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裏通りの薬剤師
裏通りの薬剤師
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時間を少し巻き戻して、朝の出発からお話ししましょうか。
前夜はキルロさんのご家族と豪華な夕食をいただき、おっきなベッドでキノと一緒に寝ました。何だか物語のお姫様みたいな夜でしたね。そんな優雅な気分に浸れたのはこの瞬間だけでしたけど。
◇◇
朝から裏通りを目指して、キルロさん、キノと三人で馬車に揺られました。
北西の端に位置する裏通りの一画は、【ヴィトーロインメディシナ】からさほど離れてはおらず、徒歩でも行けるほどです。
ゆっくりと進む馬車の上、キルロさんが簡単に裏通りについて教えてくれました。
「住人達はヴィトリアの人間では無いんだ。どこからか流れ着いた人達だ。医療大国を名乗るヴィトリアは、人道的な国という名目上、住人達を排除しないだけ。国の人間として認めている分けでは無いので、みんなヴィトリアに登録は無い」
「非難されないように黙認しているって感じですか?」
「そう言う事」
「登録も無くて、どうやって暮らしているのですか??」
「詳しい事は知らない。でも、互いに助け合って生活しているよ。仕事は正直あまり無いのかな? 医療機材や薬を作る工房で下働きをしたり、店の掃除や雑用なんかしたりで日銭を稼いでいる。そんな連中が、わずかな金を分け合って、他の人達を支えているらしい」
「仕事があればいいのに⋯⋯」
「それはほれ、国に登録が無いから雇用したくとも、正規では雇えない。今は雇ってくれる人の善意で、何とかなっている感じじゃないかな」
生活は苦しそうです。話を聞く限り、生活事情はミドラスの裏通りと大きく変わらないと感じます。
「う~ん、それでも明るいのですよね」
「そう。全く悲壮感が無い。元気なやつらだよ」
裏通りと言うと、どうしてもミドラスの裏通りを思い出してしまいます。私が住んでいた、“あの”イメージが拭えず、明るいイメージは湧きませんでした。ただそれも、裏通りに入った瞬間、キルロさんの言葉が正しかったと、すぐに分かりました。
街はまるで線を引いたみたいに、乳白色を見せていた建物は姿を消し、木材が剝き出しの背の低い掘っ立て小屋が立ち並びます。お世辞にも立派と言える代物ではありませんが、薄汚れた感じは一切ありませんでした。
街の中央には色とりどりの小さなテントが並び、小さな市が開かれています。人の数はそこまで多くないですが、元気な呼び込みの声と食欲をそそる香りが、あちらこちらから聞こえて来ました。
テントは所々修繕され、つぎはぎだらけ。良く見ると、皆さんの着ている服もつぎはぎだらけです。
でも、キルロさんの言葉通り、ここに悲壮感はありません。どこもかしこも笑顔が溢れていて、活気に満ち溢れていました。
「キルロさんの言っていた通りですね」
「だろ。そんで、あそこが今日の目的地」
小さな広場のすぐ先にある、真新しい三階建ての建物を指差しました。そこまで大きくはありませんが、治療院と考えれば十分な大きさです。
うん??
