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1章

48 オオエド探索⑧市場での買い物

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誘拐犯を撃退し、観光を続ける翔達が向かったのは市場だった。

わいわいがやがや賑わっており、展開されてる店の形式はテントや屋台が多く、皆が生き生きと声を掛けて宣伝を行っていた。店頭にはキャベツや白菜の様な葉物野菜、大根やニンジンの様な根菜、大小さまざまなキノコや薬草などの野菜専門店。一目見て新鮮だとわかる魚や生け簀で泳いでいる魚、アサリやハマグリに似た二枚貝、サザエやツノガイに似た巻貝などの魚介専門店。様々な芋を干した干し芋、乾燥わかめ、アジやシシャモの様な小魚を乾燥した干物を置いた干物専門店。

翔達転移組はその雰囲気から地元の商店街の八百屋や魚屋を思い浮かべた



「やっと見つけた」

翔は口元を緩めながらつぶやいた。真保、聖も同様で目元をウルウルしている。目の前の店先には、白い粒がたくさん詰まった麻袋がたくさん積まれていた。そう、このお店はヒノクニ大陸にのみあるお米専門店だった。



「翔、あれがさっきのお米?全然違うわね」

「ああ、そうだよ。あの小さい粒粒を窯や鍋で一緒に煮る、まあ炊くって言うんだけど、そうすると食堂で食べたお米になるんだ」



とレオナと翔が話していると店主のおっちゃんが気づき

「おう、兄ちゃん、旅行客か?だったらお土産にどうだ?この大陸特産のお米っていうんだけどよ。うまく調理できればパンに変わる主食になるんだ」

「どのくらい売ってくれます?」

「お!買ってくれるんか?だったら一袋で銀貨2枚」

麻袋の中には大体30kg入り銀貨2枚なら小麦粉と同じくらいの値段だった。



「だったら10袋ください」

「10袋!だいぶ買ってくれるなぁ、調理できるんか?」

「ええ、大丈夫ですよ、調理したことがあるんで」

「おお、そのかばん、マジックボックスなんか?それに大釜も持ってるなら大丈夫か」

翔が腰のカバン(空間魔法)から大釜を取り出すと、店主は納得して麻袋10個用意してくれた。



翔は銀貨2枚渡すと少し質問した。

「すみません、もち米っておいてますか?」

「ああ、あるよ、どのくらいいる?」

「じゃあ30kgください」

「おう、ありがとよ」

店主がもち米を取りに行ってると



「ねえ、翔、もち米って何?」

「もち米っていうのは餅という食べ物の原料で、このもち米を調理すると弾力がある独特な食感の食べ物ににかわるんだ」

「へえ、美味しい?」

「ああ、おいしいと思うよ。戻ったら作るよ」

「楽しみ」



「餅の話かい?」

アリシアと翔が持ちの話をしていると店主が戻ってきた。

「ええ、アリシア達は餅を食べたことが無いんでどんな食べ物か聞かれたんです」

「そうか、だったら団子を食べさせてみたらいい、触感は似ているし。それとはいよ、もち米」

「そうですね、そうしてみます。はい、お金」

とお金を払い米専門店の屋台から出た。



次に見つけたのは調味料の専門店だった。店頭には瓶詰めされた黒色、茶色、肌色の液体や

白色や茶色の極省の粒が入ったものなどが置かれていた。



「すいません」

「何をお求めかな、お兄ちゃん達?」

「えーと醤油、みりん、味噌ありますか?」

「あるよ、どのくらい必要なんだい?」

翔が店員のおばあちゃんと話していると



「醤油は食堂で見たけど、味噌は液体じゃないんだな」

「ええ、味噌は大豆っていう豆を特殊な方法で加工した出来た調味料なの。昼に食べた味噌汁はこの味噌を水に溶かして様々な調味料で調整して作るのよ」

「他にはこの味噌はどう使われるんだ?」

「そうね、おにぎりに塗って食べたり、魚と一緒に煮込む料理もあるわね」

「おにぎりって?」

「お米を手を使って形を整えた料理?よ。中に様々な食材を入れるてお米と一緒に食べるのよ」

「へ~?」

ミゼルと真保がおにぎりの話をしていると



「お待たせ」

「お目当ての調味料は変えましたか?」

「ああ、聖。めんつゆ、酢、ごま油と地球で使ってた調味料はほとんど買えたよ」

「ということは?」

「そう、帰ったら和食祭りができるよ。さあ、次に行こうか?」



次に見つけたのは魚専門店の屋台だった。大小さまざまな魚、きれいに処理された赤身や白身の柵、エビや貝などの甲殻類、はたまた昆布などの海藻、魚や貝の干物などの乾物類も置いてあった。



「へいらっしゃい。今日は何をお求めで?」

「魚を煮物と焼いて食べたいんですけど、いいのありませんか?」

「煮物ならこの折りサバとハコカレイが今日のおすすめ。サバは味噌と一緒に煮たら絶品だし、カレイは醤油、砂糖で甘辛く煮たらごはんが止まらん!

焼き魚なら焼き魚なら今はこのウスアジがおすすめ。塩を軽くかけて焼くと・・くーー、はしが止まらん」

「じゃあそれぞれ8匹ずつくださいあと・・・」

翔達は店員さんの話を聞きつつ、わかめや昆布、ヒジキなどの海藻、エビやサザエ、アサリ、シジミなどの甲殻類、魚の干物や佃煮、骨せんべいなどの加工品を追加で購入した。



続いて立ち寄ったのは野菜専門店。店頭には葉物や根菜などの色とりどりの野菜に加工品がたくさん置かれていた。翔達は買うものを決めながら眺めていると突然聖が絶叫した。



「あ~~、これ、小豆やん、そしてこっちはくずきり!」

「どうしたの、聖」

「何落ち着いてるん、翔くん!これがあるっていうことはあんこや寒天が食べれんねんで。もう食べられへんと思とった」



普段の落ち着いた雰囲気はなくなり、聖が翔に詰め寄るという異常現象が発生した。

聖は周りの視線で今の態度に気づき、プシューと顔を赤くして

「ごめん・・・」

「聖ってあんこや寒天が好物」

と翔が聞くとさらにかおを赤らめてうつむき

「うん」

とつぶやいた

周りの客も含めた感想.



カワエーーーーーーーー



と聖の暴走もあったが買い物を終えた翔達

「あ~~、いっぱい買った。満足満足!」

「確かにちょっと買いすぎな気もするけど」

「ここでの買い物は終わりなの~、翔~?」

「いや、あと一店舗、小腹がすいたからおやつでもたべよ。ちょうどええ店さっき知ったから。」

とさっきお米のおっちゃんが教えてくれた場所へ向かった。



そこへ近づくと甘く香ばしいにおいが漂ってきた。

「甘いにおいがするわね。」

「それだけじゃなく、醤油のにおいもするわ」

「レオナ正解!あれは醤油と砂糖で味付けしたたれをかけたみたらし団子っていう食べ物」

と翔が店先に近づくと

「おっちゃん、2本1組で18本ちょうだい?」

「おう、おおきに。ラッキーやなちょうど焼きたてや」

と全員に配ってくれた。



全員にいきわたったのを確認して翔が

「じゃあいただきます」

「「いただきます」」

全員がみたらし団子にかぶりついた。

「おいしいー」

最初に口いっぱいに甘くしょっぱい味が広がり、団子と呼ばれる食べ物の独特の食感が食欲を増し、次へ次へと食べてしまった。

こうして市場の探索は最後はみたらし団子のおいしさで幕を閉じた
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