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アックスピーク
モーラさんの深い溜め息は相変わらずです
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東の大国イスタバール。
フェインさんの家にあった大きな白地図を思い出します。
ここミドラスから東に街道を馬車で二日ほどでしたっけ? ミドラスとは雰囲気の全く異なる、異国情緒が溢れる国と教えて貰いましたね。
そこの権力者がロッカを狙うかも知れない⋯⋯。
「デルクス、ありがとう。でも、何でそんな事を知っているの?」
「たまたまと言うか、僕が子供の頃父がネルソン家を相手取り、苦労している姿を見ていたので⋯⋯」
「はいはーい! 私、その話聞いた事あるよ」
ハルさんとデルクスさんに、ニッコリと笑顔で割って入るモニークさん。デルクスさんは少し驚いて見せましたが、直ぐに手の平を差し出しました。
「モニーク、聞いた話をハルさん達に教えてあげて」
「うん、いいよ。昔、【オルファステイム】にレッドバウンドブルって珍しい赤い牛がいたんだって。どこで聞きつけたのか、そのネルソン家がレッドバウンドブルを寄こせって現れた。めちゃくちゃ横柄でラグウスさんも怒って、突っぱねていたらイヤがらせとか凄くて、買収騒動まで発展したんだってさ。まだまだ、大きくない店だったから本当に大変だったって漏らしてた。そんな事もあって、誰にも手出し出来ないほど店を大きくしてやるんだって、言ってたよ」
お父さんの方にも苦労はあったのですね。しかし、イヤな思いをしているのに何だって同じように横柄な態度でウチに当たるのですかね? もしかして、こういう時の為に鍛えていたとか⋯⋯そんな事はありませんか。
ハルさんはモニークさんの言葉を黙って聞いていました。先程までキレていたとは思えないほど、物凄く冷静な感じです。慌てる素振りは一切見せず、どこか余裕すら感じ取れました。
「モニーク、ありがとう。とても参考になったわ。デルクスもありがとう。ネルソン家ってのが、ちょっかいを出して来る可能性か⋯⋯あるかも知れないわね。あ! でも、今は【オルファステイム】に、ちょっかいを出さないのよね? やっぱり大きくなったから?」
「そうですね。どちらかと言うと、大きくなって健全な権力者の方と繋がりが出来たというのが、大きいかも知れませんね。その方々との繋がりが抑止になっている面は強いかと思います」
「なるほど! ありがとうデルクス」
デルクスさんの言葉にハルさんは満面の笑みで大きく頷きました。それは決して強がりには見えません。
「何かあれば、いつでも声を掛けて下さい。微力ながら、力になれると思いますので」
「うん。いつも悪いわね。でも大丈夫、心配しないで」
「ねえ、また見に来てもいい?」
「もちろんよ。あなた達には世話になってばかりだもの、見学なんていつでも来て」
「やったぁー」
モニークさんは笑顔で、ログリさんはいつもと同じ硬い表情で、デルクスさんは【ハルヲンテイム】を心配してか、憂いのある表情でお店をあとにして行きました。
「フィリシア、悪いけどまたギルドにひとっ走りして、モーラを呼んで来て貰える。ギルドだと話辛い内容だと言って、ここまで連れて来て。みんな、心配しなくて大丈夫。ちょっと気を付けなければならないけど、ウチは大丈夫よ」
ハルさんはニヤリと悪い笑みを見せました。この笑顔も久しぶりですね。
「そのネルソン家。手を出して来るかな?」
ラーサさんは少し不安を覗かせます。荒事になってしまえば、ハルさん以外太刀打ち出来ないのはあきらかですからね。デルクスさんの言葉に不安を覗かせる気持ちは私も分かります。
「そうね。さっきの感じだと、あると思っていいかも知れないわね」
ハルさんの言葉に、モモさんは少しばかり首を傾げて見せます。
「でも、ヘッグとフッカの登録の時は何もされなかったわ。今回も無いという可能性も、あるのでは?」
「ヘッグとフッカは調教の登録。ロッカの登録は単純な個体登録なので、意味合いが全然違う。調教動物に手を出すとなると、とてつもなく厄介だからね、相当の覚悟がいるわ。でも、個体登録なら、売買は簡単に出来る。諸費費用も大してかからないし⋯⋯。それにもしかしたらだけど、アックスピークの剥製はもう持っているのかも。飼育の記録はあるのに、剥製が無いのはおかしいと思っているのよ」
「もう持っている⋯⋯だから興味を示さない。それはありそうね」
