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後日談
しおりを挟む――同僚side
現在、俺は頭を抱えている。それもこれも、同僚である天才魔術師、その団長も務めるルーベルトのことだ。
魔術においてあいつの右に出るやつはいない。ルーベルトは天才だと称され、その実績は確かにすごい。国の防衛にも携わり、我が国には必要不可欠な存在となっている。
……のだが。
「おい、何だこれは。訳が分からない。そもそも、ルーシュリクスの理論を理解しているのか? それを理解していれば、こんな立証になるはずないだろう。それに、この術式は何だ。お前は何を学んできた? こんな組み合わせで何を作る気だ。だいたい……。」
まだまだ続きそうな言葉に、俺はストップをかける。もうやめてやってくれ。そいつ、もう倒れそうだから、顔真っ青だから。
論文をルーベルトに提出した後輩が、ぶつけられる言葉に顔を青褪め、ふらつき始めた時点で間に入る。
「何だ、お前暇そうだな。この研究に、この術式が必要だが実験してみないといけなくてな。今から魔術箱を買って来い。人の話に割り込むぐらい、手が空いているんだろう?」
……藪蛇だったー……。
俺は遠い目をしながら、天才様の言葉に顔を引き攣らせて、頷いたのだった。
ルーベルトという男は、天才であるが故に、凡人のことがまるで分かっちゃいない。理解できないことが、理解できないのだ。その天才は、幼い時からその頭角を現し、魔術学校では主席は当たり前。むしろ学校の授業がつまらなくなり辞めると言い出した時は、どうにかしてこの国に留めておきたいと国王自らルーベルトのために研究所を作らせた。その成果は計り知れない。魔術を埋め込まれた生活用品は、確実に人々の暮らしを豊かにした。そもそもは、自分が楽になるから、と作られただけの物でも、それは誰も作り得なかった物であり、ぽんと作ってしまうのは天才たる所以だ。論文も数多く出しており、それらは今までの常識を覆すものや、先人の考えを否定するものでもあったが、その実力と確かな研究成果と結果で全て黙らせてきた。それらは、この国の技術や経済、農業にいたるまで多岐にわたる多くの人々を助け、国を発展させたのだ。
……はぁ。この魔術箱、言ってたゲートの作成のために使うものだろうな。
今、頭を抱えることになっているのが、ルーベルトが作成しようとしているものについてだ。
まさか、あのルーベルトが結婚するとは夢にも思わなかった俺たち。何というか、誰かと一緒にいるという想像ができないのだ。
俺は、ルーベルトがノルン君を好きになった時からの経過を知っているため、やっとか…と思っ…。いや、そうはならなかったわ、うん。経過を聞いていても、絶対それお前が突っ走ってるだけだろ!?って感じだったし、交際1日で結婚したって聞いた時はもうノルン君の心情お察ししたね……。
結婚ってなったら色々考えるものなんだけど、ルーベルトからすれば、ノルン君を見つけた時点で生涯手放すつもりがないから、離れている期間なんて無駄に等しいと考えているのだろう。
その思い切りの良さというか、決断力の凄さというか…。本当に並外れた思考の持ち主だと思う。だが、そのせいで俺は、というか魔術師団全体が頭を抱えることになったんだ。
……まさか、自分の家とノルン君の店を繋げるゲートを作ろうとするなんて思わないだろ?
もし、それが完成してしまったら、それはもう国家機密の代物となるのは間違いない。それなのに、ただ単に好きな人を一人で帰らせられないという理由だけでそれを作ろうとしているのだ。そんなものが悪用や軍事で利用されてみろ、これまでの平和条約が覆り、世界を巻き込む戦争が引き起こされる可能性だってあるのだ。
要約すると、大大大問題なのだ。
王は、ルーベルトを直々に魔術師団に引き入れた張本人であり、研究費用にしても資金を惜しまない上、この国に居てくれるならと不敬な言動だって見逃されている。ルーベルト本人は王に対して全く何の感情もなさそうだが。ただ研究費をくれる人と認識している可能性もある。
……あぁ~もう俺どうしたらいいんだよ~。
ルーベルトは、作ると言ったら作る男だ。金儲けや権力欲しさに作ると言われる方がまだマシだ。その方が交渉の余地があるからな。でも、あの天才で馬鹿な男は、誰が何と言おうと…。
……誰が何と言おうと……?
