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四
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国道を南南西に歩いて、何日経っただろうか。
ユウイチを引っ張る謎の力は、徐々に強くなっているようだった。
夜が明けると、引力は弱まった。
だから、ユウイチは道路脇の草むらや、林の中、橋の下などへ身を潜める。
繭(まゆ)のようにだ。
夕暮れになると、引力は耳鳴りのように再び訪れる。
そして、また歩き出す。
あの船の上でも同じだった。
ただ、自分の力で歩かない点が違うだけ。
引力は、あの渦に繋がっているはずだった。
疲れや空腹は感じるわけもなかった。
ただ、相変わらず、衣服が濡れて水をたっぷり含んだような重さを感じていた。
小名浜港のあたりで県道を折れ、さらに南下した。
自分の意志でも何でもない。
引力の強さに任せているだけなのだ。
とは言え、ここまで来ると、自分の足がどこに向かっているのか、なんとなく察しがついた。
しばらく歩くと、左手が開けた。
暗くてよく見えないが、広大なグラウンドのようだった。
道路とそのグラウンドらしきものは、高さ二メートルほどの金網で道路と隔てられていた。
その金網の切れ目の通りを、ユウイチは左に折れた。
すぐに白い建物が見えた。
リゾートホテル。
ユウイチとミカが結婚の披露宴をしたホテルだ。
どうしてここなのだ。
ここに何があるというのだ。
もしかして、ミカの霊は、ここに来ているのか。
ユウイチは訝しんだ。
ホテルは全体的にひっそりとしていて、営業しているかどうかも定かではなかった。
ドライブウェイが終わる辺り、右の植え込みの切れ目に老婆が一人立っていた。
「これ、こっつだ」
聞き覚えのある声だった。
「ばあちゃん」
元気な頃の祖母だった。
頭にスカーフを頬被りして、細かい柄が入った水色の割烹着のようなものを着ていた。
紺色のモンペも履いている。
見覚えのある格好だった。
祖母に導かれるままに、ユウイチはツツジの間を抜けて歩いて行った。
海の匂いがした。
遠くの灯りは船か。
耳鳴りは、ウォンウォンとうねり、もはや頭痛に近い。
祖母は立ち止まり。
下の方を指差した。
小さい祠があり、その屋根の上に、渦が口を開けていた。
祖母が無言で促す。
入れと言うのか。
ユウイチは躊躇した。
また、暗い海、船に戻されるなら、もううんざりだった。
「大丈夫だがら」
ユウイチは渦に近づいて、手をかざした。
一気に引き込まれる。
辿り着いたところは、港だった。
小名浜の港らしい。
魚市場があって、中から女たちの声がしたから、ユウイチは、そこに入っていった。
女たちはおしゃべりをしながら、片付けをしているようだった。
「トモちゃん、慌てて帰ったけど、今度は酌婦(しゃくふ)すんなあど」
「なあに、シャグフ」
「んだど、酌婦」
「大和屋旅館の」
「いっぱい恩給貰ったのに、まだ稼ぐながあ」
「たまげだもんだ」
女たちは大声で笑った。
笑われた本人は、既に帰ったらしい。
トモ、という名に聞き覚えがあった。
さっき、ユウイチを渦に誘い込んだ祖母のことだった。
笑い声には、何か不快さが混じっていた。
蔑視のような。
それが嫌で、ユウイチは市場を出た。
足が自然に無垢に任せて、防波堤の方に行ってみた。
そして、突端まで歩いて行き、海を眺めた。
一見、爽やかに晴れ渡った気持ちの良い眺めだったが、なぜだか今のユウイチにはそれが重く暗い海に見えた。
実際に体が重くて、立っていられなくなったので、ユウイチはそこに座り込んだ。
ここで、何が起きたのか。
考え始めたユウイチには、すぐに、それがなぜかが手に取るように分かった。
見えない力が問わず語りのように、ユウイチの心に直に語りかけるのだ。
太平洋戦争の終戦も近づいた頃、この小名浜港から数十隻もの漁船が非公式に徴用され、南太平洋に連れて行かれた。
船長、乗組員ごとだ。
そして、その殆どが戦没した。
しかし、正式な徴兵ではないため、どこでどう戦没したのかも遺族には知らされることはなかった。
そういうことが起こったのは、この港だけではなかった。
日本中で、非公式な徴用が行われた。
戦没者の数は何万を数えるか。
記録すら、ままならない。
ユウイチの体を重くしているのは、それらの霊たちだった。
自分がどこでどう死んで、どうやってどこに帰ればいいのか分からず、浮遊を続けている。
