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胡蝶の夢か現実か
ブレックファーストはいかが?
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気が付けば、下の布団がもぬけの殻だった。
「薫さん…?」
一緒に寝ていた慶一もいない。
トイレにでも行ったのだろうかと寝室の扉を開け、居間に漂う匂いに気づいた。
「…ベーコン?」
耳をすましてみれば、こぽこぽとお湯の沸く音がする。
「あ、雛ちゃん。起きたの?」
「薫さん…」
「ひよちゃ~ん、ごはんできたの~」
台所から出てくるのは、コーヒーサーバー片手の薫と、ロールパンの乗った皿を抱えるようにして持つ慶一だ。
「慶一、それはテーブルの上」
「うん!ひよちゃん、ぼくおてつだいできたよ!」
どん、っと勢いよく皿をテーブルに置き、早速雛子に抱きつく。
よく見れば持っていたのは大きめの紙皿だ。
「…これ…」
「ごめんね、昨日外に出た時に色々持ってきたんだ。食材とか紙皿なんかは近所のコンビニで買ってきたものだけど…」
「わざわざ買わなくても」
皿なら家にもあったのにと言いかけた所で、雛子の元を離れ、再び楽しそうに別の皿を運び出した慶一を見て気がついた。
サーバーをテーブルの上に置き、再び台所に戻る薫を見ながら、雛子はしみじみとつぶやく。
「…そういうところは、大人なんですね…」
何かと大人と同じことをしたがる慶一の為だったか。
確かに紙皿なら落としても怪我はしないし、ロールパンもちぎって食べやすい。
ベーコンと目玉焼きの乗った皿は手際よく薫が運んできた。
「カップは貸して貰ったよ。…慶一、お前はこっちな」
雛子と薫の前に置かれた二つのマグカップにコーヒーを注ぎ、慶一用には、たっぷりの牛乳の上に少しだけコーヒーを垂らしたカフェオレだ。
昨日歯磨きの際にも使っていた、慶一お気に入りのアンパンマンカップ。
どうやら耐熱性のすぐれものだったらしい。
とはいえ冷たい牛乳である程度温度は下がっているようだが。
「ひよちゃん、たべよ!」
大人用の椅子になんとかよじ登ろうとする慶一を、軽くため息をついた薫がひょいと膝の上に乗せてやる。
「お前は危ないからこっち」
「え~」
「本当に…意外なくらい面倒見がいいですね…」
ちょっと驚いた顔で言い、ほぼ完璧な朝食のできた席に着く雛子。
「こういうのは慣れだよ慣れ。下手に一人にすると片付ける方が大変なんだ」
子供は何をするかわからない、と実感のこもったつぶやきを放つ薫に、「ぼくなにもしないよ!」と慶一が反論する。
「はいはい、お前はいい子だな。んじゃあいい子でさっさと食べる!」
「は~い。いただきますっ!」
足をブラブラさせながらも、両手をあわせて軽くお辞儀し、すぐにロールパンを手に取ると、小さくちぎる。
口についた食べかすを拭ってやるその様子は。
「…本当に親子みたいですね」
「僕、雛ちゃんとの子供だったらもっとベタベタに甘やかす自信がある」
「…そういう話じゃありません」
憮然とした薫の言葉に呆れながらも、温かいうちに、と雛子も皿に手を伸ばす。
ロールパンはトースターを使用したのか、ほんのり温かい。
「時間があればもっとちゃんと用意できたんだけどね。明日からは期待しといて」
「これで十分です」
慶一に張り付かれ、満足に用意ができなかったと言いたいのだろうが、これだけでもかなり豪華な朝食だ。
普段の雛子の朝食など、せいぜいコンビニの菓子パン1個。
ホテルに泊まりでもしなければ、こんな立派なブレックファーストにはそうそう巡り会えない。
「カリカリベーコン…」
「レンジで少しだけ先に加熱してやると、簡単にカリカリになるんだ。
…明日はパンケーキにする?少し甘みのあるものに載せても美味しいよ」
やばい、餌付けをされそうだ。
早速胃袋から雛子を捕まえる作戦に打って出ている。
「ぼくもパンケーキたべる!」
「お前は今日家に帰るの!パンケーキは純也に作ってもらえ」