そこまで考えた時、俺ははっと頭がクリアになり、戻ろうとした足の向きを変えて走った。
―――――――
……コンコン。
扉を叩くが、声が返ってこない。研究室に籠るルーベルトは、基本的にノックに応じない。報告なり提出なりあるなら、さっさと入ってさっさと済ませて出て行け、というのが魔術師団内での了解だ。だが、それを知らないこの子は、首を傾げて俺を見上げ、もう一度ノックした。
……コンコン。
それでも、何の反応も返ってこない扉に、頭にはてなが飛んでいる様子。うん、可愛いな。
……コンコン。
再度、ノックした時、中からすごい勢いで扉が開かれた。
「どこの馬鹿だ! この忙しい時に! 今研究中というのが分からない……。」
険しい顔で怒り口調で言葉を発して出て来たルーベルトは、対面した人物を視界に入れた時、言葉を止めた。見下ろし、その人物を見つめ停止。
「ご、ごめんなさい……。今日は、早く終わったから……。うっ……ぐすっ……。」
「の、ノルン……!」
……そう、唯一ルーベルトに影響を与えられる人物であるノルン君にお越しいただいたのだ。だが、出て来たルーベルトにまさか怒られるとは思わなかったのだろうノルン君の目に涙が溜まってきてしまった。まずい。非常にまずい。
「すまない、違うんだ。ノルン、何故、まさか一人で来たのか? 店は? どうしたんだ、あぁノルン、泣かないでくれ。」
見たことのない焦った表情でノルン君を抱き締め、顔中に唇を落とすルーベルト。おぉーこりゃまた、美形のやつがすると絵になるもんだな。
「うっ……勝手に来て、ごめんなさい……。」
あぁノルン君、良い子過ぎる……。俺だったら怒られそうなら先に言っておけ!ってキレてるところだわ。もう心の綺麗さが違うわ。
「っ、ノルン、あぁ、すまない。来てくれて嬉しいんだ、まさかノルンだとは思わなくて強い言葉を使ってしまった。許してくれ。研究がなかなか進みが遅くて、少し苛ついてたんだ。ノルンに対してじゃない。」
そう言うルーベルトは、あろうことかノルン君を熱く見つめて、頬に手を添えると顔を近付けていった。
「ちょちょちょ、ストップ、ストップ! せめて中に入ってくれ!」
こんな廊下では誰が通るか分からないのに。俺は思わずそう二人に声を上げた。
「……お前、何故ここにいる。それより、ちゃんと買って来たんだろうな。」
さっきまでのノルン君に向けてた熱い視線はどこにやってしまったのか、絶対零度の視線を俺に向けてくる。俺可哀そうすぎないか。
「あー……はい、これ。」
俺から箱を受け取ると、ノルン君の腕を引いてそのまま自分の研究室に入って行ってしまった。
……ノルン君、頼みます。
俺は、ひらめいた頭でノルン君に止めてもらおうと考えたのだ。薬屋に行くと、丁度、薬を補充するため看板を下ろそうとしていたノルン君。頼み込み、二つ返事でここまで来てもらった。
……だが、ゲートの話は何もしていない。国家機密になる可能性がある物を、おいそれとはさすがに言えないためだ。だから、研究しているところにノルン君を鉢合わせて、何とか上手く話が運ばれないかなぁ、と。
ぶっちゃけ、俺らではルーベルトを止められない。頭を抱えようが、戦争になろうが、あの天才様はノルン君と一緒に入れたらそれで良いのだ。そのために周りのやつが胃を痛めようとも、ストレスを抱えようとも、おかまいなしだ。
……ノルン君、お願いだからルーベルトを止めてくれ……!
俺はもう祈るしかできない。せめて、ノルン君が何か欲しい物があって、それを作って欲しいなんて言ってくれたら、そっちを優先するだろうから期限を延ばせる。その作戦でどんどん我儘になっていって欲しいのだが…。ノルン君が我儘を言っている想像がつかず、結局は祈るのみになったのだった。
―――――――
「おい、何をしている。これはもう不要だ。お前らの研究にでも使え。」
ノルン君を横抱きにして出て来たルーベルトは、扉付近でうろうろしていた俺にそう言い、買って来て渡したはずの魔術箱を返される。
……は?
「え。お前、え、これいらなくなったわけ? 何で?」
……まさか、完成してしまったのか!?
「不要だ、と言ったんだ。研究は中止だ。必要なくなった。俺はもう帰るぞ。……ノルンを連れてここまで帰って来た道のりは楽しかったか? 余程暇だったんだな、お前にはとっておきの仕事を回してやる。覚悟しておけ。」
……え。え。え?
ゲートの研究、創造が中止。……不穏な言葉が聞こえたが、この際、今は無視だ。中止……!
何があったかは分からないが、一度決めたことを簡単に変えるやつではない。だから、ゲートの作成はもうルーベルトの頭にはないのだろう。俺は力が抜け、椅子に座り込んだ。そんな俺の横を、ルーベルトは颯爽と歩き、研究所を後にしたのだった。
……ノルン様、万歳……!
