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第二章
第六十二話 最強の理由
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神戯の敗北者御神木との再度の話は、正直言って得るものがまったくなかった。敗北者だからなのかどうかは分からないが、とにかく重要な点は何を聞いても「話せない」の一点張りで、最果ての黄金竜が言っていた“到達者”や竜神、神々の駒、世界の法則限界などの単語をぶつけてみたが、無駄だった。
最果ての黄金竜を見逃した件についても、自分やエルフからタゲが逸れたらという気持ちでフォルティシモを利用しようとしたらしく、アイテムを貰う件も含めて有耶無耶で終わってしまう。
ただ、エルミアやエルフたちの件は改めてお礼を言われた。
御神木とは連絡先コードだけを交換しておき、何かあれば、というよりも話せるようになればすぐに連絡してくれるように言い含めておく。御神木の態度からほとんど期待はしていない。
トーラスブルスに戻ってから、それ以降のごたごたはすべてラナリア、ピアノ、エルミアに任せることにして、フォルティシモはキュウと一緒に最高級ホテルのスイートルームへ戻った。疲れたのでもう一日くらい宿泊して行っても良かったが、今日の夜にはラナリアをアクロシアの王都へ戻さなければならないので、もう一泊という訳にはいかない。
フォルティシモは汗や黄金竜の返り血で汚れてしまった全身を展望バスルームで洗い流す。汗を流してすっきりした後に豪勢なソファに沈み込むようにして座る。
しばらく今日あった様々な事柄への思索に耽っていた。ピアノの真偽を確かめて、キュウと初めての海外旅行。それだけのはずだったのに、神戯の敗北者を皮切りに、プレイヤーの子孫だと言うエルミア、ファーアースオンラインの頃よりも遙かに強かった最果ての黄金竜との戦い、神戯についての新たな情報と目白押しな一日になってしまった。
何度も確認した情報ウィンドウの文字をもう一度見つめる。
魔王神 Lv691
神戯の勝利条件となっているという神のクラス。残念ながら新しいスキルは得られなかったが、御神木は「人それぞれ違うみたいなんだ」と言っていたので、レベルを上げていけば何らかのスキルを必ず得られるだろう。
フォルティシモは何度見ても笑みを零してしまう。
戻って来た時刻が遅かったため、昼食の時間をとっくに過ぎて夕方に差し掛かろうという時間帯だ。朝食もピアノとの話に熱中していたためにコーヒーを飲んだだけであり、すっかりお腹も空腹を訴えていた。しかしゆっくり食事を取っている時間はない。
「そろそろチェックアウトの時間か」
キュウはフォルティシモが着ていた服に付着した黄金竜の返り血を落とすために洗濯場に居る。
アクロシアの宿が無性に恋しくなった。このスイートルームはキュウの初めての海外旅行ということで奮発したけれど、こういう何人もの客人を呼ぶための広い部屋は、それだけで落ち着かない気分になる。ゆっくりと休むのであれば、あのキュウと一緒に寝起きした小さな部屋に戻って、コーヒーを飲みながらキュウの尻尾を撫で回したい。
その後はキュウに頼んでラナリアたちの荷物をバッグにまとめてもらい、バッグごとフォルティシモのインベントリに収納した。
「キュウ、忘れ物はないな?」
「はい」
「今度来た時は、絶対に一緒に街を回るぞ」
「は、はい」
約束を果たせなかったというのは心残りだが、さすがにデートの約束のためにラナリアの帰還やトーラスブルスの事情を無視するわけにもいかない。フォルティシモはそこまでしても良いのだがキュウの性格を考えると、そんな状況では純粋に楽しんでくれないだろう。それではデートする意味がない。
「ちなみに、ここ、どうだった?」
「どうだった、ですか?」
「高いだけで過ごしにくかったとか、食事が合わなかったとか、ベッドが固くて眠れなかったとか、風呂が気に入らなかったとか、景色が悪かったとか、無かったか?」
