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後悔先に立たず。
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一瞬、何とも言えない空気が流れた。
ーーーーーいや、忘れたわけではないんだよ、決して。うん。
だが、これからどうするつもりか、と聞かれるとどうしていいやら……。
正直、まだ何も考えられていない。
そもそも拾い物は部長の担当なのになぁ。
いっそ、一度本物の部長に相談してーーーーーー。
「タカ子、例の二人の容態ですがーーーーーーーーー」
「うん?」
おっと。
高瀬が考え事をしている間にも、電話にてしっかりあちら側との情報交換を行っていたらしい竜児。
会話を終え、スマホから耳を話すと、こちらに向けて状況説明をしようと口を開く。
ひとまずこっちが先か、とそちらにに向けて聞く体制を取る高瀬。
何故かその動きに合わせたかのように、巨狼もまたのそりとその場から移動する。
だが、説明を受ける暇もなく。
「おい嬢ちゃん!名刺があったぞ?」
ほらよ、と。
名刺らしきブツを手にこちらに向かってくる頼我。
しまった、まだろくに話し合いができてない!
まずいと思いつつ、ほかにも何かいい足止め策はないかとそちらに顔を向けようとした高瀬。
「おい、何をする気だ」
「え?」
龍一の静止も間に合わず。
目の前の巨体が、助走も付けず一瞬で宙を飛んだ。
驚く高瀬をよそに、飛び上がった巨体は一目散に頼我のもとへと向かい――――その首筋に鋭い牙が。
「!!……っち!」
「ぶちょ―!?」
ちょ、ここに来てまさかのスプラッタは·······!!
すんでのところで牙を避け、地面に片手をつく頼我。
その懐からころりと転がったのは例の呪物。
直様ひろいあげようと動いた頼我。
けれどそれは叶わず。
カシャン……!!
上空から下ろされた巨狼の足が、蟻でも踏み潰すかのようにして叩きつけられ、容赦なく呪物を破壊した。
「……狙いはそっちか!」
前の前で起こった出来事に、やっちまった!と額の上に手のひらを乗せ、大げさに嘆く頼我。
『ぐるるるるる・・・・・・・・・!!』
真っ直ぐに頼我を見据え、唸りを騰える巨狼を前に、「あーあ」と小さくつぶやく。
「ーーーー油断した俺の失態だな。前言撤回するわ。随分優秀な狗だよ、お前さんは」
躾がなってないなんて言って悪かったなと告げる頼我。
してやられた事への驚きはあれど、不思議と怒りの感情は見えない。
一瞬、目的のものを奪われた怒りのままに攻撃してくるかと身構えたが、その心配は無用のようだ。
「覆水盆に返らず、壊れちまったもんはしゃァねぇな、こりゃ」
潔く諦めることにしたらしく、ポンポンと手のひらの土を払い、立ち上がる頼我。
ーーーーーそしてドヤ顔で高瀬を振り返り、尻尾を振る巨狼。
「あぁうん、よくやったよくやった、あんたは偉い!」
パチパチと拍手をしてやれば、満更でもない顔の狼。
まさかとは思うがーーーーー高瀬たちが男にあれを渡してはまずいと言っていたのを聞いていたのだろうか?
だからといって壊してしまっていいものかどうかは微妙だが、下手な人間の手に渡るよりは、という考えもある。
とにかく今はよくやったと褒めてやるべきだろう。
こっちに戻っておいで、と声を掛けようとしたのだが。
『ぐるるるるる………』
「ぶちょー?」
珠を踏み潰した足元を見下ろし、不愉快そうに喉を鳴らす巨狼。
珠の欠片でも足に刺さったのだろうか。
痛みを感じている、というのとも少し違うようだが、一度見てあげたほうがいいかも知れない。
珠の残骸がどうなっているのかも気になるし。
そろそろと近づき、叩きつけた方の足を確認しようと手を伸ばした高瀬。
「ぶちょ………」
『アォーーーーーーーーーーン!!!』
「!」
巨狼が、大きく天に向かって吠えた。
びっくりしてその場に立ち止まる高瀬。
『ガルルルルル…』
まるでこちらに来るなとでも言わんばかりに唸り声を上げる巨狼。
その足元に目を向けた時、高瀬はその理由に気づいた。
ーーーー珠を踏みつけたはずのその足の下から、何かが蠢いている。
虫……?