「あれ?! 【キルロメディシナ】って書いてありますよ!!」
「いやぁそうなんだよ。イヤだって言ったのにさ。無料でやっているから、ヴィトーロインは使えないし、いっそ【ハルヲメディシナ】でいいんじゃないかって言ったんだけどさ」
「それやったら、絶対怒られるやつですよ」
「だよなぁ⋯⋯いやぁ、まいったよ」
一階は全て待合です。真新しい長椅子と、一番奥には大きな棚を背にする受付机がありました。棚はまだスカスカで、何か書類らしき物が乱暴に放り込まれています。
受付の横から伸びる階段を上がり、二階を覗きます。診察室と処置室、それと倉庫らしき部屋が並んでいました。一通りの資材が揃っているようですが、なにぶん雑に放り込まれているので、足りない物があるのかどうか確認までは出来ませんでした。
倉庫の隣は調剤室です。もの凄い量の材料と薬が並んでいました。ここも雑然としていますが、一応は種類ごとに分類されていそうです。
三階は簡単な入院施設。小さめのベッドが並んでいました。簡単な入院であれば十分に対応出来そうです。いくつか個室も準備されていますが、使った形跡はまだありませんでした。
まだ、新しい木の香りに包まれ、新築ならではの気持ちのいい感じが漂っています。
「随分とちゃんとした治療院ですね。無料と聞いていたので、もっと簡素な物を想像していました」
「なるべくここで済んで欲しいからな。とてもじゃないけど、街の病院や治療院には、行けない連中だし。まぁ、悪くはないだろう?」
「はい、悪くないです。ここの院長はキルロさんになるのですか? 名前もついていますし⋯⋯」
「いやいや、ここの代表者は薬剤師だ。もう来るさ⋯⋯ほら、行った側からだ」
入口の扉から、のそっと現れた壮年の男性。猫人には珍しい、がっちりとした体躯の持ち主です。ヨレヨレの白衣を纏い、肘のあたりまで乱暴に腕まくりをしていました。眼光は鋭く、私達を見るなり、厳しい表情で睨みを利かせてきます。
その大柄な体もあって、威圧感が凄いです。ちょっと怖いですよ、大丈夫かな⋯⋯。
「お、ヤクロウ。来てやったぞ」
「小僧! 遅せえぞ」
「助っ人で来てやったんだ、文句言うなよ。しかも頼もしい助っ人付きだぞ。エレナ、この態度の悪いおっさんが、ヤクロウ・アキだ」
「態度の悪いおっさんって何だ?! ん? ま、いいか。助っ人か、頼むぞ猫娘」
ね、猫娘?!
「はい! は、初めまして⋯⋯エレナ・イルヴァンと言います。よ、宜しくお願い致します」
私が思い切り頭を下げると、ヤクロウさんは怪訝な表情を浮かべていました。
「随分とまぁ、固えな。大丈夫か?」
私の方をチラリと一瞥。ヤクロウさんはゆっくりと顎を撫でながら、キルロさんを睨んで行きました。その鋭い眼差しに、キルロさんはいつものニカっとした笑みを返します。
「優秀なのを連れて来たんだ、ありがたく思えよ。エレナもこのおっさん、口は悪いが性根はそこまで悪くないから、適当にあしらっておけばいいぞ」
「おい!! 適当って何だ!? ⋯⋯ん? ま、適当でいいか」
「⋯⋯は⋯⋯ぃ⋯⋯?」
首を傾げるヤクロウさんに心許ない返事を返すだけです。
適当って!?
「⋯⋯あのぅ⋯⋯ヤクロウさんは薬剤師ですよね? 他に従業員の方はいらっしゃるのですか?」
「ああ? いるぞ。ニウダって男が、その日に動けそうな人間を何人か連れて来る」
「え?! 固定では無いのですか?」
「あ?? ニウダは毎日いるぞ。あいつは暇なんだな」
「い、いや⋯⋯そういう事では無くてですね⋯⋯」
仕事の分かる従業員は、ひとりですか? 他の人達はその日その日で違うって⋯⋯あ! そこまで、忙しくないとか?
いや、でも、人手が足りないと言う話ですよね。忙しく無いのなら助っ人はいらない分けで⋯⋯。
でも、住人の数が多くないから、のんびりとした治療院なのかな。のんびりなら、従業員が日替わりでも、対応が効きそうですものね。きっとそうですよね!
