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ブライダルハネムーン
ブライダルハネムーン 2―2 ※
しおりを挟む「ココを愛で・・・慰めても良いだろうか?・・・ん、恥じらっているのか?」
「・・・っ」
そりゃ・・恥ずかしいよっ!動けなくなるくらい、いっぱい愛されたのに・・・抱き締められてるだけで、勃っちゃうなんて・・・!
それにっ・・・イルファンだって、こんなに硬くて・・・あっつい・・・
俺は顔を隠そうと、イルファンの胸元に額をくっつけて俯く。それでも恥ずかしさは変わらないから、頭で彼の胸をぐりぐりと押して誤魔化してみる。
「んんっ!・・・あっ・・」
「・・・初々しく恥じらう伊織は・・・やはり・・っ・・今は伊織の回復を優先させねばならぬのに・・このまま、もっと愛でて乱れさせたい・・・くっ!・・このように可愛らしい伊織を愛する事が出来ぬとは・・・
」
やわやわと勃ちあがった屹立を刺激され、耳には掠れたテノールで何かを囁かれ、腰にはどんどん快感が溜まっていく。
幹をリズミカルに擦り上げては、先の鈴口を指でくりくりと刺激される。
「・・・あっ・・あっ・・気持ちいっ・・」
「そのまま・・・ああ、昨夜は蕾ばかり愛でて伊織の花芯と蜜を味わっていなかったな・・・」
ソコを優しく愛撫されて、うっとりと快感を甘受している俺の躰をそっとベッドに預けると、躰を包んでいたイルファンの熱がふっと離れた。
寂しくて目を開けた、その視界に見えたのは、俺のモノにキスを落とす美貌の唇だった。
ちゅぅ・・ってキスが、ぴちゃっ・・って音がして鈴口に舌が這わされて腰がぴくんって震える。
「ふぅっ・・・ん・・」
ものすごく恥ずかしいけど、フェラする時って・・・愛おしいし特別だし気持ち善くなって欲しい、それに自分もキモチイイって・・・俺も知ってるから、拒んだりフリでも嫌がっていると取られたくない。
・・・俺にシてくれているイルファンの貌も、“善くしたい”って“大切だ”って・・・愛してるって、云ってるから。
だからちゃんと、言葉にして伝えるんだ。
「イルファン・・きもちいいっ・・もっと・・」
ぷるぷるしている腕で、そっとイルファンの頭を頬を触って、俺もちゃんと自分の気持ちを。
「・・・ん、可愛い伊織・・」
翠色の瞳をふわりと揺らして優しく俺を見ると、俺の目を見つめたままで綺麗な唇に俺のモノをちゅぷちゅぷと飲み込む。
ーーーそれから、彼の口内で愛されて促されるままに射精して。
くったりと動かない躰をイルファンに預けた俺は、きらきらしたイイ顔の彼に抱っこで浴室に連れていかれて、抱っこのまま全身を洗って貰い・・・今は朝食をイルファンの膝の上で食べさせて貰ってます。
・・・だって、まだ躰が・・・腕が、ちゃんと動いてくれないんだよ・・?!
何をしたら、こんなに筋肉痛(?)というか躰の機能がダメになるんだ?
・・・ずっと何かにしがみついたまま、長時間を過ごさなければ、こうはならない筈・・・?
俺が口に入れてもらったパンをもぐもぐしながら自分の腕を見つめていると、イルファンが俺と腕をナデナデしながら俺をぎゅっと抱き締める。
「・・・伊織、腕が意のままにならぬのは・・・致し方無いのだ。昨夜、私が伊織の愛らしさに加減が出来ず、思うままに抱いてしまったのだが・・それはそれは可愛らしく従順で・・・艶やかに私の愛を受けて・・・その時間、伊織は健気に私にすがりついていたからな。私の愛の全てを受けてくれた躰も、その腕も・・・疲労してしまったのだ」
「・・・・っ!」
うぅぅぅっ・・・ソウデスカ。
腕の方は・・・ソンナコトダロウと思ってたけど、ね。
・・・叫びたくなるくらいには恥ずかしいんだよぉぉぉっ!
それにっ!・・・もう、初夜の話しは・・今はしないでっ・・・
俺の顔色は、そこの皿に盛ってある美味しそうなイチゴみたいに真っ赤になっていると思う・・・絶対に涙目になっている目を伏せ、取り敢えず口の中のパンを飲み込む事に専念する。
恥ずかしさから逃げる為にパンに必死になる俺を、イルファンは優しい・・可愛い愛おしいって言わんばかりの目で見つめてくれていて、もうっ・・・
婚姻の儀式の翌日の新婚1日目で・・・こんなに恥ずかしくてっ・・・とろとろに甘くて、こんなにえっちくて・・・!
新婚旅行と蜜月って・・・俺、どうなっちゃうんだろう・・・?
とにかく今日は、新婚旅行先の“始まりの地”にある宮殿に移動しなきゃいけない・・・んだけど。
俺・・・足腰立たず全身筋肉疲労(?)でそこまでどうやって移動するんだ?
イルファンは俺に、ヘタを取ったイチゴを“あーん”してくれながら、そんな内心の心配に・・・何時もの如くさらりと答えてくれる。
「伊織、そんなに心配しなくても良いぞ。伊織は移動にしなやかなこの脚を地に付ける等・・・一切せずとも、私が伊織を抱いて何処へでも行くのだから」
ーー・・・伊織が脚を付けるのは、シーツと浴室の湯の中・・・私の躰だけだ・・・ーー
「・・・ふぇっ・・・っ?!・・・ぇぅ・・」
そんなコトをっ・・・耳元で艶っぽく囁いたらダメだからっ・・・またっ・・・俺っ・・落ち着け!
こんな台詞を、本気で云うって・・・どこの王子様だよっ・・・って、イルファンはサウディンの第三王子殿下だった~
・・・よし、頭の悪い一人ノリツッコミで少し落ち着いた。
・・・いつも思う。イルファンには、俺の頭の中が見えているのではないかって。サヴィンさんも以前の男子会で、そんな事を云ってたなぁ。
“殿下はイオリの事になると、超常的なお力を発揮される”とかって・・・
・・・まあ、それはさておき実際に抱っこしてもらわないと、移動は出来ないし・・・もういいや。だって新婚旅行だもん、多めに見てくれる・・・よね?
ーーーこの後、イルファンに所謂“お姫様抱っこ”状態で抱かれたままで王宮を通っても、宮殿の通路を通っても、車に乗り込んでも・・・その車内で膝に乗せられていても・・・誰も何のリアクションも微妙な雰囲気も視線も無かった・・・なんで?!ーーー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
↑それは、これまでの溺愛っぷりを知っているからです(笑)
それが新婚なら、イルファンがイオリを一時も離すわけがない事くらい、これまでの数々の熱愛・溺愛行動を知る王宮の人々は当然知っているのです。
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