「じゅんちゃん、ぶきっちょ…」
「…そういえばそうだったか…」
悲しげに俯いた慶一に、「あ~…」と気まずけな薫。
「不器用って…。でも、自分でデザインしてあんな雑貨品を作ってるのに?」
「デザインと実際に作るのとは別だよ。それに、料理っていうのはまた別のスキルが必要なものだから…。あいつらは、姉弟そろって生活スキルが皆無なんだ」
「…ママは、もっとぶきっちょ」
あらまぁ。
パンケーキくらいいくら不器用でも焼けると思うのだが、薫の様子を見るとどうもそうとも言い切れなさそうだ。
「じゃあ、おやつはホットケーキにしようか?」
かわいそうになって、つい言ってしまった。
その途端、輝く慶一の顔。
「ホットケーキ!!」
「雛ちゃん!駄目だよ!慶一は昼前には純也が迎えに来るって…!」
「あ、そうか…」
思い出し、じゃあダメか、と声に出せば、見るからにしゅんとした様子の慶一。
「ひよちゃんのホットケーキ…」
いじいじとして、雛子をじっと見つめる。
だが、予定を勝手に変更しては純也にも迷惑がかかる。
「ごめんね、慶一君。また遊びにおいで」
薫の膝の上の頭をそっと撫でれば、へこんでいた顔が一気に明るくなる。
「うん!ひよちゃんち、またお泊りする!」
「…いや、泊まらないでもいいかな?」
「もう絶対ダメだからね、雛ちゃん!」
だが、慶一はお泊りする気満々な様子だ。
薫はともかく、自分でも、なぜこんなに慶一に好かれているのかさっぱりわからない。
先に慶一の食事をさせ、終わったあとで自分もコーヒーを飲み始める薫。
「そういえば…薫さん、今日はお店は?」
こんなにゆっくりしていていいのだろうか?
確か、店は平日は10時はオープンしていたはずだが。
「今日まで休みにするよ。明日からは8時にはここをでなくちゃならないけど…」
時計を見れば、既に時刻はもう8時目前だ。
雛子が目を覚ますのがだいたいいつも7時すぎだから、それも当然である。
「無理してここから出勤しなくても…」
自分の自宅からならもっとゆっくりできるはずだという雛子の言葉に、思い切り首を振る薫。
「朝から雛ちゃんの顔を見れるだけで元気100倍だよ!」
―――お前はアンパンマンか。
喉元まででかかった言葉を、ぐっと飲み込んだ。
目の前にはそのアンパンマンのコップを上手に持ってカフェオレを飲んでいる慶一がいる。
「とりあえず…無理はしないでくださいね」
「大丈夫!雛ちゃんはこれからお仕事探し?」
「いえ…」
しばらくは、ゆっくり時間を潰すつもりだったのだが。
そうだ、と思いつく。
「お店、開けるなら手伝いますよ」
「え!?」
「今まで迷惑かけたから…」
アルバイトという形にしてしまうと失業保険の受給に支障をきたしてしまうので、あくまでちょっとした手伝いになってしまうが。
「いいの!?」
「…大したことはできませんよ」
人前に立って接客、などは恐らくまずい。せいぜい裏方を手伝う程度しかできない。
「いいよいいよ!言ったでしょ!僕は雛ちゃんの顔を見てられるだけで元気が出るって!なんなら、働かなくてもいいから開店中ずっと僕の目の届くところに居てくれれば…」
「変態ですか」
一日中何をしていろというのか。
「えぇ~」
「えぇ~じゃありません」
慶一の件で薫のことをだいぶ見直していたのだが、間違いだったかもしれない。
まぁ、その嬉しそうな表情は満更でもないが。
「ひよちゃん、かおちゃんのおみせ?」
「そう。お手伝いするの」
不思議そうな顔で首をかしげる薫。
「じゃあ、ぼくも!」
「駄目!」
言うと思った、と即効でダメ出しする薫。
「こればっかりは本当にダメかな…。お客さんもいるしね。ごめんね、慶一君」
店内に幼児をうろつかせるわけには行かないと、流石の雛子も援護できない。
お客としてきてくれれば相手をすることはできるだろうが、その場合保護者の予定も聞かなければ。
「じゃあ、じゅんちゃんにおねがいする」
しかと心に決めたらしい幼児が決意を口にし、残りのカフェオレを一気に煽る。