「調教の登録解除とか本当に面倒臭いから、ちょっかいを出してこなかった線も捨てられないよ」
モモさんもラーサさんも肩をすくめながら、ハルさんの言葉に頷きました。
「面倒な思いをした調教済みの仔を、譲る人なんてほとんどいないか……。手を出す方も相応の覚悟が必要になってくるものね」
「確かに。寄り添う覚悟がある人間しか、調教まではしないしな」
「店を始めた時から、寄り添う覚悟を持つ人間としか取引する気はない。それは絶対よ。自分の所有欲を満たす為だけに譲れなどとぬかすヤツに、何人⋯⋯何物も指一本触れさせない」
ハルさんの青い瞳が鋭く前を見つめます。ハルさんの強さと優しさを感じる言葉。大切なものを守れる強さに憧れます。マネしたくともマネは出来ません。それでも、守りたいと思う気持ちは同じくらいあります。それはみんなも同じ。
「迷惑を掛けちゃうかも知れないけど、宜しくね」
「何を今更」
「そうそう」
私達はハルさんに大きく頷いて見せるだけです。何事も無い事を祈りますが、そうそう万事思うように行く事はありませんものね。
◇◇◇◇
「はぁぁああ~。ハル。私は仕事を終えた。帰りたいのだ。分かるか?」
「ああ、はいはい。分かる分かる。ちょっとここ座って。誰かモーラにお茶を持って来て」
「長居する気は無いぞ。サッサと用件を言え、まったく⋯⋯」
閉店後の待合にモーラさんのでっぷりとした愛嬌ある姿が、お見えになりました。深い深い溜め息が、お客さんのはけた待合に響きます。いつものように不機嫌を隠さないモーラさんですが、ハルさんはいつものように気遣いなどする事はありません。
「ウチにアックスピークの仔が生まれたのは知っているでしょう?」
「ああ。もちろん。ギルドの人間はびっくりしていた。それが、どうした」
「イスタバールのネルソン家っていう権力者は知っている?」
「ネルソン? イスタバール? 知らんな。回りくどいぞ、早く言え」
「まぁまぁ、お茶でも飲んで、落ち着いてよ。デルクスが教えてくれたんだけど、そのネルソンってヤツは稀少種の剥製収集を趣味にしているらしいのよ。だから、気を付けるように言われた。そしてギルドで雛の個体登録をしたのが、どうも漏れているみたいなの」
「情報の漏洩? 馬鹿げている、何を根拠に」
「雛を買い取らせろって、金を持っているヤツらが受付に群がって迷惑した」
「それは、噂レベルで広まっただけだ⋯⋯」
「違うね、登録してすぐよ。タイムラグなんてほとんど無かった。噂で広まったってレベルじゃないわ」
ハルさんはお茶を啜り、モーラさんに厳しい視線を投げ掛けました。言葉を遮ってまでの強いメッセージに、モーラさんも逡巡の姿を見せます。
「それで、どうしろと?」
モーラさんも、自身を落ちつけようとカップに口を付けました。
「漏らしているヤツを探し出して欲しい。そして、イスタバールまで情報が届いているか確認して。稀少種の情報を流す事で、金を得ているヤツがいるのよ。ギルドの沽券に関わるんじゃないの?」
勝ち誇るハルさんの笑みに、モーラさんは顔をしかめ眉間を指で揉んでいきます。漏れる溜め息はさらに深くなり、不満を隠そうともしませんでした。
「いつも、いつも本当に面倒臭い事ばかり押し付けおって」
「何言っているのよ! この間の【ライザテイム】の尻ぬぐい、本当にヤバかったんだから。借りは返しなさいよね」
「はぁ~分かった。それで、さっき上がったネルソン家ってのは何だ? アックスピークの雛を剥製にする為にちょっかいを出してくるって言うのか? いつもみたく、突っぱねて終わりだろう」
「それが、そうもいかないから手を貸せって言っているのよ。もし、ギルドから情報が漏れていたら早々に手を打たなきゃならない。今すぐにでもね」
「そんなに厄介なヤツなのか?」
「昔、【オルファステイム】が相当手を焼いたって、教えてくれたわ。欲しい物の為ならなりふり構わないヤツみたい」
「来るって決まったわけじゃあるまい」
「いや、来るね。状況と情報を精査すれば、来るって考えていいはずよ。あとは私の勘。何としても雛は守る」
ハルさんの瞳は普段見せない鋭さを見せました。言葉には自信が読み取れます。その自信にモーラさんも項垂れながら、首を縦に振って行きました。
「はぁ~。まぁ、ギルドの中は洗ってみる。少し時間はくれ、今まで表沙汰になっていないんだ、早々に尻尾を捕まえられるとは思えん」
「なるべく早くね。頼んだわよ」
やるせない深い溜め息を残し、モーラさんは帰路に着かれます。