私の甘い見込みは開店と同時に吹き飛びます。流れ込む人の波に目がグルグルですよ。
蓋を開けてみれば、そこにあったのは混沌でした。それ以上、それ以下でもありません。
「おい! ファリンってどこにある?」
「あれ? 爺さん、前にここで診て貰った事あるか?」
「次のやつは誰だ! こっち来い!」
ニウダさんが連れて来られた人達は、右も左も分からない人ばかり。かく言う私もそうです。何から手を付ければいいのか、目がグルグルするだけで何も思いつきません。
待合は常に人で溢れ返り、診察の終わった人も長椅子に腰掛けて見知った顔と談笑しています。
誰が患者さん? 誰が終わった人?
「ロルーエの葉ってなんだ?」
「あ、あ、それ、私分かるので探して来ます」
「悪いな。頼むよ」
「は、はい」
調剤室にあるはずです。階段を駆け上がり、一路調剤室へ。
棚に詰め込まれた、大量の薬からロルーエの葉を探します。
「ロルーエ⋯⋯ロルーエ⋯⋯」
無い。おかしいな。これだけ揃っているのに無い分けが⋯⋯やっぱりありません。
まさかこっち? 薬棚の向かいにある材料の棚を指でなぞって行きます。
「あった!」
ロルーエの葉は一般的な胃痛止めです。需要はきっと高いですよね。
私は少し多めに手に取り、調剤室をあとに⋯⋯する前に、毎度毎度こんな事をしていたらいつまで経っても終わりませんよ。ロルーエの葉と一緒に整腸剤のクロラや、痛み止めのファリンなど籠に入れて受付に戻りました。一番多く出るであろうと思う薬たちです。案の定、受付に戻ると、持っていた薬は一気に捌けました。
ただ、この程度の事は焼け石に水。待合の混沌が、無くなる事はありません。
キノも黙って私を手伝ってくれて、何度も受付と調剤室を往復しました。
でも、ただそれだけです。私の出来た事など些細な事。何も出来なかった無力感に苛まれます。ニウダさんや従業員の方々は、“居てくれて良かった”と言ってくれましたが、私はモヤモヤとスッキリしない心持ちのまま、【キルロメディシナ】での初日は終わって行きました。
前夜はキルロさんのご家族と豪華な夕食をいただき、おっきなベッドでキノと一緒に寝ました。何だか物語のお姫様みたいな夜でしたね。そんな優雅な気分に浸れたのはこの瞬間だけでしたけど。
◇◇
朝から裏通りを目指して、キルロさん、キノと三人で馬車に揺られました。
北西の端に位置する裏通りの一画は、【ヴィトーロインメディシナ】からさほど離れてはおらず、徒歩でも行けるほどです。
ゆっくりと進む馬車の上、キルロさんが簡単に裏通りについて教えてくれました。
「住人達はヴィトリアの人間では無いんだ。どこからか流れ着いた人達だ。医療大国を名乗るヴィトリアは、人道的な国という名目上、住人達を排除しないだけ。国の人間として認めている分けでは無いので、みんなヴィトリアに登録は無い」
「非難されないように黙認しているって感じですか?」
「そう言う事」
「登録も無くて、どうやって暮らしているのですか??」
「詳しい事は知らない。でも、互いに助け合って生活しているよ。仕事は正直あまり無いのかな? 医療機材や薬を作る工房で下働きをしたり、店の掃除や雑用なんかしたりで日銭を稼いでいる。そんな連中が、わずかな金を分け合って、他の人達を支えているらしい」
「仕事があればいいのに⋯⋯」
「それはほれ、国に登録が無いから雇用したくとも、正規では雇えない。今は雇ってくれる人の善意で、何とかなっている感じじゃないかな」
生活は苦しそうです。話を聞く限り、生活事情はミドラスの裏通りと大きく変わらないと感じます。
「う~ん、それでも明るいのですよね」
「そう。全く悲壮感が無い。元気なやつらだよ」
裏通りと言うと、どうしてもミドラスの裏通りを思い出してしまいます。私が住んでいた、“あの”イメージが拭えず、明るいイメージは湧きませんでした。ただそれも、裏通りに入った瞬間、キルロさんの言葉が正しかったと、すぐに分かりました。
街はまるで線を引いたみたいに、乳白色を見せていた建物は姿を消し、木材が剝き出しの背の低い掘っ立て小屋が立ち並びます。お世辞にも立派と言える代物ではありませんが、薄汚れた感じは一切ありませんでした。
街の中央には色とりどりの小さなテントが並び、小さな市が開かれています。人の数はそこまで多くないですが、元気な呼び込みの声と食欲をそそる香りが、あちらこちらから聞こえて来ました。
テントは所々修繕され、つぎはぎだらけ。良く見ると、皆さんの着ている服もつぎはぎだらけです。
でも、キルロさんの言葉通り、ここに悲壮感はありません。どこもかしこも笑顔が溢れていて、活気に満ち溢れていました。
「キルロさんの言っていた通りですね」
「だろ。そんで、あそこが今日の目的地」
小さな広場のすぐ先にある、真新しい三階建ての建物を指差しました。そこまで大きくはありませんが、治療院と考えれば十分な大きさです。
うん??