いや、真っ黒な影のような”何か”だ。
巨狼の足にぺっとりと染み付いた泥のように、真っ黒な触手を伸ばしていく影。
「瀬津、戻れ!!」
「いわれなくてもっ!!」
ーーーーーーまさか、さっきの珠を壊したから悪霊が復活したの!?
じりじろと後ずさりつつ「嘘でしょ!?」と思うが、原因はそれしか考えられない。
『ガルルルル………!!』
「これぞ三度目の正直………!!」
今度はどんな手を使って襲って来るかーーーーー身構える高瀬をかばうように動いた二人の男。
まず竜児がいつものごとく高瀬を抱え上げ、その前に立ち「ちっ」と舌打ちを放つ龍一。
「ーーーーまずいな。まさかとは思うが、今度はあのデカ物を乗っ取るつもりじゃないのか」
「乗っ取る!?」
寺尾少年の時のように、憑依して操るつもりということか。
あの巨体が敵に回った時のことを考えると······。
「ヤバイじゃん!」
どう考えても、まずい。
「………もしそうなったら、俺たちのことは気にせず直ぐに逃げろ。いいな?」
「ーーーータカ子。君一人でなら、いつでも転移は可能なはずですね?」
「できてもしないよ!?逃げる時は全員で撤退する時っ!!」
竜児だけなら連れて移動することができるかもしれないが、そうなると龍一がまたこの場に残されてしまう。
それでは本末転倒だ。
そもそも怨霊復活となれば、呪いが再燃しているおそれも十分考えられる。
「ぶちょーーーー!しっかりっ!!」
『ガル……!!』
足を何度も地面に叩きつけ、次から次へと湧いて出る黒いものを懸命に叩き伏せようとしている巨狼。
だが、実体のないその影は巨狼の太い足の隙間からぬるりと抜け出てはこちらにまで触手を伸ばしーーーー。
カァ……!!
さきほど見たものと同じ真っ黒なカラスが空を滑空し、高瀬の前に羽を広げた。
「!!」
「ーーーーーーーお前には、指一本、触れさせない」
龍一のその宣言通り。
鴉は高瀬たちを守るように触手へと嘴を向けると、威嚇するようにひと鳴きし、攻撃を開始する。
だが、所詮は鳥。
実体がない影のような相手にそう長く持つはずもない。
カァ……!!
ひときわ高く鳴いた烏が、真っ黒な影に全身を覆い尽くされ、無残に地に叩きつけられる。
残されたのは先程と同じ、ぼろぼろになった札。
「ーーーーーもしかしてこれが式神、ってやつ?」
「まぁな。だがお前のペットとは違って、こいつらの代わりならまだいくらでもいる」
そういって、指先を軽く歯で食いちぎると、懐から取り出した新しい札に乱暴に擦り付け、宙に飛ばす龍一。
ペットというのは恐らくハム太郎達の事を指しているのだろうが、そういえばまた姿が見えない。
すばしっこいハム太郎の事だ。
影に飲み込まれたという心配は無さそうだが·····。
空中で再び烏へと変貌した札は、意志を持ち影へと攻撃を再開する。
防衛ラインを突破された時の事を考え、竜児の腕の中でもそもそと靴を脱ぎ捨て、その手に構える高瀬。
いざという時はこれをスリッパのようにしてもぐら叩きで応戦する予定だ。
しっかりスタンガンを構えている竜児もまた、似たような考えだろう。
こんな時かっこよく呪文やら何やらが使えたらいいのだろうが、あいにくそんなものは誰からも教わっていない。
そもそもそんなものが必要になる様な事態に巻き込まれることは想定していなかったのが一番の原因であるが、かつて高瀬に霊力の使い方を教えてくれた山伏は言っていた。
呪文や祝詞など、所詮はただの御機嫌伺いの文句でしかない。
最も重要なのは、相手を上回るだけの気迫と気合ーーーーーそして霊力だと。
その言葉を信じ、物理一辺倒な技術を磨いた結果が今の高瀬なのだが·····。
やっぱもうちょっとちゃんと教わっとけばよかったな、と今更ながらに後悔の嵐だ。
ストレートに殴る一択ではなく、時にはスマートで格好いい小技も欲しい。
霊力は有り余るほどあれど、それを発散する術が余りに少ない。
その事に今更ながら気付いた。
「これ、勝算はあるの……?」
ごくりと唾を飲み込みながら尋ねれば、「安心しろよ。切り札はまだある」と。
「ーーーーーーーー切り札?」
「俺一人なら何とでもなる。だからいざとなったらお前らだけでもさっさと逃げろ。いいな?」
ーーーーーいや、忘れたわけではないんだよ、決して。うん。
だが、これからどうするつもりか、と聞かれるとどうしていいやら……。
正直、まだ何も考えられていない。
そもそも拾い物は部長の担当なのになぁ。
いっそ、一度本物の部長に相談してーーーーーー。
「タカ子、例の二人の容態ですがーーーーーーーーー」
「うん?」
おっと。
高瀬が考え事をしている間にも、電話にてしっかりあちら側との情報交換を行っていたらしい竜児。
会話を終え、スマホから耳を話すと、こちらに向けて状況説明をしようと口を開く。
ひとまずこっちが先か、とそちらにに向けて聞く体制を取る高瀬。
何故かその動きに合わせたかのように、巨狼もまたのそりとその場から移動する。
だが、説明を受ける暇もなく。
「おい嬢ちゃん!名刺があったぞ?」
ほらよ、と。
名刺らしきブツを手にこちらに向かってくる頼我。
しまった、まだろくに話し合いができてない!
