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第四章
第百六十三話 サンタ・エズレル神殿
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アクロシアの北部に位置する聖マリア教の総本山サンタ・エズレル神殿、そこは雪山に囲まれた巨大な神殿だ。石作りの柱の並木道を通り、天使の彫刻が入った扉の先に進めば、荘厳な女神像を中央にした四階まで吹き抜けの大広間が姿を現す。
ファーアースオンラインでは大陸最大の宗教という設定を遺憾なく発揮していて、信者と思わしきNPCが引っ切りなしに巡礼に訪れている様子を絵に描いたような場所だった。この大広間には常時千人近いNPCが動いていて、なんでここまでリソースを割いているのか不思議なくらい活気があったのだ。
しかし、今のサンタ・エズレル神殿は人の姿は疎らで、百人いるかどうか。
「ここがサンタ・エズレル神殿なのか」
フォルティシモはファーアースオンラインとは雰囲気の違うサンタ・エズレル神殿を見回す。
「随分と人が少ない」
「モンスターの強さはアクロシア周辺の倍以上。暢気に生活をできるような環境でもねーでしょう。まあここの気候と地理じゃ、例え平和でもまともな産業は望めねーかも知れねーですが」
キャロルの指摘に納得はできるが、信じることがなかなか難しい。聖マリア教と言えば、街宣車で宗教活動をして警察と殴り合いをするような過激派武装集団のイメージだったのに、ここまで差があるのだろうか。
また、聖マリア教は神戯参加者が己を女神と称してFPを集めるために立ち上げた団体なのではと疑っていた。だから入った瞬間に戦闘になるのも危惧していたのに、それもなければアクロシア王国からの使節団であり、大司教であるテレーズの迎えさえいなかった。
テレーズ大司教は周囲の目を気にしながら、少し憂いのある表情でフォルティシモの疑問に答えてくれる。
「近年、女神を信じる者が減っているのは確かです。しかし女神はいらっしゃいます。だからこそ、こうして祝福を授けて頂けるのです」
「信じる信じないの問題なのか」
それにしても美人の母娘だ。フォルティシモがキュウと出会っていなければ、確実に母娘を丸ごと狙った。今も少し迷っている。
キュウは女神像が気になるのか、像の前に立って見上げている。聖マリア教の崇める女神を模した五メートルほどの石像だ。
フォルティシモは仮にダビデ像が目の前に現れても感動する感性を持ち合わせていないので、女神像の芸術性は分からない。しかしこれだけ大きいと大仏みたいだな、という感想くらいは出て来た。
「キュウは建築にも興味があるのか?」
「あ、いえ、本で読んだのと実際に見るのとでは違うと思って、見ていました」
「俺もそうだ」
「ご主人様も?」
「サンタ・エズレル神殿はもっと栄えてる都市のイメージだった。今の千倍は人の姿があると思ってたんだ」
フォルティシモとキュウは、一緒になってサンタ・エズレル神殿の内部を見回す。
「ご主人様、聖マリア教は確かに力があります。私の住んでいた里でも、みんなが聖マリア教の信者でした」
「そうなのか? 意外だな」
「はい。でもそれは、聖マリア教の崇める女神を信じているからではないです。聖マリア教だけの怪我や病気を治す【プリースト】のクラス、そして魔物を寄せ付けない洗礼具のためです」
洗礼具とは魔物を寄せ付けない結界を張る魔法道具らしい。ファーアースオンラインにも似たアイテムが多数あり、狩りの最中にトイレが困ると思い、キュウに渡したアイテムなんて正にそれだった。
「洗礼具は弱い魔物を寄せ付けないだけで、強い魔物には効果がありません。ですが、ご主人様の魔法道具は物凄く強い魔物でも寄せ付けないので、その女神よりも、ご主人様のが凄いです」
褒められると嬉しくなってしまうから困る。もっともファーアースオンラインのアイテムは何時間や何日も効果が持続するようなものではないので、一長一短と言ったところだろうか。
せっかくだから情報ウィンドウのスクリーンショット機能を使って、キュウと女神像の前でツーショットを撮影しようかと思っていると、使節団のシスターが近付いて来た。
「女神の祝福がありますように」
これは聖マリア教においては、ご機嫌ようと同じような意味なので、特に不思議な挨拶ではないが、どうして目的地に着いてから一人で話し掛けてきたのかは不明だ。