「あれ?! 【キルロメディシナ】って書いてありますよ!!」
「いやぁそうなんだよ。イヤだって言ったのにさ。無料でやっているから、ヴィトーロインは使えないし、いっそ【ハルヲメディシナ】でいいんじゃないかって言ったんだけどさ」
「それやったら、絶対怒られるやつですよ」
「だよなぁ⋯⋯いやぁ、まいったよ」
一階は全て待合です。真新しい長椅子と、一番奥には大きな棚を背にする受付机がありました。棚はまだスカスカで、何か書類らしき物が乱暴に放り込まれています。
受付の横から伸びる階段を上がり、二階を覗きます。診察室と処置室、それと倉庫らしき部屋が並んでいました。一通りの資材が揃っているようですが、なにぶん雑に放り込まれているので、足りない物があるのかどうか確認までは出来ませんでした。
倉庫の隣は調剤室です。もの凄い量の材料と薬が並んでいました。ここも雑然としていますが、一応は種類ごとに分類されていそうです。
三階は簡単な入院施設。小さめのベッドが並んでいました。簡単な入院であれば十分に対応出来そうです。いくつか個室も準備されていますが、使った形跡はまだありませんでした。
まだ、新しい木の香りに包まれ、新築ならではの気持ちのいい感じが漂っています。
「随分とちゃんとした治療院ですね。無料と聞いていたので、もっと簡素な物を想像していました」
「なるべくここで済んで欲しいからな。とてもじゃないけど、街の病院や治療院には、行けない連中だし。まぁ、悪くはないだろう?」
「はい、悪くないです。ここの院長はキルロさんになるのですか? 名前もついていますし⋯⋯」
「いやいや、ここの代表者は薬剤師だ。もう来るさ⋯⋯ほら、行った側からだ」
入口の扉から、のそっと現れた壮年の男性。猫人には珍しい、がっちりとした体躯の持ち主です。ヨレヨレの白衣を纏い、肘のあたりまで乱暴に腕まくりをしていました。眼光は鋭く、私達を見るなり、厳しい表情で睨みを利かせてきます。
その大柄な体もあって、威圧感が凄いです。ちょっと怖いですよ、大丈夫かな⋯⋯。
「お、ヤクロウ。来てやったぞ」
「小僧! 遅せえぞ」
「助っ人で来てやったんだ、文句言うなよ。しかも頼もしい助っ人付きだぞ。エレナ、この態度の悪いおっさんが、ヤクロウ・アキだ」
「態度の悪いおっさんって何だ?! ん? ま、いいか。助っ人か、頼むぞ猫娘」
ね、猫娘?!