ハルさんは、去って行くモーラさんの姿を見つめ、何かを決意をした様に映りました。
フェインさんの家にあった大きな白地図を思い出します。
ここミドラスから東に街道を馬車で二日ほどでしたっけ? ミドラスとは雰囲気の全く異なる、異国情緒が溢れる国と教えて貰いましたね。
そこの権力者がロッカを狙うかも知れない⋯⋯。
「デルクス、ありがとう。でも、何でそんな事を知っているの?」
「たまたまと言うか、僕が子供の頃父がネルソン家を相手取り、苦労している姿を見ていたので⋯⋯」
「はいはーい! 私、その話聞いた事あるよ」
ハルさんとデルクスさんに、ニッコリと笑顔で割って入るモニークさん。デルクスさんは少し驚いて見せましたが、直ぐに手の平を差し出しました。
「モニーク、聞いた話をハルさん達に教えてあげて」
「うん、いいよ。昔、【オルファステイム】にレッドバウンドブルって珍しい赤い牛がいたんだって。どこで聞きつけたのか、そのネルソン家がレッドバウンドブルを寄こせって現れた。めちゃくちゃ横柄でラグウスさんも怒って、突っぱねていたらイヤがらせとか凄くて、買収騒動まで発展したんだってさ。まだまだ、大きくない店だったから本当に大変だったって漏らしてた。そんな事もあって、誰にも手出し出来ないほど店を大きくしてやるんだって、言ってたよ」
お父さんの方にも苦労はあったのですね。しかし、イヤな思いをしているのに何だって同じように横柄な態度でウチに当たるのですかね? もしかして、こういう時の為に鍛えていたとか⋯⋯そんな事はありませんか。
ハルさんはモニークさんの言葉を黙って聞いていました。先程までキレていたとは思えないほど、物凄く冷静な感じです。慌てる素振りは一切見せず、どこか余裕すら感じ取れました。
「モニーク、ありがとう。とても参考になったわ。デルクスもありがとう。ネルソン家ってのが、ちょっかいを出して来る可能性か⋯⋯あるかも知れないわね。あ! でも、今は【オルファステイム】に、ちょっかいを出さないのよね? やっぱり大きくなったから?」
「そうですね。どちらかと言うと、大きくなって健全な権力者の方と繋がりが出来たというのが、大きいかも知れませんね。その方々との繋がりが抑止になっている面は強いかと思います」
「なるほど! ありがとうデルクス」
デルクスさんの言葉にハルさんは満面の笑みで大きく頷きました。それは決して強がりには見えません。
「何かあれば、いつでも声を掛けて下さい。微力ながら、力になれると思いますので」
「うん。いつも悪いわね。でも大丈夫、心配しないで」
「ねえ、また見に来てもいい?」
「もちろんよ。あなた達には世話になってばかりだもの、見学なんていつでも来て」
「やったぁー」
モニークさんは笑顔で、ログリさんはいつもと同じ硬い表情で、デルクスさんは【ハルヲンテイム】を心配してか、憂いのある表情でお店をあとにして行きました。
「フィリシア、悪いけどまたギルドにひとっ走りして、モーラを呼んで来て貰える。ギルドだと話辛い内容だと言って、ここまで連れて来て。みんな、心配しなくて大丈夫。ちょっと気を付けなければならないけど、ウチは大丈夫よ」
ハルさんはニヤリと悪い笑みを見せました。この笑顔も久しぶりですね。
「そのネルソン家。手を出して来るかな?」
ラーサさんは少し不安を覗かせます。荒事になってしまえば、ハルさん以外太刀打ち出来ないのはあきらかですからね。デルクスさんの言葉に不安を覗かせる気持ちは私も分かります。
「そうね。さっきの感じだと、あると思っていいかも知れないわね」
ハルさんの言葉に、モモさんは少しばかり首を傾げて見せます。
「でも、ヘッグとフッカの登録の時は何もされなかったわ。今回も無いという可能性も、あるのでは?」
「ヘッグとフッカは調教の登録。ロッカの登録は単純な個体登録なので、意味合いが全然違う。調教動物に手を出すとなると、とてつもなく厄介だからね、相当の覚悟がいるわ。でも、個体登録なら、売買は簡単に出来る。諸費費用も大してかからないし⋯⋯。それにもしかしたらだけど、アックスピークの剥製はもう持っているのかも。飼育の記録はあるのに、剥製が無いのはおかしいと思っているのよ」
「もう持っている⋯⋯だから興味を示さない。それはありそうね」
「調教の登録解除とか本当に面倒臭いから、ちょっかいを出してこなかった線も捨てられないよ」
モモさんもラーサさんも肩をすくめながら、ハルさんの言葉に頷きました。