「そ、そんなことはないです! すごかったです。こんなお姫様が泊まるような場所に、私が居るなんて信じられないくらいでした」
「なら良かった」
ホテルの従業員に見送られ、次もここにしようと心に決めてホテルを後にした。ほとんど見られなかった街並みをキュウを連れながら歩いていく。やはりファーアースオンラインの頃とは、人々の活気が違う。街を歩くNPC一人一人に高度なAIを付けるのは、予算的に不可能だから仕方がない。
ラナリアとはトーラスブルスに入る時に天烏を降ろした場所で待ち合わせしているので、そこへ向かって歩いて行く。
フォルティシモが街から出るために使う通路の先に人集りができていた。嫌な予感を覚えてよく観察すると、ラナリアやシャルロットに加えてピアノのパーティメンバー、そしてトーラスブルスの警備や身なりの良い者たちが整列していた。他にも大勢のエルフたちが街の外に待機しているようだ。
彼らはこちらを見ていないので、ラナリアの見送りなのだと思われる。
「向こうから出る」
「はい」
踵を返して人集りをさけようとすると、唐突に背後から声を掛けられた。
「待ちなさいよ」
振り返ると、すっかり体調を取り戻したエルミアが腕組みをして立っている。ただ視線は、明後日の方向を彷徨っていた。
「お前、あのエルフたちと一緒に行ったんじゃないのか?」
「エルミアさんは、ご主人様がホテルから出てここまで歩いて来られる間、ずっと後ろに居ました」
「は!? はぁぁぁ!? そ、そそ、そんな訳ないでしょ!? 憶測で物を語らないでくれる!?」
エルミアは顔を真っ赤にしてつっかえながら叫んでいた。
さすがのフォルティシモでさえ分かってしまうエルミアの嘘に、「キュウが俺に嘘を吐くはずないだろ」と言う怒りは湧いてこない。これくらいだと呆れの感情が先立つ。
「何か用か? 俺たちはアクロシアへ帰るところだ」
用事があるなら早く済ませろ、という意味を言外に伝えたつもりだが、それが伝わったのか早速用件を切り出した。
「えっと、その………あ、あり………………あ、あなたは、なんでアクロシアを支配しようとか、しないの!?」
フォルティシモはエルミアの質問の意図が分からず首を傾げる。エルミアは本気で尋ねているらしく、息を呑んで両手を力強く握り締めていた。
「なんで支配するんだ?」
「だ、だってあなたの力なら、ヴォーダンを軽々と屠れて、あの黄金竜を圧倒できるあなたなら! アクロシアとエルディン、いいえ、この大陸中を支配することだってできるはずでしょ!?」
「できるわけないだろ。支配ってお前、俺に王になってあれこれ指示しろって言うのか? 面倒過ぎる。それに興味もない」
フォルティシモの言葉にエルミアだけでなく、キュウまで驚いている。フォルティシモは一度として支配者になりたいなんて口にしたつもりはないので、キュウまで驚いているのが不思議で仕方ない。
「め、面倒? 興味ない? あなたは自分がどれだけの立場なのか分かってるの!? あなたはっ! 大陸最大のアクロシアと大陸最古のエルディンを、ヴォーダンの脅威から救ったの! そして大陸を黄金竜の脅威からもっ! 聞こえないの!? この街が、黄金竜を撃退したあなたの話題で持ちきりなのが!」
「感謝されるのは嬉しいが、それだけだろ」
フォルティシモは口では冷静だったけれど、真正面から偉業のように讃えられて嬉しくないはずがなかった。ただ、ここでニヤニヤと嬉しそうに笑うのは、最強のフォルティシモに相応しくないため我慢している。
「あなたはその力で! エルディンを、エルフのみんなを、私の故郷を、支配するんじゃないの!?」
エルミアの瞳にはわずかに涙まで浮かんでいた。フォルティシモにはその意味がまったく分からない。分からないけれど、酷い誤解は解いておく必要がある。
「俺の力は、そんなつまらないことのために使うつもりはない」
「つま、らない? だったらなんのために………あなたはそんな力を得たの?」
最強の理由。それは。
