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番外 ※ 時間軸はランダムです。結婚後の話もあります。
ホワイトデー SS ~ 後日談 ~ ※
しおりを挟む~ ディーノ&サヴィン side ~
あの日は、“ホワイトデー”だったらしい。
後で聞いた処に由ると、あの日はイオリ曰く“バレンタインのお返事及び返礼の品”が贈られる日なのだそうだ。
へ~・・・んっ!?・・・あっっ!!あの日?!・・うわぁっ・・///・・・って思った。
だって、だってさ・・・お返事も返礼も・・・それ以上のモノを、俺はあの日に、たくさんたくさん貰ってて。
あの時のディーノさん、すごく・・・
「サヴィン、愛している。お前のこの目に映るものが・・・俺だけであれば、どれ程に・・・」
「俺も、愛してます。俺はずっと前から、ディーノさんしか・・・その・・・見てませんよ?・・・んっ・・ぅ・・」
今日は何だかディーノさん雰囲気が、俺を見る雪空が柔らかくて・・・甘い?って思っていたら。夜のリビングのソファーで、ぎゅって抱き締められて顎を掬い上げられた。雪空色の瞳に見つめられて、愛を告げられれば、もう照れる間もない程に幸せで。
唇が触れる瞬間に、切なげな囁きを吹き掛けられて、考える必要も躊躇なんて欠片もなく、俺の本心のままに想いに応えてた。
その言葉の終わりも待てないと云う様に、直ぐに塞がれた唇は、そのまま全てを奪い尽くす様なキスに変わって。舌を絡めて深く唇が重なって、どっちの唾液かも分からない位に溶け合った頃には、俺はもうディーノさんの事しか考えられなくなってた。
だから、いつベッドに移動したのかとか、何で張りのある肌と引き締まった筋肉を素肌で感じているのか分からないまま、その熱さに翻弄されていて。
躰の深い処に、溶けそうに熱い彼の屹立を感じて、快楽にうねるナカがおねだりするのも恥ずかしいなんて、欠片も無かった。
「・・・まぁ・・俺だけにする、させるが・・な」
「・・あっ・・やぁっ・・もっと、おくぅ・・」
さっきの、切ない声に艶と熱と・・・強引な程に強い響きが混じった、彼の本気を耳朶に囁かれながら、もっと彼が欲しくて奥まで、熱いモノで満たして欲しくて。
はぐらかす様に、意地悪く引かれる腰に無意識のままに脚を絡ませて、おねだりする事も厭わない位に淫らに昂って、自分から腰を押し付けて求める。
自分のナカに、ディーノさんを感じる時が本当に幸せで、躰も心も最高の快楽に満たされて、気づかない内に閉じていた目を開けば大好きで尊敬している、ずっと欲しかった人の、俺を見つめる熱い雪空の瞳と視線まで絡み合える。
「っあ・・ディーノ、さんっ・・愛してます・・ずっと、ディーノさんだけ・・このまま・・・っっあぁっ!」
その雪空に、俺の想いを届けたくて懸命に言葉と紡げば、もうこれ以上は無いと思っていたナカのディーノさんがぐんってナカが押し広げられる位に大きくなった。
「ああ・・・っ、このまま・・・俺に愛されていればいい・・・っ!」
そう、耳朶に噛み付くように囁かれた瞬間、奥を突き上げて硬く張り出した切っ先で捏ね抉られたら、もう我慢なんて出来ないです・・・
「ぁあっ・・あっ、あぁっ・・・あんんっっ!!」
「っ・・・っく・・」
熱い杭に穿たれて愛される躰の奥に、熱い飛沫が放たれて、ディーノさんと俺の躰の間で挟まれて濡れた屹立から、絶頂の証が散る。
いつもなら、強すぎる快楽に目を閉じてしまうけど、その時は不思議とディーノさんの顔を見つめていて。
その雪空の瞳をすがめるように細めて、何かを堪えるみたいに頬を引き締めた、その男の色香をこれ以上無く漂わせる表情を、見てしまった俺がどうなったのか・・・なんて。
「あっ・・・やぁっ・・また、俺っ・・・だめっ・・イっ・・・んん~~・・・っっあ!!」
達した躰が、再び絶頂の高みに押し上げられて、抗うなんて不可能な愉悦に落とされた。
でも・・・確かに達したハズなのに、それでも、俺の屹立からはさっきの残滓がこぷりと零れただけで、イったのにその証が出ないんだ・・・これって・・・
・・・射精した直後に、そのままドライで極めたの・・・初めてだと、思う。
しかも、それの原因がディーノさんのイキ顔って・・・俺、ディーノさんにどんだけ惚れてるんだよ。
・・・すっごく、これ以上無く惚れてます、大好きです。
「はっ・・ぁ・はぁ・・・んぅ・・っ」