「はい! は、初めまして⋯⋯エレナ・イルヴァンと言います。よ、宜しくお願い致します」
私が思い切り頭を下げると、ヤクロウさんは怪訝な表情を浮かべていました。
「随分とまぁ、固えな。大丈夫か?」
私の方をチラリと一瞥。ヤクロウさんはゆっくりと顎を撫でながら、キルロさんを睨んで行きました。その鋭い眼差しに、キルロさんはいつものニカっとした笑みを返します。
「優秀なのを連れて来たんだ、ありがたく思えよ。エレナもこのおっさん、口は悪いが性根はそこまで悪くないから、適当にあしらっておけばいいぞ」
「おい!! 適当って何だ!? ⋯⋯ん? ま、適当でいいか」
「⋯⋯は⋯⋯ぃ⋯⋯?」
首を傾げるヤクロウさんに心許ない返事を返すだけです。
適当って!?
「⋯⋯あのぅ⋯⋯ヤクロウさんは薬剤師ですよね? 他に従業員の方はいらっしゃるのですか?」
「ああ? いるぞ。ニウダって男が、その日に動けそうな人間を何人か連れて来る」
「え?! 固定では無いのですか?」
「あ?? ニウダは毎日いるぞ。あいつは暇なんだな」
「い、いや⋯⋯そういう事では無くてですね⋯⋯」
仕事の分かる従業員は、ひとりですか? 他の人達はその日その日で違うって⋯⋯あ! そこまで、忙しくないとか?
いや、でも、人手が足りないと言う話ですよね。忙しく無いのなら助っ人はいらない分けで⋯⋯。
でも、住人の数が多くないから、のんびりとした治療院なのかな。のんびりなら、従業員が日替わりでも、対応が効きそうですものね。きっとそうですよね!
私の甘い見込みは開店と同時に吹き飛びます。流れ込む人の波に目がグルグルですよ。
蓋を開けてみれば、そこにあったのは混沌でした。それ以上、それ以下でもありません。
「おい! ファリンってどこにある?」
「あれ? 爺さん、前にここで診て貰った事あるか?」
「次のやつは誰だ! こっち来い!」
ニウダさんが連れて来られた人達は、右も左も分からない人ばかり。かく言う私もそうです。何から手を付ければいいのか、目がグルグルするだけで何も思いつきません。
待合は常に人で溢れ返り、診察の終わった人も長椅子に腰掛けて見知った顔と談笑しています。
誰が患者さん? 誰が終わった人?
「ロルーエの葉ってなんだ?」
「あ、あ、それ、私分かるので探して来ます」
「悪いな。頼むよ」
「は、はい」
調剤室にあるはずです。階段を駆け上がり、一路調剤室へ。
棚に詰め込まれた、大量の薬からロルーエの葉を探します。
「ロルーエ⋯⋯ロルーエ⋯⋯」
無い。おかしいな。これだけ揃っているのに無い分けが⋯⋯やっぱりありません。
まさかこっち? 薬棚の向かいにある材料の棚を指でなぞって行きます。
「あった!」
ロルーエの葉は一般的な胃痛止めです。需要はきっと高いですよね。
私は少し多めに手に取り、調剤室をあとに⋯⋯する前に、毎度毎度こんな事をしていたらいつまで経っても終わりませんよ。ロルーエの葉と一緒に整腸剤のクロラや、痛み止めのファリンなど籠に入れて受付に戻りました。一番多く出るであろうと思う薬たちです。案の定、受付に戻ると、持っていた薬は一気に捌けました。
ただ、この程度の事は焼け石に水。待合の混沌が、無くなる事はありません。
キノも黙って私を手伝ってくれて、何度も受付と調剤室を往復しました。
でも、ただそれだけです。私の出来た事など些細な事。何も出来なかった無力感に苛まれます。ニウダさんや従業員の方々は、“居てくれて良かった”と言ってくれましたが、私はモヤモヤとスッキリしない心持ちのまま、【キルロメディシナ】での初日は終わって行きました。
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