「二度と失わないための最強だ」
エルミアは目を見開き、これまで以上に顔を紅潮させて、邪魔したことを謝ってからエルフの仲間たちの元へ駆けて行く。その途中、何度もチラチラとフォルティシモの方向を振り返っていた。
最果ての黄金竜を見逃した件についても、自分やエルフからタゲが逸れたらという気持ちでフォルティシモを利用しようとしたらしく、アイテムを貰う件も含めて有耶無耶で終わってしまう。
ただ、エルミアやエルフたちの件は改めてお礼を言われた。
御神木とは連絡先コードだけを交換しておき、何かあれば、というよりも話せるようになればすぐに連絡してくれるように言い含めておく。御神木の態度からほとんど期待はしていない。
トーラスブルスに戻ってから、それ以降のごたごたはすべてラナリア、ピアノ、エルミアに任せることにして、フォルティシモはキュウと一緒に最高級ホテルのスイートルームへ戻った。疲れたのでもう一日くらい宿泊して行っても良かったが、今日の夜にはラナリアをアクロシアの王都へ戻さなければならないので、もう一泊という訳にはいかない。
フォルティシモは汗や黄金竜の返り血で汚れてしまった全身を展望バスルームで洗い流す。汗を流してすっきりした後に豪勢なソファに沈み込むようにして座る。
しばらく今日あった様々な事柄への思索に耽っていた。ピアノの真偽を確かめて、キュウと初めての海外旅行。それだけのはずだったのに、神戯の敗北者を皮切りに、プレイヤーの子孫だと言うエルミア、ファーアースオンラインの頃よりも遙かに強かった最果ての黄金竜との戦い、神戯についての新たな情報と目白押しな一日になってしまった。
何度も確認した情報ウィンドウの文字をもう一度見つめる。
魔王神 Lv691
神戯の勝利条件となっているという神のクラス。残念ながら新しいスキルは得られなかったが、御神木は「人それぞれ違うみたいなんだ」と言っていたので、レベルを上げていけば何らかのスキルを必ず得られるだろう。
フォルティシモは何度見ても笑みを零してしまう。
戻って来た時刻が遅かったため、昼食の時間をとっくに過ぎて夕方に差し掛かろうという時間帯だ。朝食もピアノとの話に熱中していたためにコーヒーを飲んだだけであり、すっかりお腹も空腹を訴えていた。しかしゆっくり食事を取っている時間はない。
「そろそろチェックアウトの時間か」
キュウはフォルティシモが着ていた服に付着した黄金竜の返り血を落とすために洗濯場に居る。
アクロシアの宿が無性に恋しくなった。このスイートルームはキュウの初めての海外旅行ということで奮発したけれど、こういう何人もの客人を呼ぶための広い部屋は、それだけで落ち着かない気分になる。ゆっくりと休むのであれば、あのキュウと一緒に寝起きした小さな部屋に戻って、コーヒーを飲みながらキュウの尻尾を撫で回したい。
その後はキュウに頼んでラナリアたちの荷物をバッグにまとめてもらい、バッグごとフォルティシモのインベントリに収納した。
「キュウ、忘れ物はないな?」
「はい」
「今度来た時は、絶対に一緒に街を回るぞ」
「は、はい」
約束を果たせなかったというのは心残りだが、さすがにデートの約束のためにラナリアの帰還やトーラスブルスの事情を無視するわけにもいかない。フォルティシモはそこまでしても良いのだがキュウの性格を考えると、そんな状況では純粋に楽しんでくれないだろう。それではデートする意味がない。
「ちなみに、ここ、どうだった?」
「どうだった、ですか?」
「高いだけで過ごしにくかったとか、食事が合わなかったとか、ベッドが固くて眠れなかったとか、風呂が気に入らなかったとか、景色が悪かったとか、無かったか?」
「そ、そんなことはないです! すごかったです。こんなお姫様が泊まるような場所に、私が居るなんて信じられないくらいでした」
「なら良かった」
ホテルの従業員に見送られ、次もここにしようと心に決めてホテルを後にした。ほとんど見られなかった街並みをキュウを連れながら歩いていく。やはりファーアースオンラインの頃とは、人々の活気が違う。街を歩くNPC一人一人に高度なAIを付けるのは、予算的に不可能だから仕方がない。