「面倒な思いをした調教済みの仔を、譲る人なんてほとんどいないか……。手を出す方も相応の覚悟が必要になってくるものね」
「確かに。寄り添う覚悟がある人間しか、調教まではしないしな」
「店を始めた時から、寄り添う覚悟を持つ人間としか取引する気はない。それは絶対よ。自分の所有欲を満たす為だけに譲れなどとぬかすヤツに、何人⋯⋯何物も指一本触れさせない」
ハルさんの青い瞳が鋭く前を見つめます。ハルさんの強さと優しさを感じる言葉。大切なものを守れる強さに憧れます。マネしたくともマネは出来ません。それでも、守りたいと思う気持ちは同じくらいあります。それはみんなも同じ。
「迷惑を掛けちゃうかも知れないけど、宜しくね」
「何を今更」
「そうそう」
私達はハルさんに大きく頷いて見せるだけです。何事も無い事を祈りますが、そうそう万事思うように行く事はありませんものね。
◇◇◇◇
「はぁぁああ~。ハル。私は仕事を終えた。帰りたいのだ。分かるか?」
「ああ、はいはい。分かる分かる。ちょっとここ座って。誰かモーラにお茶を持って来て」
「長居する気は無いぞ。サッサと用件を言え、まったく⋯⋯」
閉店後の待合にモーラさんのでっぷりとした愛嬌ある姿が、お見えになりました。深い深い溜め息が、お客さんのはけた待合に響きます。いつものように不機嫌を隠さないモーラさんですが、ハルさんはいつものように気遣いなどする事はありません。
「ウチにアックスピークの仔が生まれたのは知っているでしょう?」
「ああ。もちろん。ギルドの人間はびっくりしていた。それが、どうした」
「イスタバールのネルソン家っていう権力者は知っている?」
「ネルソン? イスタバール? 知らんな。回りくどいぞ、早く言え」
「まぁまぁ、お茶でも飲んで、落ち着いてよ。デルクスが教えてくれたんだけど、そのネルソンってヤツは稀少種の剥製収集を趣味にしているらしいのよ。だから、気を付けるように言われた。そしてギルドで雛の個体登録をしたのが、どうも漏れているみたいなの」
「情報の漏洩? 馬鹿げている、何を根拠に」
「雛を買い取らせろって、金を持っているヤツらが受付に群がって迷惑した」
「それは、噂レベルで広まっただけだ⋯⋯」
「違うね、登録してすぐよ。タイムラグなんてほとんど無かった。噂で広まったってレベルじゃないわ」
ハルさんはお茶を啜り、モーラさんに厳しい視線を投げ掛けました。言葉を遮ってまでの強いメッセージに、モーラさんも逡巡の姿を見せます。
「それで、どうしろと?」
モーラさんも、自身を落ちつけようとカップに口を付けました。
「漏らしているヤツを探し出して欲しい。そして、イスタバールまで情報が届いているか確認して。稀少種の情報を流す事で、金を得ているヤツがいるのよ。ギルドの沽券に関わるんじゃないの?」
勝ち誇るハルさんの笑みに、モーラさんは顔をしかめ眉間を指で揉んでいきます。漏れる溜め息はさらに深くなり、不満を隠そうともしませんでした。
「いつも、いつも本当に面倒臭い事ばかり押し付けおって」
「何言っているのよ! この間の【ライザテイム】の尻ぬぐい、本当にヤバかったんだから。借りは返しなさいよね」
「はぁ~分かった。それで、さっき上がったネルソン家ってのは何だ? アックスピークの雛を剥製にする為にちょっかいを出してくるって言うのか? いつもみたく、突っぱねて終わりだろう」
「それが、そうもいかないから手を貸せって言っているのよ。もし、ギルドから情報が漏れていたら早々に手を打たなきゃならない。今すぐにでもね」
「そんなに厄介なヤツなのか?」
「昔、【オルファステイム】が相当手を焼いたって、教えてくれたわ。欲しい物の為ならなりふり構わないヤツみたい」
「来るって決まったわけじゃあるまい」
「いや、来るね。状況と情報を精査すれば、来るって考えていいはずよ。あとは私の勘。何としても雛は守る」
ハルさんの瞳は普段見せない鋭さを見せました。言葉には自信が読み取れます。その自信にモーラさんも項垂れながら、首を縦に振って行きました。
「はぁ~。まぁ、ギルドの中は洗ってみる。少し時間はくれ、今まで表沙汰になっていないんだ、早々に尻尾を捕まえられるとは思えん」
「なるべく早くね。頼んだわよ」
やるせない深い溜め息を残し、モーラさんは帰路に着かれます。
ハルさんは、去って行くモーラさんの姿を見つめ、何かを決意をした様に映りました。
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