その際に口から少しこぼれたカフェオレをティッシュで拭ってやりながら、雛子にとって実に久しぶりな賑やかな朝食の時間は過ぎていった―――。
「薫さん…?」
一緒に寝ていた慶一もいない。
トイレにでも行ったのだろうかと寝室の扉を開け、居間に漂う匂いに気づいた。
「…ベーコン?」
耳をすましてみれば、こぽこぽとお湯の沸く音がする。
「あ、雛ちゃん。起きたの?」
「薫さん…」
「ひよちゃ~ん、ごはんできたの~」
台所から出てくるのは、コーヒーサーバー片手の薫と、ロールパンの乗った皿を抱えるようにして持つ慶一だ。
「慶一、それはテーブルの上」
「うん!ひよちゃん、ぼくおてつだいできたよ!」
どん、っと勢いよく皿をテーブルに置き、早速雛子に抱きつく。
よく見れば持っていたのは大きめの紙皿だ。
「…これ…」
「ごめんね、昨日外に出た時に色々持ってきたんだ。食材とか紙皿なんかは近所のコンビニで買ってきたものだけど…」
「わざわざ買わなくても」
皿なら家にもあったのにと言いかけた所で、雛子の元を離れ、再び楽しそうに別の皿を運び出した慶一を見て気がついた。
サーバーをテーブルの上に置き、再び台所に戻る薫を見ながら、雛子はしみじみとつぶやく。
「…そういうところは、大人なんですね…」
何かと大人と同じことをしたがる慶一の為だったか。
確かに紙皿なら落としても怪我はしないし、ロールパンもちぎって食べやすい。
ベーコンと目玉焼きの乗った皿は手際よく薫が運んできた。
「カップは貸して貰ったよ。…慶一、お前はこっちな」
雛子と薫の前に置かれた二つのマグカップにコーヒーを注ぎ、慶一用には、たっぷりの牛乳の上に少しだけコーヒーを垂らしたカフェオレだ。
昨日歯磨きの際にも使っていた、慶一お気に入りのアンパンマンカップ。
どうやら耐熱性のすぐれものだったらしい。
とはいえ冷たい牛乳である程度温度は下がっているようだが。
「ひよちゃん、たべよ!」
大人用の椅子になんとかよじ登ろうとする慶一を、軽くため息をついた薫がひょいと膝の上に乗せてやる。
「お前は危ないからこっち」
「え~」
「本当に…意外なくらい面倒見がいいですね…」
ちょっと驚いた顔で言い、ほぼ完璧な朝食のできた席に着く雛子。
「こういうのは慣れだよ慣れ。下手に一人にすると片付ける方が大変なんだ」
子供は何をするかわからない、と実感のこもったつぶやきを放つ薫に、「ぼくなにもしないよ!」と慶一が反論する。
「はいはい、お前はいい子だな。んじゃあいい子でさっさと食べる!」
「は~い。いただきますっ!」
足をブラブラさせながらも、両手をあわせて軽くお辞儀し、すぐにロールパンを手に取ると、小さくちぎる。
口についた食べかすを拭ってやるその様子は。
「…本当に親子みたいですね」
「僕、雛ちゃんとの子供だったらもっとベタベタに甘やかす自信がある」
「…そういう話じゃありません」
憮然とした薫の言葉に呆れながらも、温かいうちに、と雛子も皿に手を伸ばす。
ロールパンはトースターを使用したのか、ほんのり温かい。
「時間があればもっとちゃんと用意できたんだけどね。明日からは期待しといて」
「これで十分です」
慶一に張り付かれ、満足に用意ができなかったと言いたいのだろうが、これだけでもかなり豪華な朝食だ。
普段の雛子の朝食など、せいぜいコンビニの菓子パン1個。
ホテルに泊まりでもしなければ、こんな立派なブレックファーストにはそうそう巡り会えない。
「カリカリベーコン…」
「レンジで少しだけ先に加熱してやると、簡単にカリカリになるんだ。
…明日はパンケーキにする?少し甘みのあるものに載せても美味しいよ」
やばい、餌付けをされそうだ。
早速胃袋から雛子を捕まえる作戦に打って出ている。
「ぼくもパンケーキたべる!」
「お前は今日家に帰るの!パンケーキは純也に作ってもらえ」
「じゅんちゃん、ぶきっちょ…」
「…そういえばそうだったか…」
悲しげに俯いた慶一に、「あ~…」と気まずけな薫。
「不器用って…。でも、自分でデザインしてあんな雑貨品を作ってるのに?」