俺は、放心しながらも、ルーベルトのゲート作成中止を決断させたでろうノルン君に心からの感謝を送るのだった。
―――ノルンside
……そろそろ、薬の補充をしていかないとなぁ。
定期的に薬の補充をしないと、よく売れるものであればすぐに在庫が尽きてしまう。多くの客が来るわけではないが、それでも一人、また一人と客足が途絶えたことはないのだ。また、うちで買ってくれた後は、リピーターとなり毎回必要時に買いに来てくれる人が多い。
……有難いなぁ。
細々と営んでいるが、生活に困ったことは今までないのだ。僕自身が、特に浪費家でもなく質素な生活を好んでいるのもあるかもしれないが。僕は、いつも来るはずの客が全員来たことを確認し、午後は店仕舞いして薬草補充と薬作りを行うため看板を下げに外に出た。すると……。
「あっ、ノルン君!」
以前、薬を買いに来てくれただろう見覚えのある人が走ってくるのが見え、声を掛けられた。
「こんにちは。すみません、もう今日は店を閉めようと思っていて……。」
「えっ、ラッキー…じゃない、あの、俺魔術師団で働いている者で。良かったら、ルーベルトの仕事場に見学に来ない?」
その人は、見ると確かに魔術師団の制服に身を包んでいた。僕は、その申し出に反射的に頷いた。
……ルーの仕事している姿、見てみたい!
きっと、ルーの仕事の様子なんて国民全員が見てみたいに違いない。ルーの容貌とその圧倒的な功績、ルーに憧れている人は多い。特に、魔術学校の生徒は崇め敬い、崇拝している者までいるという噂だ。そんなルーの仕事場での様子…!見てみたいに決まっている!
僕は、ほくほくとその人に付いて行くのだった。
――――――――
……わぁ。
着いた塔のようなところに入ると、魔術師団の制服を着ている人が、様々なことを行っていた。書類をまとめている者、魔術式を書き記している者、研究中なのか大きな釜をかき混ぜている者などなど……。
僕は初めて見る光景に、ドキドキしながら、促されるまま階段を上る。上がった先には、扉が一つ。ポストのような、書類を入れる穴もついていた。ここにルーが?
僕は、その扉に「ルーベルト魔術師団長」と記されているのを見て、ノックした。
……が、何の返事も返ってこない。聞こえてないのかな、ともう一度ノックする。それでも、何の音も返ってこない。
……あれ、ここルーのお部屋だよね?留守?
僕は首を傾げながら、再度ノックした。すると。怒った様子のルーが出てきて、強い言葉をぶつけられる。僕は、最近ルーに怒られたり責めるような口調で言い募られることがなくなっていたこともあり、その様子にじわじわと目が熱くなってくる。
……お仕事の邪魔しちゃったのかもしれない。
泣きながら謝る僕を、焦った様子のルーが抱き締めてくれる。それだけで、もう怒っていないのだと安心し、きゅっとルーの服を握った。
「ノルン、来てくれて嬉しい。おいで。」
手を引いて部屋の中へと招いてくれたルー。そこには、大きな、人が通れる程の扉が真ん中にドンと置かれていた。その扉の周りには細かな魔術式が書き込まれていて、装飾のように美しく見える。
「すごい。あの、これって、何か作ってる途中だった? 僕、邪魔しちゃったんじゃ……。」
周りには魔術式が書き込まれた書類が散らばっており、本当に仕事の邪魔をしてしまったのでは、と顔から血の気が引く。
「ん? これは俺とノルンのための物だから、仕事ではない。今日の仕事はすでに終わらせている。それより、何故ここに? 一人で来たのか?」
さらっと言われた言葉に僕は慌てて聞き返す。
「ルーと僕のための物? 何を作っているの?」
「俺たちの家とノルンの店を繋げるゲートを作っている。それより、ノルン、誰かと一緒に来たのか?」
……僕たちの家と薬屋を繋げるゲートを作っている!?