まずいと思いつつ、ほかにも何かいい足止め策はないかとそちらに顔を向けようとした高瀬。
「おい、何をする気だ」
「え?」
龍一の静止も間に合わず。
目の前の巨体が、助走も付けず一瞬で宙を飛んだ。
驚く高瀬をよそに、飛び上がった巨体は一目散に頼我のもとへと向かい――――その首筋に鋭い牙が。
「!!……っち!」
「ぶちょ―!?」
ちょ、ここに来てまさかのスプラッタは·······!!
すんでのところで牙を避け、地面に片手をつく頼我。
その懐からころりと転がったのは例の呪物。
直様ひろいあげようと動いた頼我。
けれどそれは叶わず。
カシャン……!!
上空から下ろされた巨狼の足が、蟻でも踏み潰すかのようにして叩きつけられ、容赦なく呪物を破壊した。
「……狙いはそっちか!」
前の前で起こった出来事に、やっちまった!と額の上に手のひらを乗せ、大げさに嘆く頼我。
『ぐるるるるる・・・・・・・・・!!』
真っ直ぐに頼我を見据え、唸りを騰える巨狼を前に、「あーあ」と小さくつぶやく。
「ーーーー油断した俺の失態だな。前言撤回するわ。随分優秀な狗だよ、お前さんは」
躾がなってないなんて言って悪かったなと告げる頼我。
してやられた事への驚きはあれど、不思議と怒りの感情は見えない。
一瞬、目的のものを奪われた怒りのままに攻撃してくるかと身構えたが、その心配は無用のようだ。
「覆水盆に返らず、壊れちまったもんはしゃァねぇな、こりゃ」
潔く諦めることにしたらしく、ポンポンと手のひらの土を払い、立ち上がる頼我。
ーーーーーそしてドヤ顔で高瀬を振り返り、尻尾を振る巨狼。
「あぁうん、よくやったよくやった、あんたは偉い!」
パチパチと拍手をしてやれば、満更でもない顔の狼。
まさかとは思うがーーーーー高瀬たちが男にあれを渡してはまずいと言っていたのを聞いていたのだろうか?
だからといって壊してしまっていいものかどうかは微妙だが、下手な人間の手に渡るよりは、という考えもある。
とにかく今はよくやったと褒めてやるべきだろう。
こっちに戻っておいで、と声を掛けようとしたのだが。
『ぐるるるるる………』
「ぶちょー?」
珠を踏み潰した足元を見下ろし、不愉快そうに喉を鳴らす巨狼。
珠の欠片でも足に刺さったのだろうか。
痛みを感じている、というのとも少し違うようだが、一度見てあげたほうがいいかも知れない。
珠の残骸がどうなっているのかも気になるし。
そろそろと近づき、叩きつけた方の足を確認しようと手を伸ばした高瀬。
「ぶちょ………」
『アォーーーーーーーーーーン!!!』
「!」
巨狼が、大きく天に向かって吠えた。
びっくりしてその場に立ち止まる高瀬。
『ガルルルルル…』
まるでこちらに来るなとでも言わんばかりに唸り声を上げる巨狼。
その足元に目を向けた時、高瀬はその理由に気づいた。
ーーーー珠を踏みつけたはずのその足の下から、何かが蠢いている。
虫……?