「デザインと実際に作るのとは別だよ。それに、料理っていうのはまた別のスキルが必要なものだから…。あいつらは、姉弟そろって生活スキルが皆無なんだ」
「…ママは、もっとぶきっちょ」
あらまぁ。
パンケーキくらいいくら不器用でも焼けると思うのだが、薫の様子を見るとどうもそうとも言い切れなさそうだ。
「じゃあ、おやつはホットケーキにしようか?」
かわいそうになって、つい言ってしまった。
その途端、輝く慶一の顔。
「ホットケーキ!!」
「雛ちゃん!駄目だよ!慶一は昼前には純也が迎えに来るって…!」
「あ、そうか…」
思い出し、じゃあダメか、と声に出せば、見るからにしゅんとした様子の慶一。
「ひよちゃんのホットケーキ…」
いじいじとして、雛子をじっと見つめる。
だが、予定を勝手に変更しては純也にも迷惑がかかる。
「ごめんね、慶一君。また遊びにおいで」
薫の膝の上の頭をそっと撫でれば、へこんでいた顔が一気に明るくなる。
「うん!ひよちゃんち、またお泊りする!」
「…いや、泊まらないでもいいかな?」
「もう絶対ダメだからね、雛ちゃん!」
だが、慶一はお泊りする気満々な様子だ。
薫はともかく、自分でも、なぜこんなに慶一に好かれているのかさっぱりわからない。
先に慶一の食事をさせ、終わったあとで自分もコーヒーを飲み始める薫。
「そういえば…薫さん、今日はお店は?」
こんなにゆっくりしていていいのだろうか?
確か、店は平日は10時はオープンしていたはずだが。
「今日まで休みにするよ。明日からは8時にはここをでなくちゃならないけど…」
時計を見れば、既に時刻はもう8時目前だ。
雛子が目を覚ますのがだいたいいつも7時すぎだから、それも当然である。
「無理してここから出勤しなくても…」
自分の自宅からならもっとゆっくりできるはずだという雛子の言葉に、思い切り首を振る薫。
「朝から雛ちゃんの顔を見れるだけで元気100倍だよ!」
―――お前はアンパンマンか。
喉元まででかかった言葉を、ぐっと飲み込んだ。
目の前にはそのアンパンマンのコップを上手に持ってカフェオレを飲んでいる慶一がいる。
「とりあえず…無理はしないでくださいね」
「大丈夫!雛ちゃんはこれからお仕事探し?」
「いえ…」
しばらくは、ゆっくり時間を潰すつもりだったのだが。
そうだ、と思いつく。
「お店、開けるなら手伝いますよ」
「え!?」
「今まで迷惑かけたから…」
アルバイトという形にしてしまうと失業保険の受給に支障をきたしてしまうので、あくまでちょっとした手伝いになってしまうが。
「いいの!?」
「…大したことはできませんよ」
人前に立って接客、などは恐らくまずい。せいぜい裏方を手伝う程度しかできない。
「いいよいいよ!言ったでしょ!僕は雛ちゃんの顔を見てられるだけで元気が出るって!なんなら、働かなくてもいいから開店中ずっと僕の目の届くところに居てくれれば…」
「変態ですか」
一日中何をしていろというのか。
「えぇ~」
「えぇ~じゃありません」
慶一の件で薫のことをだいぶ見直していたのだが、間違いだったかもしれない。
まぁ、その嬉しそうな表情は満更でもないが。
「ひよちゃん、かおちゃんのおみせ?」
「そう。お手伝いするの」
不思議そうな顔で首をかしげる薫。
「じゃあ、ぼくも!」
「駄目!」
言うと思った、と即効でダメ出しする薫。
「こればっかりは本当にダメかな…。お客さんもいるしね。ごめんね、慶一君」
店内に幼児をうろつかせるわけには行かないと、流石の雛子も援護できない。
お客としてきてくれれば相手をすることはできるだろうが、その場合保護者の予定も聞かなければ。
「じゃあ、じゅんちゃんにおねがいする」
しかと心に決めたらしい幼児が決意を口にし、残りのカフェオレを一気に煽る。
その際に口から少しこぼれたカフェオレをティッシュで拭ってやりながら、雛子にとって実に久しぶりな賑やかな朝食の時間は過ぎていった―――。
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