ラナリアとはトーラスブルスに入る時に天烏を降ろした場所で待ち合わせしているので、そこへ向かって歩いて行く。
フォルティシモが街から出るために使う通路の先に人集りができていた。嫌な予感を覚えてよく観察すると、ラナリアやシャルロットに加えてピアノのパーティメンバー、そしてトーラスブルスの警備や身なりの良い者たちが整列していた。他にも大勢のエルフたちが街の外に待機しているようだ。
彼らはこちらを見ていないので、ラナリアの見送りなのだと思われる。
「向こうから出る」
「はい」
踵を返して人集りをさけようとすると、唐突に背後から声を掛けられた。
「待ちなさいよ」
振り返ると、すっかり体調を取り戻したエルミアが腕組みをして立っている。ただ視線は、明後日の方向を彷徨っていた。
「お前、あのエルフたちと一緒に行ったんじゃないのか?」
「エルミアさんは、ご主人様がホテルから出てここまで歩いて来られる間、ずっと後ろに居ました」
「は!? はぁぁぁ!? そ、そそ、そんな訳ないでしょ!? 憶測で物を語らないでくれる!?」
エルミアは顔を真っ赤にしてつっかえながら叫んでいた。
さすがのフォルティシモでさえ分かってしまうエルミアの嘘に、「キュウが俺に嘘を吐くはずないだろ」と言う怒りは湧いてこない。これくらいだと呆れの感情が先立つ。
「何か用か? 俺たちはアクロシアへ帰るところだ」
用事があるなら早く済ませろ、という意味を言外に伝えたつもりだが、それが伝わったのか早速用件を切り出した。
「えっと、その………あ、あり………………あ、あなたは、なんでアクロシアを支配しようとか、しないの!?」
フォルティシモはエルミアの質問の意図が分からず首を傾げる。エルミアは本気で尋ねているらしく、息を呑んで両手を力強く握り締めていた。
「なんで支配するんだ?」
「だ、だってあなたの力なら、ヴォーダンを軽々と屠れて、あの黄金竜を圧倒できるあなたなら! アクロシアとエルディン、いいえ、この大陸中を支配することだってできるはずでしょ!?」
「できるわけないだろ。支配ってお前、俺に王になってあれこれ指示しろって言うのか? 面倒過ぎる。それに興味もない」
フォルティシモの言葉にエルミアだけでなく、キュウまで驚いている。フォルティシモは一度として支配者になりたいなんて口にしたつもりはないので、キュウまで驚いているのが不思議で仕方ない。
「め、面倒? 興味ない? あなたは自分がどれだけの立場なのか分かってるの!? あなたはっ! 大陸最大のアクロシアと大陸最古のエルディンを、ヴォーダンの脅威から救ったの! そして大陸を黄金竜の脅威からもっ! 聞こえないの!? この街が、黄金竜を撃退したあなたの話題で持ちきりなのが!」
「感謝されるのは嬉しいが、それだけだろ」
フォルティシモは口では冷静だったけれど、真正面から偉業のように讃えられて嬉しくないはずがなかった。ただ、ここでニヤニヤと嬉しそうに笑うのは、最強のフォルティシモに相応しくないため我慢している。
「あなたはその力で! エルディンを、エルフのみんなを、私の故郷を、支配するんじゃないの!?」
エルミアの瞳にはわずかに涙まで浮かんでいた。フォルティシモにはその意味がまったく分からない。分からないけれど、酷い誤解は解いておく必要がある。
「俺の力は、そんなつまらないことのために使うつもりはない」
「つま、らない? だったらなんのために………あなたはそんな力を得たの?」
最強の理由。それは。
「二度と失わないための最強だ」
エルミアは目を見開き、これまで以上に顔を紅潮させて、邪魔したことを謝ってからエルフの仲間たちの元へ駆けて行く。その途中、何度もチラチラとフォルティシモの方向を振り返っていた。
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