続けて達した躰のびくつく震えが止まらなくて、ディーノさんの背に回した腕でぎゅっと抱き付いて堪える俺の、喘ぐ呼吸を繰り返す唇がそっと同じそれで塞がれた。
唇が優しく食まれて、ちゅっちゅって軽く吸われて、しっとりと重なった後は舌を絡め合う深いキスが気持ち善くて、気だった躰の震えが治まる頃には、くったりと躰の力も抜けていた。
「落ち着いたか?・・・続けて極めただろう。・・・俺も持っていかれるかと思ったぞ・・・ドライでイった、のか?・・・ん?」
「っっ~~!!」
バレてるっ・・・当たり前って云ったら、そうなんだけど。
すごく、すっごく恥ずかしい。でも、それはディーノさんのせいだから・・・だから。
「俺は、当然好ましく嬉しいが。・・・ん?意外だったか?敏感な恋人が可愛いと思うのは至極当然だろう?こんなに艶やかに乱れるとは・・・男冥利に尽きるな」
俺は、ディーノさんの、ディーノさんに与えられるなら、何でも嬉しいですって思って。だって、本当にそうなんだから、仕方無い。
それを伝えたくて雪空を見上げると、視線が合ったその瞬間ナカの圧迫がぶわって増して、まだキモチイイままのそこに強い快楽が広がって、本能と反射でぎゅうって締め付けてしまったけど。
「っう・・・はぁ、イタズラが過ぎると、もっと苛めてしまいたくなるが・・・分かっては・・いないのだろうな・・・まぁ、可愛いが」
「んぁっ・・・えっ・・?えっ・・あっ・・あぁっ、んっ、あんっ・・あぁっ!」
さっき、二人とも達したまま、くっついたままの・・・所謂、挿れっぱなしだった処で、ディーノさんの動きが始まれば。もう俺はそれに翻弄されるまま、快楽を与えられるままに享受して歓喜と快感に乱れるだけで。
たくさん愛されて、たくさん想いを囁かれて、しあわせで気持ち善くて幸せでいつ眠ったのか、意識を手放したのかも分からないままで、水面に浮かび上がるみたいにすうっと目が覚めた。
・・・何だろう・・・昨日(?)は、普段はちょっとイジワルで、あまりストレートに想いを言葉にしないディーノさんが、たくさん心の内を伝えてくれた。その、セックスも、いつもより、何かすごくすごかった、し。
すごく甘くて溶けそうだって、何回も思った。意識が無くなる直前なんて、もう蕩けてたと思う。あ、寝たんじゃなくて、そっちだった?なんて考える位に。
「ん、あれ・・・?」
そんな事をぼんやりと考えてた俺の目の前は何かに遮られてて、躰は温かくて硬い何かに包まれていた。
よく知っている、愛しくてこれ以上の無い安心感と・・・まだ躰の奥に沈む欲を掻き立てる感触。
ディーノさん、だった。
素肌に感じる熱い肌と滑らかなシーツに、俺も彼も何も身に付けないまま、抱き合って横たわっていると気付く。
いつもなら、俺がディーノさんの手を握って寝ているか、俺が寝ている横に座って仕事をしている彼が、優しく俺の頭を撫でてくれる・・・とか。
思い出しても、甘いって思う・・・目を開ければ、ふわって目元を和らげて“起きたのか?まだ寝ていていいぞ”って額にキスしてくれるんだ・・・甘い・・だろ?
いつもの彼を知っている人なら、こんなに甘いコトするなんて想像もしないんじゃないかって思う。
いつもそんな感じだから、こんな風に目覚めるのは初めてで。ぶわって顔が熱くなった。心拍も早くなって、これじゃあディーノさんに起きたのがバレてしまうって焦ったけど、俺の躰に回された腕は、逆に強くなって。えっ?って思って顔を上げたら、もう目の前には雪空色の瞳があって。唇には柔らかくて熱い唇が降ってきた。
それから、そのままディーノさんの事しか考えられなくなったんだけど。
あの時のディーノさん、すごく優しくて、すごく甘くて・・・すっごくエロかった・・・っ!
その次の日、出仕の為に着替えた時に見たことのないカフスボタンが付いてて。驚いてディーノさんを見たら、さらっと云われた。
「“バレンタインのお返し”だ・・・いつでも、仕事中であろうと、俺のモノだと印を付けておくように」
「~~っっ!!・・・はい・・っ」
俺、嬉しくて幸せで恥ずかしくて、やっぱりすっごく幸せで、どうしたら良いか分からなくなったもんなぁ・・
その時はホワイトデーって知らなかったけど・・・何だがバレンタインデーよりも、すごい日なのでは?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やっと出来ましたっ(;^_^A
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