「失礼を。陛下が楽しそうにしていらっしゃいましたので、お声を掛けさせて頂きました」
「そうか。まあ、サンタ・エズレル神殿は、何度も来たから懐かしくなっただけだ」
「準備は明日まで掛かります。それまで護衛の方々はご自由に過ごしてください。よろしければ、奥方と一緒に『樹氷連峰』を見に行くのはいかがでしょう。雪と樹氷がとても美しく、女性に人気のあるデートスポットですよ」
『樹氷連峰』は経験値もゴミだし、ドロップアイテムもクズ、【覚醒】をしていない雑魚プレイヤーが行くようなダンジョンだが、ファーアースオンラインの絶景スポットの一つである。
シスターの言う通り雪と樹氷に囲まれた世界はとても綺麗で、キュウが雪が好きなのであれば、『樹氷連峰』へデートへ行くのも良いかも知れない。寒さを理由にして合法的にくっつけるのも良いポイントだ。
「しかし仕事中だしな」
「エルフの方々もいらっしゃいますし、サンタ・エズレル神殿の内部は安全です。それに依頼はあくまで道中の護衛であり、サンタ・エズレル神殿内は含まれておりません」
キュウがフォルティシモの腕を掴んだ。
「なんだ、キュウも行ってみたいのか?」
「え? い、いえ、そうではなく、その、えっと、小指が」
フォルティシモの腕を掴んだキュウの手を見る。手袋に包まれていて中までは見られなかったが、小指に力が込められている。キュウが行きたいのであれば、例え仕事中だろうが喜んで連れて行く。
「俺とキュウは『樹氷連峰』を観光してくるから、アルとキャロはここに残って、何か問題が起きたらすぐに連絡をしてくれ。ここにポータルポイントを設定したから、すぐに戻って来られる」
「うむ。主殿、キュウ、ここは妾に任せて楽しんでくるのじゃ」
アルティマとキャロルがいれば、サンタ・エズレル神殿が何かに襲われても充分に対応できるだろう。この仕事の最中もずっと活躍している二人で、使節団にも顔が利くし信頼されている。
指名依頼をされたのはフォルティシモなのに、フォルティシモはアルティマやキャロル、エルミアたちに任せきりで何もしていない気がする。
従者のことばかり考えていたフォルティシモは、シスターの言葉が異世界ファーアースの常識としておかしいことも、キュウがエルミアとの話し合いの時に決めたサインを送ってくれたことも気が付けなかった。
曲がりなりにもダンジョンである『樹氷連峰』がデートスポットになるなど有り得ない。そう表現するのは、ファーアースオンラインのプレイヤーだけである。
ファーアースオンラインでは大陸最大の宗教という設定を遺憾なく発揮していて、信者と思わしきNPCが引っ切りなしに巡礼に訪れている様子を絵に描いたような場所だった。この大広間には常時千人近いNPCが動いていて、なんでここまでリソースを割いているのか不思議なくらい活気があったのだ。
しかし、今のサンタ・エズレル神殿は人の姿は疎らで、百人いるかどうか。
「ここがサンタ・エズレル神殿なのか」
フォルティシモはファーアースオンラインとは雰囲気の違うサンタ・エズレル神殿を見回す。
「随分と人が少ない」
「モンスターの強さはアクロシア周辺の倍以上。暢気に生活をできるような環境でもねーでしょう。まあここの気候と地理じゃ、例え平和でもまともな産業は望めねーかも知れねーですが」
キャロルの指摘に納得はできるが、信じることがなかなか難しい。聖マリア教と言えば、街宣車で宗教活動をして警察と殴り合いをするような過激派武装集団のイメージだったのに、ここまで差があるのだろうか。
また、聖マリア教は神戯参加者が己を女神と称してFPを集めるために立ち上げた団体なのではと疑っていた。だから入った瞬間に戦闘になるのも危惧していたのに、それもなければアクロシア王国からの使節団であり、大司教であるテレーズの迎えさえいなかった。
テレーズ大司教は周囲の目を気にしながら、少し憂いのある表情でフォルティシモの疑問に答えてくれる。
「近年、女神を信じる者が減っているのは確かです。しかし女神はいらっしゃいます。だからこそ、こうして祝福を授けて頂けるのです」
「信じる信じないの問題なのか」
それにしても美人の母娘だ。フォルティシモがキュウと出会っていなければ、確実に母娘を丸ごと狙った。今も少し迷っている。
キュウは女神像が気になるのか、像の前に立って見上げている。聖マリア教の崇める女神を模した五メートルほどの石像だ。
フォルティシモは仮にダビデ像が目の前に現れても感動する感性を持ち合わせていないので、女神像の芸術性は分からない。しかしこれだけ大きいと大仏みたいだな、という感想くらいは出て来た。