はるか彼方で。
それらの霊がユウイチに直に語りかける。
そういうことがあったのか。
ユウイチにできることは、その霊たちの心を理解することだけだった。
気が付くと、ユウイチの右に一人の少年が立っていた。
まだ小学校の低学年ぐらいだろうか。
擦り切れた灰色のネルシャツのようなものに、うす汚れた灰色の半ズボン。
ユウイチは、少年が誰なのか、瞬時に理解した。
それは、ユウイチの父、ミノル。
毎日、学校が終わると、こうして防波堤に来る。
今では、希望も薄れてきていたが、父の帰りを待っていた。
大工だったユウイチの父、ミノル。
無口だが、腕の良い職人だった。
その父を形成した原点が、そこにはあった。
海が嫌いだった父。
祖父の清一が漁師だったことは聞かされていて、稚ながらに、どうして父は同じように漁師にならなかったのだろうか、とユウイチは不思議に思ったことがあった。
その時は、海が嫌いだからだろう、となんとなく思った。
泳げないし、海が嫌いだからだと。
しかし、それは見当違いだった。
太平洋戦争が、ミノルを海嫌いにしたのだ。
ミノルは、前触れもなく、回れ右をして、歩き出した。
ユウイチはミノルの後に付いて行った。
家の帰るのだろう。
ユウイチはすぐに着くだろうと、高をくくっていたが、かなりの距離だった。
二十分ほど歩いたろうか。
港の西側の丘を上がりきって左に折れ、林の中をさらに五分ほど歩いた。
鬱蒼と茂る林のせいで、辺りは真っ暗だ。
陽も暮れかかっているのでなおさらだ。
左側に、家が現れた。
木造の平屋。
家の右側には、小さな畑があった。
ミノルは、入口の引き戸を開けて中に入った。
ランプにマッチで火を入れる。
魚油の臭いがした。
ミノルは押し入れの中から、本を1冊取り出して、灯りの近くの畳にうつ伏せになって読み始めた。
トモが旅館から借りてきたものだった。
客が置いていったものらしい。
ミノルと同じ小学生が主人公の家族の話だった。
そこに描かれる家族は決して裕福ではなかったが、ミノルには理想的な家族に思えた。
お父さんとお母さんと妹、そして主人公。
ミノルは何度も、その本を読み返した。
ユウイチは、部屋を見渡した。
小さな仏壇があった。
仏壇と言っても、経机に遺影の入った写真立てと、線香立て、蝋燭立てがあるだけだった。
位牌すらなかった。
戒名をもらえていないのだった。
正式に戦死と認められていないのだ。
だから、恩給もなければ、戒名もつけられない。
トモは、恩給は仕方ないとしても、戒名をもらえないことが辛かった。
それで、旅館で働くことにしたのだ。
金があれば戒名も何とかなると、誰かに聞いたのだ。
そんなことは、他人に言える話ではない。
だから有らぬうわさを立てられる。
決して、嘘ではないけど、息子の学費のためだ、と旅館の主人には話した。
どこの家でもそうだが、米に不自由だった。
トモは、畑でジャガイモを育てている。
これから、さらに食べ盛りになるだろうミノルのためだ。
幸い、魚には事欠かないため、おかずはなんとかなった。
旅館の残り物ももらえる。
なんとしてでも、ミノルを高校まで出したいと考えていた。
そのためにはどんな苦労も厭わない。
経机には、小さな紙が一枚置いてあった。
ユウイチは、読みづらい字を何とか解読した。
マーシャル諸島ウォッジェ付近
一九四五年四月二十日
佐藤清一
ユウイチは、一瞬はっとした。
その拍子に、引力がユウイチの体を引っ張っていく。
気がつけば、広大なグラウンドのようなところを歩いていた。
遠くの灯りは、リゾートホテルのものだろう。
ユウイチは戻ってきたらしかった。
ここはゴルフ場か。
グリーンまで来て、右の海の方を見やると、先ほどの祠が見えた。
今分かった。
ユウイチが立っているグリーンの場所には、かつて佐藤清一が建てた家があった。
この高台に、あの粗末な平屋があったのだ。
そこには、トモとミノルが住んでいた。
そのことをトモは教えたくて、ユウイチをここに導いたのだろう。
トモの姿は無かったが、ユウイチには、トモの心が手に取るように分かった。
生きていくためには、この土地と家を手放すしか無かった。
そうすれば、すべてが解決する。
戒名や墓のこと、そしてミノルの学費のこと。
新しい家のための資金だってまかなえるのだ。
トモから、ゴルフ場開発業者に要求したことは、一つだけだった。
祠は残すこと。
清一の供養のために建てた、地蔵の祠。