ルーは、重大なことを言っているつもりがないのだろう。それよりも僕がここに来た経緯と誰と来たかの方が重要らしく、何度も問い掛けられる。
「えっと、ルーの仕事している姿を見学に来ないかって誘われて……。さっきの同僚の人に連れて来てもらったよ。ねぇ、それより…。」
「あいつか。よくも俺のノルンと。……。何もされなかったか?何か言われたり、触られたりしなかったか? 買い物を頼んだだけなのに、わざわざノルンに会いに行くとは……。もうあいつには近付くんじゃないぞ。」
駄目だ、ルーの過保護と心配性が爆発してしまっている。僕にとってはそれよりもゲートのことの方が気になるんだけど……。
「あ、あの、ルー……。ゲートって、僕たちの家と店を繋げるって…繋げてどうするの?」
何とか話をそっちへ持っていきたい僕。
「俺が迎えに行けない時、困るだろう?」
それがどうした、といわんばかりに当たり前のように言われてしまった。
「……じゃあ、それを作ったらルーはもう迎えに来ないってこと? やっぱり負担だったよね……。大丈夫だよ、僕、ちゃんと一人で帰れるよ。心配なら、ルーが言ってた防犯グッズもちゃんと付けるよ。」
「そんな訳ない! ただ、俺が迎えに行けない時だけの話で……。防犯グッズはいつも付けていて欲しいが。ノルンを迎えに行くのも二人で帰るのも、俺が好きでやっているんだ! だから、念のために置くだけで……。」
「ううん、それが作られたら、ルーの負担も減るし僕は一人で帰るよ。それを通ったらもう家にいるんでしょ? なら、ルーの心配もなくなるでしょ?」
「……っ、負担だと思ったことなどない!」
「うん……でも僕も、ルーが迎えに来てくれるのも、一緒に帰り道を歩くのも好きだから、ちょっと寂しくなっちゃうね……。」
僕は便利な物を作ってくれているルーに感謝しないといけないのに、自分本位な気持ちが溢れてきてしまった。すると……。
「……中止だ。こんな物、作る価値がないと分かった。ノルン、今まで通り、店には俺が迎えに行く。そして一緒に帰る。決定事項だ。物に頼ろうとするなんてどうかしていた。」
ルーは真顔でそう言い、僕を抱き締めると、その扉を指の一振りで真っ二つにしてしまった。
「えっ……! ルー、ごめんなさい! 僕、それを作るのをやめて欲しいわけじゃなくて……!」
そんなルーの行動に真っ青になり、僕は慌てる。すごい発明であるのは、僕でも分かるそれを止めさせてしまうなんて……!
「いい、これは仕事ではないと言っただろう? もともとノルンのために作りたかっただけの物だ。それなのに、俺とノルンの時間を奪う可能性があることを何故思い至らなかったのか…。すまない、こんな物を作りたいだなんて俺はどうかしていた。」
そう言うルーは僕の頬に手を当て、唇に自分のそれを押し当ててくる。
「んぅ……はっ……あ……っ……!」
まだ慣れない触れ合いに、僕は顔を熱くしながら、息を吸い込もうと口を開けた時、ルーの舌が僕の唇を割って入ってきた。そのまま口内を熱い舌で動き回り、僕のそれを見つけ絡められる。息まで食べられそうな口付けに、僕の力が抜けていき、ルーにしがみ付いて何とか体を立たせる。すると、口付けたまま抱き上げられ、傍にあるソファに寝かされた。僕ははっとし、必死に抵抗する。
「だ、駄目……! あっ……だめ、ルー!お願い……!」
身を捩って顔を背け、服の下に入ってきたルーの手を掴む。
「大丈夫だ、ノルン。優しくする。」
……いやいや、駄目だって!
「こ、ここでしたら、もう家ではしない!!」
僕は頑張ってそう言い切った。ルーはその僕の言葉にピタっと動きを止めた。
「何故。嫌だったのか? 俺はノルンを見たら触れたくてたまらなくなる。俺は自分のものは愛でたいし愛したい。できるならずっと傍にいて欲しいぐらいだ。それに……。」
まだまだ続きそうな言葉に、何とかストップをかける。
「だ、だって、ここはルーの職場でしょう? さすがにここじゃ駄目だよ……。それに、は、恥ずかしい。」
職場だということが第一だが、もし誰かが来たら?声が外に聞こえちゃったら?そんなの恥ずかしすぎる……!そんな僕を数秒見たルーは、身体を起こしたかと思うと、僕を横抱きにして抱えて立ち上がった。僕は慌ててルーにしがみつくと、頭を押さえられルーの胸に顔をつける形になった。
「ノルン、可愛い顔を見せないようにしてくれ。」
頭にちゅっと唇を落とされ言われた言葉に顔が熱くなる。そのまま、僕は顔を伏せたまま、歩き出したルーに抱えられて家へと帰ったのだった。
……そして言わずもがな、さんざんルーに愛された僕は次の日足腰が立たず。薬屋は今日も休みになり、僕はベッドの上で薬作りをすることになったのだった。自分も休むと言い出したルーを何とか仕事に送り出して……。
―――――――――
「ありがとうございました……!」
「あなたは僕らの恩人です……!」
「俺らみんな感謝してますので……!」
薬屋に来る魔術師団の制服を来た人は、なぜか皆、僕にお礼を言って帰って行く。僕はその度に頭にはてなを浮かばせながら、聞いても曖昧な説明しかされず、訳が分からないまま頷くのだった。
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