「キュウは建築にも興味があるのか?」
「あ、いえ、本で読んだのと実際に見るのとでは違うと思って、見ていました」
「俺もそうだ」
「ご主人様も?」
「サンタ・エズレル神殿はもっと栄えてる都市のイメージだった。今の千倍は人の姿があると思ってたんだ」
フォルティシモとキュウは、一緒になってサンタ・エズレル神殿の内部を見回す。
「ご主人様、聖マリア教は確かに力があります。私の住んでいた里でも、みんなが聖マリア教の信者でした」
「そうなのか? 意外だな」
「はい。でもそれは、聖マリア教の崇める女神を信じているからではないです。聖マリア教だけの怪我や病気を治す【プリースト】のクラス、そして魔物を寄せ付けない洗礼具のためです」
洗礼具とは魔物を寄せ付けない結界を張る魔法道具らしい。ファーアースオンラインにも似たアイテムが多数あり、狩りの最中にトイレが困ると思い、キュウに渡したアイテムなんて正にそれだった。
「洗礼具は弱い魔物を寄せ付けないだけで、強い魔物には効果がありません。ですが、ご主人様の魔法道具は物凄く強い魔物でも寄せ付けないので、その女神よりも、ご主人様のが凄いです」
褒められると嬉しくなってしまうから困る。もっともファーアースオンラインのアイテムは何時間や何日も効果が持続するようなものではないので、一長一短と言ったところだろうか。
せっかくだから情報ウィンドウのスクリーンショット機能を使って、キュウと女神像の前でツーショットを撮影しようかと思っていると、使節団のシスターが近付いて来た。
「女神の祝福がありますように」
これは聖マリア教においては、ご機嫌ようと同じような意味なので、特に不思議な挨拶ではないが、どうして目的地に着いてから一人で話し掛けてきたのかは不明だ。
「失礼を。陛下が楽しそうにしていらっしゃいましたので、お声を掛けさせて頂きました」
「そうか。まあ、サンタ・エズレル神殿は、何度も来たから懐かしくなっただけだ」
「準備は明日まで掛かります。それまで護衛の方々はご自由に過ごしてください。よろしければ、奥方と一緒に『樹氷連峰』を見に行くのはいかがでしょう。雪と樹氷がとても美しく、女性に人気のあるデートスポットですよ」
『樹氷連峰』は経験値もゴミだし、ドロップアイテムもクズ、【覚醒】をしていない雑魚プレイヤーが行くようなダンジョンだが、ファーアースオンラインの絶景スポットの一つである。
シスターの言う通り雪と樹氷に囲まれた世界はとても綺麗で、キュウが雪が好きなのであれば、『樹氷連峰』へデートへ行くのも良いかも知れない。寒さを理由にして合法的にくっつけるのも良いポイントだ。
「しかし仕事中だしな」
「エルフの方々もいらっしゃいますし、サンタ・エズレル神殿の内部は安全です。それに依頼はあくまで道中の護衛であり、サンタ・エズレル神殿内は含まれておりません」
キュウがフォルティシモの腕を掴んだ。
「なんだ、キュウも行ってみたいのか?」
「え? い、いえ、そうではなく、その、えっと、小指が」
フォルティシモの腕を掴んだキュウの手を見る。手袋に包まれていて中までは見られなかったが、小指に力が込められている。キュウが行きたいのであれば、例え仕事中だろうが喜んで連れて行く。
「俺とキュウは『樹氷連峰』を観光してくるから、アルとキャロはここに残って、何か問題が起きたらすぐに連絡をしてくれ。ここにポータルポイントを設定したから、すぐに戻って来られる」
「うむ。主殿、キュウ、ここは妾に任せて楽しんでくるのじゃ」
アルティマとキャロルがいれば、サンタ・エズレル神殿が何かに襲われても充分に対応できるだろう。この仕事の最中もずっと活躍している二人で、使節団にも顔が利くし信頼されている。
指名依頼をされたのはフォルティシモなのに、フォルティシモはアルティマやキャロル、エルミアたちに任せきりで何もしていない気がする。
従者のことばかり考えていたフォルティシモは、シスターの言葉が異世界ファーアースの常識としておかしいことも、キュウがエルミアとの話し合いの時に決めたサインを送ってくれたことも気が付けなかった。
曲がりなりにもダンジョンである『樹氷連峰』がデートスポットになるなど有り得ない。そう表現するのは、ファーアースオンラインのプレイヤーだけである。
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