地蔵は、南太平洋の方角を向いている。
祠の左横に、トモは数株の水仙を植えた。
ユウイチを引っ張る謎の力は、徐々に強くなっているようだった。
夜が明けると、引力は弱まった。
だから、ユウイチは道路脇の草むらや、林の中、橋の下などへ身を潜める。
繭(まゆ)のようにだ。
夕暮れになると、引力は耳鳴りのように再び訪れる。
そして、また歩き出す。
あの船の上でも同じだった。
ただ、自分の力で歩かない点が違うだけ。
引力は、あの渦に繋がっているはずだった。
疲れや空腹は感じるわけもなかった。
ただ、相変わらず、衣服が濡れて水をたっぷり含んだような重さを感じていた。
小名浜港のあたりで県道を折れ、さらに南下した。
自分の意志でも何でもない。
引力の強さに任せているだけなのだ。
とは言え、ここまで来ると、自分の足がどこに向かっているのか、なんとなく察しがついた。
しばらく歩くと、左手が開けた。
暗くてよく見えないが、広大なグラウンドのようだった。
道路とそのグラウンドらしきものは、高さ二メートルほどの金網で道路と隔てられていた。
その金網の切れ目の通りを、ユウイチは左に折れた。
すぐに白い建物が見えた。
リゾートホテル。
ユウイチとミカが結婚の披露宴をしたホテルだ。
どうしてここなのだ。
ここに何があるというのだ。
もしかして、ミカの霊は、ここに来ているのか。
ユウイチは訝しんだ。
ホテルは全体的にひっそりとしていて、営業しているかどうかも定かではなかった。
ドライブウェイが終わる辺り、右の植え込みの切れ目に老婆が一人立っていた。
「これ、こっつだ」
聞き覚えのある声だった。
「ばあちゃん」
元気な頃の祖母だった。
頭にスカーフを頬被りして、細かい柄が入った水色の割烹着のようなものを着ていた。
紺色のモンペも履いている。
見覚えのある格好だった。
祖母に導かれるままに、ユウイチはツツジの間を抜けて歩いて行った。
海の匂いがした。
遠くの灯りは船か。
耳鳴りは、ウォンウォンとうねり、もはや頭痛に近い。
祖母は立ち止まり。
下の方を指差した。
小さい祠があり、その屋根の上に、渦が口を開けていた。
祖母が無言で促す。
入れと言うのか。
ユウイチは躊躇した。
また、暗い海、船に戻されるなら、もううんざりだった。
「大丈夫だがら」
ユウイチは渦に近づいて、手をかざした。
一気に引き込まれる。
辿り着いたところは、港だった。
小名浜の港らしい。
魚市場があって、中から女たちの声がしたから、ユウイチは、そこに入っていった。
女たちはおしゃべりをしながら、片付けをしているようだった。
「トモちゃん、慌てて帰ったけど、今度は酌婦(しゃくふ)すんなあど」
「なあに、シャグフ」
「んだど、酌婦」
「大和屋旅館の」
「いっぱい恩給貰ったのに、まだ稼ぐながあ」
「たまげだもんだ」
女たちは大声で笑った。
笑われた本人は、既に帰ったらしい。
トモ、という名に聞き覚えがあった。
さっき、ユウイチを渦に誘い込んだ祖母のことだった。
笑い声には、何か不快さが混じっていた。
蔑視のような。
それが嫌で、ユウイチは市場を出た。
足が自然に無垢に任せて、防波堤の方に行ってみた。
そして、突端まで歩いて行き、海を眺めた。
一見、爽やかに晴れ渡った気持ちの良い眺めだったが、なぜだか今のユウイチにはそれが重く暗い海に見えた。
実際に体が重くて、立っていられなくなったので、ユウイチはそこに座り込んだ。
ここで、何が起きたのか。
考え始めたユウイチには、すぐに、それがなぜかが手に取るように分かった。
見えない力が問わず語りのように、ユウイチの心に直に語りかけるのだ。
太平洋戦争の終戦も近づいた頃、この小名浜港から数十隻もの漁船が非公式に徴用され、南太平洋に連れて行かれた。
船長、乗組員ごとだ。
そして、その殆どが戦没した。
しかし、正式な徴兵ではないため、どこでどう戦没したのかも遺族には知らされることはなかった。
そういうことが起こったのは、この港だけではなかった。
日本中で、非公式な徴用が行われた。
戦没者の数は何万を数えるか。
記録すら、ままならない。
ユウイチの体を重くしているのは、それらの霊たちだった。
自分がどこでどう死んで、どうやってどこに帰ればいいのか分からず、浮遊を続けている。
はるか彼方で。
それらの霊がユウイチに直に語りかける。
そういうことがあったのか。
ユウイチにできることは、その霊たちの心を理解することだけだった。
