェンド、聞いているなら失敗だったな。お前を速攻でPKした後、フィーナたちを死からも救出する」
テレーズがいかにも悲しそうに目を伏せる。
「フォルティシモ陛下であれば、私の愛する娘を救ってくださると思っていました」
「その言葉が偽りでも、フィーナは助けるから安心しろ」
フォルティシモの返答を聞いたテレーズの表情が和らいだのは、フォルティシモの希望的観測だろうか。
次の瞬間、テレーズの身体が淡い光に包まれた。正確に言えば【転移】のポータルの亜種で、主人が従者を呼び寄せる時に使うスキル。発動までに時間も掛かるし、厳しい戦闘の場合は最初から従者を連れて行くので滅多に使い手はいない。
テレーズの主人となった何者か―――クレシェンドかデーモンの誰かが、テレーズを自分の元へ呼び出している。
フォルティシモは迷った。
このスキル設定、【転移】であるがゆえに対象を選ばない。簡単に言うと、今のテレーズに触れれば、一緒に同じ場所へ【転移】することが可能だ。
ただし、間違いなく罠である。
ここでテレーズと一緒に【転移】したら、敵の思惑に乗ることに違いない。
フォルティシモはテレーズを助けに来たのではない。あくまで<青翼の弓とオモダカ>のメンバーのために来たのであって、彼らの目的であるテレーズまで助ける義理はない。そんな関係者の関係者まで救おうとしていたら、それこそ切りが無い。
だから、愛する娘のために天空の国フォルテピアノの王フォルティシモへ立ち向かった、あの日の近衛翔の母親と同じ目をした女性を見捨てるべきなのだ。
フォルティシモはそれが分かっていながら、自分が愚か者だと思いつつ正反対の結論を出していた。
「ピアノ!」
親友の名前を呼ぶ。名前を呼んだ時には、既にピアノはテレーズへ向かって駆け出していた。それはフォルティシモの代わりに、この罠に飛び込んでくれるという意味だ。
「ああ、任せとけ!」
ピアノは高速で移動し、テレーズを抱き寄せて、フォルティシモの目の前で消えてしまった。
もちろんフォルティシモは、無策でピアノを罠へ飛び込ませた訳ではない。
VRMMOファーアースオンラインの仕様を知り尽くしていると言って良いフォルティシモだ。敵がフィーナたちを使って“釣り”をした場合の作戦は、事前に打ち合わせてある。
フォルティシモが己を愚か者だと思ったのは、それをフィーナたちではなくテレーズのために使ってしまったことだ。
それでも後悔はない。助け出したフィーナが母親が戻らないことを知って悲しむよりは、作戦の一つを開示して多少の不利に陥ったほうがマシだ。
「よし、ピアノ、そこにテレーズの主はいるだろ? すぐに【救援要請】を使え。何分保つ? 俺が一旦【拠点】へ戻って戦力を結集する時間はあるか?」
すぐにチームチャットを使って連絡を入れる。
「おい、ピアノ、どうした?」
【転移】してすぐに戦闘になっているのか、ピアノからの返答がない。あまり連続で話し掛けるのは、集中の邪魔をしてしまうので黙ってピアノからの返答を待つ。
一向にない返答に、痺れを切らしてキュウの耳に齧り付きそうになった頃、ようやくピアノから声が掛かった。
『悪い。ちょっと待ってくれ』
「………………なに?」
フォルティシモの作戦は失敗した訳ではない。少なくとも敵の戦術の一つは読んで対応した。ただ少しだけ、親友の反応が想定外だっただけだ。
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