いや、真っ黒な影のような”何か”だ。
巨狼の足にぺっとりと染み付いた泥のように、真っ黒な触手を伸ばしていく影。
「瀬津、戻れ!!」
「いわれなくてもっ!!」
ーーーーーーまさか、さっきの珠を壊したから悪霊が復活したの!?
じりじろと後ずさりつつ「嘘でしょ!?」と思うが、原因はそれしか考えられない。
『ガルルルル………!!』
「これぞ三度目の正直………!!」
今度はどんな手を使って襲って来るかーーーーー身構える高瀬をかばうように動いた二人の男。
まず竜児がいつものごとく高瀬を抱え上げ、その前に立ち「ちっ」と舌打ちを放つ龍一。
「ーーーーまずいな。まさかとは思うが、今度はあのデカ物を乗っ取るつもりじゃないのか」
「乗っ取る!?」
寺尾少年の時のように、憑依して操るつもりということか。
あの巨体が敵に回った時のことを考えると······。
「ヤバイじゃん!」
どう考えても、まずい。
「………もしそうなったら、俺たちのことは気にせず直ぐに逃げろ。いいな?」
「ーーーータカ子。君一人でなら、いつでも転移は可能なはずですね?」
「できてもしないよ!?逃げる時は全員で撤退する時っ!!」
竜児だけなら連れて移動することができるかもしれないが、そうなると龍一がまたこの場に残されてしまう。
それでは本末転倒だ。
そもそも怨霊復活となれば、呪いが再燃しているおそれも十分考えられる。
「ぶちょーーーー!しっかりっ!!」
『ガル……!!』
足を何度も地面に叩きつけ、次から次へと湧いて出る黒いものを懸命に叩き伏せようとしている巨狼。
だが、実体のないその影は巨狼の太い足の隙間からぬるりと抜け出てはこちらにまで触手を伸ばしーーーー。
カァ……!!
さきほど見たものと同じ真っ黒なカラスが空を滑空し、高瀬の前に羽を広げた。
「!!」
「ーーーーーーーお前には、指一本、触れさせない」
龍一のその宣言通り。
鴉は高瀬たちを守るように触手へと嘴を向けると、威嚇するようにひと鳴きし、攻撃を開始する。
だが、所詮は鳥。
実体がない影のような相手にそう長く持つはずもない。
カァ……!!
ひときわ高く鳴いた烏が、真っ黒な影に全身を覆い尽くされ、無残に地に叩きつけられる。
残されたのは先程と同じ、ぼろぼろになった札。
「ーーーーーもしかしてこれが式神、ってやつ?」
「まぁな。だがお前のペットとは違って、こいつらの代わりならまだいくらでもいる」
そういって、指先を軽く歯で食いちぎると、懐から取り出した新しい札に乱暴に擦り付け、宙に飛ばす龍一。
ペットというのは恐らくハム太郎達の事を指しているのだろうが、そういえばまた姿が見えない。
すばしっこいハム太郎の事だ。
影に飲み込まれたという心配は無さそうだが·····。
空中で再び烏へと変貌した札は、意志を持ち影へと攻撃を再開する。
防衛ラインを突破された時の事を考え、竜児の腕の中でもそもそと靴を脱ぎ捨て、その手に構える高瀬。
いざという時はこれをスリッパのようにしてもぐら叩きで応戦する予定だ。
しっかりスタンガンを構えている竜児もまた、似たような考えだろう。
こんな時かっこよく呪文やら何やらが使えたらいいのだろうが、あいにくそんなものは誰からも教わっていない。
そもそもそんなものが必要になる様な事態に巻き込まれることは想定していなかったのが一番の原因であるが、かつて高瀬に霊力の使い方を教えてくれた山伏は言っていた。
呪文や祝詞など、所詮はただの御機嫌伺いの文句でしかない。
最も重要なのは、相手を上回るだけの気迫と気合ーーーーーそして霊力だと。
その言葉を信じ、物理一辺倒な技術を磨いた結果が今の高瀬なのだが·····。
やっぱもうちょっとちゃんと教わっとけばよかったな、と今更ながらに後悔の嵐だ。
ストレートに殴る一択ではなく、時にはスマートで格好いい小技も欲しい。
霊力は有り余るほどあれど、それを発散する術が余りに少ない。
その事に今更ながら気付いた。
「これ、勝算はあるの……?」
ごくりと唾を飲み込みながら尋ねれば、「安心しろよ。切り札はまだある」と。
「ーーーーーーーー切り札?」
「俺一人なら何とでもなる。だからいざとなったらお前らだけでもさっさと逃げろ。いいな?」
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