気が付くと、ユウイチの右に一人の少年が立っていた。
まだ小学校の低学年ぐらいだろうか。
擦り切れた灰色のネルシャツのようなものに、うす汚れた灰色の半ズボン。
ユウイチは、少年が誰なのか、瞬時に理解した。
それは、ユウイチの父、ミノル。
毎日、学校が終わると、こうして防波堤に来る。
今では、希望も薄れてきていたが、父の帰りを待っていた。
大工だったユウイチの父、ミノル。
無口だが、腕の良い職人だった。
その父を形成した原点が、そこにはあった。
海が嫌いだった父。
祖父の清一が漁師だったことは聞かされていて、稚ながらに、どうして父は同じように漁師にならなかったのだろうか、とユウイチは不思議に思ったことがあった。
その時は、海が嫌いだからだろう、となんとなく思った。
泳げないし、海が嫌いだからだと。
しかし、それは見当違いだった。
太平洋戦争が、ミノルを海嫌いにしたのだ。
ミノルは、前触れもなく、回れ右をして、歩き出した。
ユウイチはミノルの後に付いて行った。
家の帰るのだろう。
ユウイチはすぐに着くだろうと、高をくくっていたが、かなりの距離だった。
二十分ほど歩いたろうか。
港の西側の丘を上がりきって左に折れ、林の中をさらに五分ほど歩いた。
鬱蒼と茂る林のせいで、辺りは真っ暗だ。
陽も暮れかかっているのでなおさらだ。
左側に、家が現れた。
木造の平屋。
家の右側には、小さな畑があった。
ミノルは、入口の引き戸を開けて中に入った。
ランプにマッチで火を入れる。
魚油の臭いがした。
ミノルは押し入れの中から、本を1冊取り出して、灯りの近くの畳にうつ伏せになって読み始めた。
トモが旅館から借りてきたものだった。
客が置いていったものらしい。
ミノルと同じ小学生が主人公の家族の話だった。
そこに描かれる家族は決して裕福ではなかったが、ミノルには理想的な家族に思えた。
お父さんとお母さんと妹、そして主人公。
ミノルは何度も、その本を読み返した。
ユウイチは、部屋を見渡した。
小さな仏壇があった。
仏壇と言っても、経机に遺影の入った写真立てと、線香立て、蝋燭立てがあるだけだった。
位牌すらなかった。
戒名をもらえていないのだった。
正式に戦死と認められていないのだ。
だから、恩給もなければ、戒名もつけられない。
トモは、恩給は仕方ないとしても、戒名をもらえないことが辛かった。
それで、旅館で働くことにしたのだ。
金があれば戒名も何とかなると、誰かに聞いたのだ。
そんなことは、他人に言える話ではない。
だから有らぬうわさを立てられる。
決して、嘘ではないけど、息子の学費のためだ、と旅館の主人には話した。
どこの家でもそうだが、米に不自由だった。
トモは、畑でジャガイモを育てている。
これから、さらに食べ盛りになるだろうミノルのためだ。
幸い、魚には事欠かないため、おかずはなんとかなった。
旅館の残り物ももらえる。
なんとしてでも、ミノルを高校まで出したいと考えていた。
そのためにはどんな苦労も厭わない。
経机には、小さな紙が一枚置いてあった。
ユウイチは、読みづらい字を何とか解読した。
マーシャル諸島ウォッジェ付近
一九四五年四月二十日
佐藤清一
ユウイチは、一瞬はっとした。
その拍子に、引力がユウイチの体を引っ張っていく。
気がつけば、広大なグラウンドのようなところを歩いていた。
遠くの灯りは、リゾートホテルのものだろう。
ユウイチは戻ってきたらしかった。
ここはゴルフ場か。
グリーンまで来て、右の海の方を見やると、先ほどの祠が見えた。
今分かった。
ユウイチが立っているグリーンの場所には、かつて佐藤清一が建てた家があった。
この高台に、あの粗末な平屋があったのだ。
そこには、トモとミノルが住んでいた。
そのことをトモは教えたくて、ユウイチをここに導いたのだろう。
トモの姿は無かったが、ユウイチには、トモの心が手に取るように分かった。
生きていくためには、この土地と家を手放すしか無かった。
そうすれば、すべてが解決する。
戒名や墓のこと、そしてミノルの学費のこと。
新しい家のための資金だってまかなえるのだ。
トモから、ゴルフ場開発業者に要求したことは、一つだけだった。
祠は残すこと。
清一の供養のために建てた、地蔵の祠。
地蔵は、南太平洋の方角を向いている。
祠の左横に、トモは数株の水仙を植えた。
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