2017年頃〜 モナ・リザ新たなる出発［2024.02.12完結］

第7章 未来に向けて

フェルメールの『眠る女』が目覚めれば、ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』の謎が解ける

絵画のタイトルは、一番固定されてしまえば、世の人はそのイメージが定着し、後戻りが出来なくなる。 


コローの『真珠の女』は後世の人が髪飾りを真珠と見間違った為につけられた絵画である。 


美術史において、最も大きな過ちは、
モナ・リザではない女性に対し、モナ・リザ（ラ・ジョコンダ）というタイトルがついてしまったこと。 


一度、モデルの解釈を間違えてしまい、あろうことか…それは固定化されたのだ。


ボタンが掛け違えられた状態、或いは、ジグソーパズルで、間違ったパーツを本来あるべきパーツにはめ込まないで、強引にはめ込んだ状態、そのことに気付いていない…そのような状況が、何百年も続いていたのだから、謎が謎を呼び、その謎は深まるのも無理はない。


複雑な微笑をたたえたその絵に対し、「母がテーマである」という見方をすれば、
どんなに複雑極まりない要素があろうと、何の矛盾も感じることなく、人々の心根に通じるはずの絵画だったはず。


聖母マリア様は、母の象徴


そして、ダ・ヴィンチの母はカテリーナ 



ダ・ヴィンチの幼い頃の生い立ちを鑑みれば、その表情が複雑になるのも無理はない。



ダ・ヴィンチやコローと同様に、
フェルメールという名の画家にも絵画に間違ったタイトルがつけられるという悲劇が起きている。


現在『眠る女』と言われている絵画の、
最大のテーマは、

「曖昧 」


眠っているか眠っていないかを観賞により推理させようと企み、意図的に曖昧な絵を描いたフェルメール


深みのあるテーマのもとで描かれた絵画に、
何の面白みもない『眠る女』というタイトルが付けられた。


その絵は、間違ったタイトルのマジックにより、
「女性は、眠っている」と断定された絵となり、
画家の最大のテーマである「曖昧」という微妙で美しい感性は、無視され続けた。



やはり眠る女を目覚めさせる必要があると思う。






とても不思議なことが起きると予感する。





フェルメール『眠る女』が目覚める。


そうすると同時に、


ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』の謎が解けるのだから。